厚生科学審議会疾病対策部会第 45回難病対策委員会

厚 生 科 学 審 議 会 疾 病 対 策 部 会 第 4 5回 難 病 対 策 委 員会
議 事 次 第
平 成 2 8年 9 月 1 4 日
1 5 :0 0 .
- 1 7 :0 0
場所 :労働委員会会館 講堂 (7階)
1. 開
会
2. 議
事
3.
(1)
難 病 の 医療提 供 体 制 の 在 り方 に つ い て (報 告 書 案 )
(2)
その他
閉
会
<配 付 資 料 >
資料 1
第 4 4 回難 病 対 策 委 員会 での主 な意 見
資料 2
難 病 の 医療 提 供 体 制 の 在 り方 に つ い て (報 告 書 案 )
参考資料
難 病 の 医療 提 供 体 制 の在 り方 に つ い て (参 考 )
厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会委員名簿
氏 名
渥美 達也
北海道大学大学院医学研究科内科学講座 免疫 .
代謝内科学分野
五十嵐 隆
国立成育医療研究セン
大洋 真木子
◎
所属 .
役職
東京女子医科
小幡 純子
上智大
駒村 康平
慶応
千葉 勉
島 田 正豊
西洋
憲一
羽
春名 島由一
裕郎
教授
ター総長
大学名誉教授
学法科大学院教授
合生存学館思修館特定教
京都大学大学院総
義塾大学経済学部教授
静岡県理事
授
新潟大学名誉教授 脳研究所フェロー
(
独)
高齢日本医師会常任】
.
障害 .
求職者雇用
(
公社)
空事
○
支援機構 障害者職業総合センター主任研究員
本
福永
田 彰子
秀敏
本田 麻 由美
東京医科歯科大学大学院
保健衛生学研究科教授
(
公社)
鹿児島共済会南風病院院長
読売新聞東京本社編集局社会保障部
本間 俊典
あせぴ会 (
希少難病者全国連合
次長
益子 まり
川崎市宮前 区役所保健福
村田 美穂
病院長
国立精神神経医療研究センター
祉センタ
ー所長
会)
監事
厚生科学審議会 疾病対策部会 第 45回難病対策委員会 座席表
日時 :平成 28年 9月 14日(
水 )15:
00-17:
00
場所 :労働 委員会会館 講堂
本
誓
〇
河
駒村
董
〇
董
〇
l
〇
妻
l
萱
〇
董
喜
本
喜
〇l
〇 〇
大津委員○
委員 ○
○本間委 員
○
五十 嵐委員 ○
益子要一
貝
○村
田委ー
渥美委員○
○森委
〇 t〇
遺 徳
藤 本
難 難
病 病
対 対
策 策
課 課
長
補 補
長
佐 佐
〇l
l
平 〇
〇
〇
福
島
健
康
局
長
岩
難
病
対
策
課
長
上
村
難
病
対
策
課
〇
地西 産 冨
城 清 美賀
就害
障健
保労
見
労
支 者 支働
援雇 緩
衝
重用 室生
補 補
長
長策
対 長課
補
佐 佐課 佐
貝
員
第 44回難病対策委員会での骨子案に。いての主な意見
匝二
]
【
総論についてヨ
○拠点病院、分野別拠点病院、小児病院、協力・
一般病院、全国レベルの機
関などの相互コミュニケーションの構築が重要。
○都市のパターンは多様であるが、もう少し具体的な説明を記載した方が良い
のではないか。
○都道府県の域を超えた広域的な連携を考慮したほうが良いのではないか。
【
拠点病院について】
○がん ・AI
DSなど拠点病院は色々ある。比較表などを作ってもらえると役割な
ども分かりやすくなるのではないか。
○拠点病院の推進体制 、補助金制度含め運用の仕方を検討してほしい0
○拠点病院の役割など、具体的項 目を記載した方が良い。
○拠点病院でも、その疾患は診療をしていない、という場合もあるので名称に
配慮をしてほしい。
O「より身近な医療機関で適切な医療を受ける体制」に「専門医との連携」で、
という言葉を追加してほしい。流れも双方向の矢印にした方が良い0
【
就労 ・
就学支援 、療養環境整備について】
○療養環境整備の支援に対する記載が少ない。
○就労支援、ハロ‥ワークに携わる人への研修が必要ではないか。
【
その他】
○特定機能病院との連携を強調してはどうか。
○病院の診療に係る情報や研究成果の情報を共有するシステムを作ること
など検討してはどうか。
○実際にシステムを動かす人材育成についても明示してほしい。
1
(
参考)三次医療圏単位の拠点病院の比較 (
難病、がん、肝疾患、エイズ)
都道府 県の難病診療
連携の拠 点となる病院
役割
○雛病の診断期間の短縮
○難病 医療提供体制に係る情報
の収集と提供
○関係機関への教育
○都道府県内外の診療ネット
クを構築
.
