第5回 第5回 - Streamlining MICE~日本旅行のイベント支援ソリューション

第5回
会
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大
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阪
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大 阪
日本ノルディック・ウォーク学会
学術大会
変わる世界、創る未来
∼超高齢社会の救世主となる∼
平成28年
9月17日
画:分 部 佳英
土
AM8:45∼
会 場
ホテル阪急エキスポパーク
大会長
市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科 部長
〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園1-5
辻 文生
事 務 局
第5回日本ノルディック・ウォーク学会学術大会事務局
後援団体
厚生労働省・大阪府・吹田市・大阪府医師会・吹田市医師会・大阪府歯科医師会・吹田市歯科医師会・大阪府薬剤師会
吹田市薬剤師会・大阪府栄養士会・大阪府看護協会・大阪府作業療法士会・大阪府理学療法士会・大阪府臨床検査技師会
大阪介護支援専門員協会・大阪介護福祉士会(順不同)
9月18日
〒573-0126 大阪府枚方市津田西町一丁目29番8号 医療法人松徳会 松谷病院内 TEL:072-859-3618 FAX:072-897-2307
(雨天 10月2日)
一般市民対象のノルディック・ウォーキング体験が出来ます
(市民ウォーキング体験に関しては吹田市 文化スポーツ推進室にお問い合せください。TEL. 06-6384-2431)
第5回
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日本ノルディック・ウォーク学会
学術大会
変わる世界、創る未来
~超高齢社会の救世主となる~
会 期
平成28 年 9 月 17 日土 午前 8 時 45 分~
会 場
ホテル阪急エキスポパーク
(本館 2 階)
〒 565-0826 大阪府吹田市千里万博公園 1-5
大会長
市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科 部長 辻 文生
目 次
大会長挨拶………………………………………… 2
ランチョンセミナー…………………………… 25
参加者へのお願い………………………………… 3
一般演題(口演)……………………………… 26
プログラム………………………………………… 4
一般演題(ポスター)………………………… 40
タイムテーブル…………………………………… 8
特別シンポジウム……………………………… 45
アクセス…………………………………………… 9
役員一覧………………………………………… 46
会場案内図……………………………………… 10
会則……………………………………………… 47
特別講演………………………………………… 11
入会のご案内…………………………………… 48
シンポジウム…………………………………… 13
運動習慣化プログラムのポスター…………… 49
広告……………………………………………… 50
1
大会長挨拶
第 5 回日本ノルディック・ウォーク学会学術大会
テーマ : 変わる世界、創る未来 ~超高齢社会の救世主となる~
市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科 部長
第5回ノルディック・ウォーク学会学術大会 大会長 辻 文生
第 5 回ノルディック・ウォーク学会学術大会を平成 28 年 9 月 17 日
(土)大阪府吹田市のホテル阪急エキスポパー
クで開催いたします。学術大会の翌日
(18 日)
には、吹田市が中心となって、万博記念公園でのノルディック・ウォーク
(以下 NW)
も企画予定です。
ともに学術関係者だけでなく、一般市民も参加可能です。
プログラムを紹介しつつ、本
学術大会の特色などを述べさせていただきます。
今後ますます高齢化が進展すると予測される中で、健康寿命の延伸に向けて NW は重要な役割を担っておりま
す。本学会において重要視していることは、柔軟な発想をもって NW を高齢者中心とした幅広い世代に普及するこ
と、そして科学的アプローチで NW を検証することです。
そこで、本学術大会のテーマは
「変わる世界、創る未来~
超高齢社会の救世主となる~」
と致しました。
具体的なプログラム内容として特別講演では、超高齢社会における NW の重要性を中谷敏昭先生(天理大学体
育学部 教授)
に紹介していただきます。
また学会テーマをもとに 3 つのシンポジウムを企画しております。
変わる世界:NPO 法人日本ノルディックウォーキング協会(JNWA)、NPO 法人日本ノルディックフィットネス協会
(JNFA)、一般社団法人全日本ノルディック・ウォーク連盟(JNWL)の各団体からもシンポジストをお招きしておりま
す。
それぞれ立場が異なる団体の考え方であっても、NW を愛する気持ち、多くの方に NW を知ってもらいたい気持
ちは一緒です。子供から大人、障害を持つ患者からアスリートまでシームレスに、そしてよりシンプルに NW の啓蒙に
向けた侃々諤々の討論を期待しています。
超高齢社会の救世主:これからの超高齢社会において、
「寝たきり」
にならずいつまでも自分の足で歩き続ける努
力が大切です。
そこで日本人の
「寝たきり」
の主な原因である脳血管疾患、転倒・骨折、認知症、そしてフレイルなど
高齢者に多い内科的疾患を持つ患者に対する NW について、それぞれの領域の第一人者の先生方に発表しても
らいます。
さらに口演、ポスターによる募集演題とともに、NW をあらゆる角度からの科学的アプローチで検証していき
ます。
創る未来:NW を広い意味で人の「幸せ」を追究するためのアイテムととらえ、普段相容れない職種が柔軟な発
想をもって討論してもらいます。
まず、自分の「死」
を見つめながら毎日を充実して生きることの大切さを医師の立場で
長尾和宏先生(長尾クリニック院長)
に、次に太古より日本人に備わった人を思いやる
「心」
を宗教学者の立場を持っ
て釈撤宗先生(相愛大学人文学部 教授)
に、最後に旅行や食を楽しみながら人の「絆」の大切さをカリスマ添乗員
の立場で平田進也先生(株式会社日本旅行西日本営業本部担当部長)に話してもらいます。一見 NWとは関係な
いようですが、それぞれ「人」
を追究してきたスペシャリストの先生方にすると、意外にシンプルな共通点が浮かび上
がってくることでしょう。聴衆も一緒になって討論に参加し、NW を単なる運動やスポーツとしてとらえるのではなく、そ
れぞれの地域、個人の幸せ、
そして NW の発展につながれば幸いです。
会場の万博記念公園では、2015 年 11 月に開業した大型複合施設 EXPOCITY で賑わいをみせており、また自
然を楽しめる素晴らしいノルディックコースもあります。是非吹田を堪能して頂きたいと思います。多くの皆様のご参加
を心よりお待ち申し上げております。
2
参加者へのお願い
*安全のために
地震、火災等は何時発生するかわかりません。安全のために非常口の確認をお願い致します。
万が一の場合はホールの職員の誘導に従って迅速に避難して下さい。
*全般のお願いとお知らせ
・会場では名札(参加証)の着用をお願い致します。名札(参加証)の着用がなければご入場で
きない場合があります。
尚、
お帰りの際名札ケースはご返却下さい。
・会場の椅子席は指定を除き自由席です。
・会場内は全て禁煙です。
また携帯電話は電源を切るかマナーモードにしておいて下さい。
・会場内ではスタッフは名札を付けております。
お困り事がございましたらご遠慮なくお尋ね下さい。
・貴重品は各自で保管して頂きますようお願い致します。
・ 参加者名簿は個人情報保護の観点から、学術大会のプログラムより割愛させていただきまし
た。
ご了承の程お願い申し上げます。
*座長、演者の方々へのお願い
座長の方:ご担当いただくセッション開始時刻の5分前までに会場右前方の座長席又は次座長
席にお越しください。
演者の方:ご担当セッションの開始時刻の5分前までに会場左前方の演者席または次演者席に
お越し下さい。
*発言される方々へのお願い
発言ご希望の方は予めマイクの前にお立ちの上、座長の指示により所属、氏名を述べられた
上ご発言下さい。
3
第 5 回ノルディック・ウォーク学会学術大会プログラム
8:45~9:00
■オープニング
大会長 辻
9:00 ~ 10:30
文生
■シンポジウム 1 「ノルディック・ウォークの普及」
座 長 神戸常盤大学 保健科学部 看護学科 教授 柳本 有二
静岡大学 教育学部 教授 杉山 康司
シンポジスト
S1-1 同志社大学スポーツ健康科学部 日本ノルディックフィットネス協会会長 竹田 正樹
「ノルディックウォーキングの歩き方」
S1-2 東京工芸大学 日本ノルディックウォーキング協会 山本 正彦
「JNWA におけるノルディックウォーキングの普及とこれから」
S1-3 一般社団法人 全日本ノルディック・ウォーク連盟 木村 健二
「一般社団法人 全日本ノルディック・ウォーク連盟設立の経緯と沿革・要旨について」
S1-4 東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科 大阪大学大学院医学系研究科 山下 和彦
「地域の健康づくりに寄与するノルディックウォーキングの普及」
10:40~11:40
■特別講演
座 長 財団法人山梨整肢更生会 富士温泉病院 名誉院長 矢野 英雄
演 者 天理大学体育学部 教授 中谷 敏昭
「健康づくりのためのノルディック・ウォークの可能性」
11:40~12:30
■ランチョンセミナー
演 者
L S- 1 医療法人松徳会 松谷病院 理事長 松谷 之義
【月光 1】 「ノルディック・ウォークでダイエット」
L S-2 志木市役所 健康福祉部健康政策課 主幹(保健師) 清水 裕子
【月光 2】 「志木市の健康寿命延伸をめざした取り組み~ノルディックウォーキング・ポールウォーキング(NW・PW)事業を取り入れて~」
12:30~13:00
■総会
13:00~14:20
■シンポジウム 2 「疾患を考えたノルディック・ウォーク」
座 長 医療法人松徳会 松谷病院 理事長 松谷 之義
まつだ小児科医院 院長 松田 隆
シンポジスト
S2-1 株式会社 セラピット 石間伏 勝博
「脳卒中患者におけるノルディックウォークの適応を考える」
S2-2 (独)相模原病院 リハビリテーション科 丸谷 龍思
「疾患を考えたノルディックウォーク ~整形外科の立場から~」
S2-3 東京都健康長寿医療センター研究所 谷口 優
「長期縦断疫学研究に基づく地域在宅高齢者の歩幅と認知機能低下との関連」
S2-4 小金井リハビリテーション病院 川内 基裕
「疾患を考えたノルディック・ウォーク」
4
■特別シンポジウム 「水中ポールウオーキングの進展」
座 長 財団法人山梨整肢更生会 富士温泉病院 名誉院長 矢野 英雄
東京大学大学院新領域創成科学科准教授 福崎 千穂
シンポジスト
東京大学名誉教授 日本ノルデック・ウォーク学会名誉顧問 宮下
充正
東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻生命環境科学系 教授 水中ポール・ウォーキング研究会長 中澤
㈲アクアヘルスコミュニケーションズ 代表取締役 大方
財団法人山梨整肢更生会 富士温泉病院 名誉院長 矢野
14:30~16:00
公孝
孝
英雄
■一般演題 口演【星雲】
「医療・地域支援・生活環境支援」
座 長 医療法人社団太田整形外科医院 理事長 太田貴之
独立行政法人市立吹田市民病院 リハビリテーション科 中嶋 仁
演 者
01. 総和中央病院 リハビリテーションセンター 田村 卓
「パーキンソン病患者に対するノルディックウォークの有効性」
02. 医療法人社団 太田整形外科医院 太田 貴之
「腰痛症に対するノルディックウオーク (NW) の有用性とその位置付け~~第 2 報~~」
03. 国立病院機構相模原病院リハビリテーション科 鶴見 暁子
「アンケートからみる患者へのノルディックウォーキング導入の可能性」
04. 一般社団法人 巨樹の会 小金井リハビリテーション病院 辻村 拓真
「ノルディック・ウォークが変形性膝関節症術後患者の最大歩行距離に与える影響ノルディック・ウォークとT字杖を比較して」
05. 独立行政法人市立吹田市民病院 リハビリテーション科 中嶋 仁
「当院での呼吸リハビリプログラムにおけるノルディックウォーキングの取り組みとその効果」
06. ウォーキングスタジオ ARU-KA
㈱ N&P ウォーキングクリエイト 片山
いずみ
「ノルディック・ウォークの美への追及」
07. D&G フィットネス 久保 弘子
「障害者に対するノルディックウォークの導入効果」
08. 東京都健康長寿医療センター研究所 安永 正史
「世代間交流促進に向けたノルディックウォークの可能性」
14:30~16:00
■一般演題 口演【月光 1】 「技術・動作解析」
座 長 帝京平成大学 現代ライフ学部 経営マネージメント学科 教授 砂川 憲彦
大阪大学 全学教育推進機構 スポーツ・健康教育部門 准教授 藤田 和樹
演 者
09. (社)KCS 小黒 千鶴
「ノルディック・ウォークと『姿勢調整後』の歩行の違いの検証」
10. 東京工芸大学 山本 正彦
「ノルディックウォーキングのポールワーク技術における指導の必要性について」
11. 株式会社セラピット 石間伏 勝博
「R9-STICK を活用した新しい介護予防トレーニングパッケージ『exeR9』の紹介 ~「歩く」につながる「エクササイズ」の提案~」
12. 医療法人社団 恵心会 京都武田病院 総合リハビリテーション科 伊藤 和範
「マイオモーションを使用したノルディックウォークの動作解析~独歩・T 杖歩行・歩行器歩行と比較して~」
13. 東京工芸大学 宮島 昌吾
「ノルディックウォーキングのポールワークにおける加速度の特徴解析システムの開発」
14. 株式会社エフケイ 鈴木 盛史
「Nordic walk Japanese Style の重心移動特性 - 前額軸・垂直軸上の重心移動量と偏差に速度因子を加えて -」
5
15. 有限会社はみんぐ 櫻井 一平
「Nordic walk Japanese Style と普通歩行の比較 - 歩容の逆振り子モデル化を用いて -」
16. 一般社団法人 巨樹の会 五反田リハビリテーション病院 廣田 雄也
「Nordic walking における即時効果の検討~座位 balance に着目して~」
17. 医療法人創和会 しげい病院 リハビリテーション部 小野 晃路
「ノルディックウォーキング時のポールの使用が変形性膝関節症患者の歩容に与える影響」
14:30~16:00
■一般演題 口演【月光 2】 「健康増進・予防」
座 長 しげい病院 院長 重井 文博
石見銀山・世界遺産の温泉 薬師湯 代表 内藤 陽子
演 者
18. 鹿教湯温泉斎藤ホテル 井出 翔太
「2 本のポールを使ったウォーキングによる健康増進創出プロジェクト」
19. ㈱フルーション 地域支援事業部 大井 裕幸
「ノルディックウォーキングイベント参加者の身体機能変化の検討」
20. ㈱フルーション 地域支援事業部 小林 心也
「ノルディックウォーキングイベント参加期間の違いが運動認識や運動頻度などに影響を及ぼしているのか?」
21. エヌウォーカー倶楽部 藤川 真司
「ノルディックウォークにより歩幅が広がった実践報告」
22. 社)健康寿命世界一 泉 清美
