第66回税理士試験 消費税法 模範解答(計算)

(無断複写・転載を禁ず)
Z -66- F [ 第 二 問 ] 解 答
<配点>
★…2点
●…1点
前課税期間の中間納付税額の計算
区
分
金
中 間 納 付 税 額
額
計
2 ,3 36,1 00 円
★
算
過
程
〔中間納付税額の計算〕
1.1月中間申告
6,300,000 円
23 6, 10 0 円
+
9
= 77 8, 70 0 円 ≦ 4,000,000 円
3
2.3月中間申告
6,300,000 円
23 6, 10 0 円
×3+
9
× 3 = 2, 33 6, 10 0 円 > 1,000,000 円
3
2,336,100 円 ( 百 円 未 満 切 捨 ) × 1 回 = 2, 33 6, 10 0 円
3.合計
2,336,100 円
Ⅰ
納税義務の有無の判定
区
分
基準期間の課税売上
高
金
額
計
184 ,0 45,0 92 円
( 1 84 ,045 ,1 06 円 で
も可)
算
過
程
〔納税義務の有無の判定〕
1.原則
★
基準期間なし
2.課税事業者の選択の特例
課税事業者選択届出書の提出は行っていないため、適用な
3.特定期間の特例
前課税期間が4月で短期事業年度に該当するため、適用なし
4.吸収合併の特例
3,600,000 円 - 1, 50 0, 00 0 円 + 3,360,000 円 - 1, 20 0, 00 0 円
= 4,260,000 円 ≦ 10 ,0 00 ,0 00 円
∴適用なし●
5.新設合併の特例
⑴
乙社
①
( 48,000,000 円 - 2,320,000 円 - 70 0, 00 0 円 ) × 100/105 + ( 14 7, 00 0, 000 円 -
6, 96 5, 00 0 円 - 2,300,000 円 ) × 10 0/ 10 8 + 700,000 円 + 2, 30 0, 00 0 円
= 173,370,502 円
②
50,000 円 - 50,000 円 × 4/105 × 12 5/ 10 0 + 300,000 円 - 30 0, 00 0 円 × 6.3/108
③
① - ② = 173,045,106 円
× 80 /6 3 = 325,396 円
⑵
17 3, 04 5, 106 円 × 12/12 = 17 3, 04 5, 100 円
丙社
23,500,000 円 - 13,000,000 円 + 1,200,000 円 - 70 0, 00 0 円 = 11,000,000 円
11,000,000 円 × 12/12 = 10 ,9 99 ,9 92 円
⑶
⑴ + ⑵ = 184,045,092 円 > 10 ,0 00 ,0 00 円
⑻
∴納税義務あり
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Ⅱ
課税標準に対する消費税額の計算
区
課
分
税
標
準
金
額
額
303 ,0 18,0 00 円
計
算
過
程
〔課税標準額の計算〕
⑴
商品売上高
31 7, 61 1, 900 円
⑵
不動産販売収入
4,500,000 円
9,000,000 円 ×
4, 50 0, 00 0 円 + 1,500,000 円
+ 72 ,0 00 円 = 6, 82 2, 00 0 円 ●
⑶
雑収入
⑷
⑴ ~ ⑶ の 計 327,259,900 円
50 0, 00 0 円 ● + 2,326,000 円 = 2, 82 6, 00 0 円
10 0
327,259,900 円 ×
= 303,018,425 円 → 30 3, 01 8, 000 円 ( 千 円 未 満 切 捨 )
10 8
課税標準額に対する
19 ,0 90 ,1 34 円
消費税額
〔課税標準額に対する消費税額の計算〕
●
303,018,000 円 × 6. 3 % = 19,090,134 円
Ⅲ
仕入れに係る消費税額の計算等
区
分
金
額
課 税 売 上 割 合
計
算
過
程
〔課税売上割合の計算〕
31 7, 55 6, 73 8 円
1.課税売上高
33 4, 21 7, 70 2 円
⑴
303,018,425 円 + 13 ,5 20 ,1 00 円 = 31 6, 53 8, 525 円
●
3, 50 0, 00 0 円 ( 6,000,000 円 )