支援 ワー
要件
都 道府 県がん診療
連携拠 点病院
肝疾患診療
連携拠点病院
HI
V/
エイ
ズ診療
○都道府県におけるがん診療の質
の向上及びがん診療連携協力体
制の構築 、pDCAサイクルの確保
○都道府県内の専門医療機関等
に関する情報の収集
や提供
○医療従事者や
○中核拠点病院を中心とし
たエイズ医療体制の構築
に関し中心的な役割を担う
相談支援
とした研修会 .
講演会の開催
地域住民を対象
、
中核拠 点病院
○地域の拠点病院に対す
○未診断の難病患者を受け入れ
るための相談窓口を設置してい
る
○専門的な知識を持つ指定医によ
る診断と治療方針の決定が
行わ
れている
○地域がん診療連携拠点病院とし
ての要件を満
たしている
施
(
診療体制 、診療実績、研修の英
体制、情報の収集提供体制、臨
床研究及び調査研究等)
○都道府県における研修、
相談支援
○専門医療機関等と
の設定
の協議の場
○専門的な知識を持つ医師によ
る診断と治療方針の決定が行
われている
○インターフェロンなどの抗ウイ
ルス療法を適切に実施できる
○肝がんの高危険群の同定と
る支援
○拠点病院との連携及び
自治体間のエイズ対策向
上を図るための推進協議
会を設置している
○高度な
ている(
H
専門外来、
l
V診療を実施し
入院、
○都道府県の中で難病の診療ネッ
トワークの中心的な役割を現在
をしている
○緩和ケアセンタ
ー、放射線治療部
早期診断を適切に実施できる
○肝がんに対する集学的治療
カウンセラー、全科対応 )
○地域の拠点病院に
有している
○遺伝子診断等の特殊な検査の
○関係機関への研修を行っている
置
果たし
実施体制
ことが期待さ
)
を有する
ている、
(
カウンセラー等の配
れる
又は将来果たす
能を
門、化学療法部門などの診療機
○都道府
療ネッ 県の中で肝疾患の診
が期
将来果たすこと
割を現在果たし
トワークの中心的な役
ている、又は
が実施可能な体制である
る研修事業を実施し
対す
てい
ト;
:
i
A
難病の医療提供体制の在 り方について (
報告書案)
平 成 28年 〇月 〇 日
厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会
は じめに
難病 (
発病の機構が明 らかでな く、かつ、治療方法が確立 していない希少な疾病であっ
て、当該疾病にかかることによ り長期にわた り療養を必要 とするものをいう。以下同 じ。
)
は、その確率は低いものの、国民の誰 もが発症する可能性がある。長期にわた り医療が必
要 となることも多 く、患者は病気に対する不安感 と同時に生涯にわたる医療費負担につい
ても懸念が生 じることとなる。これ らの困難 を解消 し、難病にかかっても質の高 い療養生
活 を送 り、地域で尊厳 を持 って生きられるよう、社会の在 り方 として、難病に羅患 した患
者 ・家族 を支援 してい くことが求め られている。
7年 1
0月に策定 された 「
難病対策要綱」によ り長年実施 さ
難病対策については、昭和 4
れてきたが、平成 2
6年 5月に、難病の患者に対する医療等 に関する法律 (
平成 2
6年法律
0号。以下 「
難病法」 という。
)が成立 し、平成 2
7年 1月 1日に施行 された難病法に
第5
基づき、難病の患者に対す る医療費の助成、難病の医療に関する調査及び研究の推進、療
養生活環境整備事業の実施、の 3本柱によ り総合的な対策 として行われ ることとなった。
国及び地方公共団体等が取 り組むべき難病対策の方向性については、難病法第 4条に基づ
き、「
難病の患者に対する医療等の総合的な推進を図るための基本的な方針」 (
平成 27年
7
5号。以下 「
難病対策基本方針」 という。
)に定め られ、難病対策基
厚生労働省告示第 3
本方針によ り、難病対策は計画的に実施 されることとなっている。
難病については、希少かつ多様であることか ら、発症 してか ら確定診断までに長期の時
間を要する場合が多 く、できる限 り早期に正 しい診断がで きる体制 を構築するとともに、
難病の患者は長期の療養生活 を送 ることとなることか ら、診断後はよ り身近な医療機関で
適切な医療を受けることができる体制 を確保することが求め られてきた。そのため、難病
対策基本方針では、「国は、難病の各疾病や領域 ごとの特性に応 じて、また、各地域の実
状を踏まえた取組が可能 となるよう、既存の施策を発展 させつつ、難病の診断及び治療の
実態 を把握 し、医療機関や診療科聞及び他分野 との連携の在 り方等について検討 を行 い、
」(
第 3)とされている。
具体的なモデルケースを示す 。
8年 7月 26日、 8月 31日及び 9月 1
4日に、医療機関や診療科
本委員会では、平成 2
聞及び他分野 との連携の在 り方等について検討 を行い、現状把握のため 自治体等への ヒ
ア リングも行 った。本報告書は、本委員会での検討の結果 を取 りま とめ、今後の難病の
医療提供体制の在 り方を示す もので ある。
第 1 難病ゐ現状並びに難病医療の課題及び目指すべき方向性
1 難病の現状
(
難病の定義、難病の患者に対する医療等の支援)
難病法では、①発病の機構が明 らかでな く、②治療方法が確立 していない、③希少な疾
病であって、④長期の療養 を必要 とするもの、を難病の定義 とし、調査及び研究を推進す
るとともに、都道府県は難病の患者 を対象に療養生活環境整備事業を実施することができ
ることとしている。また、難病の うち、患者数が本邦において一定の人数 (
人口の約 0.