「高齢者の姿勢が良くなる健康寿命ウォーキングの運動及びトレーニング効果」
23. 医療法人松徳会 老健ふじさか 作業療法士 神保 優子
「高血圧の運動療法~松谷モデルを使って~」
24. 地方独立行政法人 市立吹田市民病院 リハビリテーション科 都留 貴志
「ノルディック・ウォーキングが心身ならびに社会活動にもたらす効果 - 公認指導員を対象とした大規模アンケート調査 -」
25. おか鍼灸整骨院 岡 喜与志
「ノルディック・ウォーク体験イベントにおける注意点の考察」
26. 鳥取県中部医師会立三朝温泉病院 山口 洋司
「地域住民の健康増進を目的としたノルディックウォークリーダーの育成~ノルディックウォークが身体面及び精神面に与える即時効果に着目して~」
14:30~16:00
■一般演題 ポスター【ロビー】
「症例報告・その他」
座 長 埼玉医科大学国際医療センター 高橋 秀寿
株式会社フリーステーション 小宮 悦子
演 者
27. 島根県ノルディック・ウォーク連盟 黒田 正子
「変形性股関節症による左大腿骨骨頭置換術後のノルディック・ウォークについて」
28. 埼玉医科大学国際医療センター リハビリテーションセンター 播本 真美子
「脳卒中片麻痺患者に対するノルディックポール歩行での非監視型運動療法による運動効果 ―2 症例での検討―」
29. 飯能靖和病院 リハビリテーション科 畑 一成
「転倒により腰椎、大腿骨を骨折したパーキンソン病患者に対する両側ノルディックポールの使用効果について」
30. 飯能靖和病院 リハビリテーション科 佐藤 良太郎
「大腿骨頸部骨折患者に対するノルディックウォーキングを併用した理学療法の経験」
31. 飯能靖和病院 リハビリテ-ション科 北原 拓真
「脊髄硬膜外血腫による片麻痺患者に対する両側ノルディックポールの導入効果について」
32. 飯能靖和病院 リハビリテーション科 中島 將貴
「脊髄硬膜外血腫後の四肢麻痺患者に対する両側ノルディックポールを用いた理学療法の経験」
6
33. 一般社団法人 巨樹の会 小金井リハビリテーション病院 大西 弘展
「脊髄損傷患者に対してノルディック・ウォークを活用した一症例報告」
34. 株式会社フリーステーション 小宮 悦子
「知的障がい者施設においてのノルディックウォークを活用した事例報告」
35. 株式会社フリーステーション 井上 拓也
「両側人工膝関節全置換術後にノルディックウォーキングを行った一症例」
16:10~17:50
■シンポジウム 3 「ノルディック
・ウォークの未来~人の幸せとは?~」
座 長 市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科 部長 辻 文生
シンポジスト
S3-1 長尾クリニック 長尾 和宏
S3-2 浄土真宗本願寺派如来寺住職 釈 徹宗
S3-3 日本旅行 平田 進也
17:55~18:00
■クロージング
医療法人松徳会 松谷病院 理事長 松谷
18:45~
■懇親会
7
之義
タイムテーブル
7:30
8:00
プログラム内容
星 雲
月光1
(メイン)
月光2
スタッフ集合
受付開始
8:45
9:00
オープニング
シンポジウム1
10:30
10:40
11:40
12:30
13:00
14:20
14:30
16:00
16:10
17:50
17:55
18:00
18:45
特別講演
ランチョンセミナー
ランチョンセミナー ランチョンセミナー
LS-1
LS-2
総 会
シンポジウム2
特別シンポジウム
シンポジウム2 特別シンポジウム
一般演題発表
シンポジウム3
会場レイアウト変更
クロージング
懇親会
8
展示ブース
(ロビー)
アクセス
電車・バスでのご来館
■電車の場合
大阪モノレール「万博記念公園駅」下車徒歩 5 分
*大阪・梅田・新大阪方面から
地下鉄御堂筋線(北大阪急行)「千里中央駅」で
大阪モノレールに乗り換え、「万博記念公園駅」下車
*大阪国際空港(伊丹空港)から
大阪モノレールで「万博記念公園駅」下車
*京都・高槻方面から
阪急京都線「南茨城駅」で大阪モノレールに乗り換え
「万博記念公園駅」下車
JR京都線「茨城駅」下車、バスまたはタクシー
お車でのご来館
■電車の場合
*大阪空港より約 12km( 約 20 分 )
*新大阪駅より約 15km( 約 20 分 )
*大阪(梅田)駅より 18km( 約 24 分 )
*名神高速道路・近畿自動車道
中国自動車道吹田 I.C. より約 2 分
*パーキング :315 台収容
大型バス駐車スペース完備
※土・日曜・祝日は駐車場が大変混雑する場合がございます。
公共交通機関のご利用が便利です。
9
会場案内図
月光 2
月光 1
大会事務局・役員控(いちょう)
ポスターコーナー
講師控(うめ)
山吹
うめ
さくらそう
美容
着付室
写真室
ロビー
結婚
式場
水仙
吹抜
ロビー
クローク
連絡通路
受付
ガーデン(中庭)
ロビ ー
アメニティ
ホール
本館2階
企業展示コーナー
株式会社キザキ
星雲(メイン)
株式会社キャラバン
株式会社サンクフルハート
株式会社シナノ
株式会社ナイト工芸
西川リビング株式会社
羽立工業株式会社
ミズノ株式会社
(五十音順)
月光 1
月光 2
・・・・・・18 時 30 分からは懇親会会場となります。
10
■特別講演(10:40 〜 11:40)
【星雲】
健康づくりのためのノルディック・ウオークの可能性
天理大学体育学部 中谷敏昭先生の講演に期待して
座 長 矢野 英雄(財団法人山梨整肢更正会 富士温泉病院 名誉院長)
シンポジスト
中谷 敏昭(天理大学体育学部)
財団法人山梨整肢更正会 富士温泉病院 名誉院長
矢野 英雄
積年の運動科学の研究に基づいて中谷敏昭先生は、ノルディック・ウオーク(以下 N.W.とする)を
自覚的運動強度の変化なく上肢・体幹・下肢の筋活動や全身性の心機能、呼吸循環系機能を賦活
亢進させる“魔法の杖”と紹介された。
先 生 が 参 考 にされ た Perez-Soriano(2014) の 論 文 は N.W. を Physiological aspect, Fitness
program, Biomechanical aspect の3つのカテゴリに分類し今後更なる研究されるべきintermediate
locomotive mode1 であると解説した論文であった。
この優れた研究に触れて講演される中谷先生のお話を辿ると本学会に参集された皆様が N.W. を更に
科学的に研究され、広く世の中に広めることによって我が国の健康寿命を延長させるツールになると信
じるものである。
中谷先生の本学会の講演が転機となって N.W. をスポーツとして、病気の予防 ・ 改善、リハビリテーショ
ン、介護予防に発展させて、新たな次世代の健康づくりの運動促進に貢献して頂きたい。
そして、健康日本21( 第二次 ) の取組みに向かう生活用具に発展することを願っている。
11
■特別講演(10:40 〜 11:40)
【星雲】
健康づくりのためのノルディック・ウォークの可能性
天理大学体育学部
中谷 敏昭
ノルディック・ウォーク(NW)は町中の見慣れた風景になってきている。カラフルなポールが販売され、
おしゃれを意識して歩く人も多くなった。NW は通常のウォーキング(W)に比べて、上肢の筋活動量
を増加させるためエネルギー消費量は約 20%増大する。我々の研究では、Wと同じ時間の運動であ
れば心拍数を約 10.8%増加させ、運動強度も5.2 メッツと健康づくりの運動としては非常によい。上肢
や下肢の筋活動について筋電図で調べたところ、僧帽筋や上腕三頭筋、ハムストリングスの筋活動量
で増大し、前頸骨筋やヒラメ筋、外側広筋で減少する。また、NW は 1 歩あたりの歩幅を約 10 cm
広げるとともに、
歩行速度も約 14%上昇させるが、
自覚的に感じる運動強度(ボルグ RPE)に差はなかっ
た。NW に関する研究レビュー(Perez-Soriano, 2014)によると、W に比べて NW の酸素摂取量は
8 ~ 23%、
心拍数は 6 ~ 20%、
エネルギー消費量は 21 ~ 91%高くなるが、
自覚的運動強度に差はなかっ
たと結論づけられている。これらの結果から、NW は W に比べて自覚的運動強度を変化させることな
く呼吸循環系機能を亢進する運動として効果的である。
加齢にともなう体力の低下や活動量減少は生活習慣病リスクを高める。我が国では、
健康日本 21(第
二次)の取り組みとして「健康づくりのための身体活動基準 2013」が策定され、生活習慣病を予防・
改善するための身体活動基準が示されている。18 ~ 64 歳の基準では、「強度が 3 メッツ以上の身体
活動を 23 メッツ・時/週行う」とともに、「強度が 3 メッツ以上の運動を 4 メッツ・時/週行う」とある。
他方、
アメリカスポーツ医学会が提唱する健康づくりの指針では、
有酸素的な運動を中強度(4 ~ 5.9 メッ
ツ)で 1 日 30 分以上、週 5 回以上、1 週間のトータルで 150 分以上行うか、少し激しい強度(6 ~ 8.4
メッツ)で 1 日 20 分以上、週 3 回以上、1 週間にトータルで 75 分以上行うことが示されている。健康
づくりの運動として NW を活用するならば、これらの指針に沿った指導が求められる。
現在、NW を統括する団体はいくつもみられ、それぞれが指導者育成や実践法を紹介している。
NW はスポーツとしてだけでなく、病気の予防・改善、リハビリテーション、介護予防などその活用範
囲は幅広く、超高齢社会の我が国では健康寿命を延ばす上で無くてはならないツールと言える。しかし
ながら、統括団体の考え方の違いによって現場が混乱しているのも事実である。NW を普及・発展さ
せる夢や目標は同じであることから、科学的に根拠のある情報を協力して提供し続けることは今後の課
題であろう。本講演では、NW が社会に役立つ“魔法の杖”になるよう、フロアの皆様と一緒に考え、
セレンディピティを見つける能力を磨きたいと思います。
12
■シンポジウム 1(9:00 〜 10:30)
【星雲】
ノルディック・ウォークの普及
座 長 柳本
杉山
シンポジスト
竹田
山本
木村
山下
有二(神戸常盤大学保健科学部看護学科 教授)
康司(静岡大学教育学部 教授)
正樹(同志社大学スポーツ健康科学科 教授 JNFA 会長)
正彦(東京工芸大学工芸部基礎教育研究センター 准教授JNWA )
健二(一般社団法人 全日本ノルディック・ウォーク連盟 常務理事 総本部本部長)
和彦(東京医療保健大学医療情報学科 教授)
神戸常盤大学保健科学部看護学科 教授
柳本 有二
皆さんこんにちは。シンポジウム1の座長を担当します柳本です。よろしくお願いします。このシンポジ
ウムでは、本大会長である辻 文生先生たってのご希望により、NW(種々の表現があるため、NW で
統一します)に関わる団体の代表者にお話を伺うことになりました。
日本ノルディックフィットネス協会会長の同志社大学スポーツ健康科学部 竹田正樹先生からは、
NW のレベルについて、ヘルスレベル、フィットネスレベルおよびスポーツレベルに分けられ、その中で、
障害・疾患別の NW 方法も提唱されている内容について、NW の基本的活動スタイルの解剖学的あ
るいは生理学的知見からお話をいただけそうです。
日本ノルディックウォーキング協会所属で、東京工芸大学工芸部基礎教育研究センターの山本正彦
先生には、NW の認知が皆無な時に、NW を普及するための体験会を定期的に継続して開催すると
ともに、全国でインストラクター講習会を実施して、NW 普及の担い手育成をされた経過やその指導方
法についてのお話をいただきます。また、一般社団法人全日本ノルディック・ウォーク連盟常務理事 総
本部本部長の木村健二氏からは、全国各地で「地域住民の健康増進と観光イベントとしての地域活
性化」をめざし、地域連携の下で多くのノルディック・ウォーク大会を開催されている模様についてお話
を聞けそうです。さらに、東京医療保健大学医療情報学科の山下和彦先生からは、NW などの運動
指導とセルフケアによる足部や足趾の機能向上を組み合わせた結果の身体機能や歩数の変化および
医療費への効果など医療的なお立場でお話を伺えそうです。
確かに、指導方法や普及方法は、それぞれの所属で異なっているのかもしれません。もしかしたら、
その点について大議論になることも予想されます。しかし、そのことによってこのセッションは、これから
の日本における NW 普及推進に強く影響を与えるシンポジウムになると確信しています。
最後になりましたが、本来、学会とは、多方面にわたる専門家や実践活動に携わる方々で構成され
るべきものと考えます。
その意味で、このシンポジウムは、本学会を正常な学会に導くのではないかと思います。更なる盛況
を期待します。ありがとうございました。
13
■シンポジウム 1(9:00 〜 10:30)
【星雲】
S1-1
ノルディックウォーキングの歩き方
同志社大学スポーツ健康科学部 日本ノルディックフィットネス協会会長
竹田 正樹
この度,私たちが推奨している International Nordic Walking Federation(INWA)のメソッドに
基づくノルディックウォーキングについて,その歩き方の考え方を解説したい.
INWA は 2000 年に NW の母国フィンランドで設立された世界の協会であり,その目的とするところは
NW 教育を世界的に広めることと,NW の指導者の世界的ネットワークを作ることである.現在,INWA
への加盟国は 20 を超え,日本においては日本ノルディックフィットオネス協会(Japan Nordic Fitness
Association: JNFA)が我が国における INWA 支部となっており,INWA スタイルの NW を日本にお
いて普及させることを目的としている.さらに,世界 40ヶ国以上で INWA 公認のインストラクターが存在
する.
JNFA では NW のレベルをヘルスレベル,フィットネスレベル,スポーツレベルに区分けし,さらにヘル
スベルにおいては障害・疾患別の NW を提唱している.いずれのレベルにおいてもNW には基本形が
あり,それが大多数の人が実践しているヘルスレベルになる.
INWAのNWスタイルは,
解剖学的に自然体であり,
そして生理学的に効果的であることが特徴で,
「歩
くことができる人なら誰にでも実戦可能」というのが基本コンセプトである.技術的な主な特徴としては,
1)立つときの姿勢の重要性であり,解剖学的に骨格に負担をかけない自然体な姿勢をとること,2)解
剖学的・運動学的に正しく歩くこと,3)正しい歩行にポールを「自然な」形で持たせ,ポールによる推
進力や姿勢保持力を引き出しながら歩くこと,である.従って,通常の歩行運動にポールを持たせただ
けの自然な歩行運動が基本であることから,通常歩行とNW による歩行では,その歩行運動様式にほ
とんど差がないのが特徴である.このことから,たとえ超高齢者や疾患者であっても,歩くことができれば
誰でもNW を実施できる.
我が国では,JNFA 以外の他団体が我々の INWA スタイルの NW をアグレッシブだとか,ヨーロピア
ンスタイルとか,我々 INWA・JNFA のコンセプトを無視して,かつ許諾を得ることなく名付け,まるで元
気な人しかできない NW スタイルであるかのような印象を与え,日本の NW 愛好者に多くの誤解を呼ん
でいる.これは大きな誤りであり,この発表を通じて明確にしていきたい.繰り返しになるが,子供から大
人まで,有疾患者にまで,歩くことができる人なら誰でもが実施できる運動であることを強調しておきたい.
発表においては,各レベルにおける NW テクニックの特徴とその考え方を,いくつかの生理学的,バイオ
メカニクス的データを示しながら概説したい.
