CEQ8000 シリーズ SNP 解析 チュートリアルマニュアル

CEQ8000 シリーズ SNP 解析
チュートリアルマニュアル
CEQ8000 シリーズ SNP 解析 チュートリアルマニュアル
1
SNP 解析の手法に関して
p.3
2
消耗品に関して
p.4
3
DNA テンプレートに関して
p.4
4
PCR 用プライマーのデザインに関して
p.5
5
SNP プライマーのデザイン関して
p.5
6
SNP 反応
p.6
7
ポジティブコントロールの反応
p.8
8
CEQ による分析
p.9
9
データ解析
p.10
10
Locus Tag の作成
p.16
11
SNP Genotype の CSV 形式へのデータ抽出
p.18
12
再解析の方法
p.19
13
トラブルシューティング
p.21
本マニュアルは CEQ8000 シリーズにて SNP 解析を行う為の日本語チュートリアルマニュ
アルです。SNP 反応の詳細は Primer Extension Kit に同封されている英文マニュアルを参
照して下さい。CEQ8000 シリーズの取り扱い方法の詳細(本体やソフトウエア操作)は機
器に付属している英文本体マニュアルを参照して下さい。
2
CEQ8000series SNP Analysis
1 SNP 解析の手法に関して(一塩基伸長法・・・Single-Based Primer Extension Technology)
・ CEQ8000 シリーズではベックマンコールター社の特許である Single-Based Primer Extension Technology を用
いて SNP 解析を行っています。
(原理)
・ Single-Based Primer Extension とは、テン
プレート DNA の SNP 部位の 1 塩基手前が 3’
末端となるように設定したプライマーと、蛍
光標識した ddNTP を加えて 1 塩基の伸長反
応を行うことにより、SNP 部位のターゲット
塩基に対して相補的な ddNTP がプライマー
に結合した蛍光標識された DNA 断片を作る
手法です。
(フラグメントサイズの調整)
・ マルチプレックス SNP 解析を行う場合は、プ
ライマーの 5’末端側に polyA や polyT テー
ルを配置する事で DNA 断片の長さを調節し
ます。
・ この蛍光標識された DNA 断片を CEQ8000
シリーズで分析することで SNP 解析が可能
となります。
(マルチプレックス SNP 解析のデータ例)
3
CEQ8000series SNP Analysis
2 消耗品に関して
<ベックマンコールターより供給される SNP 解析専用試薬・消耗品>
製品名
使用回数
Part No.
Primer Extension Kit
A23201
100reaction
Primer Extension Kit の構成
保存温度
-20℃
価格
¥48,000
-20℃
¥20,000
保存温度
4℃
4℃
4℃
4℃
R/T
R/T
価格
¥123,000
¥15,500
¥29,000
¥8,000
¥30,000
¥28,000
・SNPStart Master Mix
・Control Sample
・Mineral Oil
・Sample Loading Solution
CEQ サイズスタンダード‐80(SNP 解析用)
608395
96well
<Kit 以外に必要な物・・・>
・SAP(Shrimp Alkaline Phosphatase)
・未反応 Dye のリン酸基を加水分解して解析結果に及ぼす影響を抑えます。
・SNP 反応用プライマー
・詳細は 5 ページを確認して下さい。
・DNase free H20
・DNase free tube
・サーマルサイクラー
・精製 PCR 産物(DNA テンプレート)
・PCR 産物精製試薬
・ExocucleaseⅠ/ Shrimp Alkaline Phosphatase
・各種 PCR 産物精製用カラム
<CEQ での分析時に必要となる消耗品>
製品名
キャピラリーアレイ 33-75B
セパレーションゲル(CEQ8000 用)
セパレーションゲル(CEQ8800 用)
セパレーションバッファ
サンプル用 マイクロタイタプレート
バッファ用 マイクロタイタプレート
Part No.
