加西市鶉野ミュージアム(仮称)・地域活性化施設整備基本計画策定 及び戦争遺産等調査・普及啓発事業実施業務委託 特記仕様書 1 目的 鶉野飛行場跡地周辺に、滑走路、エプロン、防空壕、機銃座など、多くの歴史遺産が点 在し、今日まで地域により残されてきた。 加西市では鶉野飛行場跡地及び周辺の歴史遺産を一体として整備し、観光まちづくりに活用 するため、包括的な整備計画として平成 26 年度に都市再生整備計画事業の申請を行い、平成 27 年度に歴史遺産群の利活用方法について地域とともに検討を進め計画概要を作成した。 また、 平成 28 年 6 月には国から鶉飛行場跡地用地の払い下げを受け、周辺の歴史遺産を含めた整 備を進めている。 本業務は、歴史と平和を継承するまち鶉野地区都市再生整備計画及び鶉野飛行場跡地周辺整 備の計画概要を踏まえ、地域の拠点施設となる加西市鶉野ミュージアム(仮称) (以下、 「鶉 野ミュージアム」という)及び地域活性化施設の整備に関する基本計画の策定、及び戦争 遺産等に関連する資料収集・保管、普及啓発事業を実施することを目的とする。 2 業務場所 加西市鶉野町地内 3 履行期間 本業務の履行期間は、契約締結日から平成29年3月24日とする。 4 業務実施上の条件 (1)管理技術者に関する要件 ・技術士(建設部門または総合技術管理部門)の資格を有し、技術士法による登録証書の交 付を受けている者、又は一級建築士の資格を有する者。 (2)担当技術者に関する要件 ・一級建築士の資格を有する者を1名以上配置すること。 5 基本計画業務内容 (1)鶉野ミュージアム及び地域活性化施設の基本計画策定 姫路海軍航空隊や川西航空機鶉野工場など鶉野飛行場跡地周辺やその他加西市に関 連する戦争歴史資料を展示する資料館機能を有した鶉野ミュージアム及び、地域の魅力 向上や交流人口拡大による地域活性化を踏まえて、観光事業を成功させるための地域活 性化施設の立地、規模、機能、諸室構成等の与条件を検討し、基本計画の作成を行う。 なお、検討の際には、根拠となる数値指標の積み上げを行う。 ア 与条件の整理 ・歴史と平和を継承するまち鶉野地区都市再生整備計画及び鶉野飛行場跡地周辺整備の計 画概要を踏まえ、上位計画との関連性や本計画の位置付けを整理する。 ・関連法令を調査、整理を行う。 ・全国の類似先進事例及び周辺の類似施設の把握を行う。 イ 施設候補地の検討 ・現地及び土地利用状況を確認し、鶉野飛行場跡地近隣で建築候補地(複数箇所)を選定 する。 ・選定した候補地について、敷地状況・法規制・配置・まちづくり・事業費等の視点で比 較検討を行う。 ウ 導入機能・規模の検討 ・各施設への導入機能の展開可能性を検討し、施設の必要機能を設定する。 ・必要機能について、適正な建築規模を算定する。 エ 展示に関する検討 ・歴史遺産を活用した魅力を発信する手法を検討する。 ・鶉野ミュージアムの展示計画を策定する。なお、施設内には鶉野飛行場に関連する戦闘 機の実物大レプリカ 2 機の展示を想定すること。 オ 基本計画の検討 ・今後の施設のあり方や施設活動の方向性について検討し、施設コンセプトを提示する。 ・各施設、機能の配置ゾーニング、各種動線を検討する。 ・建築構造、建築材料、設備等についての検討を行う。 カ 基本設計図・イメージパースの作成 ・配置図、建築一般図(平面図、立面図、断面図等)、全体断面イメージ図等を作成する。 ・敷地全体鳥瞰パース及び施設毎に外観パース・内観パース各1枚以上を作成する。 キ 施設の管理運営に関する検討 ・施設にとって最適な管理運営手法とするため、官民連携や民間活力導入を含めた事業手 法の整理を行い、管理運営のあり方について検討する。 ク 事業計画の検討 上記で検討した内容を踏まえて、 ・整備年次計画の検討及び概算工事費の検討を行う。 ・想定される事業収支、採算性の検討を行う。 ・事業全体に係る、実施工種・工程について検討を行う。 (2)検討委員会の事務局運営支援 受託者は、基本計画策定にあたって本市が設置運営する検討委員会の会議資料の作成及 び会議への出席等事務局の運営支援を行い(会議資料の印刷、議事録の作成を含む) 、上記 (1)の基本計画に反映させる。検討委員会は全3回程度、いずれも加西市内での開催を 予定しており、委員構成は外部有識者6名、本市3名程度を予定している。 