回路パラメータ抽出法と 電動車両の新スリップ率制御法

回路パラメータ抽出法と
電動車両の新スリップ率制御法
同志社大学 理工学部 電気工学科
教授
加藤 利次
准教授 井上 馨
説明する2つの異なった課題
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等価回路パラメータ生成装置、並びに生成
方法(未公開)
電動車両の制御装置
等価回路パラメータ生成装置、並びに
生成方法
<研究背景 >
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電気電子部品の回路モデル
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物理モデル
ブラックボックスモデル→簡便
測定周波数特性
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そのまま解析→相乗積分
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計算時間がかかる
回路モデルのあてはめ
どうするのか
V1 [v]
適用前
V1 [v]
回路モデルのシミュレーションへの適用
実験
V1 [v]
提案モデル
20
0
-20
20
0
-20
電位V1の波形
without model
0.025
0.03
Times [s]
0.035
0.04
modeling
0.025
20
0.03
Times [s]
0.035
0.04
measurement
0
-20
0.025
0.03
Times [s]
拡大図
V1 [v]
1
without model
-4
適用前 -9
0.0179
0.018
0.0181
Times [s]
1
modeling
-4
提案モデル -9
0.0179
0.018
0.0181
Times [s]
1
measurement
-4
実験
-9
0.035
V1 [v]
0.0182
V1 [v]
0.0182
0.0179
0.018
0.0181
Times [s]
0.0182
0.04
従来技術とその問題点
„
抽出回路モデル
„
„
モデル周波数特性と測定特性間の高い近似
度→次数を上げる必要
受動性(passivity)
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素子値がすべて正
もしくは全体で受動性
両者の確保
„
モデル次数を上げると受動性の確保工夫要
新技術の特徴・従来技術との比較
„
素子値での制約なし
„
新技術→素子値対応レベルでの制約あり
„
„
素子値そのものに制約を加える
全体として受動性のあるように制約
あてはめ例
(トロイダルコア)
あてはめ例
(トロイダルコア)
想定される用途
„
電気電子分野での製品開発
„
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回路(システム)シミュレーションの活用
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複雑化、開発期間の短縮
様々なシミュレータ(フリー、市販)
SPICE系, Saber, Simplorer, EMTP系等
対象システムのモデルの導出
„
各コンポーネントのモデル化
想定される業界
„
電子部品メーカー
„
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メーカー内での製品開発
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EMC設計等のためのモデル
シミュレータのベンダー
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自社製品のモデルライブラリー
シミュレータ用のモデル作成
その他 ?
実用化に向けた課題
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現在 試作プログラム
(素子レベルでの
受動性に対する原理は完成)
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さまざまな応用例
より自動化
使いやすさ
実用的なプログラム
電動車両におけるスリップ抑制
① 環境にクリーンな動力源
・ 電動車両 ⇒ モータ
・ 内燃機関車両 ⇒ エンジン
② 高速なトルク応答
・ 電動車両 ⇒ 数[msec] (電流制御)
・ 内燃機関車両 ⇒ 数百[msec] (ガソリンの噴射量の制御)
③ 正確な出力トルクの把握が可能
・ 電動車両 ⇒ モータのモデル化が容易
・ 内燃機関車両 ⇒ 非線形要素の多いエンジンのモデル化が困難
ソフトウェアで高度な制御が実現可能
Electrical Circuits Laboratory, Doshisha University
入力トルクとスリップ率の関係
トルク T (一定) ⇒ 定常状態では、あるスリップ率(動作点)に落ち着く
定スリップ率曲線
T:増加
F
E
急激なスリップ,
摩擦低下
T [mNm] : 駆動輪のトルク
(車両の物理定数)
r [m], N [mNm], Mω [kg], M [kg]
≪動作点≫
定スリップ率曲線と路面摩擦関数の交点
複数の動作点 → 急激なスリップ
Electrical Circuits Laboratory, Doshisha University
制御方法
運転者の
指令トルク
駆動輪への
実際の入力トルク
EV model
スリップ率
: 設計ゲイン
: スリップ率の設定限界値
≪ 制御入力 ≫
スリップ率の限界値を
超えないようにする制御。
Electrical Circuits Laboratory, Doshisha University
制御方法
T2* [mNm] : 運転者の指令トルク
T2*:増加
定スリップ率曲線
スリップ率の限界値λlimit
を超えないように制御
Electrical Circuits Laboratory, Doshisha University
企業への期待
シーズ内容
スリップの発生原因.
スリップ制御法の提案.
・ 動作点を一点にするトルク制御法.
応用分野
モータを使用する車両.
・ ハイブリッド自動車,電車,電動スクーター,等.
今後の課題
車両制動時,旋回時への応用.
実車両での有効性検証.
Electrical Circuits Laboratory, Doshisha University
本技術に関する知的財産権
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発明の名称 :等価回路パラメータ生産装置、並びに
生成方法
出願番号
:特願2008-049169
出願人
:学校法人同志社
発明者
:加藤利次、井上 馨
発明の名称
出願番号
出願人
発明者
:電動車両の制御装置
:特願2005-324003
:学校法人同志社
:加藤利次、井上 馨
お問い合わせ先
同志社大学 リエゾンオフィス
産学官連携コーディネーター 永田 和彦
TEL 0774-65-6223
FAX 0774-65-6773
e-mail jt-liais@ mail.doshisha.ac.jp