14
■シンポジウム 1(9:00 〜 10:30)
【星雲】
S1-2
JNWA におけるノルディックウォーキングの普及とこれから
東京工芸大学 日本ノルディックウォーキング協会
山本 正彦
ノルディックウォーキングのルーツは、クロスカントリースキー選手が夏期に雪の無い場所でポールをつ
いてトレーニングしていたことによる。その後 1992 年にスキーポールをウォーキング向けに開発が試みら
れ、1997 年にフィンランドで専用ポールが発売されたことからノルディックウォーキングの歴史が始まった。
日本では 1999 年に北海道大滝村で、国内初のノルディックウォーキングの講習会が開催された。それ
以来ノルディックウォーキングの愛好者は増加し、今では健康増進に寄与するスポーツとして注目されるよ
うになった。
今日の日本における健康政策の命題は健康寿命の延伸に尽きる。さまざまな延伸に対する様々な要
因がある中、われわれは運動による効果に注目している。健康に対する価値観が多様化する中にあっ
て健康寿命を延ばすには、身体的なアクティビティを備えることが重要になってくると考えているからであ
る。余暇時間の増大やそのことによるスポーツ活動が拡大していること、中高年や低体力者の健康志
向が高まっていることを考えると、手軽であり継続的に運動やスポーツを実践いていくことが望ましく、ノ
ルディックウォーキングはこうした条件に合致したスポーツと言える。
ノルディックウォーキングへの期待に対して、われわれ日本ノルディックウォーキング協会(以下、
JNWA)は 2003 年に非営利活動法人として活動を始めた。さらに 20010 年に全国的な活動を展開
するために内閣府承認の NPO 法人に所轄を変え現在に至っている。
JNWA が活動し始めた頃は、ノルディックウォーキングの認知は皆無と言っていい状況であった。そ
のためノルディックウォーキングを普及するための方法を次の通りに考え、
実施してきた。始めに、
ノルディッ
クウォーキングを知り、理解を促すために体験会を定期的・継続的に開催した。その上でインストラクター
講習会を全国的に実施し、ノルディックウォーキングの普及の担い手となるインストラクターの育成に注力
した。最近では、ノルディックウォーキングの団体、また地域におけるリーダーの育成を目的に、上級イ
ンストラクター講習会を開催している。
次に、認定されたインストラクターが活動しやすい環境作りの啓蒙を始めた。例えば、インストラクター
を含めた愛好者が集まりクラブ化したグループには、インストラクターに対する講習会保険サービスを提
供し、またポールの貸し出しによる体験会や講習会のサポートを行っている。
シンポジウムでは、これまでの取り組みを紹介し、ノルディックウォーキングの普及に対する課題を考え
てみたい。
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■シンポジウム 1(9:00 〜 10:30)
【星雲】
S1-3
一般社団法人 全日本ノルディック・ウォーク連盟
設立の経緯と沿革・要旨について
一般社団法人 全日本ノルディック・ウォーク連盟
木村 健二
アジア初のIVV(国際市民スポーツ連盟)オリンピアード開催を日本(富士・富士五湖周辺)に招
致するにあたりノルディックウォーキング発祥の地であるヨーロッパからも多くのゲストの来日が予想され主
幹団体である日本ウオーキング協会がノルディック・ウォーク専門部を2007年12月に設置したのが連盟
設立の起源です。
IVVオリンピアード大会当日には全国から320名に及ぶ公認指導員がホスト役として活躍し世界23か
国から一万人以上に及ぶゲストを無事サポートし大会を成功裏に終えることができました。
2009年10月日本におけるノルディック・ウォーク普及・啓発の更なるスピード化と予防医療としての専
門性の追求から同IVVオリンピアードの大会組織委員長としてご活躍された東京大学名誉教授である
宮下充正先生(秩父宮スポーツ医科学賞受賞)を会長に新たに(一社)全日本ノルディック・ウォー
ク連盟が組織されました。ノルディックスキー選手のシーズンオフトレーニングを起源とするポールランを
ベースにポールの突く位置、突く角度を変化させることにより運動強度別の指導プログラムを新たに確立、
「総ての人々に有益な健康増進運動の普及・啓発」をスローガンに超高齢化する日本の現状に則し
た健康スポーツ・生涯スポーツの提案を柱に全国各地で新たな形のノルディック・ウォークの普及・啓発
を行っております。
ポールの使用方法によりアグレッシブスタイル(駆動系)とディフェンシブスタイル(制動系)に大別し
老若男女を問わずスポーツ選手のベーシックトレーニングから子ども達の健やかな成長を育む歩育運動
として、又高齢者にとっては最も安全かつ効率的な全身運動として自立体力の維持運動として好評を
いただいております。
組織としては全国に既に 3500 人以上の公認指導員を有し公認支部組織は全国25カ所以上にわた
ります。また全国各地で「地域住民の健康増進と観光イベントとしての地域活性化」を旗印にジャパ
ンノルディック・ウォークプレミアリーグという枠組みを形成し地域連携の下ノルディック・ウォーク大会を 56
カ所で開催しております。
近年介護予防の重要性が指摘される中、連盟内の学術委員会(臨床医を中心とする学術チーム)
を中核に日本ノルディック・ウォーク学会との連携を深めながらデイサービスや介護施設、リハビリテーショ
ン病院や慢性期医療に取り組む病院での採用も全国各地で報告されており新たにメディカル・ノルディッ
クウォーキングの概念を確立すべく全力をあげて取り組んでおります。
本年度は(公財)
ミズノスポーツ財団から健康スポーツ・生涯スポーツの普及振興という部門において、
また(公財)杉浦記念財団からは地域医療振興賞という部門において表彰をいただくとともに助成褒
賞をいただき更なる活動の幅を広げるべく推進中です。
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■シンポジウム 1(9:00 〜 10:30)
【星雲】
S1-4
地域の健康づくりに寄与するノルディックウォーキングの普及
東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科 大阪大学大学院医学系研究科
山下 和彦
【研究目的】
超高齢社会の進行とともに、医療費や介護保険費用の高騰、虚弱で転倒リスクの高い高齢者の増
加が予測される。転倒リスクを高める要因として、①下肢筋力、②歩行機能、③バランス機能の低下
が挙げられ、さらに足部や足趾の機能低下が関係する。そこで本研究では、セルフケアによる足部や
足趾の機能向上とノルディックウォーキングなどの運動指導を組み合わせることによる身体機能や歩数の
変化、医療費への影響を考察した。
【方法】
運動教室参加群は 155 名(65.5 ± 7.4 歳)
、医療費への影響を調べるために設定した対照群は
1262 名(男性 423 名:67.8 ± 5.3 歳、女性 839 名:67.4 ± 5.1 歳)である。対照群の選定方法は、
国保データの中から無作為に年齢、性別、特定健診の受診の有無からプロペンシティスコアを導出し、
抽出した。
調査項目は、下肢筋力として足指力、体格指数として腹囲、血液データとして LDL コレステロール値、
歩数、医療費等とした。介入期間は 6 か月である。
【結果・考察】
介入により下肢筋力は 1.1 ~ 1.2 倍有意に向上した。特に介入前に足指力が 2.5kgf 未満の転倒リ
スク群の向上率が大きかった。つまり、転倒予防に効果的であることがわかった。腹囲は平均 2.4cm
有意に低下した。これは介入前に BMI が 18.5 未満の痩せ型群、18.5 から 25 未満の正常群、25 以
上の肥満群ともに有意に腹囲が低下した。LDL コレステロール値は平均 10.9mg/dl 低下した。特に
介入前に LDL 値が 139mg/dl 以上であった対象者は有意に値が低下した。
歩数について、
運動教室参加者の平均歩数は男性で 9339.9 歩 / 月、
女性で 8135.3 歩 / 月であった。
そのうち 3 Mets 以上の早歩きに相当する歩数は全体歩数の 75% を占めており、理想的な歩数の状
況であった。
医療費について、介入 6 か月間と介入 1 年前の 6 か月間の総医療費の平均を比較したところ、運
動群は 107,621 円から 69,287 円と38,324 円の減少であった。一方、対照群は 81,696 円から 92,130
円と10,434 円の増加であった。すなわち、運動参加群の医療費削減効果は 52,069 円であることが推
察された。特に慢性疾患である糖尿病、高血圧、高脂血症の 3 項目について、罹患している数が多
いほど医療費の抑制率が高いことが明らかになった。
【結論】 本研究により下肢筋力の向上による転倒予防効果、腹囲とLDL コレステロール値の減少による体組
成・血液データの改善効果が確認され、医療費の抑制効果が確認された。特に慢性疾患を多く持つ
対象者の抑制効果が大きく、これからの超高齢社会の課題の 1 つを改善する成果が確認できた。
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■シンポジウム 2(13:00 〜 14:20)【星雲】
疾患を考えたノルディック・ウォーク
座 長 松谷 之義(医療法人松徳会 松谷病院 理事長)
松田 隆(まつだ小児科医院 院長)
シンポジスト
石間伏 勝博(株式会社セラピット)
丸谷 龍思((独)相模原病院 リハビリテーション科 )
谷口 優(東京都健康長寿医療センター研究所)
川内 基裕(小金井リハビリテーション病院)
医療法人松徳会 松谷病院 理事長
松谷 之義
このシンポジウムは、本大会のテーマ「変わる世界、創る未来~超高齢社会の救世主となる~」の
中で、「超高齢社会の救世主」について論じていただこうと思っています。これからの超高齢社会に
おいて、「寝たきり」にならずいつまでも自分の足で歩き続けることが、最期まで住み慣れた地域で暮ら
す重要なポイントの 1 つです。日本人の「寝たきり」の主な原因である脳血管疾患、転倒・骨折、認
知症、そしてフレイルなど高齢者に多い内科的疾患を持つ患者に対する NW について、それぞれの
領域の第一人者の先生方に発表していただき、NW をあらゆる角度からの科学的アプローチで検証し
ていきます。
どうぞご期待ください。
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■シンポジウム 2(13:00 〜 14:20)【星雲】
S2-1
脳卒中患者におけるノルディックウォークの適応を考える
株式会社セラピット
石間伏 勝博
【研究目的】
脳卒中は脳血管の梗塞または出血により脳細胞や脳神経に不可逆性のダメージを呈することで身体
活動に障害を及ぼす疾患である。脳卒中はダメージを受けた大脳半球の半体側に「片麻痺」を呈す
ることが身体活動における主たる後遺症で、片麻痺の程度はダメージを受けた大脳半球の部位や範
囲に応じて様々である。身体活動において「歩行」には大きな影響を及ぼし、
歩行安定化の目的で「杖」
を使用することが一般的である。今回はノルディックウォークのストックを歩行安定化の目的でどのように
活用すべきかについて臨床上の知見を踏まえて報告する。
【方法】
片麻痺における上肢・下肢の麻痺の程度を示す評価指標として、本邦ではブルンストロームステー
ジ(Brunnstrom Stage:Brs)が一般的に用いられる。Brs はⅠ~Ⅵの 6 段階で麻痺の程度を示し、
数字が大きいほど麻痺の程度が軽くなる。実際に片麻痺を呈する方がノルディックウォークのストックを使
用した歩行観察を行い、麻痺の程度によるノルディックウォークのストックに関する適応について検討を
行った。また Chihiro Mizuike 等の報告である「片麻痺患者における 3 軸加速度センサを使用した
歩行解析結果(Analysis of stroke patient walking dynamics using a tri-axial accelerometer)
」より麻痺の程度が歩行に与える影響について考察を加えた。
【結果】
①上肢の麻痺が強く片手でノルディックウォークのストックを使用するケースは下肢の Brs がⅤ・Ⅵのレ
ベルに該当し、平地歩行においては杖なし独歩が可能な状態であった。
②上肢の麻痺が軽く両手でノルディックウォークのストックを使用するケースは上肢の Brs がⅤ・Ⅵのレ
ベルに該当し、麻痺側の上肢でストックを持ちながら腕を振ることが出来る状態であった。
【考察】
片麻痺者に対する歩行指導において杖の適応は、歩行が不安定な状態から安定した状態に従って
「4 点杖歩行⇒T字杖歩行⇒杖なし独歩」
となることが一般的である。片手でノルディックウォークのストッ
クを使用する場合の適応は「T字杖と杖なし独歩の間」に存在し、T字杖歩行から杖なし独歩を獲得
する際の補助として使用することが適すると考えられる。杖は歩行の安定化作用を保障する目的で使
用されるため、「4 点杖歩行⇒T字杖歩行⇒ノルディックウォークのストック歩行⇒杖なし独歩」という新
たな杖の適応を認識することにつながると考えている。Chihiro Mizuike 等の報告では Brs がⅢ⇒Ⅵ
に従って歩行効率が改善することが示されており、歩幅やテンポが左右で一定化されてくる状態に従っ
てノルディックウォークのストックが適応されることの数値的な根拠を示していると考えている。麻痺側上
肢においてノルディックウォークのストックを使用する場合は腕を振る動きのテンポが歩行に合致すること
が条件であり、麻痺側上肢の Brs がⅤ・Ⅵの軽度であるからこそ実行しうる動作であると考えられる。
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■シンポジウム 2(13:00 〜 14:20)【星雲】
S2-2
疾患を考えたノルディックウォーク 〜整形外科の立場から〜
( 独 ) 相模原病院 リハビリテーション科
丸谷 龍思
現在の日本は、歴史上に例のない超高齢社会を迎え、2030 年には人口の 3 分の 1 が高齢者となる
といわれている。
健康寿命という言葉がある。これは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことで
ある。
自立度の低下や寝たきりは健康寿命の最大の敵である。そしてその要因の原因は、関節症や骨折・
転倒などの「運動器の疾患」が、上位を占めている。要介護や寝たきりは、本人だけでなく家族など
周囲の人にとっても問題になる。
運動器の障害の原因の一つに転倒・骨折がある。1987 年頃より、医療の進歩と環境の整備により
高齢者の寿命が長くなるに従い、高齢者の転倒・骨折や外傷が健康な生活を著しくそこない、寿命を
縮めることが知られるようになった。欧米では高齢者の「転倒予防」の重要性が主張されるようになっ
てきた。
高齢者が要介護状態になり得る原因の「転倒・骨折」に注目してみると、転倒は誰にでも起こりうる
可能性がある。また、骨のもろい高齢者ではたやすく骨折し、長期の入院や療養が必要になる。
では、転倒を予防するためにはどうすればよいか。転倒を引き起こす要因として、歩いたり立ち上がっ
たりする運動機能の低下は見逃せない。
高齢者の転倒骨折は平成 25 年でも12.2%の第 3 位であり、「健康寿命」の延伸のためには転倒
予防が重要になってくる。
日常で一番多く繰り返している動作は「歩き」である。歩く動作の仕方を見直し、体操やストレッチ、
筋トレなどのエクササイズで歩き方を改善すること、毎日の歩き方を意識して生活することがとても大切に
なる。転倒予防にも有効である。
「歩き」に注目し、
高齢者に多い転倒を予防する一つの方法として、
杖をつくことがあげられる。老人は、
1 本杖をついている方が、 多いが、2 本のポールを使用する方が、バランスを取りやすい。
私の勤務している病院には、多くの高齢の方が入院治療を受けている。リハビリ科に訓練依頼があ
る患者さんで 2014 年から演者が、2 本のポール、すなわち Nordic Pole を用いて、 歩き方を指導し
た方が、239 人いる。そして 120 人が Pole を、購入している。その内、アンケート可能であった 48
人についてみると、日常的に使用している方は、基礎疾患の有る方 75%、健常者 62.5%という結果が
、 得られた。また、購入理由は、基礎疾患のある群では、「歩行の安定のため」、健常者では、「運
動のため」と、 回答している者が、 多かった。歩けない方を、 歩かせるのは大変であるが、歩けてい
る方に、歩行を維持していくように、 指導していく方が、 容易である。
疾患のある高齢者に Nordic Walking を導入することにより、体幹のバランス改善、ひいては歩行
の安定が得られる。また、運動の基本である「歩く」が、楽しく行なえ、 筋力維持増強に役立ってい
ると思われる。
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■シンポジウム 2(13:00 〜 14:20)【星雲】
S2-3
長期縦断疫学研究に基づく地域在宅高齢者の歩幅と
認知機能低下との関連
東京都健康長寿医療センター研究所
谷口 優
認知症の患者数は、世界的に増加の一途を辿り、その数は 2010 年時点推計の約 3,560 万人から、
2025 年に 2 倍、2050 年には 3 倍以上になると予測されている。認知症のうち、最も頻度が高いアル
ツハイマー病では、認知機能が正常な状態から発症に至る水準に達するまでに、中長期的な病理変
化がみられる。アルツハイマー型認知症の発症機序は、初期の段階でのアミロイドβ蛋白の蓄積、タウ
蛋白による神経細胞障害、脳の構造変化、そして認知機能が低下した後に認知症が発症すると考え
られている。認知症を予防するためには、その前駆段階である認知機能低下 (Cognitive Decline) を
予防することが有効であると考えられ、近年では、認知機能低下の危険因子を報告した研究が蓄積さ
れつつある。
身体機能、特に歩行機能は Adverse health outcomes(負の健康アウトカム)の予測因子である
ことが国内外の先行研究で多数報告されており、歩行速度が遅いほど、転倒や寝たきりの発生リスク
が高まることや、健康余命が短くなること、そして死亡率が高くなることが明らかになっている。我々は、
歩行機能と認知機能低下との関連性を詳細に調べるために、歩行速度を、歩幅と歩調の 2 つの構成
要素に分けた上で、長期縦断疫学研究のデータをもとに解析を行った。歩行機能の測定には、11m
の平坦な歩行路を用いて、助走と減速の区間を除く中間の 5m の距離で評価を行った。5m の距離を
歩くときの時間を計ると同時に、5m 付近での歩数と距離を測定することで、歩行速度(m/ 秒 ) と 1
歩当たりの歩幅(cm)を評価することができ、歩行速度から歩幅を除した値を歩調(回 / 分)として
求めた。
本研究で用いたデータは、地域在住高齢者 666 名の歩行機能(歩幅、歩調)及び認知機能
(Mini-Mental State Examination;MMSE)であり、最大 4 年間(平均 2.7 年間)の追跡調査
を実施した。ベースライン時の歩幅(狭い、普通、広い)及び歩調(低い、普通、高い)をそれぞ
れ 3 分位に分け、追跡期間中の認知機能低下(MMSE の 3 点以上の低下)の有無との関連をロジ
スティック回帰分析により解析した結果、歩幅が広い群に対する普通群の認知機能低下発生オッズ比
は 1.22(95% 信頼区間:0.66-2.23)
、狭い群のオッズ比は 3.39(1.80-6.41)であった。一方、歩調と
認知機能低下との間には有意な関連性はみられなかった。これらの関係は、性別、年齢、教育年数、
身長、調査地域、同居家族の数、高脂血症の既往歴、赤血球数、総コレステロール値、クレアチニ
ン値、アルブミン値、MMSE 得点の影響を調整していることから、重要な交絡要因とは独立して、歩
幅が狭い高齢者は、歩幅が広い高齢者に比べて約 3 倍認知機能が低下するリスクが高いことが明ら
かになった。歩幅の狭さと、将来の認知機能低下との間のメカニズムについては、不明な点が残され
ているが、欧米の先行研究 ) により、歩幅の狭さが大脳基底核の潜在的なダメージや灰白質のボリュー
ムの減少を表すことが示唆されていることから、歩幅が狭い人で将来認知機能低下が起こりやすくなる