なお、会議の開催に係る経費のうち、外部有識者の委員謝礼及び委員旅費については受 託者の負担とし、1名あたり 8,300 円/回以上とすること。会場使用料については本市が 負担する。 (3)基本計画の作成 上記(1)(2)の検討結果から、「鶉野ミュージアム及び地域活性化施設基本計画」を 策定し、基本計画書として取りまとめる。 6 関連資料収集、資料保管場所の整備 以下の業務について、鶉野平和祈念の碑苑保存会(以下、 「保存会」という)と連携し、 共同で業務を進める。 (1)関連資料の収集 ・鶉野飛行場に関連する資料を把握し整理する。鶉野ミュージアムへの展示の可否について、 所有者と調整を行い、その結果を取りまとめる。 ・鶉野飛行場とゆかりのある地域、施設について調査し、鶉野ミュージアムの企画・管理・ 運営に役立つよう地域間連携を図る。 (2)関連資料保管と保管場所の整備 鶉野ミュージアム開館までの関連資料保管場所を確保・整備し、資料の保管を行う。な お、保管場所の候補地として、保存会が管理する鶉野飛行場資料館及び同敷地内にある既 存建物を想定している。 ・資料保管場所の確保のため、所有者と交渉すること。なお、保管場所の確保に要する経費 は本業務委託費内で支払うこと。 ・資料の保管場所は既存建物を流用し、軽微な改修を想定する。改修の検討、設計図の作成、 見積もり収集、工事費の算出を行い、本業務委託費内で整備(諸経費、税金を含む)を実 施すること。 7 普及啓発事業 以下の業務について、保存会と連携し、共同で業務を進める。 (1)普及啓発イベントの開催 鶉野飛行場の普及啓発を目的としたイベントを開催する。受託者は開催に係る全てを担 うものとする。 (2)プロモーション動画の作成 鶉野飛行場跡、周辺に点在する戦争遺跡、紫電改などを紹介したプロモーションビデオ を制作する。 (3)鶉野飛行場ガイドブックの作成 平和教育の一環として市内の小学生を対象とした鶉野飛行場ガイドブックを作成する。 ガイドブックは上質紙カラー印刷・無線綴じ製本とし、1000部の印刷を含む。 (4)イメージキャラクターの企画・活用 ・イメージキャラクターを考案する。 ・イメージキャラクターを活用したプロモーショングッズを作成する。 8 その他業務内容 (1)報告書の作成 5における検討過程、基本計画、6、7における実施状況を報告書として取りまとめる。 (2)打合せ協議及び記録 打合せは原則として、着手時、中間(3回) 、成果品納入時の計5回とする。なお、打合 せ等を行った場合は、速やかに記録簿を作成し、その都度発注者に文書で報告すること。 第1回打合せ及び成果品納入時には、管理技術者が立ち会うものとする。 また、新たな業務が発生しない限り、打合せ回数は設計変更の対象としない。 9 提出書類 (1)契約時 委託業務着手届、会社経歴書、業務担当者(管理技術者、現場代理人)届、経歴書、業 務計画書、工程表、テクリス登録(必要な場合のみ) 、その他担当職員が必要と認めた書類。 (2)完了時 委託業務完了届、成果品 なお、本業務の成果品は次のとおりとする。 ア 報告書 A4版カラー印刷 2部 イ 基本計画書 A4版カラー印刷 2部 ウ 基本設計図 A3版カラー印刷 2部 エ 基本計画書概要版 A3版カラー印刷 10部 オ 電子データ(上記のデータ)CD-R 2枚 ※図面データはSFC形式としPDFデータも合わせて納品すること。 10 その他 (1)業務の実施にあたり疑義が生じた場合は、速やかに本市と協議のうえ決定するものとす る。 (2)受託者は保存会と連携しながら、本業務を進めること。 (3)受託者は、本業務で知り得た事項並びに関連資料を当該業務に係る者以外に漏らしては ならない。 (4)本業務の成果品については、本市が著作権を有するものとする。 (5)業務の実施にあたり必要となる関連計画資料、現況平面図データ等は本市から受託者に 貸与する。 (6)計画条件等に関しての軽微な変更については、受託者は発注者の指示により作業を進め る。この場合、設計業務委託契約書の規定に関わらず「契約金額」及び「履行期限」の 変更はないものとする。
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