仕様書(PDF:431KB)

仕 様 書
1 業務名
堺市生活援助サービス従事者研修実施業務
2 業務目的
平成29年4月から開始する堺市介護予防・日常生活支援総合事業の担い手登録型訪問サービスに
従事する者を養成するための研修を実施する。
3 履行期間
平成28年10月17日から平成29年3月31日
4 履行場所
堺市内他
5 業務内容
研修カリキュラム(別添)に基づき研修を実施すること。
(1)研修テキストの作成
発注者と協議のうえ、研修カリキュラムに沿った研修テキストを作成すること。なお、著作権等
の取り扱いについては、契約書第33条から第36条までに留意すること。
(2)研修事前準備及び開催等
① 会場の手配及び設営
② 研修講師の手配及び講師謝礼の支出
③ 受講申込みの受付及び受講案内の発送
④ 当日の研修運営(受付他)
⑤ 修了証及び修了者名簿の作成
⑥ その他研修実施に必要な業務
(3)研修対象者
担い手登録型訪問サービスに従事する意思のある者であって、
次のいずれかに該当する者とする。
① 堺市の区域内に居住する者
② 堺市の区域内に存する担い手登録型サービスを実施する予定のある事業所に従事する者
(4)研修実施場所及び回数
発注者と協議のうえ、堺市内の利便性の良い文化会館等で6回実施すること。なお、少なくとも
1回は、土曜及び日曜日に実施すること。
(5)募集定員
各90名程度
6 暴力団等の排除について
(1)入札参加除外者を再委託先等とすることの禁止
①受注者は、堺市契約関係暴力団排除措置要綱に基づく入札参加除外を受けた者又は同要綱別表に掲
げる措置要件に該当する者を、再委託先並びに受注者及び再委託先の資材、原材料の購入契約その
他の契約の相手方(以下「再委託先等」という。
)としてはならない。
②これらの事実が確認された場合、本市は受注者に対し、当該再委託先等との再委託契約等の解除を
求めることができる。
(2)再委託契約等の締結について
受注者は、再委託先等との再委託契約等の締結にあたっては、契約締結時には本市の契約約款に準
じた暴力団排除条項を加えることとする。
(3)誓約書の提出について
①受注者は、堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者でない旨の
誓約書を提出しなければならない。ただし契約金額(税込)が500万円未満の場合、もしくは受
注者が国若しくは地方公共団体その他公共団体又は本市の外郭団体である場合はこの限りでない。
②受注者は、契約金額(税込)が500万円以上となる再委託先等がある場合には、これらの者から
堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者でない旨の誓約書を徴
収して、本市へ提出しなければならない。
③受注者及び再委託先等が当該誓約書を提出しない場合は、入札参加停止を行うものとする。
(4)不当介入に対する措置
①受注者は、この契約の履行にあたり、暴力団員又は暴力団密接関係者から、暴力団を利することと
なるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為(以下「不当介入」という。
)
を受けたときは、直ちに本市に報告するとともに、警察に届け出なければならない。
②受注者は、再委託先等が暴力団員又は暴力団密接関係者から不当介入を受けたときは、直ちに本市
に報告するとともに、当該再委託先等に対して、警察に届け出るよう指導しなければならない。
③本市は、受注者が本市に対し、
(1)及び(2)に定める報告をしなかったときは、堺市暴力団排除
条例に基づく公表及び入札参加停止を行うことができる。
④本市は、受注者又は再委託先等が不当介入を受けたことによりこの契約の履行について遅延等が発
生するおそれがあると認めるときは、受注者が(1)に定める報告及び届け出又は(2)に定める
報告及び指導を行った場合に限り、必要に応じて履行期間の延長等の措置をとるものとする。
7 協議
この仕様書の内容に該当しないものが発生したときは、発注者と受注者とで協議の上、対応するも