1
%
程度)に達 しないこと及び客観的な診断基準 (
またはそれに準ずるもの)が定まっている
こと、のいずれ をも充たす ものについては、指定難病 として医療費助成の対象 となってい
る。
(
難病の医療提供体制)
0年度以降、主に重症難病患者の入院施設の円滑な確保を目的として、「
難
国は、平成 1
病医療提供体制整備事業」によ り、都道府県が行 う難病医療 コーデ ィネータ-の配置 に
必要な経費等の一部 を補助 している。当該事業によ り、都道府県では、難病医療拠点病
旧拠点病院」 という。)及び難病医療協力病院が指定 されている (
平成 2
7年
院 (
以下 「
3月時点で、それぞれ 1
1
9施設 、1
4
7
6施設)。
難病法は、特定医療費の支給に当た り病名の診断を厳密 に行 うため、特定医療費の申
請に当た り診断書 を作成できる医師を、都道府県が定める医師 (
以下 「
指定医」という。
)
でなければな らないと定めている (
難病法第 6条)。また公費によって実施 され る医療の
質を担保 し、患者が病状等に応 じて適切な医療機関で継続的に医療 を受けることを促す
こと等を目的と して、特定医療 を実施する医療機関を都道府県が指定する制度 (
指定医
療機関)を設けている (
難病法第 2節)。
(
難病の疫学)
6疾病では平成 2
6年度、
難病の患者数については、旧特定疾患治療研究事業における 5
9
2
5
,
6
4
6人が登録 されている。
難病は、長期の療養 を必要 とするものであるが、適切な疾病の管理 を継続すれば日常生
活や職業生活が可能であるものや、長期の入院や在宅での療養 を必要 とするものなど、患
者の状況や必要な対応は多様であるo
難病の診断に当た っては、遺伝子関連検査 を実施することが増えている。
また、近年の小児期 医療の進歩によ り、小児慢性特定疾病児童等 (
児童福祉法 (
昭和
2
2年法律第 1
6
4号)第 6条の 2に定めるものをいうO以下同 じ。)も成人期を迎える患者
が多 くなってきている
2 難病医療の課題及び 目指すべ き方向性
(
課題)
(1) 前記 1で記載 した とお り、難病の医療提供体制については、従来、難病医療提供
3
体制整備事業により旧拠点病院及び難病医療協力病院が整備 されてきた。
しか し、旧拠点病院及び難病医療協 力病院 による医療提供体制においても、難病
の多様性のため、難病の診療に十分に対応できているとは言えない0
すなわち、難病の患者が適切な医療 を受けるためには、早期 に正 しい診断を受け
ることが重要であ り、難病の診断をする指定医の情報が公表 されているものの、難病
の多様性 ・希少性のため、患者はもとよ り、医療従事者であっても、どの医療機関を
受診 (
紹介)すれば早期に診断が付けられるのかが分か りづ らい状況 となっている0
また、同様 に難病の多様性 ・希少性のため、高度の医療が提供できる特定機能病
0
6の指定難病 (
平成 2
8年 9月現在)に対応ができ
院等の旧拠点病院であっても、3
るとは限 らないO
(2) 前記 1で記載 した とお り、難病は長期の療養 を必要 とするものの、適切な疾病
の管理を継続すれば、日常生活や職業生活が可能であるものも多い。しか し適切な疾
病の管理のためには適切な治療を継続 して受ける必要が あるが、難病の専門の医療機
関が難病の患者の身近にあるとは限 らないことか ら、難病の患者が適切な治療 を受け
なが ら日常生活や職業生活を送 ることが容易ではない状況 となっている。また、在宅
で長期の療養 を必要 とする難病の患者 については療養が長期 に及ぶ こと等による生
活上の大 きな不安を抱えている。
(3) 前記 1で記載 した とお り、難病の患者が確定診断を受ける上で、遺伝子関連検
査 を実施することが増えている一方、当該検査の実施に当た っての患者及びその家族
への説明が必ず しも十分でないこともあ り、患者及びその家族 を不安にさせ ることが
ある。
(4) 前記 1で記載 した とお り、成人期 を迎える小児慢性特定疾病児童等が多 くなっ
てきているが、当該患者の移行期医療への対応に当た っては、小児期医療か ら個々の
患者に相応 しい成人期医療への移行が必要であるものの、それぞれの診療体制の医療
従事者問の連携が円滑に進まず、現状では必ず しも適切な医療を提供できていない。
また、成人後も引き続 き小児期医療に従事する者が診療 を担 当することが適切な場合
もある。
(目指すべ き方向性)
入院が必要 となる難病の患者については、長期の入院先の広域的な確保 を含め対応 し
てきた ところである。これ らの体制は引き続 き確保 しつつ、それ らに加え、上記の課題
の解決に当たっては、在宅療養の在 り方な どを含めた広範囲にわたる対策を検討する必
要があるが、本委員会においては、とりわけ以下の点に焦点をあてて検討を行 った。な
お、長期の在宅での療養 を必要 とする難病の患者 については、住み慣れた地域で安心 し
