した」と佐藤先生も言う。 『 進学事 同 校は1学 年2クラス。 典 』を配る最 初の授 業は、 2クラスの 実 施 時 間 を ずらし 、1クラスの授 業 に2クラスの担 任が入ってTT (チー 2クラスの担任がTTで 1クラスずつ授業を行う 北海道栗山高校 (北海道・道立) 北海道栗山高校は水田に囲まれた 自然豊かな地にある伝統校。札幌の 通勤圏という立地も手伝って、生徒の ムティーチング) を行う。 れによって気 持ちが固まったり、就 職 が付 属 の 適 性 検 査 を 受 ける 。そ し で学 校 比 較 をし、進 路に関 するリク 具 体 的には2年 生の冬 休み明けに 『 進 学 事 典 応 援 号 』を配 布し、各 自 15年 度より、小 中 高一貫キャリア教 ルートの講演会を聴く。その後 、 ワー 4割が就職を希望し、 その他は大学や 育 推 進 事 業の指 定を受け、地 元の4 る。ワークシートは先生がチェックし、 から進 学へ希 望 を 変えるケースもあ て、検 査 結 果も参 考にしながら冊 子 小中学校とともに 年間を見通した クシートにとりかかる。なお、就 職 希 専門学校などへの進学を目指す。20 キャリア教 育で地 域の未 来を担う人 3月中旬の3者面談の参考にもした。 望 者にも志 望 理 由をしっかり考えて ほしくて、 一部アレンジしながらも 同 時間かけてじっくり取り組めたの 「 ップを軸にした職 業 観 育 成 教 育には 2年生から丁寧にキャリア教育 1、 を行っている同 校 。特にインターンシ に答えていく。 「みんな真 剣に取り組 が書けるようにワークシートの設 問 して、各 自が最 終 的には志 望 理 由 書 志望理由書を書くことを伝える。そ 度 、多 くの生 徒が先 輩たちのように 教 室でワークシートと 先 輩が書い た 志 望 理 由 書 の 見 本 を 配 り 、来 年 めている手応えを感じるそうだ。 てだが、例 年より主 体 的に進 路 を 決 を始めたのは今 年 度の3年 生が初め りたい」と佐藤先生は言う。取り組み 進 路 実 現へ向かうという 流れをつく がよかった。2年 生のうちにしっかり な学 校 説 明 会に連れて行き、自 分で 「 例えば進 学 希 望 者に対しては様々 すればよいのか課 題 感があるという。 それでもなお、ミスマッチによる早 期退学、早期離職の問題をどう解決 熱心だ。 てはずっと試行錯誤していました。こ 生。 「 志望理由書の書き方指導につい しました」と3学 年 担 任の五島 創 先 遡り何度でも書いてみてとアドバイス いなくて書けない生 徒も。ステップを みますが、なかには気 持ちが固まって 分のいいところを力強くアピールでき 通して生徒に自信をつけさせたい。自 藤 先 生は「 今 回のような取り組みを 徒を育てて生きたい」と五島先生。佐 進んで前向きに生きていく、そんな生 課 題である 離 職 、退 学については 「 たとえ 辞めることになっても 、次に 「苦しさを乗り越えられるよ うなたくましさのある生徒、 自信がもてる生徒を育てた い。どんな取り組みを行うと きも根底にあるのはそこで す」 (佐藤先生、五島先生) る力をつけてほしい。そうすれば苦し 志望を固めて、 3年生からはブレずに 力を入れ、総 合 的な学 習の時 間はも 誰でも無理なく自己理解と 進路検討ができる構成を評価 じ取り組みを実施している。 材を育てるプロジェクトを始動した。 ワークシートを書くために、生徒は 進路先について調べる必要がある。そ 進路志望は非常に多様だ。例年3〜 スクールデータ ういうワークシートを使えば、教 員が いと思ったからです。 ひと 目 見るだけで書けていない生 徒 校に行きたいと思ったきっかけは、 看護の知識をより深 選択するよう促しつつ、 こちらの用意 く知りたい、 人を助けることはどういうことなのか学びた したテキスト等 を 使って進 路 指 導し ●看護師を目指すきっかけは、 人を助けたい、やりがい れると思います」と締めくくった。 のある仕事に就きたいと思ったことです。看護専門学 い時があっても頑張って乗り越えてく なりたいと思いました。 わかる。非 常に指 導しやすくなりま で、主人公が作ったケーキなどを食べて笑顔になる人 がわかり、どこでつまずいているかも を観て、私もたくさんの人を笑顔にできるパティシエに ています。それでも何をしていいのか ●パティシエを目指すきっかけはアニメです。そのアニ 行 き 詰 まりを 感じていました 」と3 メはお菓子やケーキ作りを学んでプロを目指す物語 わからないという生徒も多く、手法に はじめ 五島 創 先生(左) 学 年 主 任の佐 藤 陽一先 生 。 「 生 徒が 自分で気付き、自分でチャレンジした くなるような仕 掛けを作るしかない 3学年主任・担任 佐藤陽一先生(右) 3学年担任 ごしま と考えていたんです」 『進 そこで活用することにしたのが 学事典 応援号 』。学校を比較検討す 望理由書を書く練習用のワークシー るための冊子だが、 これに付属する志 考える自 己 分 析から始め、少しずつ トに注目。自分の長所や適性などを 志 望 理 由 書に近 付けていく ものだ。 一つひとつプロセスを 踏んで取り組め 「書くことが苦手な生徒も、 無理なく 【エピソード:目標を見つけたきっかけ】 (2016年9月1日発行) 発行所/(株) リクルートホールディングス 〒100-6640 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー リクルート進学ホットライン:0120-161-656 (フリーダイヤル) ⓒ (株) リクルートマーケティングパートナーズ 発行人/山口文洋 編集人/山下真司 編集デスク/太田知子 企画/赤土豪一 編集・進行/増田 円、 瀬下麻衣、 沖崎 茜 メディアプランニング/関 淳生、 立花雄樹 アートディレクション/桑原文子 (KuwaDesign) デザイン/熊本卓朗 (KuwaDesign) 印刷/サンエー印刷 ※校内で教材として使用する以外の本誌の記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。※掲載人物の役職・プロフィール等は取材当時のものです。 http://www.kuriyama.hokkaido-c.ed.jp 生徒数210人 (男子118人・女子92人) 普通科6学級 進路状況 (2016年3月) / 大学進学14人、 短大進学4人、 専各進学20人、就職25人、 その他8人 北海道夕張郡栗山町中里 64-18 電話0123-72-1343 ちろん情 報の時 間を使った発 表にも 4 12 る」と佐藤先生は評価する。 ■『進学事典 応援号』 のワークシートより 進学事典 応援号 リクルートサービスを活用した指 導 実 践 例 取材・文/永井ミカ
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