のとする。
別添
研修カリキュラム
科目名
(1) 職務の理解
時間数
2
項目名
内容例
介護保険制度
●介護保険制度の基本的仕組み
多様なサービスの理解
●介護給付 ●予防給付
仕事内容や働く現場の理解
●介護予防・生活支援サービス事業
介護職の役割、専門性と多職 ●サービス提供に至るまでの流れ
種との連携
(要介護・要支援認定、基本チェックリスト、地域包括
支援センター、介護支援専門員、ケアプラン)
●仕事内容や働く現場の理解(訪問型サービス)
(2) 老化の理解
1
老化に伴うこころとからだの変 ●身体的機能の変化と日常生活への影響
化と日常
●精神的機能の変化と日常生活への影響
高齢者と健康
●高齢者の疾病(機能低下)と日常生活上の留意点
●高齢者に多い病気と日常生活上の留意点
(3) 認知症の理解
2
認知症を取り巻く状況
●認知症サポーター養成講座
認知症の基礎と健康管理
認知症に伴う変化と日常生活
家族への支援
(4) 介護における
1
コミュニケーシ
介護におけるコミュニケーショ ●利用者・家族とのコミュニケーション
ン
ョン技術
(相手への理解や配慮、傾聴、共感、家族の心理の
理解、信頼関係の形成)
●利用者の障がい(視力・聴力障がい、失語症、構音
障がい、認知症)等の状況に応じたコミュニケーション
(5) 介護における
3
人権啓発に係る基礎知識
●人権について
尊厳の保持、
人権と尊厳を支える介護
●個人としての尊重 ●尊厳の保持
介護の基本
介護職の職業倫理
●利用者のプライバシーの保護
●QOLの考え方 ●ノーマライゼーションの考え方
自立に向けた介護
●介護における自立支援
(残存能力の活用、意欲を高める介護、介護予防)
安全の確保とリスクマネジメン
●安全対策、感染対策
ト
(リスクマネジメント、事故報告、情報の共有)
※生活援助に関連する対策を例示
介護職の安全
●介護職の健康管理
(ストレスマネジメント、感染症対策)
(6) 生活支援技術
2
生活と家事
●家事援助に関する基礎的知識と生活支援
(生活歴・価値観の理解、生活援助のポイント(調理、
洗濯、掃除、買物等))
●介護保険の対象外の支援
(衣替え、庭掃除等事例紹介)
(7) 修了評価と振
1
り返り
計
筆記試験(選択式)による基本的事項の理解確認と振
り返り
12
各科目の到達目標、評価、内容
1 職務の理解(2時間)
(1)到達目標・評価の基準
ア ねらい
・ 介護保険制度を担う一員として、制度の目的、サービス利用の流れ、各専門職の役割・責務に
ついて、理解している。
・ 生活援助サービス従事者がどのような環境で、どのような形で、どのような仕事を行うのか理
解し、以降の研修に取り組めるようになる。
イ 修了時の評価ポイント
・ 介護保険制度、サービス利用の流れ、仕事内容の概要について理解している。
(2)内容例
ア 指導の視点
・ 研修課程全体と各研修科目の関連性の全体像をイメージし、学習できるようにする。
・ 仕事内容を出来る限り具体的に理解させる。
イ 内容
(ア)介護保険制度
(イ)多様なサービスの理解
●介護保険制度の基本的仕組み
●介護給付、●予防給付、●介護予防・生活支援サービス事業
(ウ)仕事内容や働く現場の理解
(エ)介護職の役割、専門性と多職種との連携
●サービス提供に至るまでの流れ(要介護・要支援認定、基本チェックリスト、
地域包括支援センター、介護支援専門員、ケアプラン)
●仕事内容や働く現場の理解(訪問型サービス)
2 老化の理解(1時間)
(1)到達目標・評価の基準
ア ねらい
・ 老化に伴う心身の変化や疾病について理解することの重要性に気付き、自らが継続的に学習す
べき事項を理解している。
イ 修了時の評価ポイント
・ 老化に伴う心身の機能の変化と日常生活への影響について理解している。
・ 高齢者に多い病気と日常生活上の留意点について理解している。
(2)内容例
ア 指導の視点
・ 高齢者に多い心身の変化、疾病の症状等について具体例を挙げ、その対応における留意点を説
