肝・胆・膵外科 1. 診療科の特徴 肝胆膵外科手術例数は年間300例を超え、 その多くが悪性疾患で国内でも 4. 取得できる資格・専門医 外科専門医&指導医、消化器外科専門医&指導医、肝胆膵外科高度技能専 有数の手術例数です。当部門は内科、病理との連携が深く、定期的カンファ 門医&指導医、消化器病学会専門医&指導医、 日本肝臓学会肝臓専門医、 ランスを通じて疾患の総合的な病状把握、治療方針を理解できます。肝胆 日本胆道学会指導医、 内視鏡外科学会技術認定医 膵疾患における画像診断は非常に重要ですが、超音波検査、PTCD、ERCP、 CT/MRI 3次元画像構築など高い技術で外科医自身が施行し、専門性を持っ た高度の診断能力を身に着けることができます。手術は肝移植で全例在院 死亡なく、肝切除の在院死亡も0.1%とその錬度が高いことを自負していま すが、積極的に若い先生に執刀をしていただき、 これが外科医だということ 5. 研修スケジュール 【消化器外科専門医研修(サブスペシャリティ領域)】外科専門医研修終了後 例 を実感していただいています。一方で、内視鏡下手術も積極的に行ってお り、鏡視下肝切除は130例を超えました。将来の肝胆膵外科におけるロボッ ト手術を視野に入れて新たな技術の進歩も目指しています。 2. 専門医研修の目的・特徴 卒後6年目 7年目 研究 (学位取得) 8年目 肝胆膵、消 化管外科ロ ーテーション 9年目 10年目 関連施設A 【肝胆膵外科高度技能専門医研修(スペシャリティ領域)】消化器外科専門医研修終了後 例 卒後11−12年目 卒後13−14年目 高度技能専門医修練施設 または国内外留学 肝胆膵外科 専門医修練の目的は、初期研修、後期研修を終えた医師が、 さらに医の倫理 体得を高め、医療を適正に実践すべく一定の修練を積み、総合的外科専門 医、サブスペシャルティ専門医、 さらに技能認定医として必要な高度な知識 と技量を、連続的・段階的に修得することです。医療技術のみならず、医療 人としての全人格的形成に努めることも医師に必要とされる資質です。現 在、専門医取得に関しては、当院消化器外科部門、関連病院との連携の中で 外科専門医、消化器外科専門医、肝胆膵外科高度技能専門医を段階的に目 指していただきます。 3.到達目標 1)一般目標(GIO) : ①消化器外科領域全体を包括した専門医としての知識、臨床的判断能力、 問題解決能力を修得する。 ②通常の消化器系手術を適切に遂行できる技術を修得する。 ③消化器がん診療に求められる基礎的知識、診断および進行病期の決定能 力、外科治療の選択および遂行能力、集学的治療の知識及びその選択能力 などを修得する。 6. 必須症例数 1. 消化器外科専門医 ・外科専門医または日本学会認定登録医であること ・指定修練施設において手術難易度・到達度別に必須症例、主要手術を、術 者としての規定例数を含む450例以上の経験 ・指定された医学雑誌あるいは学術集会において筆頭者としての研究発表 6件以上 (論文3編を含む) が必要 他 2. 肝胆膵外科高度技能専門医 ・指定修練施設で高度技能指導医あるいは専門医の指導下で、規定の高難 度肝胆膵手術を術者として50例以上行うこと ・書類ならびに手術ビデオ審査 他 7. 研修責任者・指導医 責任者:奥田 康司 教授 外科専門医 14名、 指導医師数:17名 外科指導医 6名、 消化器外科指導医 6名、 消化器外科専門医 6名、 ④医療現場におけるコミュニケーションの重要性を理解し、それぞれの専門性 肝胆膵外科高度技能指導医 4名、 を理解した上での患者中心のチーム医療、地域診療を行う能力を修得する。 ⑤医療上の事故や医療関連感染症は日常的に起こることを認識し、事故を防止 して患者の安全性確保を最優先することにより、信頼される医療を実践する。 肝胆膵外科高度技能専門医 1名 8. 研修責任者より一言 2)行動目標(SBOs) : 肝胆膵疾患の手術は画像診断能力、手術技量により患者の成績が大きく異 ①基礎的知識(輸血と輸液、栄養と代謝、外科的感染症、創傷管理、血液凝 なり、外科医として一生を捧げるに足る分野です。肝移植などは、術後も全 固と線溶現象、周術期の管理、臨床免疫学、腫瘍学、放射線治療、化学療法、 診療科が専門性をもって横断的な術後管理を行っていき、外科医個人とし 緩和療法と終末期ケア、外科病理学) の理解。 ての技量の向上のみならず、チーム医療としての達成感を味わうことがで ②検査(腹部超音波検査、腹部血管造影、上下部内視鏡、ERCP、PTCD、MRI、CT、 きます。当部門は内科、病理との連携も深く、 また年に複数回は国外大学と PET)の技術の修得あるいは検査結果から病状、病期の判断、診断ができる。 のジョイント・ミーティングなどを行っており、医師としての幅広い見識が身 ③消化器外科に包含される各種主要手術をもれなく経験し、手術の意義、 適応を理解し、適切に実施できる判断力、 能力を修得する。 ④コミュニケーションの方法と技能を修得し、他者と円滑なコミュニケー ションをとることができ、患者と家族の精神的・身体的苦痛に十分配慮し良 好な信頼関係を構築することができる。医療チームの構成や各構成員(医 師、薬剤師、看護師、 その他の医療職)の役割分担とそれぞれの専門性を理 解したうえで、 チームの一員として診療に参加できる。 ⑤医療倫理と生命倫理を学び、医師および医学研究者に相応しい倫理的態 度を身に着ける。 さらに患者情報の守秘義務と患者などへの情報提供の重 要性を理解し、適切な取り扱いができる。 に付きます。 また、当部門は3次元手術シミュレーションの先駆的役割をは たし、今後は3次元ナビゲーション・3Dプリンターやロボット工学、 ロボット 手術を視野に入れて診療しています。すべてのイノベーションはいつも若 者の感性、 知的好奇心からうまれる。 9. 主な関連病院 聖マリア病院、九州医療センター、共愛会戸畑共立病院、済生会二日市病院、 福岡記念病院、宗像水光会総合病院、米の山病院、JCHO 久留米総合病院、 くるめ病院、嶋田病院、筑後市立病院、公立八女総合病院、柳病院、 社会保険田川病院、済生会日田病院、飯塚市立病院、朝倉医師会病院、 柳川病院、高木病院、佐賀中部病院、佐世保共済病院、市立大村市民病院、 大牟田市立病院、済生会大牟田病院、 ヨコクラ病院、大分三愛メディカルセンター、 天陽会中央病院、新潟市民病院、新潟県立中央病院、長岡赤十字病院、 鶴岡市内荘内病院 (順不同) 10. 連絡先 久留米大学外科学講座 担当:赤須 晃治 TEL: 0942-31-7567, FAX: 0942-35-8967, e-mail: [email protected] 石川 博人 TEL:0942-31-7566, FAX: 0942-34-0709, e-mail: [email protected]
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