保健体育 ラジオ 学習メモ 第 19 回 [保健]現代社会と健康 心身の相関とストレス 今回の学習内容 心と体は相互に関係していることを具体的な例を挙げながら、脳の中のメカニズムととも に解説します。また、ストレスとは何か、ストレスの原因にはどういうものがあり、私たち の健康にどのような影響を与えているのかについて学習します。 講師 杉山正明 壇蜜 先生 (学習メモ執筆) 心身相関のしくみ 例えば、人前で話しをしなければならないとき、緊張して心臓がドキドキしたり、逆にジョギ ▼ ングをしたら気分がスッキリするなど、心と体の状態が関係しあっています。 このことを「心身相関」といいます。この心身相関のメカニズムは私たちの頭の中の脳の働き によるものです。 さまざまな原因によるストレス 「ストレス」という言葉は、物理学で使われるものです。例えば、ゴムボールに圧力をかける とボールは歪みます。この歪みを「ストレス」といいます。そして、この歪み、つまりストレス を引き起こす原因を「ストレッサー」といいます。 人間にストレッサーが加わると、“ 歪み ” は体や心の不調や病気となって現れます。 そのストレス状態を引き起こす原因のストレッサーには、「物理的ストレッサー」「生物学的ス トレッサー」 「化学的ストレッサー」「精神的ストレッサー」などがあります。 ストレスの影響と心の健康 ストレス状態が長く続くと、不快感やイライラ感をつのらせてしまい、頭痛や不眠、過呼吸症 候群などの心身症を引き起こすことがあります。これは、ストレスによって自律神経や内分泌系 の緊張を持続的に高めてしまったことが原因です。また、 「PTSD(心的外傷後ストレス症候群)」 のように、大きな自然災害などによって激しい無力感や持続する恐怖感などに悩まされるという 精神的な症状が現れたりします。 私たちにはもともとストレスに対応する力を備えており、自分に相応しい方法で適切にストレ スをコントロールすることが、心の健康には大切です。 − 34 − 高校講座・学習メモ 保健体育 19 [保健]心身の相関とストレス 【参考資料】 1. ストレスの概念図 ストレッサ- (ストレスを与える要因) ストレス 個人の要因 ストレス反応 (行動・心理・身体) (体質・性格) 2. ストレスの心身への影響 ⃝体が緊張してかたまってしまう ⃝お腹や頭が痛くなったりする ⃝すぐにトイレに行きたくなる(または便秘になる) ⃝眠れない、浅い眠り、怖い夢を見る ⃝何でもないのにイライラする 心身症 心への影響 免疫力の低下 ⃝何となく大声を出したくなる ⃝疲れやすい など ▼ − 35 − 高校講座・学習メモ
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