⑵
250,000 円 ×
= 92 ,1 05 円 ( 15 7, 89 4 円 )
6, 00 0, 00 0 円 + 3,500,000 円
3, 00 0, 00 0 円 ( 4,000,000 円 )
100,000 円 ×
= 42 ,8 57 円 ( 57 ,1 42 円 )
4, 00 0, 00 0 円 + 3,000,000 円
6.3
42,857 円 - 42,857 円 ×
80
+
108
⑶
+ 92 ,1 05 円 = 13 1, 78 7 円 ●
63
⑴ - ⑵ = 316,406,738 円 ≦ 50 0, 00 0, 000 円
2.課税資産の譲渡等の対価の額
⑴
課税売上高
⑵
国外移送
316,406,738 円
⑶
⑴ + ⑵ = 317,556,738 円
1,000,000 円 + 15 0, 00 0 円 = 1,150,000 円 ●
3.その他の資産の譲渡等の対価の額
1,500,000 円
⑴
不動産販売収入
9,000,000 円 ×
4, 50 0, 00 0 円 + 1,500,000 円
+ 3, 00 0, 00 0 円 + 78,000 円 = 5,328,000 円 ●
⑵
不動産賃貸収入
⑶
受取利息配当金
10 ,7 00 ,0 00 円
⑷
雑収入
⑸
⑴ ~ ⑷ の 計 16,876,000 円 - 157,894 円 - 57 ,1 42 円 ● = 16 ,6 60 ,9 64 円
82,992 円 + 14,700 円 + 308 円 + 20 0, 00 0 円 = 298,000 円 ●
550,000 円 ●
4.資産の譲渡等の対価の額
2 + 3 = 334,217,702 円
5.課税売上割合
31 7, 55 6, 738 円
= 0.9501 … ≧ 95 %
33 4, 21 7, 702 円
⑼
∴全額控除
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Ⅲ
仕入れに係る消費税額の計算等(続き)
区
分
控除対象仕入税額
金
額
13 ,1 17 ,8 11 円
★
計
算
過
程
〔課税仕入れ等の税額の計算〕
1.棚卸資産の調整
4
4,500,000 円 ×
= 171,428 円 ●
10 5
2.課税仕入れに係る消費税額
⑴
当期商品仕入高
⑵
不動産仕入高
158,000,000 円 ●
6,000,000 円 ●
⑶
給与等負担金
39 ,0 00 円 ●
⑷
福利厚生費
⑸
広告宣伝費
160,000 円 + 20 7, 00 0 円 = 367,000 円 ●
⑹
接待交際費
30,000 円 - 2,400 円 + 27 1, 00 0 円 = 298,600 円 ●
⑺
旅費交通費
560,000 円 + 62 0, 20 0 円 = 1,180,200 円 ●
⑻
通信費
589,000 円 ●
⑼
燃料費
13 0, 00 0 円 - 32,500 円 + 600,000 円 + 12 8, 00 0 円 = 825,500 円 ●
⑽
消耗品費
⑾
修繕費
⑿
賃借料
⒀
租税公課
⒁
その他の営業経費
⒂
機械装置
9,800,000 円 ●
⒃
パソコン
1,000,000 円 ●
⒄
⑴ ~ ⒃ の 計 207,284,800 円
75 9, 30 0 円 - 3,300 円 + 56 ,1 60 円 + 12 8, 54 0 円 = 940,700 円 ●
2,658,000 円 ●
6,500,000 円 + 1, 90 0, 00 0 円 = 8,400,000 円 ●
228,000 - 22 8, 00 0 × 114,000 円 /1 ,1 40 ,0 00 円 ● +
2,020,000 円 - 14 1, 40 0 円 ● = 2,083,800 円
17 ,0 00 円 ●
15,536,000 円 - 450,000 円 = 15 ,0 86 ,0 00 円 ●
6. 3
207,284,800 円 ×
= 12,091,613 円
10 8
3.課税貨物に係る消費税額
882,000 円 ●
4.仕入れに係る対価の返還等に係る消費税額
6. 3
466,800 円 ×
= 27,230 円 ●
10 8
5.課税仕入れ等に係る消費税額の合計