明し、介護において知識を身に付けることの必要性への気付きを促す。
イ 内容
(ア)老化に伴うこころとからだの変化と日常
●身体的機能の変化と日常生活への影響
●精神的機能の変化と日常生活への影響
(イ)高齢者と健康
●高齢者の疾病(機能低下)と日常生活上の留意点
●高齢者に多い病気と日常生活上の留意点
3 認知症の理解(2時間)
(1)到達目標・評価の基準
ア ねらい
・ 介護において認知症を理解することの必要性に気付き、認知症の利用者に対応する時の原則を
理解している。
イ 修了時の評価ポイント
・ 認知症の中核症状と行動・心理症状(BPSD)及びそれに影響する要因を理解している。
・ 認知症の人への対応の基本姿勢と対応のポイントについて理解している。
(2)内容例
ア 指導の視点
・ 認知症の本人・家族の気持ちについての学びを通じて、介護において認知症を理解することの
必要性への気付きを促す。
イ 内容
(ア)認知症を取り巻く状況
(イ)医学的側面から見た認知症の基礎と健康管理
(ウ)認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活
(エ)家族への支援
・ 認知症サポーターテキストを使用し説明する。
(講師はキャラバン・メイトが行い、受講者には認知症サポーターとしてオレンジリングを
交付する。
)
4 介護におけるコミュニケーション(1時間)
(1)到達目標・評価の基準
ア ねらい
・ 高齢者のコミュニケーション能力は一人ひとり異なることと、その違いを認識してコミュニケ
ーションをとることが求められていることを認識し、最低限の取るべき(取るべきでない)行
動例を理解している。
イ 修了時の評価ポイント
・ 共感や傾聴など基本的なコミュニケーションのポイントについて理解している。
・ 障がいなど利用者の状況・状態に応じたコミュニケーションの留意点を理解している。
(2)内容例
ア 指導の視点
・ コミュニケーションにおいて、具体的な事例等を通じて、相手の心身機能に合わせた配慮が必
要であることへの気付きを促す。
イ 内容
(ア)介護におけるコミュニケーション
●利用者・家族とのコミュニケーション
(相手のコミュニケーション能力に対する理解や配慮、
利用者の思いを把握する(傾聴)
、意欲低下の原因を考える、
利用者の感情に共感する、家族の心理を理解する、信頼関係の形成)
●利用者の障がい等(※)の状況・状態に応じたコミュニケーション
※ 視力・聴力の障がい、失語症、構音障がい、認知症
5 介護における尊厳の保持、介護の基本(3時間)
(1)到達目標・評価の基準
ア ねらい
・ 利用者の尊厳のある暮らしを支える職業であることを自覚し、人権と尊厳の保持、自立支援と
いうサービス提供にあたっての基本的な視点を理解している。
・ 職務におけるリスクとその対応策の内、重要なものを理解している。
イ 修了時の評価ポイント
・ 介護の目標や展開について、尊厳の保持、プライバシーの保護、自立支援の考え方を理解して
いる。
・ 生活支援の場で出会う主要なリスクを理解している。
・ 介護職の健康管理の主要な留意点等を理解している。
(2)内容例
ア 指導の視点
・ 利用者の尊厳、自立支援という概念に対する気付きを促す。
・ 介護におけるリスクに気付き、緊急対応の重要性を理解するとともに、場面によってはそれに
一人で対応しようとせず、責任者等と連携することが重要であると実感できるように促す。
イ 内容
(ア)人権啓発に係る基礎知識
●人権について
(イ)人権と尊厳を支える介護
介護職の職業倫理
●個人としての尊重、●尊厳の保持、●利用者のプライバシーの保護
●QOLの考え方、●ノーマライゼーションの考え方
(ウ)自立に向けた介護
●介護における自立支援(残存能力の活用、意欲を高める介護、介護予防)
(エ)介護における安全の確保とリスクマネジメント
●安全対策、感染対策(リスクマネジメント、事故報告、情報の共有)
、
※ 生活援助に関連する対策を例示
(オ)介護職の安全
●介護職の健康管理(ストレスマネジメント、感染症対策)
6 生活支援技術(2時間)