理由としては、脳内の病理的な変化が関与しているものと考えられる。
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■シンポジウム 2(13:00 〜 14:20)【星雲】
S2-4
疾患を考えたノルディック・ウォーク
小金井リハビリテーション病院
川内 基裕
高齢者人口の増加により高齢者の医療費・介護費用の増大し、高齢者の健康維持・増進はわが国
における喫緊の課題である。
40 代前半には老眼による視力の低下が認められるように、加齢による身体能力や、内臓機能の低
下は 30 代、40 代からすでに始まっている。では、何歳頃から身体機能の低下が進行していくのであ
ろうか。身体機能低下の予防はいつから始めなくてはいけないのか。そしてノルディック・ウォークは健
康の回復・維持にどのような効果があるのであろうか。
呼吸・循環をつかさどる心臓・肺臓・血管・筋肉の総合機能の結果ともいえる最大酸素摂取量や
基礎代謝量は成長期を経て 20 代にピークを迎えた後は経時的に低下を続ける。最大心拍数の基準
値が(220 -年齢)/分 で表されることからも分かるように、心臓機能も年齢とともに緩やかに低下を
していく。酸素摂取量の加齢による低下は誰もが避けることのできない運命ではあるが、日常生活動作
の内容や普段からの有酸素運動習慣により、同一年齢群の中では高い値を維持し続けることは可能で
ある。有酸素運行にあたっては、適正な負荷の運動を行うことが効率的であり、呼吸循環に障害のあ
る人では心肺運動負荷試験により適正な運動処方を行うことが必要となる。当院では 80 歳代、90 歳
代の患者さんにも心配運負荷試験を施行しており、運動療法は 100 歳代の患者さんにも行っていただ
いている。今回はこれらの経験をもとに高齢者の心肺運動能力と運動指導について提示をする。
全身運動であるノルディック・ウォークは若年~中年層には通常のウォーキングよりも酸素消費量の多い
有酸素運動として有効であるばかりではなく、高齢者や、運動器に障害のある人でも転倒の危険の少
ない安全な有酸素歩行運動である。
肥満、糖代謝異常、高中性脂肪血症、高血圧の組み合わせは死の四重奏とも呼ばれ、冠動脈疾
患を起こしやすく、発症時の死亡率も高くすることが知られている。その原因としては運動不足、加齢
による基礎代謝量の低下と肥満、インシュリン感受性の低下などが挙げられる。Walter らは 61 歳の
冠動脈疾患患者 14 人を対象にしたトレッドミル歩行運動において、ノルディック・ウォークは通常歩行より
も21%の酸素摂取量増加、14 拍 / 分の心泊数増加、収縮期血圧 16mmHg/ 拡張期血圧 4mmHg
の増加が認められたことを報告している。測定結果から酸素消費量が増加されていることも示された。
運動中の患者において単発性の心室性不整脈は認められたものの、心筋虚血の徴候である心電図
ST 分画の変化は認められなかった。
22
■シンポジウム 3(16:10 〜 17:50)【星雲】
ノルディック・ウォークの未来
~人の幸せとは?~
座 長 辻 文生(市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科 部長) シンポジスト
長尾 和宏(長尾クリニック 院長)
釈 徹宗(相愛大学人文学部 教授 )
平田 進也(株式会社日本旅行西日本営業本部担当部長)
市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科 部長
辻 文生
日本の高齢化とともに、人の幸せも多様化してきました。ただ、共通して言えることは人が本当に幸せになるた
めには、それぞれの個人が自分の幸せだけでなく、社会全体の幸せを同時に追究していかなければならないこと
だと思います。私は、臨床医として、幸せになるための3要素を「食」「動」「絆」ととらえており、そのような
意味で、NWは重要な位置づけになると考えております。単なる運動、リハビリのための道具としてとらえるのでは
なく、世代を超えたコミュニケーションツールとして、また食や旅行などと結びつくことによって、さらなる相乗効果
を生み出します。自然を歩くことで、自然に生かされる喜びを見つけるきっかけにもなります。人の幸せを追究する
ことが、NWの未来の在り方を探るヒントになるものと思い、今回のシンポジウムを企画しました。各演者はNWの
経験は少ないながらも、必要性を十分理解してくださっている先生方です。何といっても人の生き方を追究してき
たスペシャリストです。普段相容れない職種が柔軟な発想をもって討論してもらいます。医師の立場で長尾和宏
先生、
宗教学者の立場で釈撤宗先生、
そしてカリスマ添乗員の立場で平田進也先生です。座長でありますが、
トー
クのプロ達を前にどのような方向に話がすすんでいくか全く予想がつきません。ただ、聴衆も引き込まれるようなワ
クワクしたお話が聞けるものと期待しております。
S3-1
長尾クリニック 長尾 和宏
今こそ、「歩行」の意味を再考する時期であると思います。歩行習慣は確実に脳を変えます。歩行で幸せ脳
になり、これは認知症予防、そして健康長寿につながります。これは専門家のみなさまには当たり前のことかもし
れませんが、一般の人はあまり知らないことです。市民の歩行に対する評価はまだそんな段階でしょう。ですから
ノルデイックウオーク学会が歩行の普及と啓発を行う意義は極めて高いと認識しています。私は毎日、診察室で
歩くことばかり説明している下町の開業医です。今回「歩行で幸せになる理由(わけ)」を私なりに解説させて
頂く機会を得て感謝申し上げます。是非。2冊の近著も参考にしてください。
略歴
1984 年東京医科大学卒業、大阪大学第2内科に入局。1995 年尼崎市で開業。複数医師による年中無休の
外来診療と在宅医療に従事。医学博士。一般財団法人日本尊厳死協会副理事長、全国在宅療養支援診療
所連絡会理事、一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会理事、など。著書「病気の 9 割は歩くだけで治る」「認
知症は歩くだけでよくなる」「平穏死 10 の条件」「抗がん剤・10 のやめどき」「病院でも家でも満足して大往生
する 101 のコツ」「死の授業」「がんは人生を二度生きられる」など多数。
23
■シンポジウム 3(16:10 〜 17:50)【星雲】
S3-2
浄土真宗本願寺派如来住職 釈 徹宗
宗教には、「生きる上で避けることのできない苦悩を、どう引き受けていくか」というテーマに関する人類の知
恵が内蔵されています。特に仏教は、身体と精神とをひとつに見ていく特性があるので、さまざまな身体技法によっ
て心身を調える教えが発達しました。仏典には「歩き方」への知見も出てきます。この部分は仏教徒でなくても
活用可能です。このあたりも含めて、民家改修型グループホームの日常をお話できればと考えています。
私は第五回大会会長の辻先生を通じて NW を知ったのですが、老病死を人間学的に考察する上でとても興
味深い活動だと感じました。
今回の大会で、私も学ばせていただこうと思っております。
相愛大学人文学部教授。博士(学術)。日本宗教学会評議員。日本仏教学会理事。浄土真宗本願寺派
如来寺住職。NPO 法人リライフ代表。宗教思想や宗教文化の領域において、比較研究や学際研究を行って
いる。
近著に『ブッダの伝道者たち』(角川選書)
、
『死では終わらない物語について書こうと思う』(文藝春秋)など。
S3-3
日本旅行 平田 進也
旅に38年携わりました。そして思う事は、人生にとって旅は命の洗濯だと実感しました。
旅には特別な想いがあります。一番贅沢な非日常だとも思います。人は、
この非日常を心待ちにします。旅するとき人は笑い、
解放されます。健康寿命にも有効な手段だと思います。今回その旅をより魅力的にする NW を入れて、歩いて運動した
後の楽しみ、温泉グルメでお客様を魅了したいと考えました。旅ではそもそも日常の3倍は歩くといいます。そのことをより
効果的に楽しめる NW は最高のパートナーだと思います。旅で見知らぬ人と縁を結び、しがらみのない人間という肩書だ
けで交流する、しかも健康寿命にも好影響加える最高の時間だと。体を治療する病院は必要です、しかし、心の病を薬
なしで解放させる場面はもっと必要だと思います。それが NW を組み込んだ楽しい解放された旅であると考えます。
・経歴昭和55年京都外国語大学卒業
同年(株)日本旅行入社
西日本営業本部個人旅行営業部担当部長
兼『おもしろ旅企画ヒラタ屋』代表
ラジオ番組・コラボ商品・新聞、雑誌等多数
・著書
『出る杭も5 億稼げば打たれない!』『旅行業界のカリスマ 7 億稼ぐ企画力』(共に小学館)
『カリスマ添乗員が教える人を虜にする極意』(KADOKAWA より2015 年 3 月出版)
・観光大使
『島根県』『島根県大田市』『大分県日田市』『徳島県鳴門市』『鳥取県倉吉市』『奈良県橿原市』
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■ランチョンセミナー(11:40 〜 13:00)
LS-1【月光 1】
ノルディック・ウォークでダイエット
医療法人松徳会 松谷病院 理事長
松谷 之義
この学会にお集まりの皆様はもとよりご存知のことと
思うが、ノルディック・ウォークは、2本のポールを手
に持って歩くウォーキング運動である。もともとはクロ
スカントリーの夏場のトレーニングとして、1930 年頃
に北欧で誕生した。日本に入ってきたのは 1990 年
代のことであるが、紹介されるやトレンド感度の高い
人々の間で話題になった。その運動効果の高さや、
スポーツとしての楽しさ、トレーニングとしての優れた
安全性等は、多くの専門家やアスリートたちが認める
ところである。
一部の人々の間で静かなブームとして始まった日
本の“ノルディック・ウォーク人気”は、今や凄まじい
勢いで一般の人々にも広がっている。最近では、街
中でもポールを持って歩いている人たちを見かけるよ
うになった。
健康やダイエットのためにウォーキングをしている人
も多いと思うが、せっかく同じ距離を歩くなら、絶対
にノルディック・ウォークのほうがお勧めできる。身近
な場所で行えて、バランスのとれた美しいカラダづく
りができるからである。特にスポーツ経験のない初心
者や、「激しい運動は苦手」という人、「筋肉は鍛
えたいけどムキムキにはなりたくない」という女性等
にはピッタリの運動であると思う。
このセミナーでは、私と株式会社キザキとの合同
研究により、ダイエット効果を目指し、通常ポール使
用時より多くカロリーを消費することを目的に開発し、
特許もおりた「M’
sポール」について、
その誕生秘話?
から使い方、効果などについてお話ししたい。
LS-2【月光 2】
志木市の健康寿命延伸をめざした取り組み
~ノルディックウォーキング・ポールウォーキング(NW・PW)事業を取り入れて~
志木市役所 健康福祉部健康政策課 主幹(保健師)
清水 裕子
志木市は環境的にも大きな三本の河川があり、河
川や、土手でウォーキングをしている市民が多く、1
日の平均歩数も全国平均よりやや高い状況にもあるこ
とから、市の健康増進計画の推進事業の1つとして
としてNW・PWを取り入れ、介護予防、健康づくり、
社会参加の観点から、その普及、啓発に努めている。
多くの団体、市民の協力の下、平成26年度はプレ
大会、平成27年度は第1回、平成28年度は第2回
のNW・PW全国大会を開催し、年々参加者も増え
ている。
また、平せ27年度からは埼玉県の補助金を活用
し、東京医療保健大学教授の山下 和彦先生監
修の下、「健康寿命のばしマッスルプロジェクト」を
展開している。このプロジェクトのうち1つは、市が無
償で貸与する歩数計を携帯し、その歩数データなど
をもとに、健康増進につながる行動をした場合などに
健康ポイントを獲得できる「健康ポイント事業」と、も
う一つは、「歩くこと、筋力アップトレーニング、食事
コントロール」の三位一体の指導にNW・PWを取り
入れた「健康になりまっする教室」を実施している。
今回は、NW・PWを取り入れたことによる歩数の
増加、
身体機能の変化、
医療費の削減効果について、
また、NW・
PW全国大会における地域の団体やNW・
PW関係団体との連携についてと市民力を活かした
健康づくりの基盤構築について報告する。
25
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【星雲】「医療・地域支援・生活環境支援」
01.
パーキンソン病患者に対するノルディックウォークの有効性
総和中央病院 リハビリテーションセンター、2)自治医科大学内科学講座 神経内科学部門
○田村 卓1)、藤本 健一2)
1)
【研究目的】
ノルディック・ウォーク(以下 NW)は歩行時の姿
勢改善や歩行速度・歩幅の増加が先行研究の成果
として挙げられている。しかし、小刻み歩行や加速
歩行といった特有の症状を有するパーキンソン病患者
(以下 PD)に NW を実施した場合、それらの症
状を助長してしまう可能性が考えられる。そこで本研
究では通常歩行(以下 UW)との比較で、NW の
有効性を検討した。
【対象と方法】
対象は当院の外来リハビリテーション実施者で、
歩行が自立している PD7 名(男性 3 名・女性 4 名・
平均年齢 75.0 歳±8.9)とした。方法は当院の NW
に精通する理学療法士の歩行指導を受け、NW 時
と UW 時のビデオ撮影を行い、歩行速度と歩幅を
算出した。また動画比較ソフト「見ん者 ®」にて、
歩行時の姿勢比較も実施した。統計処理には、対
応のある T 検定を用い、有意水準は 5%未満とした。
【結果】
歩行速度の平均は、UW で 0.91m/s±0.16、NW
で 1.00m/s±0.24。歩行速度に有意差は認められな
かった。一方、歩幅の平均は、UW で 44.0cm±9.8、
NWで50.0cm±10.9。
歩幅の増加に有意差を認めた。
また「見ん者 ®」による歩行時の姿勢比較では、
頸部・
体幹の伸展活動が認められた。
【考察】
本研究の結果よりPD における NW は、歩行速
度が増加することなく、歩幅のみ増加。また歩行時
の頸部・体幹の伸展活動から、歩行姿勢の改善を
認めた。そのため下肢の振り出しが得られやすくなっ
たことで、歩幅の増加に繋がった。歩行速度に関し
ては、NW によって腕振り動作から歩行リズムが形
成され、歩行速度の増加が抑制された。本研究で
は NW にて加速歩行を助長することなく、歩行姿勢
の改善による歩幅の増加が認められた結果となった。
したがって PD における NW の導入は有効な方法と
なることが示唆された。
02.
腰痛症に対するノルディックウオーク(NW)の有用性とその位置付け
〜〜第 2 報〜〜
医療法人社団 太田整形外科医院
○太田 貴之、三上 幸大、緒方 尚吾、福田 汐梨
NW により背すじが伸びて歩容が改善する現象
は、良く知られた事実である。他方腰痛症の中には、
反り腰で症状の悪化するものがある。
腰痛症に対する NW の有用性があるか否かにつ
いてを検証した報告は、渉猟した限り少なく、Lars
Morso 等は、2006 年慢性腰痛症に対するノルディッ
クウォークの理学療法としての効果は認められなかっ
たと報告している。そこで慢性腰痛症に対する NW
の効果を検証するため、腰痛症の症例に NW を行
わせて、NW の腰痛症に対する有用性とその位置
付けを検討して報告してきた。即ち、腰痛症の症例
を脊柱管内病変と脊柱管外病変に分類して、その
各々の群に対して NW を行わせた。2 群間の傾向
として、腰痛が脊柱管内病変に原因がある群では、
NW により増悪傾向にあったが、脊柱管外病変に原
因がある群では改善傾向にあった。
AKA(Arthrokinematic approach) 博田法は、
関節運動学を基礎として関節神経学を考慮して、
1976 年に博田節夫により体系化された診断と治療を
兼ねた徒手医学の一つで、滑膜関節を愛護的に且
つ他動的に操作することにより、関節包内運動を改
善させる方法である。
今回の研究では、脊柱管外病変に原因がある腰
痛症の群に於いて、NW を行わせたところ、症状が
経時的に悪化傾向にあった症例が認められた。そし
てこの症例の症状は、AKA 博田法を施行したとこ
ろその症状は改善した。
腰痛症、NW、及び AKA 博田法の 3 つのキー
ワードに焦点を当てて、その病態のメカニズムについ
て考察をしたので報告する。
26
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【星雲】「医療・地域支援・生活環境支援」
03.
アンケートからみる患者へのノルディックウォーキング導入の可能性
国立病院機構相模原病院リハビリテーション科
○鶴見 暁子 丸谷 龍思
【はじめに】
2014 年春より相模原病院では共同演者を中心に
リハビリテーションの対象患者に積極的にノルディッ
クウォーキング(以下 NW)の導入を行ってきた。
2016 年 6 月末 時 点で 239 名が歩 行 指 導を受け、
内 120 名がノルディックポール(以下 NP)を購入し
NW を始めている。
【結果】
NW の日常的な使用率は全体で 72.9%、内患者
群は 75%、健常者群は 62.5%であった。導入理由
は患者群で「歩行の安定」のためが最も多く、健
常者群では「運動のため」であった。疾病によって
も傾向のバラつきがあった。困っていることは全体の
51.4%が「両手がふさがって不便、置き場に困る」
をあげた。
【目的】
歩行指導を始め 2 年が経過しその使用状況を調
査するとともに本人の感じる効果や問題点等を明ら
かにしたい。結果をもとに医療現場で NW の導入
を拡大していくために解決するべき課題等について
考えることを目的とする。【方法】NW を始めた方の
中からアンケートが可能であった方 48 名を対象とし
た。対象者の年齢は 29 歳から 86 歳、
平均 69.3 歳。
原疾患は PD11 名、RA17 名、OA を含む整形疾
患 12 名、健常者 8 名であった。
【考察】
NW に患者群は歩行の安定性を高める杖としての
機能を期待しているのではないか。しかし両手がふ
さがる不便さが使用上の制約になっている可能性が
ある。患者が使用する際の利便性を考慮し NW 中
に NP を短縮せずに首にかけることで両手を使用す
ることが出来る工夫を行った。
04.
ノルディック・ウォークが変形性膝関節症術後患者の
最大歩行距離に与える影響ノルディック・ウォークとT字杖を比較して
一般社団法人 巨樹の会 小金井リハビリテーション病院
○辻村 拓真、大西 弘展、神野 雄哉、川内 基裕
【諸言】
当院では変形性膝関節症術後患者の歩行訓練
としてノルディック・ウォーク(Nordic Walk 以 下
NW) や T 字 杖 歩 行(T-cane Walk 以 下 TW)
を行うことが多い。今回、変形性膝関節症術後患
者に対して NWと TW を行い、その最大歩行距離
(Maximum Walking Distance 以 下 MWD) の
違いを検証した。
【結果】
NW の MWD は 176.4 ± 129.9m であった。TW
の MWD は 112.8±71.7m であり、25 試行中 21 試
行で NW の MWD が長く有意差もみられた。(p <
0.05)
【考察】
結果は NW の MWD が有意に長い結果となった。
これは NW が TW よりも身体の伸展が促され、膝関
節への負担が減少することや 4 点支持による基底面
積の拡大により安定性が増加することが関係している
と考えられる。対象患者からもNW では「二本の方
が安定する」「バランスが取りやすくて良い」等の感
想が聞かれた。このことから NW は TW よりも安定
して歩行することができ、それによりMWD の拡大に
繋がったと考えられる。
【対象と方法】
対象は当院回復期リハビリテーション病院に入院し
ていた変形性膝関節症術後の患者 137 例の内、歩
行に影響する既往歴がなく、認知機能に問題のない、
NW と TW を使用していた 19 例(女性 19 例、年
齢 80±4 歳)を対象とし、25 試行を行った。
方 法 は 後 方 視 的に同 一 時 期 の NW と TW の
MWD を比較した。統計解析は Wilcoxson の符号
順位検定を用い、有意水準 5%未満とした。
27
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【星雲】「医療・地域支援・生活環境支援」
05.
