【平成28年度 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 実用技術開発ステージ】 28023C 粗飼料自給率 100%を目指すアルファルファ単播草地の造成・管理法と省力的 な収穫・調製技術の確立 1 代表機関・研究総括者 国立研究開発法人 農研機構畜産研究部門 森田 聡一郎 2 研究期間:2016~2018 年度(3 年間) 3 研究目的 酪農経営の安定化のために、乳牛向けの良質な高栄養粗飼料として輸入量 の多いアルファルファに着目し、関東甲信越地域においてロールベールサイ レージを生産・自給する技術を確立する。 4 研究内容及び実施体制 ① 関東甲信越地域における地帯別のアルファルファ適品種と生産力の判 定 地域別のアルファルファ適品種を判定し、また各地の気象条件と収量と の関係を解析して、地帯別の生産力を示す地図を作成する。 (千葉県畜産総合研究センター、長野県畜産試験場、山梨県酪農試験場、新潟県農業総合研究 所畜産研究センター、農研機構畜産研究部門 ) ② アルファルファ単播草地の省力的な造成法と品種特性を活かした管理 技術の開発 関東甲信越地域におけるアルファルファ単播草地での省力的な造成法 と管理技術を確立する。 (千葉県畜産総合研究センター、長野県畜産試験場、山梨県酪農試験場、新潟県農業総合研究 所畜産研究センター) ③ 養分損失の少ないアルファルファロールベールサイレージ調製技術の 開発 気象条件に応じた、養分損失が少ないアルファルファロールベールサイ レージ調製法を確立する。 (雪印種苗株式会社、長野県畜産試験場) 5 達成目標 関東甲信越の各種経営体(農家・コントラクター)において高栄養飼料で あるアルファルファの生産と家畜への給与が可能となる。 6 期待される効果・貢献 酪農経営における飼料費が軽減され、経営安定化が見込まれ、消費者への 乳製品安定供給が可能となる。 【連絡先 国立研究開発法人 農研機構畜産研究部門 0287-36-0111】 粗飼料自給率100%を目指すアルファルファ単播草地の造成・管理法と省力的な収 穫・調製技術の確立 28023C 現状と問題 近年の酪農経営では輸入飼料の高騰による飼料費増加 が経営を圧迫している 原因 ・為替変動(円安) ・新興国の需要増 ・生産地の気象異常 安定経営のための 基盤喪失の恐れ 酪農に必須な粗飼料 問題解決には低コスト生産が可能な自給飼料での代替が効果的 具体的な 対応策 大消費地近傍である関東甲信越において、家畜飼養上、 需要の高い高栄養粗飼料(アルファルファ)を生産する ①②栽培管理技術の開発 各生産地 (温暖地~高標高地、積雪地)に おけるアルファルファ 播種定着・草勢維持法の確立 山梨酪試 新潟農総研 長野畜試 情報 共有 千葉畜総研 収量情報等 の提供 ①生産力判定 地図の作成 アルファルファ ③調製技術の開発 悪条件下において養分の 損失が少ないサイレージ化 技術の開発 長野畜試 雪印種苗 アルファルファの収穫調製 各地域における気温とアルファル ファ生産量の関係を地図化 農研機構畜産研究部門 技術開発の効果 ・各種経営体(農家・コントラクター)で アルファルファの生産が可能に ・関東甲信越における高栄養粗飼料 利用が促進される ○ 飼料費の節減効果による 酪農経営の安定 ○ 消費者への乳製品安定供給
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