傷病者 発見! ③ 胸骨圧迫 ② 呼吸、脈の確認 ① 意識確認 ・反応がなければ、 人手を集める ・気道確保 ・呼吸・脈を同時に 確認 ・胸骨5cm以上 押し下げる ・毎分100回以上 の速さで圧迫 【引用】 心肺蘇生法の国際基準ガイドライン2015 AED 心肺蘇生の標準化 質の高い心肺蘇生法を行うために 標準化した手順が必要 ■AHA (American Heart Association) は 心肺蘇生法のガイドラインを発表 (1974, 1980, 1986, 1992) ■心肺蘇生法の国際標準 …ガイドライン2000、2005、2010、2015 (ガイドラインは約5年ごとに改定) ■ガイドライン …初の国際ガイドライン 「根拠に基づいた医療」 全世界規模での文献3,000件以上の研究方法から 8段階のLevelに格付けし、各治療法をClass別の 推奨度で評価している。 1 バイタルサインとはなんのこと? 心拍数・血圧・呼吸・体温のことを示す。 意識レベル・瞳孔反射・尿量・パルスオキシメーターによる動脈血酸素 飽和度(SpO2)を含めることがある。 血圧・脈拍の原理 血圧測定の原理 収縮期血圧 拡張期血圧 第1相 第5相 コロトコフ音 マンシェット 2 脈が触れない!! どういうこと? 心臓が止まっている状態 ① 意識が無い ② 呼吸が無い ③ 脈拍が触れない 心停止時の心電図波形は3種類に鑑別 ① 除細動は有効 : 助かる確率が高い(救命率約70%) 心室細動(VF) 無脈性心室頻拍 ② 除細動は無効 : 助かる確率はやや低い 無脈性電気活動( PEA : Pulseless Electrical Activity) ③ 除細動は無効 : 助かる確率は極めて低い 心静止 (Asystole) 3 一次救命処置 傷病者発見 呼吸と脈の確認 (BLS : Basic Life Support) ・周囲の安全確認、感染防御 ・意識の確認 → 反応がなければ、人手を集める ・119番通報とAEDの準備 → 周囲の人に依頼 ・気道確保 → 頭部後屈あご先拳上法 ・呼吸と脈を同時に確認 【呼吸の確認】 ・胸と腹部の動きを見る。 ・「普段通りの呼吸」を 10秒以内で確認する。 胸骨圧迫 ・脈拍がなければ心マッサージ毎分100回以上 【胸骨圧迫の方法】 ・胸の真ん中に手の付け根を起き、肘をまっすぐ 伸ばし上半身の動きで、5cm以上押し下げる。 ・手を胸から(胸骨)から離さず速やかに力を ゆるめ圧迫を解除する。 ・毎分100回以上の速さで圧迫する。 *ポイントは「強く」、「はやく」、「たえまなく」 人工呼吸 ・人工呼吸を2回 不要!(ガイドライン2015年) D:Defibrillation ・心室細動であれば除細動 4 私でも使えるの? AED(自動体外式除細動器) 開ける ①ハンドルを引くと電源が入る ②正しくパットを貼る ③解析中... 点滅が止まるまで待つ ④ショックを実行するには 点滅ボタン押す ⑤心肺蘇生法の手順が 必要な場合ボタン押す 5 災害医療について 災害時におけるトリアージの意義 限られた医療資源のもと、最大多数の傷病者に最善を 尽くすために、治療及び搬送の順序をつけること。 STARTトリアージ(Simple Triage And Rapid Treatment) ① 大量の傷病者を短時間でトリアージ 3つのパラメーターでトリアージを30秒以内に完了 (正確な診断が目的ではない) ■ 意識 : Dysfunction of CNS ■ 呼吸・気道 : Breathing ・ Airway ■ 循環 : Circulation ② 区分分類 ・歩行可能な患者 ・歩けない患者 (3つのパラメーターで評価) ③ 緊急処置は行わない 6 トリアージの実施基準 識別票 分類 順位 症状の状態 死亡群 第4 黒 既に死亡しているもの、又は明らかに即死状態であり、 心肺蘇生を施しても蘇生の可能性のないもの。 