幼児教育の推進体制構築事業(二次公募) 公募要領 平成28年8月31日 1.事業名 幼児教育の推進体制構築事業 2.事業の趣旨 幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、この時期に質の高い幼児 教育が提供されることは極めて重要である。しかし、現状において、幼稚園、保育所、認定こども 園等の幼児教育施設の教職員に対する研修体制をはじめ、地方公共団体における幼児教育の推進体 制は必ずしも十分でない。幼稚園、保育所、認定こども園等を通して幼児教育の更なる質の向上を 図るため、各施設等を巡回して指導・助言等を行う「幼児教育アドバイザー※1」の育成・配置や地 域の幼児教育の拠点となる「幼児教育センター※2」の設置等により、地方公共団体における幼児教 育の推進体制を構築するための調査研究を行い、その成果を普及する。 ※1 幼児教育アドバイザー 幼児教育の専門的な知見や豊富な実践経験を有し、域内の幼児教育施設等を巡回、教育内 容や指導方法、環境の改善等について指導を行う者の委嘱に当たっては、各地域において、 幼児教育施設等における一定の職務経験や研修履歴等を踏まえて選考される必要があるほ か、幼児教育施設における公衆衛生や危機管理、児童心理、特別支援教育等について専門性 を有する者の活用も考えられる。 ※2 幼児教育センター 地域の幼児教育の拠点として、都道府県等が広域に、幼児教育の内容・指導方法等に関す る調査研究、幼稚園教諭・保育士・保育教諭や幼児教育アドバイザーに対する研修機会の提 供(幼児教育アドバイザー候補者の育成を含む)や相談業務、市(区)町村や幼児教育施設 に対する指導・助言・情報提供等を行うことが考えられる。 3.公募する事業の内容 企画提案者が、委託要項の2(1)②に基づき、下記(1)に記載のテーマの中からいずれか希 望するものを選択し、調査研究を行うものとする。調査研究の実施に当たっては、(2)に記載の 条件を満たし、具体的な調査研究課題を設定すること。その際、(3)に記載の条件を満たすこと が望ましい。 (1)調査研究テーマ ア.幼稚園、保育所、認定こども園等を巡回して指導・助言を行う「幼児教育アドバイザー」の育 成・配置に関する調査研究(幼児教育アドバイザーとして必要とされる資質・能力に関する研 究を含む) イ.地域の幼児教育の拠点となる「幼児教育センター」の設置に関する調査研究 (ア.の「幼児教育アドバイザー」の育成・配置も含めて調査研究を行うことも可能である) ウ.その他、幼児教育の質の向上を図るために必要な推進体制に関する調査研究 (調査研究項目の詳細) ア.幼稚園、保育所、認定こども園等を巡回して指導・助言を行う「幼児教育アドバイザー」の育 成・配置に関する調査研究 幼稚園・保育園・認定こども園を通じた幼児教育の質の向上を図ることが求められているが、 地方公共団体において幼稚園・保育園・認定こども園に対して、教育内容・指導方法等に関す る指導・助言を行う体制は必ずしも十分でない。また、保育者の資質の維持・向上は、幼稚園 ・保育所・認定こども園においても重要と認識されているが、園外や遠方での研修への参加に 当たり、必要経費の確保や代替職員の確保などの課題を抱えている。 このため、幼児教育アドバイザーを各市町村等に配置し、幼児教育の質の更なる向上を図る 体制を構築することを目指している。本事業では、幼児教育アドバイザーに求められる資質・ 能力、幼児教育アドバイザーとなる人材の確保・育成方法や、域内において効果的な幼児教育 アドバイザーの配置の在り方等について調査研究を行う。その成果を全国展開することにより、 各市町村における幼児教育アドバイザーの配置につなげる。 なお、幼児教育アドバイザーは市(区)町村に配置するほか、市(区)町村の状況を踏まえ、 都道府県に配置することも考えられるが、その雇用形態は問わない。