IBM i Access Client Solutions 1.1.6 データ転送の移行・新機能ご紹介

IBM i Access Client Solutions 1.1.6
データ転送の移行・新機能ご紹介
1 IBM I ACCESS CLIENT SOLUTIONS 1.1.6
IBM i Access Client Solutions (以下、ACS)は、IBM i Access 製品ファミリーのひとつで、5250 エミュレーターなど
IBM i へアクセスする機能を提供しています。ACS は、Linux、Mac、および Windows を含め、Java をサポート
するほとんどのオペレーティング・システム上で稼働する Java ベースの製品です。
2016 年 8 月に提供開始された ACS バージョン 1.1.6 では多くの機能拡張があり、Integrated File System (統
合ファイル・システム以下、IFS)機能など IBM i Access 製品ファミリーでは提供していなかった新機能も含まれ
ます。
参考資料:IBM i インターネット・セミナー「IBM i Access Client Solutions 1.1.6 新機能 IFS 機能のご紹介」
他にも以下のように多くの機能拡張があり、データ転送では列タイトルに欄見出し(カラムヘディング)がサポートさ
れるといった新機能も追加されています。

一般: データ転送機能拡張:
 文字や数値フィールドの末尾や先行スペースの維持・短縮の追加サポート
 列タイトルに列名や欄見出し(カラムヘディング)の追加サポート
 IBM i データベース・ファイル作成・ウィザードの使い勝手向上
 Mac OS でアクティブ・Calc・スプレッドシートへの出力が可能
 ダウンロード時の上書き保管の名前指定が可能