て暮 らす ことができるよう、難病対策基本方針に基づき当該患者 を多方面か ら支えるネ
ッ トワークの構築 (
第 7)や、医療 との連携 を基本 とした福祉サー ビスの充実、治療 と
就労 を両立できる環境の整備 (
第 8) に取 り組む ことと している。
4
(1) 難病について、早期に診断ができる体制 とす るためには、難病が疑われる患者
や医療従事者 を対象 として、難病が疑われ る患者のために相談できる窓口機能の充
実 ・強化 ・明確化が必要である。当該窓口機能については、難病の患者の利便性 を考
えれば、都道府県内で体制 を構築することを基本 と し、特に、極めてまれな難病につ
いては、都道府県 レベルの窓口に併せて全国 レベルの窓口をうま く組み合わせて対応
することや、各分野の学会、難病の研究班等の協力のもと早期の診断に取 り組んで行
く体制が必要である。
(2) 適切な疾病の管理 を継続すれば、 日常生活や職業生活が可能である難病につい
て、治療が身近な医療機関で継続 され るためには、身近な医療機関と難病の専門医療
機関 との連携や、診療ガイ ドラインの普及、難病の教育や研修の実施が必要である。
(3) 遺伝子関連検査においては、一定の質が担保 された検査の実施体制の整備 と、
検査 を受けるのか否か、結果をどう説明するかな ど、カウンセ リング体制の充実 ・強
化が必要である。
(4) 小児慢性特定疾病児童等に対 して、成人後 も必要な医療等 を切れ 目な く行 うた
め、難病の医療提供体制の中で小児期及び成人期 をそれぞれ担当する医療従事者間の
連携体制 を充実 させる必要がある。また、成人後 も引き続 き小児医療に従事する者が
診療を担当することが適切な場合は、必要 に応 じて主に成人医療に従事する者 と連携
しつつ、必要な医療等 を提供する必要がある。
第 2 難病の医療提供体制の在 り方の基本理念及び各医療機能 と連携の在 り方
1 難病の医療提供体制の在 り方の基本理念
第 1の難病の現状並びに難病医療の課題及び目指すべ き方向性 を踏まえ、以下 (1)か
ら (4)までの とお り、菓
整病の医療提供体制の在 り方の基本理念を示す。
(1)できる限 り早期に正 しい診断ができる体制
① 患者や医療従事者にとって、どの医療機関を受診 (
紹介)すれば早期に正 しい診
断が可能かを紹介できる窓口となる病院 を設 ける。
③
専門領域に対応 した医療機関による専門的かつ効率的な医療の提供を行 う。
3)参照)の活用によ り診断が難 しい難
③ 難病医療支援ネ ッ トワーク (
第 2の 2 (
病であっても可能な限 り早期に正 しい診断を可能 とするO
(2)診断後はよ り身近な医療機関で適切な医療 を受けることができる体制
① 身近な医療機関で適切な医療の継続 を可能 とする.
② 専門領域 に対応 した医療機関 と身近な医療機関の連携 を強化する。
③ 在宅で長期の療養 を必要 とする難病の患者 をサポー トする仕組み として、難病対
策地域協議会等の取組 を活性化す る。
5
④ よ り身近な地域で安心 して療養 しなが ら暮 らしを続 けてい くことができるよう、
就学 ・就労 と治療 を両立できる環境整備 を医療面か ら支援する体制 を構築する。
(3)遺伝子関連検査 について、倫理的な観点も踏まえつつ幅広 く実施できる体制
遺伝子関連検査について一定の質が担保 された検査の実施体制やカウンセ リング体
制の整 った医療機関で提供する。
(4) 小児慢性特定疾病児童等の移行期医療を適切 に行 うことができる体制
小児慢性特定疾病児童等の移行期医療に当た って、成人期以降に出現する医療的な課
題に対 しては、小児期診療科 と成人期診療科が連携する。
2 各医療機能 と連携の在 り方
前記
rl
難病の医療提供体制の在 り方の基本理念」で示 した各項 目を踏まえ、難病の
医療提供体制に求め られる医療機能 と当該機能に対応する医療機関を以下 (1)か ら(6)
までに示す。これ ら個々の医療機能を充たす機関 と難病の患者の療養生活 を支援する機関
が相互に連携 し、必要な難病医療及び各種支援が円滑に提供 されるよう構築する必要があ
る。
(1)よ り早期に正 しい診断をする機能 【
都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院】
(
丑 役割
t 難病について初診か ら診断がつ くまでの期間をできるだけ短縮すること。
・ 医療従事者、患者本人及び家族等 に対 して都道府県内の難病医療提供体制に
関する情報提供を行 うこと。
・ 都道府県内外の診療ネ ッ トワークを構築す ること。
・ 難病の患者やその家族の意 向を踏まえ、身近な医療機関で治療 を継続 できる
ように支援すること。
②
医療機関に求め られる事項
(
情報の収集及び提供、診療ネ ッ トワークの構築)
・ 都道府県内の難病医療提供体制に関す る情報 を収集すること.
