山鹿市避難行動要支援者管理システム導入業務委託仕様書

山鹿市避難行動要支援者管理システム導入業務委託仕様書
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事業の概要
(1) 事業の背景と目的
平成25年の災害対策基本法の改正において、避難行動要支援者名簿を活用した実効性の
ある避難支援がなされるよう定められ、平成25年8月内閣府(防災担当)から「避難行動
要支援者の避難行動支援に関する取組指針」が示された。地域の特性や実情を踏まえつつ、
災害発生時に一人でも多くの避難行動要支援者の生命と身体を守るという重要な目標を達成
するため、上記取組指針を活用しつつ、避難行動要支援名簿の運用業務に適したシステムの
開発を行うことで、利便性の向上及び事務の効率化を図ることを目的とする。
(2) 業務名
山鹿市避難行動要支援者管理システム導入業務委託
(3) 納期
「避難行動要支援者管理システム」の納期は、平成28年10月31日とする。システム構
築業者は納期までに、機器設置、初期セットアップ作業、データ入力作業、操作説明、納品
物提出を完了させること。また、平成28年11月1日を本稼動とするが、その後も関係職
員に対し、必要かつ十分な操作説明を行うこと。
(4) システム構築業者選定方法
別紙1「システム企画提案書作成要領」に基づいた企画提案書及び別紙2「見積仕様」に
基づいた見積書を参考に、山鹿市避難行動要支援者管理システム導入業務委託業者選定委員
会により総合評価で決定する。
(5) 契約方法
委託決定業者との調整により契約方法を決定する。
(6) 導入方法
単年度一括購入
(7) 業務処理の検討方法
基本的なシステム業務の内容については、採用されたシステムを標準に考え、それに関す
る変更や追加に伴うカスタマイズ内容及び費用については、別途協議する。
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システムの基本要件
(1) ハードウェア
新規ハードウェアについては、導入後最低5年間は十分なレスポンスが得られる構成を想
定し、導入実績のある安定性、信頼性、保守性に優れた機器を提案すること。また職員にと
って、操作性の優れたものを提案すること。なお、以下の構成については参考とし、稼動後
著しくレスポンスが悪化する場合は、導入業者の責任負担においてハードウェアの増強等を
行うこととする。
①新規導入ハードウェア
レスポンス・費用・運用管理の面・耐障害性などから適切であると考えられる構成で設
置すること。
◆基本サーバー本体(台数:1台)
・形状:デスクトップ型
・OS:WindowsServer2008R2(SP1)以上
・CPU:インテル XeonE3-1226(3.30GHz)以上
・メモリ:8GB 以上とする。
・HDD 容量:500GB(RAID1)以上
・ディスプレイ:17.0 型以上
・バックアップ装置を備え、データ破損の際にも迅速に復旧できるようにすること。
・保証:5 年間当日訪問修理
・無停電電源装置を備えること。(5 年保守対応)
◆端末パソコン本体(台数:2 台)
・形状:デスクトップ型
・OS:Windows7Professional(SP1)Windows8.1Pro ダウングレード版対応とする。
・CPU:インテル Core i3-4170(3.70GHz)以上
・メモリ:4GB 以上
・HDD 容量:320GB 以上
・ディスプレイ:19.0 型以上
・保証:5 年間当日訪問修理
◆カラーレーザープリンタ本体(台数:1 台)
・印刷速度:35 枚/分(A4 横送り)、20 枚/分(A3)、両面印刷時:27 ページ/分以上
・解像度:600×1,200dpi/600×600dpi 以上
・両面印刷:有
・保証:5 年間当日訪問修理
(2) 旧ハードウェア撤去
現システムで使用しているハードウェア機器(サーバ1台、デスクトップ2台、プリンタ
1台)の撤去処分を行うこと。
(3) ネットワーク
各部署間の通信は既存のネットワーク回線を利用し、ネットワーク設定及びシステム設定
は、山鹿市職員と協議のうえ導入業者が実施すること。また、スイッチングハブについては
既存のものを利用し、LAN ケーブルについては導入業者で準備するものとする。
(4) ソフトウェア
◆安定性及び操作性
・安定的な稼動を行うため、導入実績のある安定性、信頼性に優れたソフトウェアであ
ること。
・操作において、特別な知識を持たない職員にとっても使いやすいように、画面構成や
入力操作の共通性及び検索機能の充実した操作性の優れたシステムであること。
・データの一元管理を基本とし、LAN 環境でネットワーク運用が可能なシステムである
こと。
◆システム性能
・災害時または平常時における要支援者及び要配慮者の登録や管理、また安否確認状況
を管理把握できること。
※地図データはゼンリン社の電子住宅地図「Z-Map TownⅡ」を採用すること。
※詳細は別紙3「避難行動要支援者管理システム機能要件一覧表」
◆住民基本情報その他関連情報との連携
・定期的に住民基本情報、介護情報、障害情報、健康管理情報など関連する情報をCS