当院での呼吸リハビリプログラムにおける
ノルディックウォーキングの取り組みとその効果
独立行政法人市立吹田市民病院 リハビリテーション科、2)独立行政法人市立吹田市民病院 呼吸器アレルギー内科
○中嶋 仁1)、都留 貴志1)、辻 文生2)
1)
【はじめに】
今回の調査の目的は、NW をとり入れた呼吸リハ
プログラム群 (NW 群 )と通常の呼吸リハプログラム群
(通常群)の効果の違いについて検討するとともに、
印象に残った症例を報告する。
【結果】
各群共に入院前 1 ヶ月より退院時、退院後 1 ヶ
月の 6MWT、WBI、SGRQ が 有 意 に 改 善した
(P<0.01)。2 群間の改善率の比較では NW 群の
6MWT、SGRQ、身体活動量が通常群より有意に
改善した(P<0.05)。
【方法】
対象は、2 週間の包括的呼吸リハ目的で入院し
た独 歩 可 能な COPD 患 者。 通 常 群 23 名、NW
群 17 名である。評価項目は、6MWT、膝伸展筋
力(WBI)
、SGRQ、身体活動量とした。評価は入
院前 1ヶ月と退院時、退院後 1ヶ月に行った。また、
身体活動量は、ライフコーダーを用いて計測した。
その計測値は、入院前 1 か月間と退院後 1 か月間
の起床から就寝までの一日の平均歩数とした。各評
価の入院前 1ヶ月の値を 100%として退院時、退院
後 1ヶ月の値を改善率として求めた。
【症例 1】
65 歳、男性、重症の COPD、
Aggressive
中等度以上の運動負荷が可能で 積極的にNWを実
施したことなどで筋力、運動耐容能、QOLが改善し
た。
【症例 2】
78 歳、 男性、中等 度 COPD、 在 宅 酸 素 使 用 Defensive
NW導入後、筋力、QOL、身体活動量の改善を認
めた。また、ポールを使用することで歩行時の姿勢
の改善があった。
06.
ノルディック・ウォークの美への追及
(継続率向上のためのポールへの新たなる挑戦からポールを使った芸術性を目指す。)
ウォーキングスタジオ ARU-KA ㈱ N&P ウォーキングクリエイト
○片山 いずみ、堀 和夫
【目的】
ノルディック・ウォークは、すでにリハビリや高齢者
へのポール利用価値は高く普及は拡大するばかり。
しかし、ポールが杖に見えてしまい高齢者だけのもの
か?と一般には思われていますのも事実です。ポール
は杖か?を払拭するべく立ち上げました。
【結果】
指導者の皆様からポールでの新しい使い方として
取り入れられる。
写真や動画だけでもポールを知らなかった若者層にも
興味を持っていただくことに成功しました。
【考察】
若者層へのポール普及には大いに役立つと共に、
高齢者・リハビリのエクササイズとしても可能。
また、講習会現場にて楽しさとしてのスキルの1つとな
る。
まだまだ安全性・利便性・再現性の面から精査は必
要だがポールへの関心度・ポールの無限性において
一役買う。
ポールで歩くことから外れることなくポールの素晴らしさ
を表現し、ポールの普及に役立つ。
【方法】
おしゃれな壁・内装にもこだわったポール専門ウォー
キングスタジオ ARU-KA. を立ち上げました。
[ ポールをファッションにする、ポールの新しい世界を
作る ] をテーマにまずは、ポールの新しい使い方
ポールの無限大な可能性を追求しました Twin Pole
revolution ウォーキングを考案致しました。
音楽とクラシックバレエとフィットネスとウォーキングと創
作から成り立っています。
フィールドはウォーキングスタジオと地域のウォーカーが
多数集まる公園での開催。
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■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【星雲】「医療・地域支援・生活環境支援」
07.
障害者に対するノルディックウォークの導入効果
D & G フィットネス
久保 弘子
【背景】
ノルディックウォークは歩行スタイルを変えることによっ
て子供から大人までの健常者だけでなく、疾患を持つ
患者まで幅広い適応を持つスポーツである。我々は 40
年前よりユニバーサル社会を目指して、精神障がい、
身体障がい、高齢者、子どもなどが一緒に楽しめるユ
ニバーサルフィットネス活動をしてきた。
ながら、颯爽と歩幅が広がり自立した歩行が可能と
なった。 車イスの方は、背筋が伸びて姿勢が良くな
り、上体の筋力効果があった。
【考察】
障害に寄り添い、個性に応じた対応を考え、そし
て工夫した実践を積むことによってノルディックウォー
クは様々な障害者に対しても歩行ツールとなり得る。
今後も理想的なユニバーサル社会に対するノルディッ
クウォークの適応を広げていきたい。
【目的】
障害者に対するフィットネス活動のプログラムの一
つとして、
ノルディックウォークの導入事例を紹介する。
【対象】
障害者(視覚的障害のある方、下半身に障害を
持つ車いすの方)
【結果】
視覚的障がいのある方は、ナビゲーションとのコミュ
ニケーションをとり、触れることなく一定の距離を保ち
08.
世代間交流促進に向けたノルディックウォークの可能性
東京都健康長寿医療センター研究所
安永 正史
【目的】
ノルディックウォーキングは、健康度が高い中高年
においては、効率的な有酸素運動を可能とし、高齢
者においては、4 点支持によって安定的に歩けること
から、広義の介護予防ツールとして効果が期待され
ている。このように、幅広い年齢層や健康度に適応
可能であることから、地域づくり、ソーシャルキャピタ
ルの醸成、自己効力感の向上など、世代間交流促
進による心理社会的な側面への多面的効果が期待
できるが、科学的なエビデンスを示した研究は見当た
らない。
そこで、本発表では地域在住の児童から高齢者
まで幅広い年齢層を対象にノルディックウォーキングに
よるグループ活動を促すことで、世代間交流活動開
始による心身、特に心理社会的な側面への効果を
検証するために開発中のプログラムについて報告を
行う。
【方法】
開発中のプログラムの概要はつぎの通りである。
①週 1 回のペースで 2 か月間(全 8 回)
、ノルディッ
クウォーキングの専門指導員が、実技指導、運動の
ポイント、食事や休養などの健康づくり、グループ作り
など、実技 + 講義形式の指導を行う。
②プログラム終了後は自主グループ活動を促し、活
動のサポートを行う。
③この教室の前後および終了 3 か月後に会場参加
型の健康調査を実施する。
【考察】
本プログラムの本格的な実施に向けて、世代間
交流促進のためのツールという視点からノルディック
ウォークの可能性を吟味し、提示することで議論を深
めたい。
29
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 1】「技術・動作解析」
09.
ノルディック・ウォークと「姿勢調整後」の歩行の違いの検証
(社)KCS
小黒 千鶴
【研究目的】
生活環境の中で年齢が上がるに連れ、運動機能
の低下が招く事故が多い。ノルディック・ウォーク+姿
勢調整の技術を用いる事で、本来の脊柱の機能が
戻りより、一層スムーズな歩行を可能にする。
ウォークだけでも歩幅が広がり姿勢は良くなる。さら
に腰椎の可動調整を施すことで、運動性をつけるた
め、腰椎のカーブがより付きやすくなることで歩行レ
ベルが上がった。腰椎の位置が戻る→生理湾曲が
出来る→可動が出る。よってさらに歩幅が広がりス
ムーズな歩行が出来る。
【方法】
歩数のみを計測。
「測定1」30mの平地(舗装路)を何も持たずに
歩行し歩数を計測。
「測定2」ディフェンシブスタイルで歩行し歩数を計測。
「測定3」アグレッシブスタイルで歩行し歩数を計測。
「測定4」腰椎の姿勢調整を施す。
姿勢調整後、測定1・測定2・測定3と同様に歩行
し歩数を計測。
【考察】
今回の治験者全員が姿勢調整後、「体が先に動
くように感じた」などの感想が寄せられた。脊柱の
位置が戻ることで生理的湾曲ができ、可動が出るよ
うになれば、誰でもより一層スムーズな歩行を可能に
する。そのことで日常生活、
特に歩行に対して「自信」
が持てるだろう。
【結果】
「姿勢」という観点で見たときに、ポールを持つ
ことで腰椎の前湾を起こそうとする為、ノルディック・
10.
ノルディックウォーキングのポールワーク技術における指導の必要性について
東京工芸大学 2)帝京平成大学
○山本 正彦 、木村 瑞生1)、大海 悠太1)、砂川 憲彦2)
1)
1)
本研究は、ポールワーク技術の指導が心拍数およ
び主観的運動強度(RPE)に与える影響について
検討したものである。 被験者は健康な一般男子学生 10 名で、すべて
の被験者はノルディックウォーキングが未経験であっ
た。被験者は最初に、ノルディックウォーキングを時
速 6km のペースで、平坦なコースを2km、時間は
20 分間歩いた(指導前歩行)。次に、ポールワーク
技術を集中的に指導した後に、指導前歩行と同内
容のノルディックウォーキングを行った(指導後歩行)。
指導前歩行とポールワーク技術の指導は午前に、指
導後歩行は夕方に行った。指導後歩行は、心拍数
が指導前歩行の水準に戻っていることを確認し実施
した。歩行中は、心拍数(polar 社製アキュレックス
プラスを使用)を 1 分間隔で連続的に記録した。歩
行後は RPE の聞き取りを行った。
実験結果から、ポールワーク技術の指導によって
上肢の筋の参加が増加し、それが心拍数とRPE に
影響したと考えられた。このことから、
ノルディックウォー
キングの初心者にはポールワーク技術の指導が必要
であり、指導によってノルディックウォーキングをより効
果的にすると考えられた。
30
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 1】「技術・動作解析」
11.
R9-STICK を活用した新しい介護予防トレーニングパッケージ『exeR9』の紹介
~「歩く」につながる「エクササイズ」の提案~
株式会社セラピット
石間伏 勝博
【研究目的】
R9-STICK(以下 R9)は座位・立位・歩行など
様々な状態でトレーニングを実施することが可能であ
り、虚弱高齢者~元気高齢者まで幅の広い対象者
へ介護予防プログラムを提供することが可能である。
今回は有料老人ホーム在住の高齢者に座位・立位・
歩行のトレーニングパッケージ exeR9 を週 1 回 /60
分の定期スケジュールで実施して得られた変化につ
いて報告する。
トレッチ 10 分、座位のステップ・バランス 15 分、立
位のステップ・バランス 15 分、ウォーキング 15 分、
整理体操 5 分を継続した。
【結果】
15m 歩行タイムは 5 名全員のタイムが短縮し、5
名中 3 名が 1 秒以上の短縮であった。歩容の動
画撮影では体幹の伸展が促され、歩幅が拡大する
傾向を確認した。老研式活動能力指標と PGC モ
ラールスケールには 2 ヶ月間で大差はなく、ADL や
QOL に変化がないことを確認した。
【方法】
平 成 27 年 6 ~ 7 月に週 1 回 60 分の定 期スケ
ジュールで合計 8 回のトレーニングを実施した。対象
者は男性 3 名< A 氏:75 歳(自立)
、
B 氏:87 歳(要
支援 1)
、C 氏:89 歳(自立)>、女性 2 名< D 氏:
75 歳(支援 2)
、E 氏:84 歳(自立)>で、事前
事後評価として 15m 歩行タイム、歩容の動画撮影、
老研式活動能力指標・PGC モラールスケールのアン
ケート調査を実施した。トレーニング内容は座位のス
【考察】
週 1 回 60 分の定期スケジュールによる exeR9 の
継続が高齢者においてフィジカル面に前向きな変化
を生じさせることを確認した。
12.
マイオモーションを使用したノルディックウォークの動作解析
~独歩・T 杖歩行・歩行器歩行と比較して~
医療法人社団 恵心会 京都武田病院 総合リハビリテーション科
○伊藤 和範(OT)、三上 翔太(PT)
、井上 翔太(PT)、小林 朋奈(PT)、植村 祐哉(PT)
【目的】
当院では、1 年前からノルディックポールを導入し、
人工股関節術後患者の歩行訓練に積極的に使用
し、リハビリテーションの領域での活用を図っている。
しかし、ノルディックポール使用の選択は、各セラピス
トに一任されており、その特性を浸透させていく必要
性を感じている。
今回、ノラクソン社製マイオモーションを使用し、
健常者のノルディックウォークと独歩、T 杖歩行、歩
行器歩行の動作解析を行った。各歩行形態を分析
し、ノルディックウォークの特徴を明確にし、有用性を
検証する。
【結果】
腰椎回旋は、独歩 7.8°
、ノルディックウォーク9.9°
、
T 杖歩行 5.6°
、歩行器歩行 5.7°
。胸椎伸展は、独
歩 2.5 °
、ノルディックウォーク 2.4 °
、T 杖歩行 1.7 °
、
歩行器歩行 2.7°
。股関節伸展は、独歩 21.9°
、ノル
ディックウォーク 21.4°
、T 杖歩行 19.6°
、歩行器歩行
12.8°
であった。
【考察】
今回、マイオモーションでの動作解析結果でノル
ディックウォークが腰椎回旋と股関節伸展を促してい
る事が分かった。
【対象】
成人男性 10 名。年齢 25.5 歳±5.5 歳
【方法】
各歩行解析では、腰椎回旋・胸椎屈曲 / 伸展・
股関節屈曲 / 伸展の関節可動域の比較を行なった。
31
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 1】「技術・動作解析」
13.
ノルディックウォーキングのポールワークにおける
加速度の特徴解析システムの開発
東京工芸大学
○宮島 昌吾、森 芳弥、大海 悠太、山本 正彦
本研究ではポールワークの加速度データについ
て、熟練者と非熟練者の特徴の違いを調べ、歩
行時に報告させるシステムを開発したので報告を行
なう。
加速度データの取得のため、ノルディックウォーキ
ング用のポールの先端部分とグリップ部分に 3 軸加
速度センサを付けてデータを取得するデバイスを開
発した。このセンサには個々にバッテリが付いており、
また ZigBee を使用した無線通信によって PC にデー
タを送るため、このセンサは身体動作を妨げることは
ない。このセンサを用いて熟練者 3 名と非熟練者 5
名のポールワークの記録を取り、統計解析用言語 R
を用いて特徴の違いを調べた。
収集した加速度データの周波数解析を行ったとこ
ろ、熟練者の方では大きいピークが 2 つ以上あるが、
非熟練者の方は 1 つであることが確認できた。双方
に約 1Hz あたりにピークがあったが、これは歩行の
ペースによるものと考えている。非熟練者の場合はこ
のピークだけだが、熟練者の場合は 1 歩の間に何か
しらの動きが共なっているといえる。また、随時 PC
に記録される加速度データから自動でピーク数を数
え、その結果を報告するシステムを開発した。
現在のポールワークがどのようになっているのかが
分かるシステムによって、歩行しながら自分の動きを
確認することが可能になる。このことにより非熟練者
のポールワークの向上につながると考えている。
14.
Nordic walk Japanese Style の重心移動特性
- 前額軸・垂直軸上の重心移動量と偏差に速度因子を加えて 株式会社エフケイ、2)株式会社ケア21、3)有限会社はみんぐ 、4)小金井リハビリテーション病院
○鈴木 盛史1) 佐藤 和久2) 櫻井 一平3) 川内 基裕4)
1)
【研究目的】
一般歩行補助具の効果とされる免荷・バランスの
補助・歩行リズムに付け加える点が、
ノルディック・ウォー
ク Japanese Style(以下、NW)にあるか検証す
るため、重心変移から考察した。
制位置も有意に低かった(FW vs NW、1.18±0.04
vs 1.17±0.04(cm/TMD)(p<0.05))。重心の拳
上下制に対する偏差は増えた(elevation:FW vs
NW、0.0018 ± 0.0006 vs 0.0044 ± 0.0055(cm/
TMD))(depression:FW vs NW、0.0025±0.0013
vs0.0035±0.0017(cm/TMD))。早歩きスピードで
は重心の下制位置に有意差がなかった。
【方法】
NW 指 導 員の男性 9 名に対し、3 次 元 動 作 解
析装置 MAC3D を用い、NW と自由歩行(以下、
FW)の快適速度及び早歩き速度について、合成
重心を算出し比較した。
【考察】
NWJ-style の特異な支持形態と操作により、左右
重心移動を固定せず、上下移動を増加させる。重
心の下制は速度に依存する可能性があるが、低速
での垂直軸上の重心可動域の拡大は NW の特性で
ありスピード向上因子や動作拡大因子と考えられる。
【結果】
NW は FWと比較して、重心左右移動はやや増え
(FW vs NW、3.68 ± 0.80 vs3.88 ± 1.09(cm))
、
偏差もやや増えた(FW vs NW、
0.77±0.20 vs 0.87
±0.30(cm))。早歩きスピードでも同じ傾向となった。
重心拳上位置は有意に高く
(FW vs NW、
1.23±0.04
vs 1.24 ± 0.04(cm/TMD)(p<0.05)) 重 心の下
32
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 1】「技術・動作解析」
15.