・ 都道府県内の難病医療提供体制 に関す る情報 を、都道府県内の関係者間で共
有 し、都道府県内の診療ネ ッ トワークを構築すること。
・ 都道府県内の難病医療提供体制に関す る情報 を、難病医療支援ネ ッ トワーク
を通 じて共有 し、全国的な診療ネッ トワークを構築すること。
(
患者の診断及び相談受付体制)
・ 難病が疑われる患者 を受け入れ るための相談窓 口を設置 していること。
・ 難病が疑われ る患者の診断 ・治療 に必要な遺伝子関連検査の実施に必要な体
制が整備 されていること。
6
・ 遺伝子関連検査の実施 においては必要 なカウンセ リングが実施可能であるこ
と。
・ 指定医のもとで、診断 ・治療に必要な検査が実施可能であること。
t 当該医療機関で診断が困難な場合は、よ り早期に正 しい診断が可能な医療機関
に相談 ・紹介すること。
(
診断のための都道府県を超えた体制)
・ 都道府県内の医療機関で診断がつかない場合又は診断に基づ く治療 を行 って
も症状が軽快 しない場合等には、必要 に応 じて、難病医療支援ネ ッ トワークを
活用すること。
(
治療 .療養時)
・ 患者の状態や病態に合わせた難病全般の集学的治療が実施可能であること。
・ 患者の同意のもと、難病に関する研究班 ・学会等 と連携 し、難病患者デー タ
の収集に協力すること。
・ 診断がつき、状態が安定 している場合には、難病に関す る研究班 ・学会等に
よ りあらか じめ策定 された手順に従 い、可能な限 りかか りつけの医師をは じめ
とす る身近な医療機関に紹介すること。
・ 身近な医療機関で治療 を受けている患者 を、難病に関す る研究班 ・学会等に
よ りあ らか じめ策定 された手順に従 い、定期的に診療するだけでな く、緊急時
に対応すること。
・ 適切な診療継続に必要な情報 について、難病に関す る研究班 ・学会等によ り
あらか じめ策定 された手順に従 い、紹介先の医療機関に提供すること。
・ 難病医療に携わる医療従事者に対す る研修 を実施すること。
(
療養生活環境整備に係る支援)
・ 就学 ・就労 と治療の両立 を希望す る難病の患者 を医学的な面か ら支援す るた
め、難病相談支援セ ンタ-、難病対策地域協議会、産業保健総合支援セ ンター
7都道府県に設置)等 と連携を図ること。
((
独)労働者健康安全機構が 4
・ 就学 ・就労 と治療の両立 を希望す る難病の患者 を医学的な面か ら支援するた
め、難病相談支援セ ンター等 を対象 として、難病に関す る研修会等を実施する
ことO
(2) 専門領域の診断 と治療 を提供す る機能 【
難病診療の分野別の拠点病院】
①
役割
・ 当該専門分野の難病の初診か ら診断がつ くまでの期間をできるだけ短縮す る
こと。
・ 難病の患者やその家族の意 向を踏 まえ、身近な医療機関で治療 を継続できる
ように支援すること。
②
医療機関に求め られ る事項
7
(
診断時)
・ 当該専門分野の難病の指定医の もとで、診断 ・治療に必要な検李が実施可能
であること。
・ 診断がつかない場合又は診断に基づ く治療 を行 っても症状が軽快 しない場合
等には、都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院 と連携 し、よ り早期 に正 し
い診断が可能な医療機関等に相談 ・紹介すること。
(
治療 ・療養時)
・ 患者の状態や病態に合わせた当該専門分野の難病の集学的治療が実施可能で
あることO
・ 患者の同意のもと、難病 に関す る研究班 ・学会等 と連携 し、難病患者データ
の収集に協力すること。
t 診断がつき、状態が安定 している場合には、難病に関す る研究班 ・学会等に
よ りあらか じめ策定 された手順に従 い、可能な限 りかか りつけの医師 をは じめ
とす る身近な医療機関に紹介すること。
・ 身近な医療機関で治療 を受けている患者 を、難病に関す る研究班 t学会等に
よ りあらか じめ策定された手順に従 い、定期的に診療するだけでな く、緊急時
に対応すること。
・ 適切 な診療継続に必要な情報 について、難病に関する研究班 ・学会等によ り
あらか じめ策定された手順に従 い、紹介先の医療機関に提供すること。
・ 難病医療に携わる医療従事者に対する研修 を実施すること。
(
療養生活環境整備に係る支援)
・ 難病相談支援セ ンター、難病対策地域協議会等 と連携 を図ること。
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院の実施する難病に関す る研修会等
に協力すること。
(3)早期診断のための広域的な連携機能 【
難病医療支援ネ ッ トワーク】
①
役割
・ 希少な難病の初診か ら診断がつ くまでの期間をできるだけ短縮すること。
・ 都道府県内で対応が困難な難病診療 を支援すること。
暮 必要な国民全てに最新の研究に基づ く診断 ・治療 を提供することo
