食品業向け原料規格書サービス[メルクリウスネット] 導入事例 Mercriusエントリーモデル[べスティアネオ] 導入事例 ぼんち株式会社 様 MerQurius NetとVestia Neoにより、 原料情報の収集から得意先に提出する 商品規格書の作成に至る一連の品質情報をスムーズに管理出来るようになりました。 ぼんち揚、じゃこ米、 うに米、えび米などの米菓やスナック菓子を製造販売するぼんち株式会社(以下、ぼんち)は、原料規 格書収集・得意先に提出する商品規格書作成の効率化を目的としてMerQurius Net 原料規格書サービス(以下、 MerQurius Net)とVestia Neoを導入されました。 導入の経緯と導入後の効果について、同社常務取締役 マーケティング本部長 難波勝義氏とマーケティング部 開発担当 西山なつ氏に詳しく伺いました。 ■ ぼんちの業態 ■ 導入後の感想 ∼完成度の高い原料規格書が期限内に届いた ∼商品規格書の作成負荷が随分と軽減された ■ 導入前の課題 ∼原料規格書が欲しいタイミングで集まらない ∼1つの商品規格書作成に2日以上かかることもあった ■ 導入時の工夫 ∼サプライヤには、まずMerQurius Netの書式に ■ 検討のポイント 慣れて貰うことを優先した ∼サプライヤが記入し易い原料規格書であること ∼新商品から順に登録を始めた ∼データベースに格納された商品情報を基に 商品規格書が作成できること ■ MerQurius NetとVestia Neoを選定した理由 ■ 今後の取り組みの予定とJFEシステムズに対する期待 ■ ぼんちの業態 出されたとしても満足のいく品質になるまでにかなりの時間がかかって ̶ ぼんちの業態について教えて下さい。 いました。特に、 以下の2点は大きな問題でした。 ぼんちは、1931(昭和6) 1. 依頼状況・受領状況が正確に把握できていない 年の創業時から米菓を製造 「原料規格書を依頼した、受領した」 というやり取りの状況をExcelの依 しており、現在、あられ・おせ 頼状況表で管理していました。人手で管理していたため、受領している んべいの米菓とスナック菓 のに「未受領」のままだったり、逆に、受領していないのに「受領済」と 子を製造販売しています。 ぼんち神戸工場 なっていたりなど、正しく管理が出来ているとは言えませんでした。 神戸、東京と、山形に2か所の計4工場で、 プライベートブランド、直売店 2. 年次更新に時間・労力が取られる の商品を含めた約350点の製品を製造しています。 Vestia Neo導入前から、原料規格書は毎年更新していました。サプラ 弊社は「お客様への4つの誓い」 として、 イヤが申告してくる変更内容と、実際の変更内容とに違いがあることも 1. おいしい製品をお客様に届けよう。 多く、何が変っているかを自分達で確認しないといけませんでした。去 2. 新鮮な商品をお客様に届けよう。 年と今年の情報を目視で比較し、実際に違いがあった場合は、申告内容 3. 安全で安心して食べていただける製品をお客様に届けよう。 4. お客様に喜んでいただける会社になろう。 を掲げ、 おいしい製品を、安全に製造できるよう注力しています。 が正しいのか、規格書に書かれていることが正しいのかをサプライヤに 確認する必要があります。その後には、規格書の修正が必要になるの で、完成するまでにはかなりの時間がかかっていました。 以上のようなことから、市場調査・分析などマーケティング部としての仕 事や開発研究業務などの本来の業務になかなか時間を割くことができ ない状況でした。 [商品規格書に関する問題点] これは弊社に限った話ではないですが、得意 ̶ Vestia Neoについて、 現在の活用状況を教えていただけますか。 先に提出する商品規格書は、得意先によって 書式が違いますし、記載に関しても独自の 品質保証部門の役割を持つマーケティング部を中心に、工場、営業、お ルールがあるため、以下のような問題があり 客様相談室でVestia Neoを活用しています。MerQurius Netを利 ました。 用して原料規格書を収集し、その情報を用いて表示情報を作成したり、 1. 商品規格書の作成に膨大な時間がかかる 栄養成分や品質検査など、商品に関する品質情報を登録しています。そ 商品規格書を作成する時は、弊社書式の商 の商品情報を基に、得意先に出す商品規格書をVestia Neoから出力 品規格書を先方の書式に転記していました。 したり、得意先や消費者からの問い合わせの際に利用しています。 A4用紙20枚以上になるときもあり、かなり 2015年10月に導入してから、新商品、 リニューアル商品、既存商品の の時間がかかっていました。 順で登録を進めてきました。現時点*で約7割の商品の登録が終わり、 特に、流通カルテシステム向けの規格書は、慣れない頃は1商品で2日 2016年8月末には全商品の登録が完了する予定です。 以上かかることもありましたし、 慣れても半日はかかっていました。 「お得意様にご迷惑をか けないようにするために も、できるだけ人が介在 *このインタビューは2016年6月に行いました。 しない形で商品規格書 のクオリティを高めたい と考えていました」 難波氏 2. 商品規格書の作成が属人的な業務となっている 商品規格書の作成は、知識や経験、慣れが必要で、属人的な業務です。 ■ 導入前の課題 ∼原料規格書が欲しいタイミングで集まらない ∼1つの商品規格書作成に2日以上かかることも あった 例えば担当者が代わる時、色々なノウハウを引き継ぐのですが、 クオリ ティを下げるわけにはいきませんから、引き継ぎの期間を長くとる必要 がありました。 弊社では、 このような課題から 「このままでは近いうちに限界がやってく ̶ MerQurius NetとVestia Neoを導入する前の問題点を 教えて下さい。 る」 と考え、原料規格書を効率良く集めることと、商品規格書を作成する [原料規格書に関する問題点] 負荷を軽減することを目的にシステム導入を考え始め、3社のシステム 原料規格書については、ぼんち独自書式のExcelファイルでサプライ を比較しました。 ヤにお願いしていましたが、 なかなか提出して貰えなかったり、 やっと提 ■ 検討のポイント ∼サプライヤが記入し易い原料規格書であること ∼データベースに格納された商品情報を基に 商品規格書が作成できること ̶ どのような点を重視して比較検討されましたか。 1. 原料規格書の収集と管理がスムーズにできること 原料情報をスムーズに集める為には、サプライヤが書きやすい仕組み であることが重要です。また、提出された後についても、規格書の確認 をサポートする仕組みが提供されており、更に欲を言えば、依頼状況や 4. いつ 誰が どこに提出したかという履歴が把握できる Vestia Neoでは、帳票を出力すると、その操作を自動で記録します。 この機能により 「いつ 誰が どこに 何を提出したか」が把握できる ことが分かりました。 以上のように、 MerQurius NetとVestia Neoは我々の検討ポイントを 満たしていました。導入効果の面では、 原料規格書の収集や商品規格書の 作成にかかっている手間を大幅に削減でき、 加えて品質管理のレベル向上 も十分に期待出来ます。投資回収の面においても、 導入により削減出来る 手間を人件費に換算すると、 4年もかからずに回収出来ると判断しました。 受領状況が自動で反映される仕組みがあればと考えました。 また、受領した原料情報を自社のデータベースに登録する時、 ヒューマ 社のデータベースに格納される仕組みも必要です。 ■ 導入後の感想 ∼完成度の高い原料規格書が期限内に届いた ∼商品規格書の作成負荷が随分と軽減された 2. 商品規格書の作成負荷が軽減されること ̶ 実際に利用したご感想をお聞かせ下さい。 商品規格書は、得意先ごとのフォーマットに合せて書く必要があります 1. サプライヤの記入負荷が軽減されることが分かった ので、効率アップとミス発生のリスクを軽減するため、データベースか 予 想して い たことで は あります が 、既 に ら必要な情報を取り出して商品規格書を作成してくれるものを選びた MerQurius Netを利用していたサプライ いと考えていました。 ヤは、提出されるまでの時間も実際に短くな ンエラーが発生してはいけません。そのため、人が転記することなく自 りましたし、差戻しも少なく済みました。 ■ MerQurius NetとVestia Neoを 選定した理由 3社のシステムを比較した結果、MerQurius NetとVestia Neoに対 して、 以下の評価をしました。 1. サプライヤが書きやすい仕組みである MerQurius Netは加入している全ての企業が同じフォーマットで収集 するので、サプライヤは書き慣れていると考えました。年に数回書くか どうかという書式に書くのと、頻繁に提出している書式に書くのとでは、 慣れという点で大きな差があります。そういった意味で、MerQurius Netの書式はサプライヤにとって書きやすい書式だと判断しました。 2. 原料規格書の依頼状況・受領状況を把握できる Vestia Neoでは、原料規格書を依頼すると、サプライヤとのやり取り の進捗状況が一覧画面に表示されます。従来のように人手で管理しな くても、 「誰が」 「いつ」 「どこに依頼をかけた」 とか、 「いつ受領した」 「ま だ受領していない」 という状況を正確に把握することが出来ます。 3. データベースから必要な情報を抽出して商品規格書を作成できる Vestia Neoは、 登録されている商品情報を基にして、 色々な得意先書式 の商品規格書を作成できます。予めシステムで用意されていない書式で も、 我々がその書式をVestia Neoに登録出来るツールも用意されてい るので、 パッケージでありながらも発展性がある仕組みだと思いました。 また、我々にとっては非常に手間の掛かっていたフォーマットの規格書 が、Vestia Neoであれば5分もかからないうちに作成できることが分 かり、純粋にこのシステムが欲しいと思いました。 一方で、今回初めてMerQurius Netを利用 するサプライヤも居らっしゃいました。彼らが 「原料規格書の受領状況 を自分たちで逐一記録 する必要がなくなったの 初めて原料規格書を記入する時には、お互 いにそれなりの苦労がありましたが、一通り で、その面だけでも随分 と負荷が下がりました」 西山氏 の流れを経験してみて、 「来年以降は、 これま でよりも確実に楽になるね」 という話になりました。 2. サプライヤからの問い合せが減った これまで、原料規格書に関することは全てぼんちに質問されていまし た。特に、書式を変更した年には、案内書に変更内容を書いていても多 くの問い合わせがあり、その対応だけで1日が終わってしまうこともあ りました。 