Nordic walk Japanese Style と普通歩行の比較
- 歩容の逆振り子モデル化を用いて 有限会社はみんぐ、2)株式会社ケア21、3)株式会社エフケイ、4)小金井リハビリテーション病院
○櫻井一平1)、佐藤和久2)、鈴木盛史3)、川内基裕4)
1)
【研究目的】
歩行は、身体を特定部位からすべてを前に運ぶこ
とで表されることがある。その指標で歩幅があり、大
きな歩幅を獲得するためには、接地足を中心にして、
身体を後方から前方へと大きく逆振子型に回転させ
ることが重要と考えられる(三井ら、2006)。今回、
ノルディック・ウォーク(以下、NW)の両手ポール
がこの動きに与える影響をデータ化した。
立脚中期についてもやや増加(FW vs NW,4.59±
1.52 vs 8.38 ± 5.74( °
))した。 立 脚 終 期につい
ては有意に増加した(FW vs NW,15.38 ± 2.2 vs
18.44±3.8(°
)(p>0.05))。
【考察】
歩行時、足を接地後大きな地面反力が生じる際
に振り子の脚長は縮み , その後伸びながら推進力を
発揮する(三井ら、2008)が、NW にはこの周期
末にかけた伸びが発揮されやすい特性がある。この
メカニズムで快適速度が増加し、歩幅が拡大するた
め、指導時の要点となる。
【方法】
NW 指導員の男性 9 名に対し 3 次元動作解析装
置を用い計測を行った。片側下肢の立脚初期・立
脚中期・立脚終期の3相に分けて垂直軸に対する
頭頂と踵部を結んだ振子角度について普通歩行(以
下、
FW)とNW(Japanese style)の比較を行った。
【結果】
NW は垂直軸に対して、立脚初期での傾斜はや
や増加(FW vs NW,8.84±1.68 vs 10.38±5.1(°
))
、
16.
Nordic walking における即時効果の検討
~座位 balance に着目して~
一般社団法人 巨樹の会 五反田リハビリテーション病院
廣田 雄也
【目的】
歩行訓練の際、左右重心移動にばらつきが多い
など、左右非対称性の動きが問題点となる。今回は
座位 balance に着目し、上肢から体幹、下肢に運
動連鎖するノルディック・ウォークジャパニーズスタイ
ル(以下、NW)(佐藤ら、2015)に関して検証し、
報告したい。
【方法】
運動器または脳血管疾患等が対象となり、直接
の介助が必要ない歩行群 23 名(男性 12 名、女
性 11 名)を被検者とし、NW 20 mを処方する前
後の左右バランスを計測評価した。統計解析は、
Wilcoxon の符号付順位和検定を用い、有意水準
を 5%未満とし比較した。
【同意】
対象者へは、本研究の目的と方法を説明し、院
内倫理規定に遵守し同意を得た。
【使用機器】
体圧分布測定計を使用し、NW処方前後に座位
での両側方への重心の最大移動距離を測定した。
また、並進 balance test で体幹の側方筋出力も測
定した。
【結果】
NWはどちらのテストでの数値を左右ともに増加し、
左右差は減少した。(重心の最大移動距離:before
v.s after, 7.30 ⇔ 7.56, 8.13 ⇔ 8.17(cm)
(p<0.05))
(並進 balance test:before v.s after, 1.82 ⇔ 2.56、
2.78 ⇔ 3.17(p<0.05))。
【考察】
運動器疾患または脳血管疾患等において後遺症
を考える上で疾患側と非疾患側の左右バランス調整
は1つの診療観点である。その観点においてNWは
調整力を発揮することが示唆された。その結果、座
位バランス及び体幹筋出力に向上を認めたと考えら
れる。今後はNWによる継続的効果の検討も進めて
いく。
33
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 1】「技術・動作解析」
17.
ノルディックウォーキング時のポールの使用が
変形性膝関節症患者の歩容に与える影響
医療法人創和会 しげい病院 リハビリテーション部、2)医療法人創和会 しげい病院 整形外科 3)川崎医療福祉大学 医療技術学部 リハビリテーション学科
○小野 晃路1)、清水 弘毅2)、吉村 洋輔3)、亀山 愛1)
1)
【目的】
ノルディックウォーキング(以下、NW)時のポー
ルの使用が変形性膝関節症患者の歩容に与える影
響を検討することを目的とした。
【結果】
症 例ごとの測 定 項目の平 均 値を( 通 常 歩 行、
NW)の順にそれぞれ示す。症例 A は歩行速度
(1.07m/s、0.91m/s)
、ストライド長(1.17m、1.12m)
、
骨盤前後傾角度(2.6°
、2.6°
)
、側屈角度(4.5°
、3.6°
)
、
回旋角度(10.9°
、6.6°
)であり、症例 B は歩行速度
(1.14m/s、1.21m/s)
、ストライド長(1.18m、1.35m)
、
骨盤前後傾角度(1.2°
、1.7°
)
、側屈角度(3.8°
、3.8°
)
、
回旋角度(3.6°
、2.9°
)であった。
【方法】
対象は変形性膝関節症を有する当院外来患者 2
名(症例 A;88 歳女性、症例 B;58 歳女性)とした。
課題動作は快適歩行条件での通常歩行とNW(ディ
フェンシブスタイル)
とした。多機能三軸加速度計(ベ
ルテックジャパン社製、G-WALK)を第 5 腰椎に固
定し、各課題動作において歩行速度、ストライド長、
骨盤運動範囲(前後傾角度、側屈角度、回旋角度)
を計測した。対象の両者とも NW の運動経験は無
く、公認指導員の資格を有する者が計測日に 15 分
~ 30 分程度 NW を指導した後に測定を行った。な
お、所属施設の倫理委員会の承認を得た後に実施
した。
【考察】
ポールを突くことで骨盤の側方への安定性が得
られ、NW で骨盤側屈角度の減少につながる可
能性を示唆している。さらに円滑な重心移動につ
ながり、NW で骨盤回旋角度が減少する可能性
も推察できる。
34
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 2】「健康増進・予防」
18.
2 本のポールを使ったウォーキングによる健康増進創出プロジェクト
1)
鹿教湯温泉斎藤ホテル、2) 順天堂大学大学院、3)東御市立みまき温泉診療所、4) 公益財団法人身体教育医学研究所、5)長野県工業技術総合センター
○井出 翔太1)、佐藤 照友旭2)、半田 秀一3)、岡田 真平4)、大森 信行5)
【研究目的】
長野県にはポールメーカーが 3 社あり、平成 28
年度共同で「ポールを使ったウォーキング技術研究
会」が発足した。厚生労働省(健康日本 21)では、
国民の健康づくりのため、歩数の増加を目標としてい
る(目標値:男性 9,200 歩/日 女性 8,300 歩/日)。
しかし、現在、長野県民の平均歩数は全国平均歩
数に満たない(長野県:男性 6,821 歩/日 女性
6,304 歩/日)。そこで、ウォーキングに 2 本ポールを
使用することで、歩数が増加するのではないだろう
かという仮説を実証する。さらに、
歩数および活動量、
生理学的指標を検証し、ウォーキングによる効果を
評価する。
実験前に活動量計(アコーズ社)を用いて、被験
者の 2 週間の活動量を計測する。その後、生理学
的指標(筋肉量・脂肪量(DEXA 法))の測定、
20m 歩行計測などを行い、3 か月間のモニタリング
を行う。その期間中、活動量計を用いて各被験者
の活動量を計測していく。また、1 か月ごとに歩行指
導等を行う。3 か月後、初回と同様の計測を行い、
3 か月後のウォーキングによる効果を検証する。
【結果】
当日は初回の実験時のデータを基に、今回のプロ
ジェクトによる狙いを再度説明し、今後の展開につい
て発表する予定である。
【方法】
被験者はポール有りグループ 30 名、ポール無しグ
ループ 10 名の 3 か月間のモニタリングを行う。被験
者の条件として、「週 2 回以上の運動習慣がなく、
低歩行習慣者であること」 が挙げられる。今回の
19.
ノルディックウォーキングイベント参加者の身体機能変化の検討
㈱フルーション 地域支援事業部、2)医療法人 増原クリニック
○大井 裕幸 、小林 心也1)、奥野 大輔1)、古味 和也1)、嘉数 直人1)、田中 達也1)、真田 将幸1)、中川 法一2)
1)
1)
【研究目的】
ノルディックウォーキング(NW)は安全で効果的
な運動として幅広い分野で注目されているが、日本
での活動報告や効果の検討はまだ十分でない。当
社では、介護予防を目的に NW 事業(NW イベント
・
講話・健康相談・交流会・体力テスト)を展開して
いる。本研究の目的は、事業参加者の身体機能変
化について調査し、NW の介護予防効果を検討す
ることである。
【結果および考察】
結果は、全ての項目で向上傾向にあった。このこ
とは、我々の活動により参加者の健康や運動に対す
る関心が高まり、NW の長期継続などの行動変容に
繋がった為であると考える。したがって、我々の活動
が介護予防において求められる健康増進のための効
果的な運動の継続と地域での居場所づくりに役立つ
可能性を示唆していると考える。今後は、対象者数
を増やしてさらなる検討が必要である。
【方法】
対象は、事業開始当初より継続参加している 4
名(年齢 68.5 ± 7 歳、男性 1 名、女性 3 名)とし
た。調査項目は、膝伸展筋力、片脚立位保持時間、
Timed Up & Go Test、指床間距離、5m 歩行速
度とし、各項目における 3 年前の初回参加時と平成
28 年 6 月時の平均値の変化を比較した。
35
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 2】「健康増進・予防」
20.
ノルディックウォーキングイベント参加期間の違いが
運動認識や運動頻度などに影響を及ぼしているのか?
㈱フルーション 地域支援事業部、2)増原クリニック
○小林 心也1)、大井 裕幸1)、真田 将幸1)、中川 法一2)
1)
【研究目的】
我々は、地域住民の健康づくりの一助として、ノ
ルディックウォーキング(NW)
・講話・体力テスト・
健康相談(NWイベント)を実施している。本研究
の目的は、NWイベント参加期間の違いが、運動認
識や運動頻度などに影響を及ぼしているのかを調査
すること。
【結果および考察】
結果は、全群において運動充足感、運動頻度が
向上。他には、1 ~ 2 年群と 2 年以上群において
運動負担感が軽減。このことは、NWイベントに参
加することで運動頻度・充足感は向上するが、1 年
未満の参加では、筋力や体力が不十分の為に運動
が負担に感じるのではないかと考える。したがって、
参加期間を考慮した参加者への働きかけが必要で
ある。
【方 法】
対象は、定期参加者 19 名(65.0 ± 7.8 歳、男
性 1 名、女性 18 名)。方法は、初回参加時(初
回時)とH 28 年 5 月時(調査時)に集合調査法
で実施。初回時から調査時までの期間は 304.3 ±
351.8 日であった。アンケート項目は主観的健康観、
運動充足感、活動量を増やす意識、運動負担感、
外出頻度、運動頻度である。検討方法は、初回時
から調査時までの期間が 1 年未満群、1 ~ 2 年群、
2 年以上群に分け、各項目の平均値、中央値を初
回時と調査時とで比較した。
21.
ノルディックウォークにより歩幅が広がった実践報告
エヌウォーカー倶楽部
藤川 真司
【目的】
ノルディックウォーク(NW)の指導を 2007 年より
始め多くの高齢者とも歩いた。その現場から改善事
例を報告する。
「歩幅が狭い高齢者ほど認知症になりやすい」(読
売新聞 2013 年 6 月掲載)と報道された事もあり、
歩幅の狭さを心配する方も増えている。
そこで歩幅がどのように変化するかを調査した。
【方法】
対象者は 4 か所で 86 名。
2015/11/9 播磨町健康いきいきセンターにてすこやか
環境グループが募集した 16 名(男 2・女 14、平均
69.2 歳)。
11/25 柏原住民センターにて丹波市健康課が募集し
た 34 名(男 10・女 24、平均 70.4 歳)。
12/21 丹波並木道中央公園にて篠山市健康課が募
集した 24 名(男 9・女 15、平均 65.8 歳)。
2016/7/24 養父市西谷ふれあいの家にて西谷自治
会が募集した 12 名(男 5・女 7、平均 64.8 歳)。
測定は平坦な所に 10m のメジャーを設置、10 歩の
値を 10 で割りcm 単位で記録。
講習の前に普段通りの歩き方で計測。
準備体操で体を十分に解し、NW の基本を学び周
辺を 1 時間程歩く。
整理体操後再び計測。
【結果】
播 磨 町 は 歩 幅 が 平 均 10.1cm 広 がり、 丹 波
11.2cm、篠山 16.5㎝、養父 12.9㎝。
4 か所平均は 12.7cm(18.3%)。10 ㎝以上の改善
は 61 名(70.9%)いた。
【考察】
NW をする事で正しいフォームが身に付き歩幅の広
がりを体感してもらえた。
講習会で歩き方を教えるだけでなく、歩幅測定をする
事で良い結果が数字として見えるので、NW は健康
づくりに有効な運動だと実感してもらいやすかった。
36
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 2】「健康増進・予防」
22.
高齢者の姿勢が良くなる健康寿命ウォーキングの運動及び
トレーニング効果
社)健康寿命世界一、2)株)ふんばるくん、3)社)日本生涯歩行協会、4)近畿大学経営学部
○泉 清美1)、伊藤 由美2)、橋本 佳奈1)、川原 剛正3)、田中 ひかる4)、佐川 和則4)
1)
【研究目的】
健康寿命ウォーキングは高齢者の姿勢が良くなる
歩行方法として開発され、ポールを前に突いて歩行
することで姿勢が良くなり、背筋が鍛えられる作用が
あると考えられる。今回、高齢者を対象に一定期間、
健康寿命ウォーキングによるトレーニングを実施し、通
常歩行時の歩容や姿勢に及ぼす影響について検討
した。
【結果と考察】
KWG 群は、普通歩行の両足支持期における垂
直軸からの前傾角度が、介入前 4.01±1.50°
から介
入後 1.26±1.68°
と有意に減少し(p<0.001)
、歩調
は 125.7 ± 5.7 歩 / 分から 116.9 ± 6.9 歩 / 分と有
意に減少した(p<0.001)。脚伸展静的最大筋力は
25.5 ± 16.9kg から 33.3 ± 15.6kg と有意に増加した
(p<0.01)。歩行速度、歩幅、握力、長座体前屈
では有意な差は認められなかった。また、CTL 群
はすべての項目で有意な差は認められなかった。健
康寿命ウォーキングには、姿勢および歩容を改善し、
脚伸展筋力を増加させる効果が認められた。
【方法】
日常的に運動している高齢者(n=21、59-87 歳)
を、KWG 群と CTL 群の 2 群に分けた。KWG 群
は健康寿命ウォーキング(ポールを一般的な長さより
10㎝長くし、足の着地より3-10㎝前方にポールを突
く)で、CTL 群では通常の歩行により、両群とも 1
日 20 分のトレーニングを 3 週間毎日実施するよう依
頼した。介入前後に普通歩行の歩容、筋力、柔軟
性等について測定した。介入前後の評価は、対応
のある t 検定を用い、有意水準は 5%とした。
23.
高血圧の運動療法~松谷モデルを使って~
医療法人松徳会 老健ふじさか 作業療法士
神保 優子
【研究目的】
高血圧の運動療法にウォーキングよりやや強度の
強いスロージョギングが効果的であるという研究結果
がでている。運動強度がそれに近い、松谷モデルを
使って、血圧降下に効果があるか検証してみた。
は、128/85mmhg であった。運動を中止して、1
か月後の 1 週間の平均血圧は、135/91mmhg で
あった。松谷モデルで、約 5.8MET のノルディックを
すると、約 3 週間で効果が表れ、血圧は低下した。
運動継続中は効果が持続したが、ノルディック中止 1
か月で、もとの血圧にもどった。
【方法】
軽度高血圧 安静時 135~140mmhg/90~95mmhg
程度で服薬なしの 50 歳女性
最大酸素摂取量の50%の脈拍(115)になる速
度で毎日 1 時間、週5~6日 2 か月間ノルディックを
実施した。毎朝、起床後 15 分後に安静座位 家
庭用血圧計で血圧を測定し記録した。
【結果】
運動開始前 1 週間の平均血圧は 138/92mmhg 運 動 3 週 間 実 施 後 の 1 週 間 の 平 均 血 圧 は、
125/81mmhg 2 か月実施後の 1 週間の平均血圧
37
【考察】
運動強度の高い松谷モデルを使用すると、3 週間
で血圧を下げることができた。それでも、時速 5.3km
という速めのスピードであった。脈拍 115 をキープす
るためには、普通のウォーキングやノーマルのノルディッ
クでは、もっとスピードを上げることになる。自然に走り
出す速度は時速 6kmといわれていることを考えれば、
上肢を使用することで運動強度を上げる為、走らなく
ても、運動強度を上げることができる運動療法に適し
たツールといえる。
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 2】「健康増進・予防」
24.
ノルディック・ウォーキングが心身ならびに社会活動にもたらす効果
- 公認指導員を対象とした大規模アンケート調査 地方独立行政法人 市立吹田市民病院 リハビリテーション科、2)全日本ノルディック・ウォーク連盟(JNWL) 常務理事 総本部本部長
3)
地方独立行政法人 市立吹田市民病院 呼吸器・アレルギー内科
○都留 貴志1)、中嶋 仁1)、木村 健二2)、辻 文生3)
1)
【研究目的】
全国の認定指導員におけるノルディック・ウォーキン
グ(以下、NW)の実施状況を把握し、身心ならび
に社会活動にもたらす効果について検証することで
ある。
【方法】
対象は、JNWL 公認指導員とした。方法は、自
己記入式のアンケート方式で協会広報にアンケート用
紙を配布して集計した。 アンケート内容については、基本属性(年齢 ・ 性別
・ 指導員歴 ・NW の実施頻度)
、身体的側面(腰
痛 ・ 膝痛 ・ 肩痛 ・ 息切れ ・ 歩容の状態)
、心理的
側面(睡眠 ・ 食欲 ・ 気分 ・ 行動意欲)
、社会活動
状況(運動習慣 ・ 外出頻度)について聴取した。
【結果】
アンケート回収率は 38.6%(316 名)で、各質問
項目で未回答などを除いたものを解析対象とした。対
象者の背景は、平均年齢 58.3±11.8 歳(男性 185
名、
女性 131 名)で 60 歳代が最も多かった(36%)。
指導員歴は平均 3.3 ± 2.2 年で NW の実施頻度は
週に 1 回(34%)もしくは 2 ~ 3 回程度が最も多かっ
た(33%)。
NW の効果については、身体的側面では約 70%
で腰 ・ 膝 ・ 肩の痛みの改善、約 60%で息切れの軽
減といった身体的症状の改善が認められた。また、
歩く際の姿勢も約 80%で改善を認めた。さらに、心
理的側面では、約 70% で気分や行動意欲の改善な
ど精神面の改善が認められた。社会活動において
は、
約 70~80%で運動習慣や外出頻度の改善といっ
た活動性の向上が認められた。
【考察】
今回のアンケート調査によって身体的側面だけでな
く、心理的側面や社会活動の改善効果も認められ
た。NW は比較的安全で様々な効果が期待できる
有用なトレーニングの一つと考えられる。
25.
