機能性炭素材料,エネルギー貯蔵材料の開発と評価

応用化学科
機能性炭素材料,エネルギー貯蔵材料の開発と評価
豊田 昌宏 教授 (Toyoda Masahiro)
TEL: 097-554-7904
[email protected]
http://www.appc.oita-u.ac.jp/inorgchem/toyoda/top.html
炭素材料(ナノファイバー,グラフェン,黒鉛層間化合物),炭素繊維,多孔質炭素材料の
キーワード
調製と評価,キャパシタ,リチウムイオン電池,燃料電池,炭素材料の評価,セラミック
ス,誘電体材料
ピッチ系炭素繊維,あるいは電界紡糸法を用いたサブマイクロサイズの炭素繊維の調製
導電性を向上させるための黒鉛層間化合物の調製等,炭素材料の研究を進めております。
この他に炭素繊維の電気化学的処理により,ナノメーターからサブマイクロサイズの繊維に
微小化する技術を開発しました(膨張化炭素繊維の合成)。さらに,黒鉛材料への電気化学
処理により,グラフェン,あるいはグラフェンが数層積層した薄膜の合成にも成功しています。
この他にも,配向性を有したナノ炭素繊維の開発,機能性炭素材料,エネルギー貯蔵材料の
開発と評価を主に研究を進めております。炭素繊維の微小化は,出来上がっているナノ組織
を破壊することによって合成を行い,CNT(carbon Nano Tube)を合成することとは発想を異にし
ております。この膨張化炭素繊維は,CNT と比較して,結晶性はむしろ高く,さらに不純物は
研究概要
少なく,安価に製造できることが大きな特長で,この膨張化炭素繊維を用いた新しい機能の
発現を検討しています。
これ例外にも,黒鉛の電気化学処理,あるいは黒鉛層間化合物を経由したグラフェンを合
成し,それを用いたエネルギー貯蔵への適用等について検討を進めております。具体的に
は,電気二重層キャパシタ,リチウムイオン電池,リチウム空気電池の電極,さらには燃料電
池への適用を検討を進めております。
微小化された炭素材料の評価手法として,昇温脱離装置,昇温酸化装置を用いて,表面
官能基種,酸性官能基の定量を行っております。炭素材料のエッジに付与されている官能基
が寿命特性に影響を与えることを見いだしております。また,エッジ部付与されている,酸性
官能基を制御することで,新たな機能が付与できることを見いだしております。
研究テーマ及び
得意とする技術
・炭素材料の合成と黒鉛化及びその評価,・エネルギー貯蔵材料(キャパシタ,リチウムイオ
ン電池等の電極材料の評価),・炭素材料,セラミックス材料の構造評価,表面特性評価,黒
鉛層間化合物の合成,微小炭素繊維の紡糸
産学連携の実績及
び研究提案等
・サブマイクロの炭素繊維,黒鉛層間化合物の調製,・エネルギー貯蔵材料(キャパシタ,リチ
ウムイオン電池等の電池用電極材料),・炭素材料の表面状態の評価と機能材料への適
用,・導電,熱電材料の合成,・ナノ,ミクロサイズの複合材料(生体材料への適用,),
膨張化炭素繊維(電気化学処理)
膨張化
炭素繊維
膨張化炭素繊維
グラフェン TEM 画像