608087
608010
391438
608012
609801
609844
使用回数
8well×100Run
8well×12Run
8well×24Run
96well×4Run
96well×25 枚
96well×100 枚
3 DNA テンプレートに関して
・ DNA テンプレートは PCR 産物を使用します。アガロースゲルで非特異的産物がない事を確認して下さい。
・ PCR の特異性は Tm 値(アニーリング温度)の高いプライマーをデザインすることで向上します。
・ PCR 産物の精製(dNTP や PCR プライマーの除去)は確実に行って下さい。dNTP や PCR プライマーが残留
する事で SNP 反応の際に非特異的産物を生じる可能性があります。Exo/SAP(ExonucleaseⅠ/ Shrimp Alkaline
Phosphatase)による酵素処理、又はカラム精製などで完全に取り除いて下さい。どうしても特異的な PCR 産物
が得られない場合は目的とする特異的な PCR 産物をアガロースゲルから切り出して下さい。
・ SNP 反応を行う前に分光光度計でテンプレートの質と量を確認して下さい。
4
CEQ8000series SNP Analysis
4 PCR 用プライマーのデザインに関して
・ 高い Tm 値(70℃~75℃)で繰り返し配列を含まないような 25~32base(最適の長さは 27base)のプライマー
を設計して下さい。
・ 100~300bp の短い PCR 産物は相補的な結合やアーティファクトを少なくする事が出来ます。特にマルチプレッ
クス構築の場合には、十分に考慮する必要があります。
・ マルチプレックス PCR のプライマーの場合、PCR 産物がアガロースゲルで確認が出来るように PCR 産物のサ
イズが異なるように PCR 用プライマーの設計を行って下さい。
・ アガロースゲル上でのマルチプレックス PCR 産物の確認は SNP 反応を確実に行う為に役立ちます。プライマー
のデザインにはウエブ上のプライマーデザインサイト Primer3 を使用する事が出来ます。
http://www-genome.wi.mit.edu/genome_software/other/primer3.html
5 SNP プライマーのデザイン
・ SNP プライマーの設計は以下の点に注意して行って下さい。
・ 高い Tm 値(70℃~75℃)で繰り返し配列を含まないような 25~32base(最適の長さは 27base)のプラ
イマーを設計して下さい。
・ マルチプレックス SNP 解析を行う場合、反応生成物の長さが 26~79base となるようにプライマーの 5’
末端側に Poly A や Poly T テールを加える事によって primer の長さを調節します。SNP 産物のフラグメ
ント長さは少なくても 6base 間隔(最適は 8~10base 間隔)になるようにプライマーを設計して下さい。
・ テンプレートに相補的な部分の配列には Poly A or T テールに対して相補的な配列を含めないようにして
下さい。
・ センス配列でよいプライマーがデザイン出来ない場合、アンチセンス側で SNP プライマーをデザインし
て下さい。上記の設計条件でプライマーがデザイン出来ない場合は条件を少し緩めてデザインして下さい。
その場合、マルチプレックスに組み込む前に SNP 反応が特異的に行われる事を確認して下さい。
・ 合成過程によって出来る長さの異なるプライマーの影響をなくす為に、HPLC や PAGE での精製を行っ
てして下さい。長さの異なるプライマーの存在は解析結果に影響を及ぼします。
・ ヘアピン構造やプライマーダイマーを作らないような配列を設計して下さい。
・ 配列の組成や色素により SNP 反応産物の移動度が異なります。その結果理論値と実測値が異なる場合が
あります。
5
CEQ8000series SNP Analysis
6 SNP 反応
試薬調整
PCR チューブに試薬をリストに順に加え、試薬調整は氷上にて行って下さい。
SNPStart Master Mix
DNAse RNAse free PCR grade water
SNP プライマー
DNA テンプレート
トータルボリューム
テンプレートサイ
ズ
(kbp)
0.1
0.3
0.5
0.7
0.9
2.0
4.0
6.0
8.0
10.6
ng
for 100 fmol
6.5
19.5
32.5
45.5
58.5
130
260
390
520
650
‐‐‐
‐‐‐
0.1~1.0μM
1~100fmol
‐‐‐
4.0μL
‐‐‐
‐‐‐
‐‐‐
10.0μL
・ DNA テンプレートは左表に従って必要な量を用意して
下さい。
・ SNP プライマーの最終濃度は 0.2μM、テンプレート量
は 100fmol からはじめて下さい。
・ マルチプレックス SNP 解析を行う場合、各プライマー
の最終濃度が 0.2μM となります。
・ マルチプレックス SNP 解析を行う場合、
CEQ8000 での
解析結果(Raw データのピークの高さ)を元に各プライ
マーの濃度又はテンプレート量を加減してシグナルバラ
ンスを最適化して下さい。
・ SNPStart Master Mix には glycerol を含む粘性のある
液体です。ピペット操作はゆっくりと行って下さい。
SNP 反応
90℃
・ シングルプレックス反応を行う場合は 24~30 サイクル
で、マルチプレックス反応を行う場合は 30~40 サイクル
での SNP 反応を行って下さい。
(データ結果を基に調整
して下さい。
)
10 秒
25 サイクル
45℃
20 秒
→ 4℃
Hold
・ Ramping stage のないサーマルサイクラーを使用する場
合は、45℃ 20 秒のステップの後に 72℃ 30 秒のステッ
プを加えて 3 ステップでの SNP 反応を行って下さい。
・ 最適な結果を得る為に、正確な温度制御機能やヒートリ
ッドを持ち、各ステップの間に ramping stage のあるサ
ーマルサイクラーをお使い下さい。
6