また、幼児教育アドバイ ザーの確保・育成に当たっては、幼児教育関係団体等が実施する研修の仕組み等を活用するこ とも考えられる。 イ.地域の幼児教育の拠点となる「幼児教育センター」の設置に関する調査研究 (ア.の「幼児教育アドバイザー」の育成・配置も含めて調査研究を行うことも可能である) 地方公共団体における幼児教育行政は、専門の独立組織が設置されていないため事務体制が 脆弱であることや、専門人材の確保が難しいなどの課題を抱えている。 このため、本事業では、幼児教育センターを都道府県等に設置し、研修の実施や研修の提供 に当たっての大学等地域の養成機関との連携、幼児教育アドバイザー育成なども含めて、地域 の幼児教育の拠点の在り方について調査研究を行う。この成果を全国展開することにより、各 都道府県等における幼児教育センターの設置につなげる。 また、アの「幼児教育アドバイザー」の育成・配置も含めて都道府県が調査研究を実施する 場合は、幼児教育アドバイザーとなる人材の育成・配置に関する調査研究の成果の普及につい て、同一都道府県内において、本調査研究を実施する地方公共団体以外の地方公共団体への普 及も見据えて行うことが望ましい。 ウ.その他、幼児教育の質の向上を図るために必要な推進体制に関する調査研究 上記ア、イ以外の方法により、幼稚園・保育所・認定こども園を通じた幼児教育の質の向上 を図るための推進体制を構築し、都道府県による域内市(区)町村への指導・助言の在り方や、 市(区)町村による幼稚園・保育所・認定こども園への指導・助言の在り方、幼保小接続の課 題へ対応するための幼稚園・保育所・認定こども園と小学校双方での対応の在り方等に関する 調査研究を行う。 (2)実施条件 ① 調査研究実行委員会の設置 本事業の推進のため、学識経験者、教育関係者、行政関係者、園担当者、大学等地域の養成 機関、研究団体等で構成される調査研究実行委員会を設置し、以下のことを行う。設置に当た っては、文部科学省の同意を得ることとする。 ・研究推進体制や研究計画の検討 ・研究の実施状況の確認・研究内容への指導・助言 ・研究結果の分析や取りまとめ ・そのほか、本事業の推進のために必要なこと ② 事業の実施体制 事業の実施に当たっては、国立・公立・私立を問わず幼稚園を中心に保育所・認定こども園 を対象とすること(域内全ての施設を悉皆(しっかい)で対象とするまでの必要はない)。 また、3.(1)イの調査研究を行う際は、幼児教育アドバイザーを設置する域内市(区) 町村と連携して調査研究を行うなど、幼児教育アドバイザーの育成・配置も含めて行うことも 可能である。 ③ 普及活動 事業の実施に当たっては、その成果を近隣地方公共団体等へ普及するための活動を実施する こと。なお、文部科学省や他地方公共団体等が別途実施する普及活動への協力を求める場合が ある(具体的にはシンポジウムの開催やアンケート等への協力を想定)。 ④ 企画評価会議との連携 文部科学省に設置する企画評価会議が必要に応じて行う下記の事項について協力すること。 ・調査研究の研究方法その他の調査研究に関する事項についての指導・助言 ・本事業の実施状況および経理状況に係る実態調査 ⑤ その他 域内に多数の市町村を抱える都道府県の特徴を活かした提案とすること。 (3)実施条件(推奨) ① 都道府県においては、3.(1)アのテーマのみの調査研究を行うことも可能であるが、広 域的な見地から、域内の幼児教育の拠点を整備し、幼児教育の推進体制を構築するため、3. (1)イのテーマで調査研究を行うことが望ましい。(3.(1)アのテーマも含めて調査研 究を行うことも可能である。) ② 教員育成指標のモデル指標の作成 教員の任命権者である教育委員会が、高度専門職業人として教職キャリア全体を俯瞰(ふか ん)しつつ、教員がキャリアステージに応じて身につけるべき資質や能力を明確化し、必要に 応じ学校種ごとに策定することとされている、教員育成指標のモデル指標の作成。 (参考)「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学びあい,高め合う教 員育成コミュニティの構築に向けて~(答申)」(平成 27 年 12 月 21 日中央教育審議会) <教員育成指標の策定> ◆ 高度専門職業人として教職キャリア全体を俯瞰(ふかん)しつつ,教員がキャリアステー ジに応じて身に付けるべき資質や能力の明確化のため,各都道府県等は教員育成指標を 整備する。 ◆ その際,教員を支援する視点から,現場の教員が研修を受けることで自然と目安となる ような指標とする。 ◆ 教員育成指標は教員の経験や能力,適性等を考慮しつつ,各地域の実情に応じて策定さ れるものとする。 ◆ それぞれの学校種における教員の専門性を十分に踏まえつつ,必要に応じ学校種ごとに 教員育成指標を策定することとする。 ◆ 各地域における教員育成指標の策定のため,国は各地域の自主性,自律性に配慮しつつ, 整備のための大綱的指針を示す。 ③ 教員研修計画のモデル計画の作成 教育委員会が教員育成指標を踏まえて策定することとされている体系的な研修計画(教員研 修計画)のモデル計画の作成。 (参考)「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学びあい,高め合う教 員育成コミュニティの構築に向けて~(答申)」(平成 27 年 12 月 21 日中央教育審議会) <教員研修計画の策定> ◆ 各都道府県等の教育委員会において,地域ごとの教員育成指標を踏まえ,体系的な教員 研修計画を策定し研修を実施する。 ◆ 各都道府県等は,それぞれの学校種における教員の専門性を十分に踏まえつつ,必要に 応じ学校種ごとに教員育成指標を策定する。 ◆ 国は,教員育成指標や教員研修計画の策定・更新のため,各地域における情報を集約し, 恒常的に調査・研究する全国的な拠点を整備する。 4.公募対象 公募対象は地方公共団体(都道府県)とする。 ※ただし、今回の二次募集は3.(2)⑤の実施条件を満たす都道府県を対象とする ※委託形式(都道府県と市(区)町村が共同で実施する場合を含む)については別紙を参照する こと 5.企画競争に参加する者に必要な資格に関する事項 (1) 予算決算及び会計令第70条の規定に該当しない者であること。 (2) 文部科学省の支出負担行為担当官等から取引停止の措置を受けている期間中の者でないこと。 6.企画提案書の提出方法等 (1) 提出様式 企画提案書は、「幼児教育の推進体制構築事業委託要項」別紙様式1「事業計画書」(以下、 「事業計画書」という。)によってかえるものとする。様式は全てA4判横書きとし、正確を期 すため、パソコン、ワードプロセッサー等の判読しやすいもので作成すること。 注)別紙「幼児教育の推進体制構築事業 委託契約形式例」の④の形式をとる場合、事業計画書は 都道府県と市町村との連名で作成することが可能であるが、事業計画書において、都道府県と市 町村の役割分担を明確にするとともに、C)経費予定額については、委託を受ける者ごとに作成 すること。 (2) 提出書類及び提出部数 「事業計画書」 2部(正本1部、副本1部) (3) 提出方法 提出方法は、①正本は郵送又は直接持参にて、②副本は電子メールにて、以下の要領に基づき、 提出することとし、ファクシミリによる提出は不可とする。 ① 郵送等(郵便、宅配便等)【正本の提出】 ・封筒に「幼児教育の推進体制構築事業」と朱書きすること。 ・簡易書留、宅配便等、送達記録の残る方法で送付すること。 ・郵送中の事故については、当方は一切の責任を負わない。 ・直接持参の場合の受付時間は以下のとおりとする。 受付時間:平日10時から18時(12時から13時を除く。) ②電子メール【副本の提出】 ・「事業計画書」を Word 又は一太郎にて電子メールにファイルを添付の上、送信すること。 ・電子メールの件名は「幼児教育の推進体制構築事業 事業計画書(申請機関名)」とすること。 ・ファイルを含めメールの容量が10MBを超える場合は、メールを分割し件名に通し番号を付し て送信すること。 ・電子メール送信上の事故(未達等)について、当方は一切の責任を負わない。 ・電子メール受領後、申請者に対して電子メールにより受領確認を送信する。送信後、1日を過ぎ ても受領確認メールが届かない場合は、電話にて下記(4)の「問い合わせ先」まで照会するこ と。 (4) 提出先(問合せ先) ① 郵送等 〒100―8959 東京都千代田区霞が関3-2-2 文部科学省初等中等教育局幼児教育課企画調整係 宛 TEL 03-6734-2713 ② 電子メール [email protected] (5) 提出締切 平成28年9月21日(水)17時まで(必着) (6) その他 書類の作成費用については、採択結果にかかわらず企画提案者の負担とする。また、提出され た書類については返却しない。 7.事業規模及び採択予定件数 ・事業規模:事業規模に応じて500万円程度 ※都道府県と市(区)町村で共同提案する場合については、本額を参考としつつ事業 規模を勘案して決定する。 ・採択予定件数:1 件程度 ※各年度同程度の事業規模の上限額を前提に計画を立てること。ただし、採択後において、各年度の 予算の状況により、2年目以降の予算額が変動する可能性があることにご留意ください。 8.採択方法等 (1) 選考方法 幼児教育の推進体制構築事業企画評価会議において書類選考を実施する。 (2) 選考基準 別途定める選考基準のとおり。 (3) 結果の通知 採択予定者の決定後、30日以内に全ての提案者に結果を通知する。 また、採択に当たっては、幼児教育の推進体制構築事業企画評価会議が調査研究課題の内容、 調査研究期間、調査研究に要する経費、実施体制等に関し、条件を付すことがある。 9.スケジュール 公募開始:平成28年8月31日(水) 公募締切:平成28年9月21日(水) 審 査:平成28年9月下旬以降 契約締結:平成28年10月上旬以降 契約期間:契約締結日から平成29年3月31日まで ※ 契約書締結後でなければ事業に着手できないので、企画提案書作成にあたっては、事業開始日に 柔軟性を持たせた上で作成する必要があることに十分留意すること。なお、再委託先がある場合は、 この旨を再委託先にも十分周知すること。 10.委託契約締結 選考の結果、契約予定者と提出書類を基に契約条件を調整するものとする。なお、契約金額につい ては事業計画書の内容を勘案して決定するものとするので、企画提案者の提示する金額とは必ずしも 一致するものではない。また、契約条件等が合致しない場合には、契約締結を行わない場合がある。 ※ 国の契約は、契約書を締結(契約書に契約の当事者双方が押印)したときに確定することとなるた め、契約予定者として選定されたとしても契約書締結後でなければ事業に着手できないことに十分留 意すること。なお、再委託先がある場合は、この旨を再委託先にも十分周知すること。 11.その他 その他、事業に係る事項については、委託要項等によるものとする。 また、事業実施に当たっては、契約書を遵守すること。 〔契約締結に当たり必要となる書類〕 選定の結果契約予定者となった場合、契約締結のため、遅滞なく以下の書類を提出いただく必要があ りますので、事前の準備のほどよろしくお願いいたします。なお、再委託先がある場合は、再委託先に も周知願います。 ・業務計画書(委託業務経費内訳を含む) ・再委託に係る業務委託経費内訳 ・委託業務経費(再委託に係るものを含む)の積算根拠資料(謝金単価表、旅費支給規定、見積書な ど) ・銀行振込依頼書
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