弟の腕時計(Citizen Royal Marines Commando BN0110

弟の腕時計(Citizen Royal Marines Commando BN0110-06E)
弟の初の腕時計は、シドニー空港の無税店で買ったスウォッチ・ウォッチであった。
その時、弟はまだお金のない 6 歳男の子であり、それは親の奢り兼プレゼントとなっ
た。機室の暗闇の中で光った文字盤は凄かったが、子供っぽくて、バンドと電池の取
り換えは面倒なので、弟は 20 歳になる前に、押し入れに置いた。
弟の 20 代の腕時計は、お祖父さんが買ってくれたローラス・スポーツのブランド
であり、100 ドル強掛かった。特に、弟が気に入ったのは軍事用のスタイルと壊れな
いカーキナイロンバンドであった。しかし、弟はある日、家の廊下を歩いている時、
それをドアのハンドルに当たって、文字盤のガラスが壊れてしまった。その上に、ス
ウォッチ・ウォッチのように、電池の取り換えは面倒になったので、よく使えない時
間があった。
要するに、弟はスペインの旅行から帰った後、新しい腕時計を探しはめたら、彼の
注意は電池とカーキーのバンドと丈夫さに引かれた。
残念なことに、電池の問題からは完全に避けられなかった。例えば、腕の動きだけ
で充電できる腕時計があった。それに、太陽エネルギーで充電する腕時計もあった。
それに従って、電池の取り換えが延長したが、充電池は充電池で、充電回数に連れて、
充電池が劣化して間違いなく取り替える日が来る。
腕の動きだけで充電できる腕時計は面白そうな仕組みではあるが、現実では実用性
がない。これを想像すればわかる。夏休みで、仕事に行く必要はなく、腕時計をナイ
トテーブルに置いて忘れる。そうすると、腕時計は充電していなく、遅れる可能性が
ある。
太陽エネルギーで充電する腕時計も充電池を取り替えなければならない問題があ
るが、腕時計を窓の敷居に置くことが習慣が付けば、上がった電池を心配する必要は
ない。その訳で、太陽エネルギーで充電する方は好きであった。少なくとも、通常の
電池よりも取り換える頻度が低い。
実は、弟はスペインの旅行から帰った後、新しい腕時計を探し始めた理由は 20 代
のローラス・スポーツは壊れていることではなく、弟のストップ・ウォッチが欲しい
欲望に由った。詰まり、弟はスペインの勉強に戻ってきて、選手のように自分の勉強
をレースに変えたかったのである。
言うまでもなく、ストップウォッチを買って首に掛ける選択肢もあったが、それは
余りかっこよくない上に、弟はローラス・スポーツの交換が要ったので、ストップウ
ォッチが付いた腕時計を探し始めた。しかし、どんなに探しても、太陽エネルギーの
充電池、カーキー色のバンド、丈夫さとストップウォッチが付いた腕時計が見つけら
れなかったので、弟は電池と丈夫さとバンドのことに集中した。
数週間の探しの後、弟が一番気に入った腕時計は「Citizen Royal Marines Commando
BN0110-06E」と言う型であった。それは 400 ドル余りで、イギリスから輸入しなけれ
ばならない。ストップウォッチがないのに、太陽エネルギーの充電池と軍事色のバン
ドと丈夫さと言う条件を満たしたので、弟は満足感があった。
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「BN0110-06E」に「BN0110-57E」と「BJ9140-52E」と「BJ9140-01E」が揃っていた。
「BN0110-06E」のバンドはケブラー、「BN0110-57E」はチタンなので、前者は二割ぐ
らい安かった。「BJ9140-52E」と「BJ9140-01E」との違いもバンドの材料であったが、
「ワールド・タイマー」と言う仕掛けで文字盤が飾っていたので、「BN0110-06E」と
「BN0110-57E」よりも、二割ぐらい高かった。それで、バンドと飾りと価格以外、全
部は基本的に同じ腕時計であった。取りも直さず、弟が買った「BN0110-06E」は、チ
タンのバンドと文字盤の飾りがないので、一番安い。
「BN0110-06E」詰まりこの腕時計もチタンのボディーがあり、それは特長であった。
ステンレス鋼は勿論、チタンよりも硬くて傷付きにくいが、この腕時計は軍事用性な
ので、軽さと反磁気の性質は一番重要である。そのお蔭で磁界からの影響が妨げられ、
ステンレス鋼のボディーよりも四割ぐらい軽い。実は、この腕時計を天秤に置くと、
