近江八幡市沖島で獣害対策出前講座を開催 普及現地情報

普及現地情報
発信年月日:平成 28 年(2016 年) 8 月 26 日
所 属 名:東近江農産普及課西部
番
号:E16003
部 門 分 類:340(病害虫・雑草・鳥獣害)
発 信 者 名:溝口
近江八幡市沖島で獣害対策出前講座を開催
近江八幡市沖島町は近江八幡市の最北部に位置する離島です。沖島の中では畑を、対岸
(国民休暇村側)では主に水稲(侵入防止柵設置済)を栽培されています。
自治会からの要望を受け、近江八幡市とともに島を訪れ、7月 26 日に役員の方々からイ
ノシシの被害状況の聞き取りと現地調査を行い、8月3日には住民の方を対象にした出前
講座を開催しました。
島内には数か所の畑(いくつかは団地化)がありますが、ここ2~3年、対岸から泳い
で渡ってきたと思われるイノシシによる農作物被害が増加し、現地調査ではサツマイモ畑
などの被害を確認し、島内至る所に葛の群生があり、餌も豊富であることもわかりました。
また、トタンや電気柵等の対策がほとんどとられていないことも確認しました。
出前講座は、昼の開催でしたが、120 戸の内、22 戸が参加されました。この中で、野生
獣の生態や総合対策(①集落・農地管理、②生息環境管理、③個体数管理)について具体
的に説明し、集落での申合せや簡易柵(獣塀くんライト・・・電気柵)の設置等、集落ぐ
るみの対策の必要性を強調しました。
講座の後の意見交換では、家庭菜園(サツマイモ、サトイモ、シイタケ等)や学校のサ
ツマイモ園の被害状況や島内に設置している3基の箱罠の管理状況等が報告されました。
当課や市からは、住民が協力した箱罠管理(こまめな餌の交換等)の必要性を説明し、被
害状況アンケート(全戸)や集落環境点検の実施等を促しました。特に学校のサツマイモ
は加工食品に使うことも考えられており、各戸の畑だけでなく、本園への簡易柵の設置に
ついても提案しました。
沖島町はビワマスや鮒ずしなど水産物の特産はたくさんありますが、今後は簡易柵の設
置をきっかけに、地域振興の一助になるよう支援を行っていきたいと思います。