平 成 2 8 年 8 月 国土交通省航空局 自家用航空機の安全対策及び空港

(別紙)
平 成 28年 8 月
国土交通省航空局
自家用航空機の安全対策及び空港使用の厳格化(案)について
1.背景
平成 27 年7月に空港を離陸した自家用航空機が住宅地に墜落し、住民に死傷者を出す被害が発生す
るなど、近年自家用航空機による事故が目立っている。現在、操縦士等に対して適切な航空保険への加
入を奨励、指導しているところであるが、国が管理する空港等においては、自家用航空機を使用する際
に航空保険加入の有無を確認し、無保険の状態で飛行することがないよう対策を講じていくこととする。
また、平成 27 年 12 月にビジネスジェットを利用した金の密輸が行われ、関税法や消費税法などの違
反容疑で航空関連会社社長らが逮捕される事案が発生したことを受け、国が管理する空港等においては、
航空機を利用した不正行為の排除に向け、空港使用の厳格化について対策を講じていくこととする。
具体的には、以下の措置を講じるとともに国が管理する空港等以外の空港等においても同様の対策を
講じるよう要請することとする。
2.内容
(1)国が管理する空港を使用する場合においては、空港管理上必要な条件として以下の事項を附す
ることとし、使用の届出の際に確認することとする。
○自家用航空機を使用する際は、航空保険(第三者賠償責任保険)に加入していることを証する
書面を提出すること。
(但し、官公庁等による使用及び緊急時等の場合を除く)
〔対象となる自家用航空機の種類は、飛行機、回転翼機、滑空機及び飛行船とする。〕
○法令の違反その他空港管理上支障がないよう使用すること。
○届出者が、空港を使用した行為により、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行
を受けることがなくなった日から2年を経過しない者でないこと。
(2)場外離着陸場(空港等以外の場所)を使用する場合においては、以下の事項を申請の際に確認
することとする。
○自家用航空機を使用する際は、航空保険(第三者賠償責任保険)に加入していることを証する
書面を提出すること。(但し、官公庁等による使用及び緊急時等の場合を除く)
〔対象となる自家用航空機の種類は、飛行機、回転翼機及び飛行船とする。〕
○法令の違反その他安全上支障がないよう使用すること。
○届出者が、航空機を使用した行為により、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執
行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者でないこと。
(3)国が管理する空港等以外の空港等においても同様の対策を要請することとする。
3.今後のスケジュール(予定)
適用日 平成 28 年 10 月
《参照法令》
空港管理規則(昭和二十七年七月三日運輸省令第四十四号)
(航空機による施設の使用)
第六条 航空機の離着陸、停留又は格納のための施設で国の管理するものを使用しようとする者は、
左の事項をあらかじめ空港事務所長に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、
同様とする。
一
氏名又は名称及び住所
二
使用航空機の型式及び登録記号
三
使用日時
四
使用しようとする施設及び使用の目的
2 空港事務所長は、前項の者に対し、航空機による空港の使用について空港管理上必要な指示を
し、又は条件を附すことがある。
3 空港事務所長は、前項の規定による指示又は条件に違反した者に対し、空港管理上必要な限度
において、空港の使用の停止その他必要な措置を命ずることがある。
航空法(昭和二十七年七月十五日法律第二百三十一号)
(離着陸の場所)
第七十九条 航空機(国土交通省令で定める航空機を除く。)は、陸上にあっては空港等以外の場所
において、水上にあっては国土交通省令で定める場所において、離陸し、又は着陸してはならな
い。ただし、国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
航空法施行規則(昭和二十七年七月三十一日運輸省令第五十六号)
(空港等以外の場所において離着陸ができる航空機)
第百七十二条 法第七十九条の規定により、国土交通省令で定める航空機は、滑空機をいう。
第百七十二条の二 法第七十九条ただし書の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した
申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
一
氏名及び住所
二
航空機の型式並びに航空機の国籍及び登録記号
三
離陸し、又は着陸する日時及び場所(当該場所の略図を添付すること。)
四
離陸し、又は着陸する理由
五
事故を防止するための措置
六
飛行計画の概要(飛行の目的、日時及び径路を明記すること。)
七
操縦者の氏名及び資格
八
その他参考となる事項