28003A ノンアレルゲンソバ品種育成に向けたソバの効率的育種基盤の

【平成28年度 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 シーズ創出ステージ】
28003A
ノンアレルゲンソバ品種育成に向けたソバの効率的育種基盤の構築
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代表機関・研究総括者
国立大学法人 筑波大学生命環境系 大澤 良
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研究期間:2016~2018 年度(3 年間)
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研究目的
ソバの栽培・消費・加工・流通・販売の活性化において障壁となっているソバア
レルギー問題の解決に向けて、育種学と食品化学が一体となった研究を実施しす
ることで育種素材の育成等を行い、ノンアレルゲンソバ育種基盤を構築する。
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研究内容及び実施体制
① 自殖固定系統の作出
自家和合性系統と在来種を交配し遺伝的変異の顕在化を図る。有望系統につ
いては、固定化を進め自殖弱勢や収量性等の栽培特性を評価する。
(筑波大学生命環境系、農研機構:次世代作物開発研究センター、九州沖縄農業研究センター、
北海道農業研究センター)
②
各系統の遺伝的プロファイリング
自殖性系統の遺伝的プロファイリングを実施し、アレルゲン性において遺伝
的に多様で固定した系統を選定する。
(筑波大学生命環境系)
③
各系統のアレルゲンタンパク質検出・定量およびアレルゲン性の
評価
アレルゲン性解析技術の改良を実施し、改良技術により自殖性系統のアレル
ゲンタンパク質検出・定量およびアレルゲン性を評価する。
(農研機構:食品研究部門、徳島文理大学香川薬学部)
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達成目標
今後のソバ品種育成に貢献する自殖固定系統を作出するとともに、これら系統の
遺伝的プロファイリングおよびアレルゲン性評価を行い、品種母本となるアレルゲ
ン性変異固定系統を作出することで、効率的育種に向けた基盤を構築する。
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期待される効果・貢献
本課題成果が活用され効率的にノンアレルゲン品種が育成・普及することで、国
内および海外での需要上昇、地域の活性化、ソバ食による健康増進、流通・加工・
調理過程での混入による健康被害を軽減することが可能となる。
【連絡先
国立大学法人 筑波大学生命環境系
029-853-7298】
28003A
ノンアレルゲンソバ品種育成に向けたソバの効率的育種基盤の構築
食物としてのソバ
和食の象徴的食物
ソバアレルギー問題
(メリット)
良質で健康的な食物
栄養性(うどん, 米と比べて)
・タンパク(うどん:1.6 倍, 米:2.1 倍)
・ミネラル(うどん:2.9 倍, 米:2.4 倍)
・ビタミン(うどん:3.6 倍, 米:3.7 倍)
高い栄養性を持つ完全食
(デメリット)
リスクが潜在する食物
他のアレルギー食品と比べ
・アナフィラキシー
・極微量で症状を引き起こす
・年齢を経ても緩和されにくい
安全性への不安が高い
抗酸化物質(うどん, 米と比べて)
・ビタミンE(うどん:5.7 倍, 米:29.9 倍)
・ポリフェノール(うどん:1.0倍, 米:17.8 倍)
・穀類で唯一ルチンを含有
高機能性食品
食品産業界での現状
・特定原材料で表示義務
・アレルゲンは主に水溶性
・流通, 加工調理で混入(別工場, 設備で対応)
一般食品における安全性へ影響
児童や妊婦の積極的摂取
生活習慣病予防
配慮・手間・コストが必要
混入・誤食の不安が常に存在
現状は…
効率的育種基盤が無くノンアレルゲン品種育成は困難
解決策(本課題:効率的育種基盤の構築)
自殖性固定系統作出
+
遺伝的プロファイリング
+
アレルゲン性評価
徳島文理大
北農研
新規アレルゲン特異的抗体作製
九沖農研
筑波大
次世代作物
開発研
Fag e 1, Fag e 2, Fag e 3, 10 kDa
筑波大
アレルゲン遺伝子および
ゲノムワイドDNAマーカー
による遺伝的情報収集
ソバ遺伝資源の自殖固定化
栽培特性評価
アレルゲン性評価法の改良
食品研究部門
アレルゲン性変異
固定系統選定(
ノンアレルゲンソバ品種の育成
イノベーションの創出
・良質でより安全なソバが供給可能
・流通、加工調理過程での混入、誤食被害緩和
・医福食農連携
・和食のイメージ「良質」「健康的」「安全」を壊すことなく
世界的展開が可能な価値の高い輸出品
国内および海外
需要の上昇
農業、加工、流通、
販売、地域の活性化
筑波大)