重さは僅か 65 グラムである。
その上に、この腕時計のボディーはモノコック構造である。それを詳しく説明する
と、時計メーカーは時計のボディーより一寸大きいチタンの円盤で始め、円盤の上面
からドリルで広い穴を掘る。しかし、ドリルはチタンの円盤の底を通る前に途中で止
め、ボディの飾りとバンドのための部分へ続く。通常の腕時計なら完全に穴を開き、
ボディーのバッキング・プレートを螺子で付ける。
文字盤側のガラスとチタンのガラス縁は仕方がなく螺子で付けられているが、その
弱を超えるために、もう一つの特長がある。それは 2.5mm 厚いサファイアグラスであ
る。通常の腕時計のガラスは、弟のローラス・スポーツのように、1mm 位薄いガラス
で覆って余り丈夫とは言えない。しかし、チタンのモノコックのボディーに 2.5mm
サファイアグラスが付けられたら、30BAR(300m)までの防水の腕時計が付けられる。
その防水の設計が得られるために、Citizen は時を設定させる針の先端にも螺子を
掘ってあり、水がこの腕時計に入る隙間が全くない。それはよく聞こえるが、そのせ
いで修理者も易しく機械仕掛けに達せない。それで、もし、機械仕掛けが壊れるか、
または充電池が上がったならば、この腕時計を Citizen に送らなければならない。そ
れは高くなり、通常の腕時計よりも面倒に違いない。
この腕時計のモノコックのボディーを考えると、ボディーの厚さは 12mm であるこ
とは当然であろう。弟は未だ 10 代のスウォッチ・ウォッチと 20 代のローラス・スポ
ーツは無いが、それらはこの腕時計の半分しか余り厚くない。それに従って、家の廊
下を歩きながら、文字盤のガラスをドア・ハンドルに当たる確率が高い。幸いなこと
に、この腕時計のガラスは 2.5mm サファイアで、それは問題ではない。
ボディーの幅は 44mm は中型の上に、文字盤と充電パネルは銃金灰色であり、
「Citizen Royal Marines Commando」、「Citizen」と「Eco-Drive」のブランド、
「Titanium」、「Sapphire」、「WR300」、日付窓と数字も、易しく読めない程小さ
い文字なので、この腕時計はけばけばしく見えない。ボディーの裏には「Royal Navy」
は大きく刻んでいるが、裏面なので誰もそれを見ない。
以上に書いたように、この腕時計のバンドは銃金灰色のケブラーである。幅は 20mm
で、厚さは 3mm で、軍事用性の感じを与えている。本当ではバンドのケブラーは砲弾
のケブラーではなく、極薄いケブラーの布で覆ったキャンバス類の布である。弟の意
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見ではケブラーのバンドはチタンのバンドよりも格好いいがチタンの方はより丈夫
である。それは弟の選択を難しくした。
結局、弟は英吉利の腕時計販売サイトと豪州 450 ドルで「Citizen Royal Marines
Commando BN0110-06E」型の腕時計を買った。それは郵便で届いたら、弟はがっかり
無し、自慢満々。チタン、モノコックボディー、丈夫さとケブラーバンドは全部凄か
った。バンドは初めに硬いが、それは段々柔らかくなり、機械仕掛けの針詰まり時を
変えさせる部分は細く感じたが、それはノッブのでかさのお蔭であった。
二年が経っても、大きい問題は一つしかなかった。予想通り、ケブラーのバンドが
汚れてきたので、取り換えのバンドを見つけなければならなかった。しかし、ケブラ
ーのバンドの取り換えの値段は豪州 100 ドル位であり、高すぎる。それで、ケブラー
ではない選択肢を買わなければならなかった。ところで、この腕時計を色々な物に当
たっても、サファイア・ガラスは丈夫で、チタンのボディーの傷しか何の壊れはない。
もし、スウォッチ・ウォッチとローラス・スポーツの腕時計は 20 年以上生き続け
たならば、四倍位のお金が掛かった、弟の新しい「Citizen Royal Marines Commando
BN0110-06E」腕時計は 40 年以上生き続けなければがっかりする。しかし、太陽エネ
ルギーの充電は取り換え無しでそんなに長く生き続けるのかと言う疑問はまだ残っ
ている。
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ルーク・エリス作
2014 年
2016 年 8 月 20 日編集