CEQ8000series SNP Analysis
SAP による後処理
SNP 反応後の溶液に SAP mixture を加えてインキュベートします。
Shrimp Alkaline Phosphatase
SAP Buffer
DNAse/RNase Free PCR Grade Water
トータルボリューム
37℃
65℃
30 分
15 分
→ 4℃
1U/μL
‐‐‐
0.25μL
1.30μL
1.45μL
3.0μL
・ 長期保存をする場合は‐20℃にて保存して下
さい。
・ SAPによる後処理後にすぐに分析をする場合
は、4℃または氷上で保存して下さい。
Hold
CEQ 用サンプル調整
① 下の表のようにサンプルを調整し、サンプル用マイクロタイタプレートに分注します。
SNP 反応溶液
Size Standard 80(P/N 608395)
Sample Loading Solution(SNP キットに付属)
0.5μL
0.5μL
39μL
・Size Standard 80 は使用前に室温に戻してピペットにてよく攪拌して下さい。
② ミネラルオイルをサンプルの上に一滴ずつ加えます。
③ バッファ用マイクロタイタプレートにセパレーションバッファを 8 分目程度入れて下さい。なおサンプ
ルが 8 ウエル分無くても、バッファプレートには必ずサンプルのある列すべてのウエルにバッファを入
れて下さい。
④ CEQ8000 シリーズによる分析は 9 ページ以降をご確認下さい。
7
CEQ8000series SNP Analysis
7 ポジティブコントロールの反応
試薬調整
滅菌済みの PCR チューブに反応試薬などを加えていきます。
SNPStart Master Mix
Positive Control
DNAse RNAse free PCR grade water
トータルボリューム
4.0μL
1.0μL
5.0μL
10.0μL
SNP 反応
90℃
10 秒
25 サイクル
45℃
20 秒
→ 4℃
Hold
SAP による後処理
SNP 反応後の溶液に SAP mixture を加えてインキュベートします。
Shrimp Alkaline Phosphatase
SAP Buffer
DNAse/RNase Free PCR Grade Water
トータルボリューム
37℃
65℃
30 分
15 分
→ 4℃
Hold
1U/μL
‐‐‐
0.25μL
1.30μL
1.45μL
3.0μL
・ 長期保存をする場合は‐20℃にて保存して下
さい。
・ SAPによる後処理後にすぐに分析をする場合
は、4℃または氷上で保存して下さい。
CEQ 用サンプル調整
CEQ 用サンプル調整に関しては 7 ページの CEQ 用サンプル調整を参照して下さい。
8
CEQ8000series SNP Analysis
8 CEQ による分析
① 分析の前(約30分程度)に、手動でキャピラリーを 50℃に暖めます。この作業(pre heat)は必ず行って下
さい。Pre heat を行わないと、不適切な分離が生じます。
1.CEQ 本体および PC を立ち上げます。
2.RUN 画面のプルダウンメニューから[Direct Control] → [Capillary Temperature]を選択します。
3.表示されたダイアログボックスより Temperature を 50℃に設定します。
4.Wait for temperature to be reached をチェックして Start をクリックします。
② CEQ にサンプルプレート、バッファプレートをセットして分析開始します。
使用する泳動条件(method)は SNP‐1 に設定して下さい。
( 注意 )
サンプルプレートやバッファプレートのセットアップ、キャピ
ラリーアレイやゲルカートリッジのセットアップ、サンプルシ
ートの作成や分析開始方法などの詳細は英文本体マニュアル、
および日本語 Tutorial Manual を参照して下さい。
9
CEQ8000series SNP Analysis
9 データ解析
① メインメニュー画面より、Fragment Analysis Module を立ち上げます。
② 起動した画面(Study)より Raw Data を選択して OK をクリックします。
こちらをクリック
③ Select Raw Data 画面より解析するデータを選択して Next≫をクリックします。
List View
List View
List View タブをクリックし、解析したいデー
タをAvailableエリアからSelectedエリアに移
動させます。
Plate View
Plate から目的のプレートを選択し、Current
Plate エリアから解析したいデータを選択しま
す。
(Selected Wells エリアに表示されます。
)
データを移動
Plate View
データを選択
10
CEQ8000series SNP Analysis
④ Analysis Parameters 画面が表示されますので、Select Analysis Parameter Set のプルダウンメニューより
DefaultSNPAnalysisParameter を選択して Edit をクリックして解析パラメータの設定を行います。
⑤ Edit Fragment Analysis Parameter 画面より SNP 解析用のデフォルトパラメータを設定します。
(A)
(B)
(C)
(D)
General タブより Slope Threshold を 30 にします。
General タブより Relative peak height threshold を 20 にします。
General タブより Allele Identification の SNP Analysis にチェックを入れます。
Advanced タブより Dye Mobility Calibration を SNP ver.2 にします。
11
CEQ8000series SNP Analysis
⑥ 解析パラメータの設定が終了したら Save As をクリックし、名前をつけて解析パラメータを保存します。
