資料2 2 土地利用基本構想 ⑴ 土地利用の現状と課題 本市は、JR宇都宮線白岡駅の周辺に中心市街地が形成され、JR宇都宮線から県道さいたま 栗橋線にかけての市中央部、また、新白岡駅周辺にも市街地が形成されています。それら市街地 の周辺は、水田や畑、農村集落、工業用地などに利用されており、台地部分は集落地や畑として 利用され、低地部分は主に水田として利用されています。 平成 28 年の本市の土地利用状況は、 総面積 2,492ha のうち、田 18.6%、畑 25.1%、宅地 25.8%、 山林 1.6%、雑種地 6.1%、その他 22.2%となっており、宅地が年々増加しています。 農業振興地域の整備に関する法律に基づく農業振興地域は 1,913ha(農用地 973ha)で、都市計 画法に基づく都市計画区域は市全域(市街化区域 545ha、市街化調整区域 1,947ha)となっていま す。 本市では、東京都心から 40 ㎞圏に位置するなどの恵まれた立地により、農地から宅地への転用 が進んでいます。また、平成 23 年 5 月の圏央道白岡菖蒲ICと久喜白岡JCT間の開通及び平成 27 年 10 月の埼玉県内全線開通は、本市のさらなる利便性の向上や、国道 122 号沿道など地域の 発展基盤としての高まりが期待されます。 農地は、ほ場整備などの耕作環境の改善、農業経営基盤強化促進法に基づく利用権設定や農地 中間管理事業により有効利用が図られていますが、農業従事者の高齢化や後継者不足などにより、 遊休農地の増加や、食料自給率の減少が懸念されます。 農地は、保水・遊水機能など、防災面においても重要な役割を果たしていることから、引き続 き保全が求められます。 ■地目別土地利用面積の割合 資料:固定資産税概要調書 ⑵ 土地利用の基本方針 土地は、将来にわたる生活や生産活動の基盤であり、長期的視点に立った合理的かつ効率的な 利用を図っていくことが重要となります。そのため、住宅、既存住宅、農業、商業、工業、公共 公益、公園・レクリエーションの各ゾーンに分けて土地利用の方向を定め、適正な土地利用への 誘導を図ります。 また、これらの骨格となる土地利用の方向性に加え、積極的に商業サービスや工業系産業の誘 導を図るべき区域、良好な住宅環境の整備を検討すべき区域など、新たな土地利用の検討を図る べき区域については、それぞれの区域の特性を踏まえ、効果的・発展的な土地利用を誘導します。 具体的な土地利用の推進に当たっては、国土利用計画法、都市計画法、農業振興地域の整備に 関する法律などの土地利用関係法の適切な運用に努めるとともに、土地利用に関する各種計画と の整合を図ります。 ⑶ ゾーン別の方向性 ‘① 住宅ゾーン 住宅ゾーンでは、土地区画整理事業の推進と適正な用途区分により、良好な住宅地の供給と 居住環境の向上を図ります。 ‘② 既存住宅ゾーン(市街化調整区域内) 既存住宅ゾーンでは、道路、排水基盤等の整備に努め、農業生産基盤の充実及び農業環境に 配慮した快適な生活環境の形成を図ります。 また、菁莪地区の県道春日部菖蒲線及び県道さいたま幸手線の沿道については、土地利用関 係法を適切に運用しながら、地域住民の生活利便性の向上に資する店舗や飲食店などの商業サ ービス施設の誘導を図ります。 ‘③ 農業ゾーン 農業ゾーンでは、無秩序なスプロール化を防止し、優良農地の保全・確保に努めるとともに、 農地利用の集積を進め、生産基盤の強化を図ります。 また、大山地区や菁莪地区の農地は、貴重な観光資源として、グリーン・ツーリズムなどへ の活用を図ります。 ‘④ 商業ゾーン JR 白岡駅周辺では、都市計画道路の整備に合わせて「市の玄関口」にふさわしい魅力ある商 業・業務・文化交流施設などの集積を図ります。また、新白岡駅周辺では、店舗や飲食店など 地域住民の生活利便性の向上に資する商業施設の集積を図ります。 県道さいたま栗橋線の沿道については、広域幹線道路の沿道にふさわしい商業・業務施設の 立地を促進します。 ‘⑤ 工業ゾーン 既設の工業団地は、良好な産業環境を確保し、効率的・効果的な工業の振興を図ります。 ‘⑥ 公共公益ゾーン 庁舎、教育施設、スポーツ施設、福祉施設等が立地する公共公益ゾーンは、周辺環境との調 和を図りながら、良好な環境の維持に努めます。 ‘⑦ 公園・レクリエーションゾーン 公園・レクリエーションゾーンは、河川・池沼の治水機能の強化に努めるとともに、健康づ くりや交流、憩いの場として、親水機能、レクリエーション機能の充実を図ります。 特に、柴山沼周辺では、立地条件と既存の資源を活かした観光のまちづくりを進めます。 ⑷ 新たな土地利用の考え方 ‘① 商業系土地利用区域 白岡中学校北側区域は、広域的な交通利便性が高く、まちの更なる発展に寄与する重要な区 域であることから、商業施設等の誘致を図ります。 ② 複合的土地利用区域 白岡中学校南側区域は、JR白岡駅に近接し、また、周辺には多くの住宅が立ち並んでいる ことから、市民の生活利便性の向上に資する文教・福祉施設等の誘致を図ります。 ‘③ 工業系産業誘導区域 白岡西部産業団地の北側区域については、国道122号に接し、圏央道白岡菖蒲ICにも近 接するなど、交通利便性に優れ、工業ゾーンからの広がりも期待できることから、自然環境、 景観の保全や農業振興などとの調和を保ちながら、工業系産業の誘導を図ります。 ④ 商業サービス誘導区域 国道122号の沿道については、圏央道の埼玉県内全線開通により、沿道サービス型の開発 が進むことが予想されることから、自然環境、景観の保全、農業振興などとの調和に配慮しな がら、特産品の販売や観光情報を提供する拠点施設、また、隣接する産業団地や地域住民等の 生活利便性が向上する店舗や飲食店などの商業サービスの誘導を図ります。 ⑤ 住宅系まちづくり検討区域 南小学校北側区域及びJR新白岡駅西口の市街地に隣接する区域については、隣接する市街 地からの広がりが期待されることから、住宅系まちづくり検討区域として位置付け、地域住民 の意向を踏まえながら、良好な住環境づくりの検討を進めます。 ‘⑥ 計画的開発検討区域 篠津北東部区域については、周辺交通環境の向上などにより、更なる利便性の向上が期待さ れることから、自然環境、景観の保全や農業振興などとの調和に配慮しつつ、大規模な開発を 計画的に検討します。
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