・ 難病、難病研究及びその医療提供体制等に関する情報 を提供す ること。
・ 診断困難 ・未診断の患者 に係 る診療を支援すること。
(
塾 関係機関に求められる事項
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院か らの、診断が難 しい難病 に関す
る相談 を受けること。
・ 難病 に関する研究班 .学会等の公表 した研究成果、診療 ガイ ドライ ン等 を収
集 し公表すること。
8
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院が収集 した各都道府県内の難病医
療提供体制に関する情報 を収集 し公表すること。
暮 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院か ら紹介 され た、診断困難 ・未診
断の患者に係 る遺伝子関連検査 を提供すること。
③
関係機関の例
R
U
D(
未診断
・ 国立高度専門医療研究セ ンター、難病に関す る研究班 ・学会 、王
ni
ti
a
ti
v
eo
nR
ar
ea
n
dUn
di
a
g
n
os
e
dDi
s
e
as
e)拠点病院、
疾患イニシアチブ :I
難病情報セ ンター、各都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等。
(4)身近な医療機関で医療の提供 と支援する機能 【難病医療協力病院】
①
役割
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等か らの要請 に応 じて、難病の患
者の受入れを行 うこと。
t 難病医療協 力病院で確定診断が困難な難病の患者 を都道府県の難病診療連携
の拠点となる病院等へ紹介す ること。
・ 地域において難病の患者 を受け入れている福祉施設等か らの要請に応 じて、医
学的な指導 ・助言を行 うとともに、患者の受入れ を行 うこと。
・ 難病の患者やその家族の意向を踏まえ、身近な医療機関で治療 ・療養を縫続で
きるようにすること。((5)の機能を充たす医療機関が当該患者の身近にない場
合)
② 医療機関に求め られ る事項
(
診断時)
・ 診断がつかない場合又は診断に基づ く治療 を行 っても症状が軽快 しない場合
等には、都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等 と連携 し、よ り早期に正 し
い診断が可能な医療機関等に相談 ・紹介すること。
(
治療 暮療養時)
・ 患者の状態や病態に合わせた治療が実施可能であること。
・ 患者の同意のもと、難病に関する研究班 ・学会等 と連携 し、難病患者データ
の収集に協力すること。
・ 診断確定後の長期療養については、かか りつけの医師 をは じめ とする患者が
住む地域の医療機関 と連携 していること。
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等か ら患者 を受け入れるとともに、
診断がつき、状態が安定 している等の場合には、難病に関す る研究班 ・学会等
によ りあらか じめ策定 された手順に従 い、可能な限 りかか りつけの医師等に紹
介することO
・ かか りつけの医師等による治療 を受けている患者 を、難病に関する研究班 ・
学会等によ りあらか じめ策定 された手順に従い、定期的に診療す るだけでな く、
9
緊急時に対応すること。
・ 適切な診療継続に必要な情報 について、難病 に関する研究班 ・学会等によ り
あらか じめ策定された手順に従 い、紹介先のかか りつけの医師等に提供するこ
と。
・ 他医療機関か らの入院や、退院後に適切に治療が継続 され るよう調整 をはか
ること。
(5) の機能を充たす医療機関が患者の身近にない場合 、 (5)の治療 ・療養
時に掲げる事項を行 うことD
(
療養生活環境整備に係 る支援)
・ 難病相談支援センター、難病対策地域協議会等 との連携 を図ること。
(5)身近な医療機関で医療 を提供する機能 【一般病院、診療所】
①
役割
・ 難病の患者やその家族の意向を踏まえ、身近な医療機関で治療 ・療養 を継続で
きるようにすること。
② 医療機関に求め られ る事項
(
診断時)
・ 診断がつかない場合、または診断に基づ く治療 を行 っても症状が軽快 しない場
合等に、診療領域 を問わず、適切な医療機関 と連携 し、患者 を紹介すること。
・ 患者及び家族等患者の周囲にいる者に対 して、適切な医療機関を紹介 し、受診
の必要性を説明すること。
(
治療 ・療養時)
・ 難病の患者やその家族の意向を踏まえ、患者の社会的状況に配慮 し治療を継続 ・
できるようにすること。
・ 診断がつき、状態が安定 している等の場合には、難病に関する研究班 ・学会等
によりあらか じめ策定 された手順に従い、可能な限 り難病医療協力病院等か らの