171,428 円 + 12 ,0 91 ,6 13 円 + 88 2, 00 0 円 = 13,145,041 円
※区分経理して計算していた場合であっても、課税仕入れが合った場合には、採点する
⑽
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Ⅲ
仕 入 れ に 係 る 消 費 税 額 の 計 算 等(続 き)
区
分
金
額
計
算
過
程
〔調整対象固定資産に係る控除税額の調整の計算等〕
1.調整対象固定資産の判定
⑴
本社建物
5,400,000 円 × 10 0/ 10 5 = 5,142,857 円 ≧ 1, 00 0, 00 0 円
∴該当する
⑵
トラック
( 6,000,000 円 - 40 0, 00 0 円 ) × 100/105 = 5, 33 3, 33 3 円 ≧ 1,000,000 円
⑶
商標権
2,100,000 円 - 60 ,0 00 円 = 2, 04 0, 00 0 円
∴該当する●
2,040,000 円 ÷ 2 = 1, 02 0, 00 0 円
1,020,000 円 × 10 0/ 10 8 = 944,444 円 < 1, 00 0, 00 0 円
⑷
ソフトウエア
※1
2
∴該当しない●
5,200,000 円 × 10 0/ 10 8 = 4,814,814 円 ≧ 1, 00 0, 00 0 円
∴該当する
土地の造成費用は、調整対象固定資産に該当しない。●
居住用マンション及びリフォーム費用は、免税期間に取得しているため、何ら
調整はない●
3
運送用トラックは、仕入時に比例配分法により仕入税額控除の計算を行ってお
らず、また、転用を行っていないことから何ら調整はない●
4
ソフトウエアは、当課税期間が第3年度の課税期間に該当しないこと、また、
転用を行っていないことから何ら調整はない●
⑾
(無断複写・転載を禁ず)
Ⅲ
仕 入 れ に 係 る 消 費 税 額 の 計 算 等(続 き)
区
分
金
額
計
算
〔控除対象仕入税額の計算〕
13,145,041 円 - 27,230 円 = 13,117,811 円
⑿
過
程
(無断複写・転載を禁ず)
Ⅲ
仕 入 れ に 係 る 消 費 税 額 の 計 算 等(続 き)
区
分
金
売上げの返還等対価
額
2,4 99 円
に係る税額
計
算
過
程
〔売上げの返還等対価に係る消費税額の計算〕
★
6.3
42,857 円 ×
= 2, 49 9 円
108
貸倒れに係る税額
93 ,7 49 円
〔貸倒れに係る消費税額の計算〕
★
1,800,000 円
6.3
( 7,000,000 円 - 75 0, 00 0 円 ) ×
×
5,200,000 円 + 1, 80 0, 00 0 円
控 除 税 額 小 計
13 ,2 14 ,0 59 円
= 93 ,7 49 円
108
〔控除税額小計の計算〕
13 ,1 17 ,8 11 円 + 2, 49 9 円 + 93,749 円 = 13,214,059 円
Ⅳ
差引税額又は控除不足還付税額の計算
区
差
分
引
税
金
額
額
5 ,8 76,0 00 円
控除不足還付税額
円
計
算
過
程
〔差引税額又は控除不足還付税額の計算〕
19,090,134 円 - 13,214,059 円 = 5,876,075 円 → 5, 87 6, 00 0 円 ( 百 円 未 満 切 捨 )
Ⅴ
中間納付税額の計算
区
分
金
中 間 納 付 税 額
額
4 ,0 36,5 00 円
★
計
算
過
程
〔中間納付税額の計算〕
1.1月中間申告
1, 79 4, 00 0 円
= 448,500 円 ≦ 4, 00 0, 00 0 円
4
2.3月中間申告
1, 79 4, 00 0 円
× 3 = 1,345,500 円 > 1, 00 0, 00 0 円
∴申告必要
4
1, 34 5, 50 0 円 ( 百 円 未 満 切 捨 ) × 3 回 = 4,036,500 円
3.合計
4,036,500 円
Ⅵ
納付税額又は中間納付還付税額の計算
区
納
分
付
税
金
額
額
1 ,8 39,5 00 円
計
算
〔納付税額又は中間納付還付税額の計算〕
●
5,876,000 円 - 4, 03 6, 50 0 円 = 1,839,500 円
中間納付還付税額
円
⒀
過
程