(1)到達目標・評価の基準
ア ねらい
・ 尊厳を保持し、その人の自立を尊重し、持てる力を発揮してもらいながら、その人の在宅、地
域等での生活を支える技術や知識を習得する。
イ 修了時の評価ポイント
・ 生活(家事)援助の機能と基本的原則について理解している。
(2)内容例
ア 指導の視点
・ サービスの提供例の紹介等を活用し、利用者にとっての生活の充足を提供しかつ不満足を感じ
させない技術が必要となることへの理解を促す。
イ 内容
(ア)生活と家事
●家事援助に関する基礎的知識と生活支援(生活歴・価値観の理解、
生活援助のポイント(調理、洗濯、掃除、買物等)
)
●介護保険の対象外の支援(衣替え、庭掃除等事例紹介)
※ 国通知に基づき説明を行う。
7 修了評価と振り返り(1時間)
(1)到達目標・評価の基準
ア ねらい
・ 研修全体を振り返り、本研修を通じて学んだことについて再確認を行うとともに、就業後も継
続して学習・研鑽する姿勢の形成、学習課題の認識をはかる。
(2)内容例
ア 指導の視点
・ 研修で学んだ知識の要点を確認するとともに、受講者一人ひとりが今後何を継続的に学習すべ
きか理解できるよう促す。
イ 内容
(ア)修了評価課題
・ 記名により実施し、終了後に用紙を回収する。
・ 各科目から選択式による問題(※)を出題し、基礎的な理解を確認する。
※ 複数の選択肢から正しいものを選ぶ、あるいは誤ったものを選ぶなどの問題
・ 解答を示し、ポイントを解説する。
・ 修了の要件は発注者と協議して設定
(例)6割以上の得点。ただし、テキストの確認は可能。
(イ)振り返り(アンケート)
・ 記名により実施し、終了後回収する。
今回の研修の理解度評価(5段階評価)
今回の研修で学んだこと
今後継続して学ぶべきこと
研修についての自由意見(ない場合は記載不要)
(ウ)オリエンテーション
サービス提供事業者とのマッチングのため関係機関等への登録を勧める等を行う。
講師要件一覧
科目名
(1) 職務の理解
講師要件(次のいずれかに該当すること)
A 介護福祉士の資格を有し、5 年以上の介護業務の経験を有する者
B 当該科目を現に教授している介護福祉士養成施設又は福祉系高等学校の
教員
(2) 老化の理解
A 介護福祉士の資格を有し、5 年以上の介護業務の経験を有する者
B 医師
C 看護師又は准看護師の資格を取得した後、5 年以上の看護業務の経験を有
する者
D 当該科目を現に教授している介護福祉士養成施設又は福祉系高等学校の
教員
(3) 認知症の理解
A 認知症サポーターキャラバン事業「キャラバン・メイト養成研修」修了
者
(4) 介護における
コミュニケーション技術
A 介護福祉士の資格を有し、5 年以上の介護業務の経験を有する者
B 看護師又は准看護師の資格を取得した後、5 年以上の在宅・施設福祉サー
ビスでの看護業務の経験を有する者
C 当該科目を現に教授している介護福祉士養成施設又は福祉系
高等学校の教員
(5) 介護における
尊厳の保持・
介護の基本
A 介護福祉士の資格を有し、5 年以上の介護業務の経験を有する者
B 看護師又は准看護師の資格を取得した後、5 年以上の在宅・施設福祉サー
ビスでの看護業務の経験を有する者
C 介護支援専門員又は相談支援専門員の資格を取得した後、3 年以上のサー
ビス利用計画作成業務の経験を有する者
D 当該科目を現に教授している介護福祉士養成施設又は福祉系高等学校の
教員
(6) 生活支援技術
A 介護福祉士の資格を有し、5 年以上の介護業務の経験を有する者
B 看護師又は准看護師の資格を取得した後、5 年以上の在宅・施設福祉サー
ビスでの看護業務の経験を有する者
C 当該科目を現に教授している介護福祉士養成施設又は福祉系高等学校の
教員
(7) 修了評価
A 介護福祉士の資格を有し、5 年以上の介護業務の経験を有する者
B 看護師又は准看護師の資格を取得した後、5 年以上の在宅・施設福祉サー
ビスでの看護業務の経験を有する者
C 当該科目を現に教授している介護福祉士養成施設又は福祉系高等学校の
教員