難病の患者 を受け入れ ること。
暮 難病に関する研究班 ・学会等によ りあらか じめ策定 された手順に従い、難病医
療協力病院等 と連携す ること。
・ 地域の保健医療サー ビス等 との連携 を行 うこと。
・ 難病に係 る保健医療サー ビスに関す る対応力向上のための研修等に参加する
こと。
(6)小児慢性特定疾病児童等の移行期医療に係 る機能 【
移行期医療に係 る医療機関】
(
丑 役割
小児慢性特定疾病児童等が、成人期 においても適切な医療 を継続的に受けら
れるよう、小児期診療科か ら適切な成人期診療科に移行できるようにす ること。
1
0
・ 成人後 も引き続 き小児医療に従事する者が診療 を担当する場合は、必要に応 じ
て、主に成人医療に従事す る者 と連携 し、小児慢性特定疾病児童等に対 して必要
な医療等 を提供すること。
② 医療機関に求め られる事項
(
小児期の医療機関)
小児慢性特定疾病児童等が最 も適切な医療を受けるために、小児慢性特定疾
病児童等及び家族等の実情 に合わせて成人期診療科への移行時期 を判断するこ
と。
小児慢性特定疾病児童等及び家族等に対 して、適切な医療機関及び診療科を
紹介 し、移行の必要性 を説明すること。
小児慢性特定疾病の医療意見書等、成人期診療科 において適切な診療 を継続
して行 うために必要な情報について、当該成人期診療科に提供すること。
・ 成人後 も引き続 き診療を担当する場合は、必要に応 じて、主に成人医療に従
事する者 と連携 し、必要な医療等 を小児慢性特定疾病児童等に提供することo
(
成人期の医療機関)
小児期の医療機関か ら患者 を受け入れ ること。
小児慢性特定疾病児童等の状態に応 じて、小児期診療科 を含めた必要な診療
科 と連携すること
・ 長期療養 については、かか りつけの医師 をは じめ とする地域の医療機関 と連
携すること。
・ 成人後も引き続 き診療を担当する小児医療に従事す る者 と、必要に応 じて連
携 し、必要な医療等 を小児慢性特定疾病児童等に提供すること。
③
医療機関の例
小児期の医療機関
・ 病院又は診療所
・ 難病医療協力病院
・ 難病診療分野別拠点病院
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院
3 その他連携 を推進す るために必要な事項
上記 「2 各医療機能 と連携の在 り方」を推進するために以下 (1)及び (2)の事項を
行 う必要がある。
(1)都道府県内の難病医療提供体制に関する情報は、各病院が診療可能な難病の リス ト
等 を公表 し、都道府県又は都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院が これ らの情報
を集約 し、難病情報セ ンター、都道府県のホームペー ジ等 を通 じて住民にわか りやす
い形で提供すること。
1
1
(2)難病 に関す る研究班 ・学会等 は、公表す る診療 ガイ ドライ ン等に次の項 目を記載
し、診療 にあたる医療機関はそれ らを参考 とす る こと。
・ 専門の医療機関か ら身近な医療機関に患者 を紹介す る際の 目安 となる、状態が
安定 している等の判断の基準や紹介時の留意点等。
t 継続 的に診療す る際の、定期 的なチ ェック項 目、症状の増悪 に早期 に気づ く
ためのチ ェック項 目等。
第 3 難病の医療提供体制構築のための留意事項
1 患者動向、医療資源及び医療連携等 に係 る現状の把握
2)に
難病の医療提供体制 を構築す るに当た っては、各都道府 県が以下 (1)及び (
示す項 目を参考 に、患者動 向、医療資源及び医療連携等 について、現状 を把握す る必要
が ある。
(1) 患者動向に関す る情報
・ 総患者数及びその内訳 (
性 ・年齢階級別、疾病別)
・ 患者流入割合、流出割合 (
臨床調査個人票、医療意見書等 による患者調査)
・ 難病医療提供体制整備事業利用者数
・ 在宅難病患者一時入院事業利用者数
(2) 医療資源 暮医療連携等に関す る情報
(
彰 難病患者診療機能
・ 難病診療 を担 う医療機関の数、その位置及び診療可能な疾病
都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院、難病診療分野別拠点病院 、難病 医
療協 力病院等
・ 難病の患者の療養生活環境整備 を担 う関係機関の数、その位置
・ 指定医数
小児慢性特定疾病指定医数
・ 連携の状況
難病 に関す る研究班 ・学会等 との連携 、紹介数、逆紹介数等
暮 難病診療 に関す る情報提供の状況
パ ンフ レッ トの配布 、ホームペー ジでの情報提供 等
・ 難病相談支援セ ンターの整備状況
相談員の配置状況 等
・ 難病医療 コーデ ィネー ターの配置
② 在宅療養支援機能
・ 在宅療養 における2
4時間対応の有無
1
2
・ 難病診療機能 を有する病院等 との連携状況