ノルディック・ウォーク体験イベントにおける注意点の考察
メディカル・ノルディックウォーキング公認指導員 大阪府ノルディック・ウォーク連盟大阪北摂支部
おか鍼灸整骨院 公益社団法人大阪府柔道整復師会 公益社団法人大阪府鍼灸マッサージ師会
○岡 喜与志
【目的】
大阪府ノルディック・ウォーク連盟大阪北摂の体験
イベントは通算して50回を超えるようになったが、お
かげで大きな事故も無く開催できている。最近はノル
ディック・ウォーク体験イベントにおいても「トレーニング」
もしくは「リハビリテーション」を目的に参加されるケー
スが見られる。当然ながら「ヒヤリハット」に該当す
る事例の経験もあった。ノルディック・ウォーク体験イ
ベントを開催して参加者に対する安全管理や指導上
の注意点などを発表してみたいと思う。
【考察】
ノルディック・ウォーク体験イベントにおいては参加
者の安全に配慮することが最優先であることは間違
いない。今後も体験イベントを開催している指導員と
の情報交換を密にしていきたいと思います。
38
■一般演題 口演(14:30 〜 16:00)【月光 2】「健康増進・予防」
26.
地域住民の健康増進を目的としたノルディックウォークリーダーの育成
~ノルディックウォークが身体面及び精神面に与える即時効果に着目して~
鳥取県中部医師会立三朝温泉病院、2)三朝町子育て健康課
○山口 洋司1)、富沢 隆一郎1)、岩山 美由紀2)、前田 敦子2)
1)
【研究目的】
当院では鳥取県東伯郡三朝町子育て健康課と協
同してノルディックウォーク(以下、NW)を通して三
朝町民の健康増進に向けた取り組みを実施してい
る。今回は三朝町民への NW 普及を推進するリー
ダーを育成する目的で講習会を実施した。その際に
得られた参加者の身体面及び精神面の変化につい
て報告する。
【結果】
身体 面の測 定 項目では FFD、FVD、 歩 数の
いずれも講習会前後で有意な差が見られた(P <
0.05)。一方で閉眼片脚立位保持時間では有意な
差は見られなかった。また精神面では肩こり4 名、
腰痛 7 名の全員から「軽減した」
・
「期待できそう」
との回答が得られた。また参加者のうち楽しさを感
じたものは全体の 58%、爽快感を感じたものは 42%
であった。
【方法】
対 象は 30 ~ 70 代の男女 11 名。身体 面に対
する測 定 項目は講 習会 前 後の指 床 間 距 離( 以
下 :FFD)及び指椎間距離(以下 :FVD)
、ならび
に歩数、閉眼片脚立位保持時間である。また精神
面は膝痛、肩こり、腰痛に対しての主観的な変化を
聞き取り、併せて NW に対する意識の変化(楽しさ
や爽快感)についても聞き取りを行った。
【考察】
NW の効果は一般に身体柔軟性の向上、歩容の
適正化、気分の良好化等と言われている。今回の
講習会ではこれらの面での幅広い年齢層で即時的
な効果を再現することができた。参加者がこの効果
を体感したことは、彼らの今後の普及に向けた活躍
を感じさせる結果である。
39
■一般演題 ポスター(14:30 〜 16:00)【ロビー】「症例報告・その他」
27.
変形性股関節症による左大腿骨骨頭置換術後の
ノルディック・ウォークについて
島根県ノルディック・ウォーク連盟
黒田 正子
【目的】
左大腿骨骨頭置換術後半年が経過しても、痛み
と不安、そして日常生活の不便さが拭い切れない状
況の中、ノルディック・ウォークを取り入れることにより
安心した日常生活へ復帰できるようフォローを行って
いる。
今回は約2年間行ったフォロー内容及び術後の変
化を報告する。
m強のウォーキングと不安のない日常生活まで取り戻
すことができた。
現在は5Kmのウォーキングとポールを使った体幹ト
レーニングを取り入れている。
【考察】
ノルディック・ウォークを行うに際しては、常に対象
者の身体と想いに耳を傾け可能な範囲で行ったこと
が継続できた結果だと考える。そして継続できたから
こそ心身共に健康な日々を獲得することに繋がったと
いえる。
今後も継続してノルディック・ウォークを行い対象者
の健康増進に繋げていく。
【方法】
基本月3回ペース、1回辺り90分間をノルディック・
ウォークとして時間設定 . 90分間の内訳としては、
動的ストレッチ→50分ウォーキング→10分休息→15
分ウォーキング→静的ストレッチを行う。 【結果】
開始から二ケ月経過した時点では歩行距離が初
回より約7倍になり、会話も弾む程のウォーキングがで
きるようになった。開始から半年経過した時点で4K
28.
脳卒中片麻痺患者に対するノルディックポール歩行での非監視型運動療法による運動効果
―2 症例での検討―
埼玉医科大学国際医療センター リハビリテーションセンター、2)埼玉医科大学国際医療センター リハビリテーション科
○播本 真美子1)、高橋 秀寿2)、角屋 亜紀1)、樋田 あゆみ1)、深田 和浩1)、高石 真二郎1)、牧田 茂2)
1)
【研究目的】
脳卒中片麻痺患者に対し、ノルディックポール使用
下歩行(NP 歩行)を指導し非監視型運動療法を
行い、運動効果について検討した。
【結果】
8 週間の運動療法により、症例①は VO2、VO2/
HRと歩行距離の増加を認めたが、HR は著変なかっ
た。活動量は通常日の平均歩数は 603 歩、運動日
は 1498 歩であった。10m 歩行は約 2 秒改善したが、
TUG に著変なかった。
症例②では HR 上昇が軽度抑えられたが、他の項目
と歩行距離に著変なかった。活動量は通常日で 172
歩、運動日は 331 歩であった。10m 歩行、TUG に
著変なかった。
【方法】
対象は短下肢装具装着下で歩行自立している脳
卒中片麻痺外来患者 2 名とした。症例①は 70 代女
性、麻痺は軽度で、麻痺側下肢の感覚障害が中等
度。症例②は 70 代男性、下肢の中等度麻痺を認
めた。
方法は、
患者に活動量計(オムロン社製)を貸出し、
8 週間の非監視型運動療法(週 3 日以上)
の前後で、
6 分間歩行(6MD)を通常歩行とNP 歩行で行い、
運動効果を携帯型呼気ガス分析器(ミナト医科学社
製)で測定した。また、歩行能力として 10m 歩行、
Timed Up and Go test(TUG)を測定した。
【考察】
2 症例で結果に差異が生じたが、症例②では麻
痺がより重度で、痙縮が強く、跛行が著明で歩行効
率が低いことが要因として考えられる。今後、脳卒
中片麻痺患者に対する NP 歩行への適応を考慮す
る上での一助となると考えられた。
40
■一般演題 ポスター(14:30 〜 16:00)【ロビー】「症例報告・その他」
29.
転倒により腰椎、大腿骨を骨折したパーキンソン病患者に対する
両側ノルディックポールの使用効果について
飯能靖和病院 リハビリテーション科、 2)首都大学東京大学院 人間健康科学研究科
埼玉医科大学国際医療センター 脳卒中内科・神経内科、 4)埼玉医科大学国際医療センター リハビリテーション科
○畑 一成1)、平野 恵健1)2)、林 健3)、高橋 秀寿4)、本田 哲三1)、木川浩志1)
1)
3)
【諸言】
パーキンソン病の歩行障害の特徴として、前傾小
股歩行の他に易転倒性が挙げられる。今回我々は、
転倒により腰椎、大腿骨を骨折したパーキンソン病患
者に対し両側ノルディックポール(NP)を使用し歩行
の改善が得られた症例を経験したので報告する。
症例 2:74 歳、男性。X 年 1 月末に自宅で転倒し
第 3 腰椎圧迫骨折と診断され、同日に安静・加療
目的で当院回復期リハ病棟に入院となった。入院時
は、ベッド上安静のため日常生活活動(ADL)は、
全介助であった。3 週間ベッド上安静の後、ベッドサ
イドからリハを開始し、その後、平行棒内歩行から
開始し段階的に両側 NP を用いた歩行練習を実施し
た。8 週後、10MWT は 17 歩から 15 歩に改善し、
歩幅も58.82cm から 66.67cm に改善した。
【症例】
症例 1:76 歳、男性。X 年 11 月に三輪自転車
で転倒し右大腿骨頸部骨折を受傷した。第 5 病日
に人工骨頭置換術施行。第 57 病日に当院回復期
リハビリテーション病棟に入院となった。入院時には
バランス能力、歩行能力の低下を認めた。入院時
から自立した移動能力の再獲得を目標に両側 NP を
用いた歩行練習、バランス練習、筋力強化練習を
集中的に実施したところ、6 週後には 10m 歩行テス
ト(10MWT)が 32 歩から 21 歩に改善し、歩幅も
31.25cm から 47.62cm に改善した。
【考察】
回復期リハ病棟に入院したパーキンソン病患者で
再転倒を予防する目的に通常の理学療法に両側 NP
を用いた歩行練習を実施することが退院後の転倒の
リスクを軽減させる一助になる可能性がある。
30.
大腿骨頸部骨折患者に対するノルディックウォーキングを
併用した理学療法の経験
飯能靖和病院 リハビリテーション科、 2)埼玉医科大学国際医療センター リハビリテーション科
首都大学東京大学院 人間健康科学研究科、 4)東京都リハビリテーション病院 リハビリテーション科、5)埼玉医科大学国際医療センター 脳卒中内科
○佐藤 良太郎1)、平野 恵健1)3)、高橋 秀寿2)、大江 康子4)、林 健5)、 西尾 大祐1)、本田 哲三1)、木川 浩志1)
1)
3)
【緒言】
歩行練習では転倒の危険性に配慮することが大
切である。今回我々は、大腿骨頸部骨折を受傷し
た患者に対してノルディックウォーキング(NW)を併
用し、易転倒の問題を回避し歩行練習が可能となっ
た症例を経験したので報告する。
揺性歩行が顕著であった。しかし、NW により歩容
の改善がみられ患者からも「NW は左右にバランス
がとりやすく安心感がある。腰の負担が楽になった」
との感想を得た。NW を 1 日あたり約 20 分間行い、
その結果、Functional reach test、膝伸展筋力、
10m 歩行テストは改善がみられ、練習開始 14 日目に
自立歩行が可能となった。
【症例】
68 歳、男性。現病歴:自宅で転倒し他院へ緊
急搬送され、右大腿骨頸部骨折の診断を受けγネイ
ル法による手術を施行され、受傷 56 病日に当院回
復期リハビリテーション病棟へ入院となった。入院時
には右下肢筋力低下と右股関節の可動域制限を認
め、右下肢免荷の状況であった。
【考察】
NW は 3 点支持・4 足歩行によって転倒防止効
果があり、歩行の不安解消につながるとされている。
本症例は受傷側下肢の筋力低下のために歩行時に
動揺性がみられたが、NW により即時に歩容の改善
が認められ、歩行練習が可能となった。NW は大腿
骨頚部骨折患者の理学療法における歩行練習の 1
つとして即時に効果の期待できるツールであることが
わかった。
【方法と結果】
右下肢全荷重後、T 字杖で歩行練習を開始した
が、右下肢の支持性低下、腰痛の訴えがあり、動
41
■一般演題 ポスター(14:30 〜 16:00)【ロビー】「症例報告・その他」
31.
脊髄硬膜外血腫による片麻痺患者に対する
両側ノルディックポールの導入効果について
飯能靖和病院 リハビリテ-ション科、1)埼玉医科大学国際医療センタ- リハビリテーション科
首都大学東京大学院 人間健康科学研究科、4)埼玉医科大学国際医療センタ- 脳卒中内科・神経内科、5)東京都リハビリテーション病院 リハビリテーション科
○北原 拓真1)、高橋 秀寿2)、平野 恵健1)3)、林 健4)、大江 康子5)、西尾大祐1)、本田哲三1)、木川浩志1)
1)
3)
【緒言】
片麻痺患者では歩行能力の維持・向上のため、
自主的に歩行練習を継続することが大切である。さ
らに、下肢装具が必要な症例では歩容改善や耐久
性の向上に向けて、効果的な歩行練習指導が重要
である。今回我々は、脊髄硬膜外血腫後の維持期
片麻痺患者に対してノルディックウォーキング(NW)
を導入したので、その効果について報告する。
【方法】
外来リハ時における自主練習内容として起立練習、
歩行練習、セルフストレッチを提案し、歩行練習では、
NW を用いて屋外歩行練習を行うように指導した。
なお、これらの自主練習の内容を記録用紙に記載
させ、外来リハ時に確認した。
【結果】
自主歩行練習では、転倒することなく4 週間継続
して1日あたり90 分以上屋外を歩行していた。また、
10m 歩行テストで重複歩距離が 68cm から74cm に、
歩行率(歩 / 分)も68 から 76 に増加した。
【症例】
78 歳男性、脊髄硬膜外血腫により右片麻痺を呈
し、発症後 16 日に当院回復期リハビリテーション(リ
ハ)病棟に入院した。右上下肢に中等度の運動麻
痺が残存し、歩行は右長下肢装具、4 点杖にて介
助を要した。当院入院後 3ヵ月後に短下肢装具とT
字杖を用いて在宅復帰し、週 1 回の頻度で外来リハ
を継続した。
【考察】
維持期片麻痺患者に対し NW を適切に指導する
ことによって、歩行能力の改善が確認された。今後、
維持期の片麻痺患者だけでなく、回復期の患者につ
いてもNW の導入を検討していきたい。
32.
脊髄硬膜外血腫後の四肢麻痺患者に対する
両側ノルディックポールを用いた理学療法の経験
飯能靖和病院 リハビリテ-ション科、1)埼玉医科大学国際医療センタ- リハビリテーション科
首都大学東京大学院 人間健康科学研究科、4)埼玉医科大学国際医療センター 脳卒中内科、5)東京都リハビリテーション病院 リハビリテーション科
○中島 將貴1)、高橋 秀寿2)、平野 恵健1)3)、本田 哲三1)、林 健4)、大江 康子5)、西尾 大祐1)、木川 浩志1)
1)
3)
【緒言】
ノルディックポール(以下 NP)は歩行を補助し、
運動効果を増強させる目的で使用されている。今回、
脊髄硬膜外血腫後の四肢不全麻痺患者に対し NP
を併用した理学療法を実施し、短期間で十分な治
療効果を得られた症例を経験したので報告する。
に、通常の理学療法に NP を併用した歩行練習を 1
日 2 時間、週 7 日の頻度で約 4 週間実施した。
その結果、下肢筋力、動的バランス能力は改善し、
歩行能力は、NP を使用して 10m 歩行が 9.58 秒と
なり改善を認めた。また、屋外歩行も20 分間可能と
なった。さらに ADL は、FIM が入院時 68 点から
退院時 113 点に改善した。
【症例】
78 歳、女性、心房細動を指摘されていた。現病歴:
左背部に痛みが出現し、その後、左片麻痺が出現
したため他院に受診し、頸椎胸椎硬膜外血腫と診
断され第 3 頸椎―第 1 胸椎椎弓形成術施後、第
42 病日に当院回復期リハ病棟に転院となった。入
院時は、握力は右 16.6kg、左 11.9kg だった。中
殿筋の筋力 MMT3 レベルと低下し、左下肢に痙
性麻痺を認めた。移動は、T 字杖で 10m 歩行が
25 秒だった。
入院初日から身体機能と歩行耐容能の向上を目標
【考察】
NP は転倒防止効果があり、歩行の不安解消につ
ながるとされている。本症例では入院時の両下肢の
筋力の低下や歩行能力が低かった時期から NP によ
る歩行練習を導入したことにより、安全に配慮した歩
行の訓練量が十分に確保でき、速やかな身体機能・
歩行能力・ADL 能力の改善に繋がったと考えられた。
42
■一般演題 ポスター(14:30 〜 16:00)【ロビー】「症例報告・その他」
33.