最優先治療群 (重症) 第1 赤 生命をを救うため、直ちに処置を必要とするもの。 窒息、多量の出血、ショックの危険のあるもの。 待機的治療群 (中等症) 第2 黄 多少治療の時間が遅れても、生命に危険がない。 基本的にはバイたるサインが安定しているもの。 保留群(軽傷) 第3 緑 上記以外の軽易な傷病で、ほとんど専門医の治療を 必要としないもの。 トリアージは状況により変化する ・患者の状態の変化 ・医療資源や搬送条件の変化 それぞれの場面で繰り返し行う必要がある! 7 トリアージタグってどういうもの? 表 裏 記入項目 ・通し番号 ・推定される傷病名 ・個人識別情報 ・トリアージ区分 ・トリアージ実施場所 ・トリアージの根拠 ・トリアージ実施者 ・施行した応急処置バイタルサイン・時間 8 二次トリアージ生物学的評価 意識 : JCS 2桁以上、GCS 8以下 呼吸 : 30/分以上、9/分以下 脈拍 : 120/分以上、50/分未満 血圧 : 収縮期血圧 BP 90 mmHg未満 その他 : ショック症状 低体温(35度以下) いずれかに該当すれば、区分Ⅰ 赤 (最優先治療群) カーラーの救命曲線(改変) ① 心臓停止後約 3分で50%死亡 ② 呼吸停止後約10分で50%死亡 ③ 多量出血後約30分で50%死亡 資料:(財)救急振興財団「〔改訂版〕応急手当講習テキスト」 9 岩手県赤十字血液センター常備薬品 薬品 薬品名 薬理作用 硫酸アトロピン 副交感神経 抑制薬 エホチール 昇圧薬 ノルアドレナリン 交感神経刺激薬 ボスミン アドレナリン 作動性薬 ポララミン 抗ヒスタミン薬 適応 禁忌 ■症候性の除脈・不整脈 ■房室ブロック ■心静止 ■緑内障 ■前立腺肥大 ■過敏症 ■起立性低血圧 ■急性低血圧 ■ショックVVR時の補助治療 ■高血圧症 ■動脈硬化症 ■甲状腺機能亢進症 ■急性低血圧 ■ショック ■心室性頻脈 ■心停止 ■重症喘息発作(皮下注射) ■アナフィラキシーショック ■心室性頻脈 ■抗精神薬投与中の患者 ■蕁麻疹などアレルギー反応 ■昏睡 ■緑内障 ■前立腺肥大 ■高血圧症 ■急性循環不全(出血性ショック、 ■動脈硬化症 副腎皮質ホルモン 外傷性ショック) ソルコーテフ ■甲状腺機能低下症 ■その他のショック様状態 ■うっ血性心不全 ■強心配糖体の投与を 受けている患者 ■低カルシウム血症に起因する ■高カルシウム血症 カルチコール注 カルシウム補給薬 症状の改善 ■腎結石症 ■腎不全 補液 ■循環血液量及び組織間液の 減少時における細胞外液の 補給・補正 ■代謝性アシドーシスの補正 ■乳酸血症の患者 補液 ■循環血液量及び組織間液の 減少時における細胞外液の 補給・補正 ■代謝性アシドーシスの補正 ■乳酸血症の患者 生理食塩液 20ml ■細胞外液欠乏時 ■ナトリウム欠乏時 ■クロール欠乏時 ■注射剤の溶解希釈剤 ■慎重投与 二トロール錠 ■危篤な低血圧又はショック ■狭心症 のある患者 ■心筋梗塞 ■緑内障 ■冠硬化症(慢性虚血性心疾患、 ■硝酸・亜硝酸エステル系 無症候性虚血性心疾患、動脈 薬剤に対して過敏症の 動脈硬化性心疾患) 既往歴のある患者 ソルラクト250ml ソルラクト500ml 冠血管拡張薬 10 岩手県赤十字血液センター URL http://www.iwate.bc.jrc.or.jp/ 〒020-0831 岩手県盛岡市三本柳6-1-6 TEL 019-637-7200 〒020-0022 岩手県盛岡市大通り2-3-7「CT33」4階 TEL 019-653-6511 編集 : 採血課(久保聖子、松村良子、舘脇ゆき恵, 中島みどり) 監修 : 中居 賢司 11
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