【目的】 抗血小板薬シロスタゾール (CLZ) は脳梗塞再発抑制におし`て

28amF083S
アク リル酸 ポ リマー を基剤 とす るシロス タゾ-ル含有保水性 ゲル シー トの開発 と
その皮膚透過性
,守本 英二 3,丸野 正徳 3
○ 吉 岡 千 晶 1,長井 紀章 1,伊藤 吉将 1,志水 英二 2
(1
近畿大薬 ,2大 阪市大工 ,3ジ ェム イ ンターナ シ ョナル )
【目的】抗血小板薬 シロスタゾ-ル (
CLZ)は脳梗塞再発抑制 において顕著な効果
を示 し臨床 で多用 されてい るが、脳梗塞症患者 の重篤 な後遺症 として服薬 困難 な
ことが問題視 されてい る。本研究室では、 この問題 を解決すべ く CLZの経皮吸収
剤 の開発 を検討 し、難溶性薬物 cLZをナ ノ粒子化す ることによ り、水性 ゲル軟膏
による経皮吸収 を可能 とした。今 回、適用性及び適用量の適正化 が優れてい る保
水性 ゲル シー ト化 を試みたので、ゲル軟膏 との皮膚透過性 の比較 を行 った。
【
方法】cLZ原末 (
粒子径 :
27.
9 ± 0.
2pm)に s
odi
umdoc
us
a
t
e及び me
t
hyl
c
e
l
l
ul
os
e
(
sM4)
を添加 し、遊星型 ボール ミル にて粉砕 LCLZna
no粒子 (
粒子径 :7
0± 1
7
nm) を調製 した。CLZ原末及び CLZna
no粒子 に対 してカル ボポール 93
4を用い
て 0.
5
% CLZ含有ゲル軟膏 を、アク リル酸重合体 を用いて 0.
5
% CLZ含有保水性 ゲ
ル シー トをそれぞれ調製 した。これ らcLZ含有経皮吸収剤 の i
nv
i
t
r
o皮膚透過実験
は、ラ ッ ト摘 出腹部皮膚及び Fr
a
nz型透過セル を用いて行 い、透過 cLZは HPLC
法にて測定 した。
nv
i
t
r
o皮膚透過実験の結果、ゲル軟膏及び保水性 ゲル シー ト共 に
【
結果 ・考察 】I
cLZ原末 よ りCLZna
no粒子の方が透過速度 Jcが大 き く、その値 はほぼ同 じであ
った。また、CLZの皮膚透過 が開始す るまでの時間では、いずれの経皮吸収剤 にお
いて も CLZ原末の方が cLZna
no粒子 よ りも長 かった。 さらに、CLZの皮膚-の
親 和性 Km 及 び拡 散係 数 D にお い て もゲル 軟 膏及 び保 水 性 ゲル シー ト共 に
CLZna
no粒子 を含有す るものでは類似 した値 を示 した。以上の結果 よ り、ゲル軟
膏 よ り適用性及び適用量の適正化 が優れている保水性 ゲル シー トが cLZの経皮吸
収剤 としての臨床適用の可能性 が高い もの と考 える。