2016 年 8 月吉日 官公庁・自治体様並びに設計者様各位 エルティーアイ

官公庁・自治体様並びに設計者様各位
年 8 月吉日
エルティーアイ株式会社
2016
津波避難誘導標識の仕様等に関するお知らせ
平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。
さて、昨今南海トラフを初めとする大規模地震を想定した津波等の避難誘導対策として、
日本工業規格(JIS)Z9097 並びに Z9098 が制定され、屋外における誘導標識の設置が、全国規模で
進められています。
掲題の件につきまして、一部の事業者様による誤った表記により、官公庁・自治体様などから
様々なお問い合わせを頂戴する機会が増加しております。
そこで、弊社ではご関係者各位に対し、災害種別避難誘導標識システム( 以下、 JISZ9098)、
並びに津波避難誘導標識システム(以下、JISZ9097)に関する正確な情報をお伝えすることを目的と
して、下述の文書を作成致しました。
まず、一部の事業者様のホームページには、「JISZ9097 及び JISZ9098 に該当する全ての蓄光式
避難標識は JISZ9096 の全試験項目に適合しなければならない。」という内容が掲載されていますが、
全く誤った情報です。
JISZ9098「付属書 H」の「H.1 暗闇対策」において「設置する標識は、予想される環境条件に
適合することが望ましい。」とされており、「JISZ9096(床面に設置する蓄光式の安全標識及び誘導
ライン)の全試験項目に適合しなければならない」とはどこにも謳われておりません。
例えばですが、「立て看板方式」であれば、「床面使用の際に求められる耐摩耗性のような性能
よりも、外部からの衝撃に耐えうるために耐衝撃性の性能が必要である」といった設置環境を想定
した性能が要求されるということになっております。
また、JISZ9098「付属書 H」の「H.2.1.2.3 その他の性能」においても同様に「耐候性、耐水性、
その他の性能については、JISZ9096 の性能基準などを参考に設置場所に適した性能を選択すること
が望ましい。」とされています。加えて、JISZ9098「付属書 I」の「I.3 耐久性及び適合性」におい
ても「設置される標識は、予想される環境条件に適合することが望ましい。」とされています。
弊社では、「設置箇所に適した性能」や「予想される環境条件に適合する」という部分に関しまし
て、JISZ9098 原案作成委員会の幹事でもある一般社団法人日本標識工業会が推奨される試験項目を
基準としております。
一般社団法人日本標識工業会は、経済産業省並びに厚生労働省所管の一般社団法人日本保安用品
協会の下、公的機関や一般事業者等、弊社を含む 65 の組織が加盟しており、主には ISO(国際標準
化機構)や JIS(日本工業規格)の規格化へ向け、積極的に活動している組織です。
屋外に設置される蓄光標識に関しまして、疑問点等がございましたら、日本標識工業会の見解等
を踏まえ、設置箇所に適した性能をご提案させて頂ければと考えております。
今後、国の事業として、大規模地震を想定した様々な災害対策事業が実施されることとは
存じますが、弊社と致しましては関連製品を製造する事業者として、官公庁・各自治体様、設計者
様に、正しい情報をお届けするよう鋭意努力して参る所存です。
何卒よろしくお願い申し上げます。