最新DC−DCコンバータで学ぶ 電源の基本と高効率化技術

ISL8117 の評価ボード(写真 1)を 2 名様,12 V,20 A 出力のデモ・ボード(タイト
ル写真)
を 9 名様にプレゼント! 応募はトラ技 Web ページの読者アンケートから
[新人応援]アナログ技術レベルアップ・コーナ
3.3 V 以下に低電圧化したCPU/FPGA
ボードをシンプルに仕上げる
先輩に
追いつけ!
最新 DC−DCコンバータで学ぶ
電源の基本と高効率化技術
瀬川 毅
電解キャパシタ
(日本ケミコン100μF,100V)
入力端子
ISL8117
Takeshi Segawa
入力側
ロー・サイド側のパワー MOSFET
(インフィニオンBSCQ67NQ6LS3G) 積層セラミック・キャパシタ
ISL80138
電解キャパシタ
ハイ・サイド側のパワー MOSFET
出力端子
(リニア・レギュレータ) (インフィニオンBSCQ67NQ6LS3G)
(パナソニック330μF,35V)
出力側
出力側
積層セラミック・キャパシタ インダクタ
積層セラミック・キャパシタ
(太陽誘電10μF,50V)
(ビシェイ3.3μH,
35A)
(a)表面
(b)裏面
写真 1 入力電圧範囲が 4.5 ∼ 60 V と広い降圧型 DC−DC コンバータ用制御 IC ISL8117 の評価ボード ISL8117EVAL2Z
出力は DC12 V,20 A.入力電圧 DC18 ∼ 60 V の範囲で動作する.回路図は図 11 を参照
高性能な CPU や FPGA は,十分に安定な電圧を
供給する必要あります.しかも,これらのデバイス
は消費電力が大きいので,効率の悪い電源回路を使
うと,電源回路が発熱して大変です.
これらの電源回路には,効率が良い DC−DC コン
バータを使うのが一般的です.DC−DC コンバータ
のうち,入力電圧より低い電圧を出力するタイプを
バック・コンバータ
(buck converter)と言います.
電源回路として良く使う形式です.
入力許容電圧範囲が広く,産業用の 48 V まで使
124
える応用範囲の広い DC−DC コンバータ制御 IC,
ISL8117 を例にして,バック・コンバータの基礎か
ら実際の動作までを解説します.
実験に使用する ISL8117 の評価ボードを写真 1 に
示します.この評価基板は出力電圧が DC12 V に設
定されていますが,出力電圧が DC3.3 V に設定され
たデモ・ボード ISL8117DEMO1Z もあります.デ
モ・ボードの回路
(図 1)では,入力電圧 DC48 V か
ら CPU に適した出力電圧 DC3.3 V へと,1/15 に近
い DC 電圧変換を行えます.
〈編集部〉
2016 年 10 月号