V形式で取込み、要支援者台帳を更新することができること。また、警察や消防へCS
V形式による情報提供ができること。
◆拡張性
・今後の事業展開を踏まえ、本市より他の地域福祉関連事業システムの提案要求があっ
た際、それらの共通情報や関連情報の一元管理ができるシステム構築を可能とする仕様
であること。
(地域福祉関連事業例:緊急通報装置貸与事業、配食サービス事業、軽度生
活援助事業、介護用品給付事業、見守り訪問支援事業、救急医療情報キット配布事業な
ど)
(5) 安全対策
◆アクセス権の設定
・職員の認証はユーザ ID およびパスワードの組み合わせ、もしくは同等以上の仕組みに
よって実施すること。
・職員権限の設定により、権限を付与された職員が与えられた範囲のみ操作できるよう
に、不正なアクセス等からデータ保護を図ること。
・安易に第三者が情報の閲覧や印刷などができないようなセキュリティの確保をするこ
と。また、通常業務においてもクライアントパソコンごとに過去の検索結果やデータ閲
覧などの履歴が常時表示されること。
・パスワードを定期的に変更できる仕組みをつくること。
◆データ保護対策
・各業務のデータについては、バックアップの仕組みを構築すること。
◆ウィルス対策
・ウィルス対策ソフトを必要数提案すること。なお、インターネット接続がない環境で
も最新定義ファイルの更新ができること。
(6) システム構築にあたっての注意事項
◆スケジュールについて
・早急かつ円滑な稼動を考慮したスケジュールを計画すること。
◆打合せについて
・採用するシステム標準の仕様や、協議に必要な事項についての情報提供を行い、協議
が円滑に進むように支援すること。
◆データ移行について
・既存データの移行については、十分に注意し、効率的に確実な方法で移行作業を行う
こと。
・現在、運用している民生委員・児童委員データや行政区等のデータすべてを移行する。
・移行する既存データには新たに設定する要支援者の要件定義から除外される対象者も
含まれるため、初回セットアップ時に住民基本情報の取込を行い、対象要件非該当者(死
亡及び転出による廃止者以外)リストの出力を行い、手上げ同意者等の台帳登録が可能
であること。また、次回以降の住民基本情報取込では情報更新対象者から除外すること。
(7) 運用時の条件
◆システム保守及び運用
・システムの保守及び運用や、トラブル発生時の対応については、システムが安定稼動
するように体制を整え、ハードウェア、ソフトウェア等を含めトータルでの保守を行う
こと。
◆職員研修
・システム構築決定業者は、基礎教育及び操作研修により、システムが円滑に運用でき
るように運用についての説明等の教育研修を行うこと。また、職員の異動等により再度
教育研修が必要になった際には、別途締結する保守契約の範囲内で行うこと。
◆データ抽出
・システム運用時及び終了時に、原課より求められた際には、システムが利用するデー
タベースからその一部または全部を CSV 形式で抽出を行い、原課に提供すること。また、
その費用は保守の範囲内で行うこと。
3 個人情報取扱いの注意事項
(1) 基本的事項
受託者は、個人情報(個人に関する情報であって、特定の個人が識別され、又は識別され
得るものをいう。以下同じ。)の保護の重要性を認識し、業務を実施するに当たっては、個人
の権利利益を侵害することのないよう、個人情報を適正に取り扱わなければならない。
(2) 秘密の保持
受託者は、業務の実施により知ることのできた個人情報を他に漏らしてはならない。契約
が終了し、又は解除された後においても同様とする。
(3) 収集の制限
受託者は、業務を行うために個人情報を収集するときは、その業務の目的を達成するため
に必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により行わなければならない。
(4) 適正管理
受託者は、業務の実施により知ることのできた個人情報の漏洩、滅失及び毀損の防止その
他個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。
(5) 業務実施場所の外への持出禁止
受託者は、あらかじめ山鹿市の指示又は承諾があった場合を除き、業務を処理するために山鹿
市から引き渡され、又は受託者が自ら収集し、複製し、若しくは作成した個人情報が記録された
資料等(複写及び複製したものを含む。
)について、業務実施場所の外へ持ち出してはならない。
(6) 利用及び提供の制限
受託者は、山鹿市の指示又は承諾がある場合を除き、業務に関して知ることのできた個人
情報を業務の目的以外の目的に利用し、又は第三者に提供してはならない。
(7) 複写又は複製の禁止
受託者は、業務を処理するために山鹿市から引き渡された個人情報が記録された資料等を
山鹿市の承諾なしに複写し、又は複製してはならない。
(8) 再委託の禁止
受託者は、業務を行うための個人情報の処理は、自ら行うものとし、山鹿市が承諾した場
合を除き、第三者にその処理を委託してはならない。
(9) 資料等の返還等
受託者は、業務を処理するために山鹿市から引き渡され、又は受託者自らが収集若しくは