2 地域の実情等に応 じた柔軟な医療提供体制の構築
本報告書で示す難病の医療提供体制の在 り方は、都道府県における難病の医療提供体制
の構築に当たって参考 となるよう、できる限 り具体的なイメー ジを示 したものであ り、各
地域 において既 に構築 されている難病の医療提供体制の変更を一律に求めるものではな
い。例 えば、都道府県の難病診療連携の拠点となる病院 と難病診療分野別拠点病院は、都
道府県が地域の実情 に応 じて決定するものであることか ら、都道府県の難病診療連携の拠
点 となる病院を複数指定する場合や、難病診療分野別拠点病院を指定 しない場合 も考えら
れる。また、難病医療協力病院は、都道府県が地域の実情に応 じて決定するもので、2次
医療圏の難病医療の中心 となる医療機関を指定する場合や複数の 2次医療圏の中心 とな
る場合、適す る病院がない場合は指定 しない場合 も考え られる。
なお、筋 ジス トロフィー等の難病の患者については、長期の入院 を余儀な くされること
があるが、当該難病の患者の入院先の広域的な確保については、独立行政法人国立病院機
構等の医療機関によ り従前 よ り提供 されている医療体制の活用が考え られる。
おわ りに
医学 ・医療の長足の進歩 t発展によ り、難病の診断や治療は大幅な進歩 を遂げた。一方
で、診断が可能 となった希少な難病の患者の全てが、これ らの進歩の恩恵を享受できる体
制の整備が新たな課題 として顕在化 してきている。
難病の希少性のために、難病の患者 と難病の専門医はそれぞれ散在 してお り、難病の患
者、医療従事者双方に対 し、どの医療機関を受診 (
紹介)すれば早期に正 しい診断が可能
であるかの情報 を整理 し、それ を分か りやす く提供する体制の構築が必要 となってきてい
る。
難病の医療提供については、都道府県を一つの単位 と して、従前か ら体制の構築がなさ
れてきたが、極めてまれな疾病については、都道府県 レベルの取組 を支援する全国的なネ
ッ トワークの構築 も必要であ り、両者は同時に進めてい く必要がある。
新 しい時代の難病医療は、全国の難病医療に係 る既存の叡智 と資源を有効活用 し、国民
に対 して分か りやす く、効率的に提供する必要がある。
本報告書は、都道府県が既存の医療資源 を最大限活用 し、現状の難病の医療提供体制の
課題に対応する際の具体的なイメージとして参考 となるよう、本委員会で議論 された内容
をまとめたものであ り、難病対策基本方針において国が行 うこととされている、難病医療
支援ネ ッ トワークの体制の整備の支援の在 り方 (
第 3 (2) エ)及び難病の確定診断のた
め必要 となる遺伝子関連検査の具体的な実施体制づ くりの在 り方 (
第 3 (2)力)につい
ては引き続 き本委員会で議論することとする。なお、成人後の小児慢性特定疾病児童等に
対す る適切な医療等の提供の在 り方については、社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾
患児への支援の在 り方に関する専門委員会で検討がなされ ることか ら、その検討の結果を
1
3
踏まえ、難病の医療提供体制の在 り方に反映されるべきであろう。
本報告書で示 した具体的なイメージを参考 として、都道府県が難病の医療提供体制を整
備することにより、難病の患者に質が高 く、効率的な診断と治療がよ りスムーズに提供 さ
れることを願っている。
1
4
E 参考資料
E
難病⑳医療提供体 制 ⑳
碇机捌 =
:
/
:
那.
も
ー
一
覧(
参脅)
難病等の医療提供体制の 目指すべき方向(
莱)
1.できる限り早期に正しい診断ができる体制
2.診断後はより身近な医療機関で適切な医療を受けるこ
とができる体制
地域で安心して療養しながら暮らしを続 けていくことが
できるよう、就学 L
就労と治療を両立できる環境整備を
医療的な面から支援する体制
3.遺伝子診断等の特殊な検査については、倫理的な観点
も踏まえつつ幅広く実施できる体制
4.小児慢性特定疾病児童等の移行期医療にあたって、
小児期診療科と成人期診療科が連携する体制
を、構築することを目指す。
Ⅱ.新たな難病の医療提供体制のモデルケース(
莱)
○ 提示 したイメージを踏まえると、難病医療の提供体制の全体像 は以下のようになるのではないか。
《全 国的な取組 》
Ⅱ.新たな難病の医療提供体制のモデルケース(
莱)
○
玉.新たな難病の医療提供体制のモデルケース(
莱)
○ 正しい診断のための拠 点病院の指定 は都道府県が地域の実情 に応 じて決定する.
Ⅱ
Ⅱ.新たな難病の医療提供体制のモデルケース(
莱)
。
○ 身近な医療機関で適切な医療を継続する体制 は疾患や地域 の実情 に応 じて構築する
監
参考ヨ 難病医療提供体制整備事業 (
平成 1
0年度以降実施)
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