脊髄損傷患者に対してノルディック・ウォークを活用した一症例報告
一般社団法人 巨樹の会 小金井リハビリテーション病院
○大西 弘展、藤本 瑛司、神野 雄哉、川内 基裕
【目的】
今回、L1 破裂骨折・右椎弓骨折により馬尾円錐
で脊髄損傷を認め、両下肢不全麻痺を呈された症
例に対し、ノルディック・ウォーク(Nordic Walk 以
下 NW)をリハビリテーションプログラムに取り入れた
事で自立歩行を獲得したため経過を報告する。
【症例提示】
50 代男性。趣味のハングライダーで着地する際、
5 m程の高さから転落し受傷、L1 破裂骨折・右椎
弓骨折により脊柱管狭窄し馬尾円錐で脊髄損傷を
認め、同日 TH12、L1 の椎弓を切除し、TH11 ~
L3 の後方固定術を施行した症例である。
【経過と考察】
本症例は1病日より理学療法開始、9病日より離床
を図り、11 病日より歩行訓練習を開始している。両
下肢の不全麻痺により、L4 レベル以下の著明な筋
出力低下・知覚障害を認め、当回復期リハビリテー
ション病院に転院される 24 病日時点で、短下肢装
具装着にて 20 m程の歩行器介助歩行が可能な状
態であった。当院入院時、病棟内移動は車椅子自
走自立、移乗は介助を要していた。当院入院 日
目よりNW をリハビリテーションプログラムに取り入れ、
徐々に両下肢筋力向上・知覚改善、バランス能力
向上が図られ、入院 6 週よりNW にて装具非装着
での病棟自立歩行が可能となった。
この結果に対する考察として、NW を活用する
事で、安全かつ推進力のある歩行が獲得できた事
が考えられた。まず、安全に関しては、両下肢足
底から大腿・下腿後面にかけて重度知覚障害によ
るバランス不良に対して、4 点支持による基底面拡
大、ライトタッチ効果(Light touch effect)が考
えられた。推進力に関しては、NW により支点が高
く重心が前方へ移行しやすい事、馬尾障害におけ
る殿筋群や足関節底屈筋群の筋出力低下を代償
する事で推進力を補っている事が考えられた。本
事例を通して脊髄損傷患者における NW プログラ
ムの有効性が考えられた。
34.
知的障がい者施設においてのノルディックウォークを活用した事例報告
株式会社フリーステーション
○小宮 悦子、山口 敦子、足利 晋、木原 義人
【目的】
運動習慣がつきにくい知的障がい者に対して、道
具や音楽を使うことで運動の促しやすいという仮説を
もとに、ノルディックウォーキングを活用した運動プログ
ラムを作成し、入所者の運動量を増やすことを目的
に取り組んだ事例を報告する。
誘うことですぐに定着し習慣となった。ポールに馴染
んだ後に開始したエクササイズは、得て不得手があ
るため、習得に時間がかかるが、リズム、音楽の効
果で乗りやすく、楽しんで実施できていた。
【考察】
道具を使う、音楽に合わせることが、関心や興
味を持ちやすいことがわかった。知的障がいのある
方の運動習慣をつけるための方法としてさらに検討、
工夫を重ねたい。引き続きデータ収集を行い検証し
ていく必要があると考える。
【方法】
知的障がい者施設入所者のうち、活動に参加可
能な 20 名を対象に、ノルディックウォーキングを職員と
ともに週 3 回実施し、1 年経過後に、ノルディックポー
ルを使用してのエクササイズを開始した。エクササイ
ズのプログラムは、子ども向けに作成したものをベー
スに、対象となる入所者と職員で修正を行った。好
みの楽曲に合わせたダンスの振り付けに修正し、発
表会での演目に組み入れた。
【結果】
週 3 回程度のノルディックウォーキングは、職員が
43
■一般演題 ポスター(14:30 〜 16:00)【ロビー】「症例報告・その他」
35.
両側人工膝関節全置換術後に
ノルディックウォーキングを行った一症例
株式会社フリーステーション
○井上 拓也、山邊 伯子、小宮 悦子
【目的】
今回、我々は両側人工膝関節全置換術を行っ
た症例に対して、術後の歩行訓練としてノルディック
ウォーキングを実施する機会を得たので報告する。
【結果】
第1回(W: 歩 幅 62.5cm・歩 行 速 度 1.22m/s、
NW: 歩 幅 71.4cm・歩 行 速 度 1.38m/s)
、第 2 回
(W: 歩幅 58.8cm・歩行速度 1.23m/s、NW: 歩幅
71.4cm・歩行速度 1.43m/s)の介入時とも、W に
比べ、指導後の NW では歩幅、歩行速度ともに向
上する傾向がみられた。
【方法】
対象は両側同時に人工膝関節全置換術を行った
79 歳の女性である。症例は術後、入院にてリハビリ
テーションを行い、2ヶ月を経て退院の運びとなった。
我々は 2 度の介入を行い、それぞれ術後約 1 ヶ月
半および退院後約 1 ヶ月を経過した時点であった。
歩行指導は、ノルディック・ウォーク公認指導員資格
を持つ理学療法士が担当した。歩行の評価として
10m 歩行を実施し、通常の歩行(W)とノルディッ
クポールを用いた歩行(NW)の 2 条件下それぞれ
で歩数・所要時間を測定し、歩幅と歩行速度を算
出した。
【考察】
ノルディックウォーキングは整形疾患の術後におい
ても訓練効果が認められることが示唆され、本研究
の結果は今後更なる検討を重ねる契機になるものと
考えられる。
44
■特別シンポジウム(13:00 ~ 14:20)【月光 1】
水中ポールウオーキングの進展
座 長 矢野
福崎
演 者 宮下
中澤
大方
矢野
英雄(財団法人山梨整肢更正会 富士温泉病院 名誉院長)
千穂(東京大学大学院新領域創成科学科准教授)
充正(東京大学名誉教授 日本ノルデック ・ ウォーク学会名誉顧問)
公孝(東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻生命環境科学系 教授 水中ポール・ウォーキング研究会長)
孝(㈲アクアヘルスコミュニケーションズ 代表取締役)
英雄(財団法人山梨整肢更正会 富士温泉病院 名誉院長)
財団法人山梨整肢更正会 富士温泉病院 名誉院長
矢野 英雄
21 世紀の時代を迎えて科学技術の発展によって多くの障害や疾病が治療の対象となる時代を迎えま
した。他方、我が国が迎える超高齢化社会ではさまざまな過去の生活習慣の履歴が身体や心に刻ま
れ歩行障害で移動生活困人々の時代を迎えているとも言えましょう。歩行能力は重力環境で生育し重
力環境で育まれます。しかし加齢によって重力環境が負担となり歩行障害が進行して日常生活に支障
を来すことは皆さまご承知のとおりであります。歩行障害を意識された人々が歩く生活を維持促進する
ために重力の環境を緩和する弱重力環境の生活環境を考えるべき時代に至ったと言えましょう。このよ
うな意識を転換した視点から弱重力環境に適合したスポーツとして水中運動があり、ノルディックウオー
クが有り、この延長上に新たな水中ポールウオーキングの世界があると言えましょう。起立二足歩行障
害を調べると肩こり頚こりの障害が先行しています。意識の有無は別として多くの場合に上肢体幹の筋
緊張や凝りが先行して下肢や腰部障害が続発します。重力障害に代表される骨 ・ 関節障害の代表と
して膝関節障害や腰痛の障害があります。ひとの起立歩行のメカニズムを骨盤の起立に求め、1 本の
体幹が 2 本の下肢で歩く歩行の原理を探るとそこには骨盤と下肢が形成した股関節の姿があります。
骨盤と下肢の姿によって様々な股関節の姿があり、左右差など股関節の機能次第によって全身性の骨
・ 関節障害が生じ起立歩行の姿勢調節障害に関わるバランス運動の話しが大切となりましょう。加齢に
よる起立歩行障害は 20 才代から肩、頚、背中の凝りなどの上肢体幹機能障害から発し、30 代 40
代の腰痛や膝関節障害に進行して全身性の障害として股関節症があります。このような加齢の歩行障
害の対策として上肢体幹運動を行なうノルディックウオークがあり、全身性に筋緊張を除去する骨 ・ 関
節の治療やリハビリ、そして水中運動があります。
このエキビジョンでは弱重力環境の中心にある水中運動の先覚者である宮下充正先生のお話しを頂
き、水中ポールウオーキング研究会を進めている中澤公孝先生のお話を頂きます。そして水中ポールウ
オーキングの市民活動を推進しているアクアコミュニケーションズの大方孝先生のお話を頂き、水中ポー
ルウオーキングを進めている矢野英雄の話しがあります。会場にご参加された皆様と弱重力環境で行な
う水中ポールウオーキングの楽しさや効果などについて会場の皆さまと意見を交換するコロキウムを開き
たいと思います。皆様のご参加を呼びける次第です。
45
役員一覧
日本ノルディック・ウォーク学会理事
氏 名
2016.4.12現在
病院・施設名
勤務先の役職
名誉会長
矢野
英雄 財団法人山梨整肢更生会 富士温泉病院
名誉院長
会
長
松谷
之義 医療法人松徳会 松谷病院
理事長
副 会 長
川内
基裕 社団法人巨樹の会 小金井リハビリテーション病院
副院長
副 会 長
中谷
敏昭 天理大学体育学部
教授
副 会 長
西野
憲史 医療法人ふらて会 西野病院
理事長
副 会 長
松田
副 会 長
柳本
内場
隆 まつだ小児科医院
院長、鳥取県中部医師会会長
有二 神戸常盤大学 保健科学部 看護学科
廉 長野市国保大岡診療所
教授
診療部長
大峡
克夫 西大館病院
整形外科部長
太田
貴之 医療法人社団 太田整形外科医院
理事長
太田
裕治 お茶の水女子大学生活科学部
教授
重井
文博 しげい病院
院長
辻
文生 市立吹田市民病院
呼吸器アレルギー内科部長
中澤
公孝 東京大学大学院総合文化研究科
教授
広域科学専攻生命環境科学系
内藤
陽子 石見銀山・世界遺産の温泉 薬師湯
代表経営者
平田
宗興 医療法人緑地会 谷山緑地病院
理事長
堀谷
喜公 堀谷医院
理事長
南
幸弘 医療法人圭裕会 南記念クリニック
理事長
森本
益雄 医療法人もりもと 森本外科・脳神経外科医院
理事長・院長
吉岡
太佑 吉岡医院
院長
最高顧問
宮下
充正 社団法人日本ウォーキング協会
会長
顧
木村
健二 一般社団法人全日本ノルディック・ウォーク連盟
常務理事・事務局長
問
46
日本ノルディック・ウォーク学会 会則
第1条(目的)
本学会はノルディック・ウォークの学術的研究を推進し、ノルディック・ウォークの手法を
確立することにより、リハビリテーションや種々の運動療法等への取り組みを行い、子ども
から大人までの一般市民や障害者・高齢者のQOL向上に寄与することを目的とする。
第2条(事業)
当学会は前条の目的を達成するために次の事業を行う
①学術大会の開催
②学会誌、学会報等の発行
③研修会等の開催
④その他当学会の目的を達成するために必要な事業
第3条(会員)
本学会の目的に賛同する者で、所定の手続きを行った者を会員とする
2)会員になるための資格は問わないとする
3)会員種別は、個人会員・法人会員とし、本学会の事業を支援する個人、団体で役員会の
承認を得た者を賛助会員とする
4)会員には、学会、研修会等の開催通知、学会報等が配布される
5)入会金、年会費、及び賛助会費は別に定める
6)3年以上年会費を滞納し、会員を継続する意思が無いものと判断された者は退会したも
のとみなされる
第4条(総会)
会員による年1回の総会を開催し、本学会の事業、会計その他について審議する
2)総会は事前の開催通知のもと総会出席者をもって行う
3)総会における会員の意見等については、役員会において十分に尊重し運営に反映させる
第5条(役員)
本学会の円滑な運営を図るため役員を置き、役員会を設ける
2)役員の定数は若干名とする
3)役員の任期は2年とし、再任は妨げない
4)役員の選任は総会の承認を要する
5)会長は役員の互選による
6)副会長は会長が指名する
7)役員の合意により顧問を置くことができる
8)役員の合意により名誉会長を置くことができる
第6条(運営委員)
学会、研修会等本学会の事業を実施するため若干名の運営委員を置き、運営委員会を設ける
2)運営委員会及び運営委員は役員会と協議しながら事業実施のための実務を行う
3)運営委員は会長が委嘱する
4)運営委員の任期は2年とし、再任は妨げない
5)運営委員会の中に部会を設けることができる
6)運営委員会にオブザーバーを置くことができる
第7条(会則の改正) 本会則は会員の発議に基づき総会に諮り、必要と認めた場合に改正する
第8条(事務局)
附則
附則第1条
事務局は別に定める
入会金、会費については下記とする
個人会員:入会金を4,000円とし、年会費を6,000円とする
ただし、学生については入会金 2,000 円、年会費 3,000 円とする
法人会員:入会金を5,000 円とし、年会費を 15,000 円とする
賛助会員:入会金を取らない年会費を一口50,000 円とし、一口以上とする
附則第 2 条
賛助会員は役員会において個別に審議して決定する
附則第 3 条
事務局を下に置く
〒573-0126 大阪府枚方市津田西町一丁目 29 番 8 号 医療法人松徳会 松谷病院
TEL072-859-3618 FAX 072-897-2307 E-mail [email protected]
附則第 4 条
本会則は平成24年4月21日をもって施行する
47
日本ノルディック・ウォーク学会 入会のご案内
目 的
本学会はノルディック・ウォークの学術的研究を推進し、ノルディック・ウォークの手法を確立
することにより、リハビリテーションや種々の運動療法等への取り組みを行い、子どもから大人ま
での一般市民や障がい者・高齢者のQOL向上に寄与することを目的としています。本学会はこれ
らの目的を達成するために下記の事業を行っていきます。
① 学術大会の開催
② 学会誌、学会報等の発行
③ 研修会等の開催
④ その他本学会の目的を達成するために必要な事業
会員種別
本学会の目的に賛同していただける方で、所定の手続きしていただいた方を会員と致します。
1. 会員になるための資格は問いません。
2. 会員種別は、個人会員・法人会員とし、本学会の事業を支援いただける個人、団体で役員会
の承認を受けていただいた方を賛助会員とします。
3. 会員には、学会、研修会等の開催通知、学会報等が配布されます。
4. 入会金、年会費、及び賛助会費は下記となっています。
・個人会員:入会金4,000円 年会費6,000円
ただし、学生については入会金2,000円、年会費3,000円
・法人会員:入会金5,000円 年会費15,000円
・賛助会員:入会金なし 年会費50,000円(一口) 一口以上とする
5. 3年以上年会費を滞納し、会員を継続する意思が無いものと判断された場合は、退会したも
のとします。
入会を希望される方は、全日本ノルディック・ウォーク連盟または、本学会事務局宛にお問い合
わせください。
日本ノルディック・ウォーク学会 事務局
〒573-0126 大阪府枚方市津田西町一丁目29番8号
医療法人松徳会 松谷病院
TEL 072-859-3618 FAX 072-897-2307
E-mail [email protected]
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いのちをつなげ、まもり
ささえています。
たいせつな、いのち
だから、明日に、つなげたい
医師の立場になって。
ひとつでも、多く守りたい。
患者様の気持ちになって。
家族と一緒に、支えたい。
家族のこころにそって。
私たち、馬場酸素は、「酸素」という
「ライフサポートエネルギー」を
通して、いのちの絆を結ぶ
お手伝いをしています。
在宅医療機器
■在宅酸素療法(HOT)
・在宅酸素濃縮器
・液体酸素装置
■在宅人工呼吸療法(HMV)
・気管切開陽圧人工呼吸(TIPPV)
・非侵襲的陽圧人工呼吸(NPPV)
■経鼻的持続陽圧呼吸療法(nCPAP)
こどもも、おとなも、
医療用ガス
■医療用ガス
・医療用酸素・各種ガス
・酸素吸入器
・その他関連付属機器
■医療ガス設備・メンテナンス
・医療用ガス設備
・設計・施工メンテナンス
ワクチンで
守られますように。
株式会社 馬場酸素
大阪市福島区鷺洲4丁目6番26号
PRV72F002A
TEL:06-6451-5552 FAX:06-6451-3115
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作成年月 2014年12月
株式会社フリーステーションは子供の健康促進から生活
習慣病予防、認知症予防、そして高齢者の健康促進と看
護、介護、生活サポートまで、幅広く地域の皆様をご支
援いたします。
ココカラ・フォーエバー事業部は、
「ココロとカラダの健康」を次の 4
つの世代に向けて、ノルディック・ポールを使った「エクササイズ」
で提供いたします。
①キッズ対象のプログラム「健」
②30 代~ 50 代対象のプログラム「美」
③60 代対象のプログラム「遊」
④75 歳以上対象のプログラム「楽」
新たにインプットを重要と考え「健康維持食品」を開発中です。
医療・介護事業部は「訪問看護・訪問介護・デイサービス」を中心に、
「リハビリ」
「認知症予防・改善」
「生活習慣病予防・改善」
「うつ改善」
「知的障害の方の健康推進」などを事業テーマとしています。
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フリーステーション
検索
ココカラ・フォーエバー
検索
〒563-0050 大阪府池田市新町3番12号
TEL:072-750-6255 FAX:072-750-6355
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LEKIだからできるスムースなスウィング動作
使いやすさの秘密は
トリガーストラップ
株式会社キャラバン
ノルディックウォーキング営業課
東京03-3944-2347/大阪06-6338-3557
www.caravan-web.com/nw/
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私たちの使命は
Do more,
feel better,
live longer
「生きる喜びを、
もっと Do more, feel better, live longer」
グラクソ・スミスクラインは、科学に根ざしたグローバルヘルスケア企業です。
「生きる喜びを、もっと」
を使命に、世界中の人々がより充実して心身ともに
健康で長生きできるよう、
生活の質の向上に全力を尽くしていきます。
http://jp.gsk.com
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