作成した個人情報が記録された資料等は、業務完了後直ちに山鹿市に返還し、又は引き渡す
ものとする。ただし、山鹿市が別に指示したときは、その指示に従うものとする。
(10) 業務従事者への周知
受託者は、業務に従事している者に対して、在職中及び退職後において、その業務の実施
により知ることのできた個人情報を他に漏らしてはならないこと、業務の目的以外の目的に
使用してはならないこと、その他個人情報の保護に関し必要な事項及び山鹿市個人情報保護
条例(平成19年条例第27号)第54条又は第55条の規定に該当した場合は罰則の適用
があることを周知するものとする。
(11) 実地調査
山鹿市は、必要があると認めるときは、受託者が業務の執行に当たり取り扱っている個人
情報の状況について随時実地に調査することができる。
(12) 指示等
山鹿市は、受託者が業務に関して取り扱う個人情報の適切な管理を確保するため、受託者に対
して必要な指示を行い、又は必要な事項の報告若しくは資料の提出を求めることができる。
(13) 事故報告
受託者は、契約に違反する事態が生じ、又は生ずるおそれのあることを知ったときは、速
やかに山鹿市に報告し、山鹿市の指示に従うものとする。
(14) 契約の解除及び損害賠償
山鹿市は、次のいずれかに該当するときは、契約の解除及び損害賠償の請求をすることができ
る。
ア
業務を処理するために受託者又は再受託者等が取り扱う個人情報について、受託者又は再受
託者等の責に帰すべき理由により個人情報の紛失、漏えい、滅失、毀損及び改ざん等の事故が
発生したとき。
イ
前号に掲げる事項のほか、個人情報の取り扱いに違反し、契約による業務の目的を達成する
ことができないと認められるとき。
別紙1
システム企画提案書作成要領
1
会社概要・実績等
①会社概要
②業務実績
提案システムの導入実績を記載すること。
2
提案システムの概要
①業務全般に対する考え方
提案システムの基本的な考え方と導入効果について記載すること。
②システムの概要及び特徴
提案システムの概要と開発元について記載すること。
3
システム構成
①提案する機器
提案する各機器の名称及び機種、型式、数量、仕様などを記載すること。
②提案するシステムの全体構成
提案するソフトウェア(ミドルウェアなど)などを記載すること。
4
システム機能
①各業務の機能について
別紙3「避難行動要支援者管理システム機能要件一覧表」に準じたシステム機能を記載
すること。
②その他の機能について
別紙3「避難行動要支援者管理システム機能要件一覧表」以外の機能について、アピー
ルすべき点があれば記載すること。
③データの連携
各業務間でのデータ連携の仕組みを記載すること。
④拡張機能
福祉サービス(緊急通報装置貸与事業、配食サービス事業等)を管理するための機能を
有する場合は、避難行動要支援者管理システムとのデータ連携や管理可能な機能を記載
すること。なお、拡張機能については将来の導入を検討としているため、本提案の見積
には含めないこと。
5
保守体制
システムの運用・保守時の体制
サポート体制及び障害発生時の対応について記載すること。
6
安全対策
①安全対策に係る基本姿勢(セキュリティ対策)
安全対策に対する方針を記載すること。
②データの保護対策
サーバのデータ保護、バックアップ対策、ウィルス対策方法を記載すること。
7
スケジュール
平成28年11月1日付の本稼動に向けた全体的なスケジュールを記載すること。
8
職員研修
職員研修についての内容を記載すること。
9
添付書類
次の資料に必要事項を記入して、末尾に添付すること。
別紙3 避難行動要支援者管理システム機能要件一覧表
別紙2
見積仕様
見積書は単年度一括購入(システム構築に係る初期費用)とし、本事業に係る一切の費用を
計上した上で、可能な限り詳細な明細を添付すること。
なお、下記の「2
平成29年度以降の維持管理運用に係る費用」については、参考資料と
して提出すること。
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システム構築に係る初期費用(イニシャルコスト)
①ハードウェア関係費
・サーバ、端末及び周辺機器等の費用
②ソフトウェア関係費
・パッケージソフト費用(業務パッケージ)及びカスタマイズ費用
・その他ミドルウェア及びライセンス費用等
③工事調整費用
・機器搬入及び設置調整費用
④データセッティング費用
・システム稼動に必要なデータのセッティング費用
・既存データの移行費用
⑤その他
・システム説明及び操作説明など教育研修費
・平成28年11月∼平成29年3月までの保守費用
※既存旧システム等の廃棄処分費
※関連システムとの連携費(受入・提供)
2
平成29年度以降の維持管理運用に係る費用(ランニングコスト)
①ハードウェア関係費
・必要と思われる保守費用
②ソフトウェア関係費
・稼動後のシステム運用維持に伴う支援サポート費用
・対象者データ更新に係る費用
・パッケージソフト以外でソフト、ライセンス更新に伴う費用
③その他
・システム稼働維持管理費用等で必要と判断する全ての費用を提示すること。
※1及び2については、別々に見積ること