MerQurius Netにはヘルプデスクセンターがあり、 1次窓口としてサプ ライヤからの全ての質問に対応して貰えます。MerQurius Netにして からは、 問い合わせ量が随分と減りましたので、 だいぶ楽になりました。 3. 原料規格書の収集状況を纏める必要がなくなった MerQurius Netでは、規格書の収集状況が一覧画面に表示されます。 これまでは自分達が都度記録していたので、その作業から解放された のは嬉しかったです。 4. 商品規格書の作成業務の大部分をシステムがやってくれる Vestia Neoでは、商品情報が登録されていれば、そこから得意先の フォーマットに書き込んでくれるため、我々がこれといった作業を行う必 要はありません。これまでは人が行っていた作業を、 システムがかなり の部分肩代わりしてくれるので、 随分と人による作業が減りました。 ■ 導入時の工夫 ∼サプライヤには、まずMerQurius Netの 書式に慣れて貰うことを優先した ∼新商品から順に登録を始めた ベーションが上がりました。システムの使い方の説明だけでは、単調で ̶ 導入時に工夫されたことはありますか。 初めてMerQurius Netを利用するサプライヤには、新しい書式に慣れ ■ 今後の取り組みの予定とJFEシステムズに 対する期待 て貰う意図で、 まず1社につき1つの原料を依頼するようにしました。1 ̶ 今後の取り組みのご予定について教えて下さい。 つの規格書を完成させることで、MerQurius Netの操作や記入要領を 現在弊社では、HACCPの導入に向けて動いています。HACCPでは原 理解頂き、その後に、残りの原料を依頼するようにしました。このように 料の受け入れから製造、出荷まで全ての工程でリスク要因を管理する 進めて行くことで、新しいフォーマットへ入力するという抵抗感を出来る 必要がありますが、導入にあたり、Vestia Neoで原料の管理を適正に だけ小さくするよう工夫しました。結果的に早く集めることが出来たと 行っていることをアピールできると考えています。将来的には、Vestia 思っています。 Neoに入っている商品情報を生産管理システムに取り込んで、生産管 また、商品情報は新商品・リニューアル品の登録を優先しました。必要に 理システムと品質情報管理システムを合わせた情報の一元管理ができ 迫られた分から入力していくことでスムーズに登録作業を進める事が るようにしたいと考えています。 出来、結果として、 我々もVestia Neoの入力作業に自然と慣れて行き ̶ 今後のJFEシステムズに対する期待について教えて下さい。 ました。 MerQurius Netを使って原料情報を集める食品メーカーが増えれば ̶ 導入時に大変だったことは何でしょうか。 増えるほど、サプライヤは規格書提出負荷が減り、我々情報を集める側 運用を開始するにあたり、商品情報は一から登録しなければいけませ としても収集の効率が良くなり、原料規格書のクオリティも上がると思 んでした。せっかくこのようなシステムを導入したので、 これまで紙ベー います。JFEシステムズには、MerQurius Netのユーザーが増えるた スで管理していた情報を、今回を機に全社で共有する情報として、 きち めの取り組みを積極的に行ってもらえることを期待します。また、ユー んとした情報に焼き直しながら登録していきました。単純にキーボード ザーの要望を吸い上げてシステムに反映してもらえるとのことですの を打つという入力作業ではありませんから、正直しんどかったです。 で、 より使い勝手の良いシステムにしてもらえればと思います。今後と しかしながら、いったん登録してしまえば、商品情報がきちんと管理され もよろしくお願いいたします。 学習効率もあがりませんので、運用を開始する前に新しい業務を具体 的にイメージできて良かったと思います。 ることとなりますし、今後は転記なしに商品規格書を作成できるので、 努力した甲斐は十分ありました。 お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。 ̶ JFEシステムズの対応はいかがでしたか。 導入前、本当にできるのだろうかと当社が疑問に思っていたことを、デ モ機を使って丁寧に説明してもらえたので、利用する前から運用イメー ジを持つことができました。システムを新たに導入する場合には、良い 点だけを説明されて、実際に導入してみると導入前のイメージと異なっ ていたり、 やりたかったことができないといったことが往々にしてありま すが、 今回はそのようなこともありませんでした。 また、導入時に4日間、導入後に1日の合わせて5日間、 ユーザー講習を 開いて頂きました。Vestia Neoを利用することで業務がどのように変 わるのかをスタート時点で理解できたので、その後の利用に対してモチ 〒130-0012 東京都墨田区太平四丁目3番8号(SDビル) TEL.03-5637-2180 E-mail:[email protected] URL:http://www.jfe-systems.com ※製品等の固有名称は各々のメーカーの登録商標です。 ※この資料に掲載した製品の内容、 仕様および外観は改善のため予告なく変更する事がありますのでご了承下さい。
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