一般: 5250 エミュレーター機能拡張:
 Smart card enablement on Windows for SSL client authentication
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一般: Integrated File System (IFS) 新機能:
 Copy/Paste files between IBM i partitions
 Send files to multiple IBM i partitions
 Download/Upload files to/from PC
 Other actions include New Folder, Delete, Rename, Properties
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データベース: SQL パフォーマンス・センター機能拡張:
 Visual Explain
 Compare
 SQL plan cache tab
 Show Statements for both the SQL plan cache and saved data
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データベース: Run SQL Scripts 機能拡張:
 Visual Explain integration
 JDBC Configuration Manager
 Job Log Viewer
 SQL Details for Job
 Global Variables and Special Registers tab
 Enhanced messages pane
 SQL Formatter
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その他: 導入・配付機能拡張:
 Support for silent mode when used in combination with /AdminConfig
 Multi-user installation on Windows
 Ability to restrict the Printer Output filter to Current user
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不具合修正
今回はデータ転送機能にフォーカスを当て、新機能や既存定義ファイルの移行についてご紹介をします。
2 定義ファイルの移行
データ転送自体のご紹介は他のインターネット・セミナーにてご紹介していたので、今回は定義ファイルの移行や
機能拡張にあたる部分についてご紹介します。
参考資料:IBM i インターネット・セミナー「PC を選ばずに 5250 エミュレーターを使用できる！－IBM i Access
Client Solutions－」
ACS は Windows 10 対応や Mac OS、Linux クライアントをご利用になられる時に使い始めることが多いかと思
います。そのため、サーバーのアドレス定義が含まれる既存の WS ファイルやデータ転送の定義ファイルである
DTT/DTF ファイルの移行が可能です。
5250 エミュレーターの定義ファイルである WS ファイルはセッション管理機能の中の 5250 エミュレーター・プロファ
イル・マイグレーションにて WS ファイルから HOD ファイルに移行することが出来ます。
セッション管理機能にて、”ファイル”→”インポート”を実行してください。
5250 エミュレーター・プロファイル・マイグレーション・ウインドウがポップアップするので、”追加”ボタンを押し移行が
必要な WS ファイルを選択してください。出力ディレクトリーにて、移行の際に新たな HOD ファイルの保存先を指
定することも出来ます。
WS ファイルの選択が終わりましたら”OK”ボタンを押すことで、出力ディレクトリーに指定された場所に WS ファイ
ルから変換された HOD ファイルが作成されます。
変換の際には、キーボード・ファイルの KMP ファイルも変換が可能です。KMP ファイルの変換が必要な際は、ファ
イル名を確認して”はい”と応答してください。
マイグレーション結果が表示され、選択した WS ファイルが HOD ファイルに変換されているのを確認してください。
次に、データ転送の定義ファイルである DTT/DTF ファイルの移行を行います。データ転送・ウインドウにて”アクショ
ン”→”データ転送マイグレーション”を実行してください。
データ転送マイグレーション・ウインドウがポップアップするので、”追加”ボタンを押し移行が必要な DTT/DTF ファ
イルを選択してください。出力ディレクトリーにて、移行の際に新たな DTTX/DTFX ファイルの保存先を指定するこ
とも出来ます。
DTT/DTF ファイルの選択が終わりましたら”OK”ボタンを押すことで、出力ディレクトリーに指定された場所に
DTT/DTF ファイルから変換された DTTX/DTFX ファイルが作成されます。
マイグレーション結果が表示され、選択した DTT/DTF ファイルが DTTX/DTFX ファイルに変換されているのを確認
してください。
これにより 5250 エミュレーターとデータ転送の定義ファイルの移行は完了しました。
3 ACS 1.1.6 データ転送新機能
ACS 1.1.6 ではデータ転送にもいくつか機能拡張があり、主な拡張部分についてご紹介します。
1. 列タイトルで欄見出し(カラムヘディング)の新規サポート
データ転送・ウインドウの”ファイル”にある”詳細”ボタンを押してください。
ファイルの詳細・ウインドウがポップアップするので、”拡張”ボタンを押してください。
ファイルの詳細・ウインドウが新たにポップアップすると、”列タイトル”パラメーターに”なし”や”列名”以外に”列見
出し”(カラムヘディング)が追加されているのが分かります。列見出しを選択することで、ダウンロードしたファイルに
カラムヘディングを取り込むことが出来ます。
2. IBM i Access で実装されていた文字・数値フィールドの先行/末尾スペースの制御
出力クライアント・ファイルのファイル・タイプがコンマ区切り値(CSV)などテキスト・ファイルを選択した際に、IBM i
Access のデータ転送機能と同様に先行/末尾スペースを維持するか否かの選択が可能です。
先ほどと同様に、ファイルの詳細・ウインドウにある”拡張”ボタンを押すと新たにファイルの詳細・ウインドウがポップ
アップし、” 文字フィールドの終わりからスペースを切り捨てる”や” 数値埋め込み”のチェックボックスがあるので、ダ
ウンロードするクライアント・ファイルに応じてスペースを制御することが可能です。
3. IBM i へのデータ転送のための物理ファイル/テーブルの事前作成が可能
クライアントから IBM i へデータ転送を行う際に、既存のファイルにアップロードを行うことも出来ますが、この新機
能を使って、事前にアップロード先のファイルを新規作成することが可能です。
その際に、クライアントにあるファイルを元にしたフォーマットで物理ファイルを作成することが出来るため、アップロー
ドの際にフィールド属性の不整合発生を抑止することが出来ます。
データ転送にて”アクション”→”IBM i データベース・ファイルの作成”を実行してください。
IBM i データベース・ファイルの作成・ウインドウがポップアップします。ウイザードを進めていくと、クライアントにあるフ
ァイルをベースにした物理ファイル/テーブルを指定のライブラリーにあるファイルとして新規作成することが出来ます。
4 参考情報
IBM i Access Client Solutions 製品紹介ページ(英語)
IBM Knowledge Center IBM i 7.3：IBM i Access Client ソリューション(日本語)
本資料は、正式なレビューを受けたものではなく、資料作成者の独自の見解を反映したものです。情
報提供の目的のみで提供されています。本資料に含まれている情報については、完全性と正確性を期す
るよう努力しましたが、「現状のまま」提供され、明示または暗示にかかわらずいかなる保証も伴わないもの
とします。本資料またはその他の資料の使用によって、あるいはその他の関連によって、いかなる損害が生
じた場合も、IBM は責任を負わないものとします。
本資料で⾔及している製品リリース日付や製品機能は、市場機会またはその他の要因に基づいて IBM
独自の決定権をもっていつでも変更できるものとし、いかなる方法においても将来の製品または機能が使
用可能になると確約することを意図したものではありません。
（2016 年 9 月 14日公開）

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