化学工学会関西支部 第4回技術シーズフォーラム 2016.10.7 同志社大学 室町キャンパス ‐攪拌、混合、流動、伝熱- ~マイクロミキシングからヒートインテグレーションまで~ 「数値解析による液液二相拡散現象の定量化と 析出結晶の形態制御」 同志社大学大学院応用化学専攻 出耒祐人、下坂厚子、吉田幹生、白川善幸 粉体粒子は様々な化学工業製品の材料として幅広く利用 材料の性質 溶解性 紫外線の吸収性 充填性 付着性 延性 etc. 構成する粉体粒子の特性 粒子形状 粒子径分布 細孔構造 帯電性 濡れ性 etc. 目的の特性を有する粒子を自由に作製可能なプロセスの開発 塗料 食品 化粧品 医薬品 液-液界面晶析法 結晶形態 経験的知見 液-液二相間拡散現象を数値計算により定量的に評価し、 1/3 粒子形態に与える影響を詳細に検討 研究方法、主要な成果 1-butanol, 2-methyl-1-propanol 析出量 粒子径 結晶成長が支配的 2-butanol, 2-butanone Water phase saturated NaCl solution (5.34 mol/L) 析出量 粒子径 Organic phase 2-butanone 1-butanol 2-butanol 2-methyl-1-propanol ~Fick’s law~ 𝝏𝑪 = 𝑫𝑨𝑩 𝒈𝒓𝒂𝒅 𝑪 𝝏𝒕 核生成が支配的 𝒑+𝟏 𝒄𝒏 𝒑 過飽和度 Smax=1.260 𝒑 𝒑 = 𝜣 𝒄𝒏+𝟏 + 𝒄𝒏−𝟏 + 𝟏 − 𝟐𝜣 𝒄𝒏 析出場の厚み Smax=1.199 Smax=1.689 Smax=1.110 2-butanone > 1-butanol 2-butanol 2-methyl-1-propanol 1-butanol 2-m-1-propanol 2-butanol 2-butanone 2/3 結論 1) 液液界面晶析法で得られる結晶の形態には有機溶媒種依存性があることがわかった ( 核生成が支配的 結晶成長が支配的 ) 2) 接触させる有機溶媒により過飽和度および析出場の厚みが異なることがわかった 過飽和度の最大値…相互溶解度 境膜厚さ…拡散係数 これらは有機溶媒種に固有の値をとるため、本手法により結晶形態の制御が可能である 今後の展開、応用への展開 結晶析出による過飽和度の減少を考慮していない 結晶析出による過飽和度減少関数を導入し、計算プログラムを作成 𝝏𝑪𝒔 = 𝑫𝑨𝑩 𝒈𝒓𝒂𝒅 𝑪𝒔 − 𝝏𝒕 過飽和度が臨界過飽和度𝑆 ∗ に到達していない場合は溶媒の拡散のみ 過飽和度が臨界過飽和度𝑆 ∗ に到達している場合は溶媒の拡散と結晶析出 3/3
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