秋田県 健康環境センター 県有特許・技術シーズ集 もみ殻を原料としたリン選択性を有する 水質浄化材の製造及びリン回収方法 【特徴】 リン酸イオンを選択的に吸着。 ・低濃度のリンを0.1mg / L以下まで除去可能です。 ・リン吸着後の資材をリン酸肥料として農地還元できます。 ・もみ殻浄化材中のケイ酸を高効率(燻炭比:数10~数100倍)で土壌利用できます。 【実用化が見込まれる分野】 八郎湖高濃度リン湧出水、 し尿・農業集落処理水、 畜舎排水等のリン除去・回収 【特許】 リン回収材及びその製造方法並びに リン回収材を用いた肥料(特許第4840846号) 権利状態 :県単独所有・特許権 実施許諾実績:有 実施許諾 :可 権利譲渡 :不可 実用化実績:有 現状 :実用化段階 サポート :共同研究等により支援 【技術内容】 ○もみ殻にカルシウムの水溶液を含浸後、炭化する方法により、水質浄化材を開発しました。 ○本水質浄化材は、従来の活性炭では困難であった、リン酸イオンの選択的吸着及び数ppm以下の 低濃度のリン酸イオンの除去を可能とします。 ○リン吸着後の浄化材を土壌へ還元することで、リン酸だけでなく、ケイ酸肥料としての効果も期待で きます。 本水質浄化材の活用による今後の展開 ・ 閉鎖性水域等における植物プランクトンの発生に係るリン除去効果の検証 ・ 浄化材の製造-水質浄化-浄化・回収されたリン資源利活用方法の構築 ・ 浄化材の機能による課題解決に向けた新たな事業や環境産業への展開 [PO43-, Cl-, NO3-, SO42-]0= 50 mg/l, 500ml もみ殻 炭化処理 水質浄化材 イオン濃度 (mg/l) Ca担持 リン酸イオン 塩化物イオン 硝酸イオン 硫酸イオン 60.0 50.0 40.0 吸 着 前 30.0 20.0 10.0 吸 着 後 吸 着 前 吸 着 前 吸 着 前 吸 着 後 吸 着 後 吸 着 後 0.0 図1.もみ殻から水質浄化材への転換技術 お問い合わせ先 36 図2.リン酸イオンの選択的吸着結果 秋田県健康環境センター 企画管理室 TEL:018-832-5005 産業技術センター 秋田県 県有特許・技術シーズ集 有機性廃棄物を利用した機能性吸着材の開発 【特徴】 ・市販の活性炭レベル以上の性能を持つ吸着材の作製が可能です。 ・機能性の高い吸着材としての活用が期待できます。 (水酸化カルシウムを添加→リン酸イオンを選択的かつ迅速に吸着します) ・使用用途に適した細孔径および比表面積を制御可能です。 【実用化が見込まれる分野】 【特許】 活性炭からなるリン酸イオン吸着材及び その製造方法並びにリン酸イオン吸着方法 (特許第4292243号) ガス吸着、廃水処理、脱臭、 湖沼などのリン(P)吸着→肥料化 実用化実績 :無 現状 :試作段階 サポート :実用化まで共同研究等により支援 (実用製品への適用検討、実証試験) 権利状態 :県単独所有・特許権 実施許諾実績 :無 実施許諾 :可 権利譲渡 :不可 【技術内容】 1000 比表面積(m 2 /g) 廃フェノール樹脂を600~800℃で炭化し、 その後1000℃で賦活させることにより、市 販の活性炭を上回る性能を得るこ とができました。 賦活: 炭化した原料を炭酸ガスや水蒸気などと接触反応さ せて、微細な多孔質の炭化物を作る方法 ・比表面積800m2/g以上 ・活性炭収率25wt%以上 800 600 400 200 0 賦活:1000℃ 賦活:1000℃ 賦活:1000℃ (120min) (120min) (120min) 炭化:600℃ 炭化:800℃ 炭化:600℃ (60min) (60min) (10min) 市販活性炭 比表面積に及ぼす賦活処理の影響 廃フェノール樹脂に水酸化カルシウムを添加し、炭化・賦活することにより、リン酸イオ ン以外に他のイオンが共存しても、リン酸イオンのみを選択的かつ迅速に吸 着可能です。 廃フェノール樹脂 お問い合わせ先 炭化物 河川や湖沼の中の 「リン(P)」を吸着さ せた後は、 秋田県産業技術センター 技術イノベーション部 TEL:018-862-3414 「リン酸カルシウム」の入った 「肥料」として利用できる。 37 産業技術センター 秋田県 県有特許・技術シーズ集 微量有害ガス分解技術 【特徴】 ・酸化チタン光触媒の利用により、微量な有害ガスを無害な物質に分解する環境浄化装置を 製作できます。 ・「空気の浄化」「脱臭」「浄水」「抗菌」「防汚」等の機能をもった製品開発をサポート します。 【実用化が見込まれる分野】 環境浄化装置設計、環境浄化材料開発、建築材(外壁・壁紙)、 トイレ・台所用品 実用化実績 :無 現状 :技術移転段階 サポート :実用化まで共同研究等により支援(実用製品への適用検討、実証試験) 【技術内容】 酸化チタン光触媒によるガス分解技術を用いた製品開発をサポートします 《試作例:金網光触媒を活用したガス分解装置》 流通式のガス 分解装置 ・金網光触媒 金網(20メッシュ) 酸化チタンコート剤 ・紫外線ランプ ・流量制御装置 コーティング、乾燥の工程を数回繰り返 して金網光触媒を作製 等で構成 本装置は、微量な有害ガスを効率よく分解するものであり、金網状の酸化チタン光触媒と水銀ランプ等で構成され ています。特徴として、 (1)金網状の光触媒を用いており、光触媒の表面積が大きい (2)光源に低圧水銀ランプを用いており、一般的に使用されるブラックライトよりもエネルギーの高い光を光触媒に 照射できる (3)光源の近傍に光触媒を設置しており、光源のエネルギーを最大限に利用できる があげられ、「農作物の鮮度保持」、「ペットショップの消臭」、「室内の空気浄化」 などへの利用が期待できます。 お問い合わせ先 38 秋田県産業技術センター 技術イノベーション部 TEL:018-862-3414
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