から事業として成立するかなど、事業化に向けて検討

平成28年度「中小企業の研究開発事業における特許技術のマッチング事業及び事業化状
況調査」請負契約に係る仕様書
1.適用
本仕様書は、近畿経済産業局地域経済部産業技術課が実施する「平成28年度中小企業
の研究開発事業における特許技術のマッチング事業及び事業化状況調査」に適用する。
2.事業の目的
近畿経済産業局(以下、
「当局」という。)では、これまで「戦略的基盤技術高度化支援
事業」
(以下、
「サポイン事業」という。
)や「地域新生コンソーシアム研究開発事業」
「地
域イノベーション創出研究開発事業」等を通じて、優れた技術を持つ中小企業等による新
製品開発に向けた研究開発を支援してきており、支援を受けた中小企業では、研究開発で
生み出される技術的成果について特許等の産業財産権を数多く取得してきている。
しかしながら、研究開発から生まれた成果として権利化された技術を商品化するには、
市場ニーズに合う仕様・品質を具現化できるか、競合他社より優位性があるか、コスト面
から事業として成立するかなど、事業化に向けて検討すべき様々な課題や経営上の判断
要素があることから、実際には、上記研究開発支援事業の後に事業化に結びついている
事例が多いとは言い難い状況にある。
一方で、昨今はオープンイノベーションに取り組む大手企業も多く、既存技術の異分
野への横展開によって新規事業が創出される事例も見受けられるようになってきてい
る。
このため、本事業では、上記研究開発支援事業から創出された開発技術に対する社会
的ニーズを多角的に調査し、潜在的活用ニーズ(適用先要素技術)について調査を行い、
開発技術と潜在的活用ニーズとの最適なマッチングを提案すること、また、これまで支
援してきた研究開発事業における事業化状況を把握することで、技術の事業化率の向上
を図ることを目的とする。
3.事業内容
(1)
.特許技術のマッチング事業
当局では、平成27年度に「中小企業の研究開発事業における特許技術の事業化率向上
のためのニーズ調査事業」
(以下、
「ニーズ調査」という。
)を実施し、過去に実施した委託
研究開発事業で生み出された特許技術のうち37件について適用先要素技術候補を調査し
た。
(http://www.kansai.meti.go.jp/5gisin/seedskatuyoo/tokkyojigyo/chousakekka/kouho
itiranr.html)
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上記候補の中から事業化が期待できる特許技術と適用先要素技術をもつ企業とのマッチ
ングを行う。
①個別訪問によるマッチングを行う特許技術を選出
平成27年度に調査した37件の特許技術を対象として、特にマッチングの可能性が高
い特許技術を3件以上選出する。選出に当たっては「ニーズ調査」の結果を基に、当局と
調整の上決定すること。
②マッチング先を抽出するためのアンケート調査を実施
平成27年度に調査した適用先要素技術候補を参考に、①で選出した特許技術に関する
アンケートを実施する。
○アンケート調査要項
・調査表様式:A4用紙3ページ程度(選択式)
・調査表送付先:①で選出した 1 つの特許技術について30社以上(※)
・発送・回収作業:発送・督促・回収に係る全ての費用については請負事業者が負担
する。ただし、発送用封筒のみ当局が用意した封筒を使用するこ
ととする。
・調査内容:①で選出した特許技術について、上記公表資料をもとに、当該特許技術
の概要等を追記した資料を作成した上で、関心の有無を問う内容とし、
最終的には当局と調整の上決定する。
(特許技術の概要等の追記に当たっては、より特許技術の内容が分かる
ように記載方法を工夫するなど、技術提案書において提案。提案方法は、
上記公表資料の特許技術37件から1件を選択し、アンケート例を提示
すること。
)
(※)アンケートの送付対象については、適用先要素技術候補を参考に文献や企業の HP
等から公表されている企業のニーズ技術情報等の調査を行うだけでなく、受託者の持つネ
ットワークを活用し、決定すること。
(受託者の持つネットワークについては、技術提案書において提案)
③個別訪問によるマッチング
②で実施したアンケートにおいて、特許技術に関心が高い企業に対して、当該特許技術
を有する企業と下記のコーディネータと共に個別訪問する。なお原則、当局担当者が同行
