畜産試験場

総合食品研究センター
秋田県
県有特許・技術シーズ集
飼料用米を通年発酵可能な低温発酵性乳酸菌
~地域未利用資源を高品質な発酵飼料にする技術~
【特徴】
・特別な設備を必要とせず、良質な発酵飼料を通年製造(本州以南)できる低温発酵性乳酸菌
・牧草はもとより、飼料用米や食品残渣による発酵TMRへ優れた適性を示す
・従来乳酸菌スターターの1/10の使用量で良く、低コストで確実な発酵飼料を作れる
・発酵飼料は優れた嗜好性と安全性を確認済み
【実用化が見込まれる分野】
飼料製造業、畜産業、農業、食品製造業、六次産業
コンポスト、食品廃棄物処理業
実用化実績:無
現状
:実用化段階(開発は継続)
サポート :実用化まで共同研究等により支援
【特許】
低温発酵性乳酸菌および低温発酵性乳酸菌を
用いた発酵飼料の製造法(特願2015-130741号)
権利状態
:他者との共有・特許出願中
実施許諾実績:無
実施許諾
:可(共有者の同意必要)
権利譲渡
:不可
【技術内容】
○ 厳冬期から盛夏まで、非常に優れた発酵飼料製造能力及び増殖性を持つ乳酸桿菌 Lactobacillus
curvatus C5127Di株 (以下、C5127Di株)に関する特許技術です。
○ C5127Di株を発酵飼料製造スターターとして用いると、従来の発酵飼料製造用乳酸菌スターター
(以下、市販株)では発酵飼料を製造できなかった冬季でも、高品質なpH 4.6〜4.0の発酵飼料を製造
できます。具体的には、外気温8℃以下から素材が凍結しない温度において、良質な発酵飼料を製造
できます。これは、
ことを意味します。
○ 20種類もの糖分を発酵可能であり、牧草やトウモロコシはもとより、
です。
○ 優れた発酵能力により、従来市販株使用量の1/10量の使用で、発酵飼料を製造できます。
を実現します。
○ C5127Di株による発酵飼料は、優れた嗜好性と安全性を確認しています。
※本技術はFS事業、シーズ育成事業により開発しました。
秋田県畜産試験場圃場内牧草より
分離選抜されたC5127Di株
お問い合わせ先
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低温環境における飼料米発酵試験(21日間) 4℃ における食品残渣TMR発酵試験(21日間)
秋田県総合食品研究センター 企画管理室
TEL: 018-888-2000
畜産試験場
秋田県
県有特許・技術シーズ集
哺乳動物受精卵の効率的な保存技術
【特徴】
・低品質な哺乳動物(特に牛)の受精卵でも効率的な利用が可能に
なる技術です。
【実用化が見込まれる分野】
【特許】
ガラス化保存胚入り移植用ストロー
及びその製造方法(特願 2013-14304)
牛の生産現場、畜産分野、
医療機器分野
実用化実績 :無
現状
:実用化可能段階
サポート :実用化まで共同研究等により支援
権利状態
:県単独所有・特許出願中
実施許諾実績:無
実施許諾
:可
権利譲渡
:不可
【技術内容】
○従来は利用が難しかった低品質な受精卵でも、半永久的な保存が可能な超急速ガラス化保存法を
利用し、牛生産現場で利用しやすい直接移植が可能な方法を開発しました。
○牛の受精卵を借り腹牛に移植する際に用いる器具(専用のプラスチックストロー)に、溶液を中間まで
吸引し凍結し、約1mm程度の球状にガラス化した受精卵を入れ、棒状に凍結した希釈液を挿入し、
微少な隙間を空けて封入する構造です。
○この方法で、より市場評価が高い子牛の生産が可能となります。また、本方法を行う際の専用器具
や溶液などの開発により、システムとしての商品化も考えられます。
低品質
高品質
牛受精卵
牛受精卵
従来は廃棄
されていた低
品質を
利用可能に。
①ストロー中央まで溶液を吸引し凍結する
①チューブに希釈液を吸引する
②ガラス化保存した受精卵をストロー内に入れる
②冷却アルミプレート上で凍結する
③手指等でチューブ表面のみを加温し
融解する前に金属棒で押し出す
④冷却アルミプレート上で
棒状に凍結させる
③棒状に凍結した希釈液を挿入する
④ハンドシーラーで封入する
(ストロー破裂防止のため1mm程度残して封入)
全行程は発泡スチロール等に入れた液体窒素のガス内で操作
します。
超急速ガラス化-直接法の凍結希釈液の作製方法
および封入手順およびストロー構成
遺伝子診断した受精卵を本法で保存し、
融解後-移植して誕生した雄子牛
お問い合わせ先
秋田県畜産試験場 総務企画室
TEL:0187-72-2511
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