ヤマダフーズ(秋田県)

㈱ヤマダフーズ(秋田県)
業務用納豆No.1
納豆革命に挑戦中!
1954年(昭和29年)の創業から
「おはよう納豆」
で親しまれて62年、㈱ヤマダフーズは定評の
あるひきわり納豆製造技術により、業務用納豆市場ではシェアNo.1を誇る。1996年(平成8年)
に落成した茨城工場ではコンピューター制御によるフルオートメーションを実現。現在、自社の
2工場合計で日産120万個(1個50g換算)の生産が可能な他、OEMも合わせて全国への供給
体制を構築している。業務用納豆は冷凍物流により国内はもちろん、近年は海外市場の開拓に
着手している。食品開発研究所ではオリジナルの納豆菌を開発、確かな技術と先見性で納豆革
命に挑戦し続けている。2004年(平成16年)には秋田県横手市に新工場を稼働し、豆腐、豆乳、
豆乳ヨーグルトの製造販売を開始している。
2016年8月決算 好調予測
一年間では前年比106%の成長を見せている。特
に、これまで納 豆 消 費 量 が 比 較 的 少 な かった関
総務省家計調査によると、1世帯当たりの納豆
西・近畿エリアでの伸び率が高い。国内市場の成
消費金額は23カ月連続で前年同月を超え、直近
長に合わせるかのように、㈱ヤマダフーズの売上
げも市販用納豆、業務用納豆ともに伸びている。
しかし、国内市場は、人口減少に加えて、高齢化
の進行により一人当たりの喫食量も減ることが見
込まれ 、納 豆 需 要を 底 上 げ するさまざまな 手を
打っているところである。昨年4月から海外市場
の開拓に着手し、台湾・タイ・シンガポール・オー
ストラリアにターゲットを絞って、現地展示会へ出
展し、フィードバックを得て、輸出先国のローカル
な 嗜 好 に対 応した商 品を開 発し、輸 出を開 始し
た。時代に合った納豆商品を提案する姿勢は創業
からのDNAである。
山田社長は3代目である。先代はトップのカリス
マ性で会社を成長させてきたが、
「2年前に創業
商品開発は若手チームで
納豆革命!
60年を経て、今年は初めて売上げが80億円の大
商品開発においては、入社1∼5年目の若手社
台 に 乗る。私 の 役 割 は 組 織 経 営 を 根 付 か せ て
員からなる開発チームをテーマごとに立ち上げ、
100年企業を目指すこと」と、納豆発祥の地( 後
市場調査、試作、パッケージデザイン、モニター調
三年の合戦 の折に納豆が生まれたという伝説が
査まで一貫して任せる体制に切り替えた。
「 毎日食
秋田県美郷町にある)に創業した企業の使命を位
べる納豆だからこそ、時代の変化に対応した新し
置づけている。
い提案が必要。ボリュームゾーンの50代以上だけ
でなく、20∼30代の単身者や子どものいるファミ
7月10日「納豆の日」は
大手CVSと組む
業務用納豆は300∼500gの絞り出し袋タイプ
が主流だが、20∼30gの小袋タイプが伸びてい
リーの 需 要を喚 起したい。」
( 山 田 社 長 )と、ター
ゲットを絞り、話題性を狙った商品開発にチャレ
ンジしている。そ の 中 から「 わさび 風 味とうふ 」
「マッサマンカレー納豆」
というヒット商品も生ま
れている。
る。CVSの「のどごしツルツル」
「夏バテ対策」など
の企画で丼物や麺類に添付されるケースが増え
ているためだ。
また、市販用納豆の容器の主流は発泡ポリスチ
販促泣かせの伝統食
「納豆汁」を普及啓発
レン製容器だが、納豆革命としてスティックタイプ
納豆需要の底上げの手として、秋田県南と山形
の納豆を投入し、8月から一部CVSで販売を開始
県北ではポピュラーな「納豆汁」の普及・啓発にも
している。味付けとかき混ぜの手間がいらず、省
着手している。地域伝承の汁で、すり鉢で納豆を
資源で、冷蔵庫内でかさ張らず、冷凍しても品質
劣化しにくいという新スタイルは、食卓はもちろん
弁当にもアウトドアにも対応できる。
「男のキムチ
納豆35g」
「 納豆一本(ねぎしょうゆ味)35g」など、
話題商品が生まれている。
絹のように滑らかにして、豆腐、わらび、なめたけ
などキノコ類を入れて作る。体を芯から温め、冬場
納豆は地球に優しい健康産業
に貴重なタンパク質も補給できる郷土食である。
動物性たんぱく質よりも生産性が高く、植物性
納豆をすりつぶす手間を省ける商品は各社から
たんぱく質の雄である大豆を発酵させて作る納豆
発 売されているが、具 材 や 味 噌などの調 味 料 が
の栄養価は周知されているが、機能性食品ブーム
入って、お湯を注ぐだけで味わえる一人分の小分
で再度注目されている。納豆の主な機能性成分と
けパックを開発した。
期待される効用は、
ビタミンK 2 による骨粗しょう症
「納豆汁は温かいので、納豆臭が強すぎてSM
の予防、ポリアミンによる老化防止、整腸作用など
など屋内での試食販売ができず、おいしさをなか
である。こうした機能性を利用した健康長寿社会
なか体験してもらえないという販促泣かせな商品
を支える健康応援食品の開発が活発となってい
です。しかし、試食していただくとリピートは多い
ることが、納豆市場の好調要因と思われる。
んですよ。」昨年11月に代々木公園で開催された
納豆フェスタ で納豆汁をお披露目し、1,543杯
を完売させて需要に手応えを感じている。
納豆汁の商品化への着手は早く、1977年に永
谷園と提携してフリーズドライのひきわり納豆を
開 発してインスタントの 納 豆 汁を完 成させてい
る。それから40年、いよいよ 生 納豆汁の時代を
切り開く。
㈱ヤマダフーズ
代 表 者:代表取締役社長 山田 伸祐
本社所在地:秋田県仙北郡美郷町
野荒町字街道の上279
工 場:秋田工場/茨城工場/
匠の味工房「遊心庵」工場
電 話:0182-37-2246
主 要 事 業:納豆・豆腐・豆乳製造販売
HP:http//www.yamadafoods.co.jp