できるよう日程調整すること。
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○マッチング要項
・マッチングの機会を合計3回以上設けること。
・マッチングに知見のあるコーディネータを各回1名配置すること。
(コーディネータについては、2名以上の候補を技術提案書において提案)
・1回あたり、1時間以上の時間を確保すること。
④課題等のとりまとめ
③の個別訪問によるマッチングを実施する中で、浮き彫りとなった課題等についてとり
まとめること。
(2)
.サポイン事業を終了した企業の事業化状況及び特許出願状況調査
当局では、平成24年度に、サポイン事業を終了した企業の事業化やビジネス拡大の促
(以下、
「ネットワーク」という。
)
進等のため、
「関西サポインビジネス推進ネットワーク ※」
を組織した。このネットワークの参加企業を対象に、サポイン事業を終了した企業の事業
化状況や特許出願状況、出願した特許がどのように活用されているのか等を調査し把握す
る。
※サポイン事業を実施したものづくり中小企業が中心となり、サポイン事業の事業化を積
極的に推進する組織。
http://www.kansai.meti.go.jp/3-5sangyo/sapoin/jigyokashien/2012/network.html
①ネットワークに参加している企業を調査の対象とし、以下の要領にて、アンケート調査
を実施する。
○アンケート調査要項
・調査表様式:A4用紙2ページ以上(選択式及び記述式)
・調査表送付先:ネットワーク参加企業(※8月1日時点で130社)
・有効回答数:40社程度
・発送・回収作業:発送・督促・回収に係る全ての費用については請負事業者が負担
する。ただし、発送用封筒のみ当局が用意した封筒を使用するこ
ととする。
・集計作業:回収したアンケートを集計し、結果を取りまとめる。
(集計・分析の手法については、技術提案書において提案)
・調査項目:下記の項目例を参考に技術提案書において具体的に提案することとし、
最終的には当局と協議の上決定する。
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(アンケート項目例)
・事業化の有無
・有の場合:具体的な製品、技術、特許出願や取得の有無、事業化に向
けた取組内容、成功の要因
・無の場合:研究開発の進捗度(補完研究中、特許出願や取得の有無、
試作品の完成等)
、事業化に向けた取組内容、無の要因、課題、事業化に
向けた支援策の要望等
・共通:今後どういった情報提供、支援を期待するか。
②アンケート結果を参考にし、以下の要領にて、ヒアリング調査を実施する。
○ヒアリング調査要項
・調査方法:請負事業者による訪問ヒアリングを行い、必要な情報を記録、整理の上、
回答内容を分析し、結果をとりまとめる。なお原則、当局担当者が同行
できるよう日程調整すること。
・ヒアリング先:10社程度
※アンケート調査の結果を参考に当局と調整の上決定する。
・調査項目:アンケート調査結果を深掘りする内容とする。
4.報告書の作成及び納品
事業者は、事業が終了したとき速やかに、
(1)及び(2)の事業内容・結果を含む報告
書を作成し、当局に提出すること。
(※調査報告書には、調査報告書作成に必要となる資料、データ、アンケート結果、ヒア
リング結果、その他本業務実施にあたって作成・入手した資料を含む。)
5.調査実施期間
請負契約締結日~平成29年2月28日(火)
6.納入物
(1)納入物:事業報告書 CD-ROM 1式
(PDF 及び MS-Word、MS-PowerPoint 又は、MS-Excel ファイル)
(2)納期:平成29年2月28日(火)
(3)納入先:近畿経済産業局地域経済部産業技術課
7.その他
(1)業務の遂行において疑義が生じた場合、もしくは、調査の内容及び方向性について
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確認または修正を要する場合には、近畿経済産業局地域経済部産業技術課担当者と
協議し、柔軟に対応するものとする。
(2)事業の遂行にあたり、知り得た情報については、いかなる理由をもっても事業期間
中及び終了後において、第三者に漏らしてはならない。また、情報漏洩に対する措
置を講じること。
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