④~⑥の作業は SNP 解析用基本パラメータの作
成作業です。パラメータ設定後は④~⑥の作業は
飛ばして下さい。
なお解析パラメータを誤って削除・編集してしま
った場合は④~⑥の作業を再度行って下さい。
⑦ 再度 Analysis Parameter 画面が表示されますので、Next をクリックします。解析パラメータをすでに設定して
いる場合は Select Analysis Parameter Set のプルダウンメニューより保存済みのパラメータを選択して Next≫
をクリックします。
⑧ Analyze Date 画面より Analyze をクリックし、解析が終了したら Next≫をクリックします。
12
CEQ8000series SNP Analysis
⑨ Select Result Data 画面の Selected エリアに解析後のデータが表示されますので、Finish をクリックします。
以前解析したデータを一緒に開く場合は、下記を参照して
下さい。
List View
List View タブをクリックし、解析したいデータを
Result Date エリアから Selected エリアに移動させます。
Plate View
Plates から目的のプレートを選択し、Current Plate エ
リアから解析したいデータを選択します。(Selected
Wells エリアに表示されます。
)
List View
データを移動
Plate View
データを選択
13
CEQ8000series SNP Analysis
⑩ 解析が終了すると下図のような画面(データの一覧表 Result Set View)が表示されますので、ピークデータを
確認する場合は Results エリアよりデータを選択してから右クリックして、表示されるメニューから項目を選択
します。
・
・
・
・
・
・
Show Single Result
Show Stacked Graph
Show Overlay Graph
Exclude Results
Include Results
Show Excluded
波形データを 1 つずつ表示します。
複数の波形データを並べて表示します。
複数の波形データを重ね合わせて表示します。
不要なデータを非表示(今後の解析に使用しない)にします。
(紫色に表示)
非表示にしたデータを表示させます。
(灰色に表示)
Exclude したデータを表示させます。
(紫色に表示)
データを選択して右クリック
Single Result
Overlay Graph
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CEQ8000series SNP Analysis
Stacked Graph
(画像データとしての波形データの取り出し)
画像データとして取り出したい波形データを選択して画面上を右クリッ
クし、表示されたメニューより Copy を選択します。貼り付け先のプログ
ラム(Word など)を立ち上げて貼り付け作業(Ctrl+V)を行って下さい。
(Stacked Graph のプリントアウト)
Stacked Graph を表示して適度な大きさに調整します。
プルダウンメニューの File から Print Screen の Main Window を選択し
て下さい。
うまく解析出来ていないデータは再分析や再解析を行って下さい。
再分析は p.21 のトラブルシューティングに従って行って下さい。
再解析は p.19~p.20 を確認して下さい。
15
CEQ8000series SNP Analysis
10 Locus Tag の作成
① プルダウンメニューの Analysis から Analysis Parameters を選択します。
② Analysis Parameters 画面の Select Analysis Parameter Set より登録している解析パラメータを選択して、Edit
をクリックします。
③ Edit Fragment Analysis Parameters 画面より、SNP Locus Tags を選択して New Locus をクリックします。
④ SNP Locus Tag Editor より Locus Tag、Locus Name、Apparent Fragment Size を入力して OK をクリックし
ます。
⑤ すべての Locus Tag の作成が終了したら Save をクリックして Analysis Parameters 画面を閉じます。
作成した
Locus Tag
はこちらに
表示
Apparent Fragment Size は検出されたピークの
実測サイズを入力して下さい。Heterozygous の場
合は各ピークの中間の値を入力して下さい。
⑥ Result Set View 画面から Locus を設定するデータを選択して右クリックします。表示されたメニューの
Reanalyze Result から Using Additional/Edit Locus Tags を選択します。
この作業を行うときは Results Set View
以外の画面(Single Result 画面など)はす
べて閉じて下さい。
16
CEQ8000series SNP Analysis
⑦ Reanalyze Result 画面の Available エリアより目的の Locus Tag を Selected エリアに移動して Next≫をクリッ
クします。
⑧ Analyze をクリックして、解析が終了したら Finish をクリックします。
Locus List を移動
⑨ Study Explorer より Data タブを選択肢、Fragments List をダブルクリックします。
⑩ Exclusion Filter Set エリアの[Name]より[Allele ID]を、
[Operator]より[=]を選択して Apply をクリ
ックし、Allele ID がついていないフラグメントデータを除外します。
⑪ Fragments エリアより RN を選択してから右クリックし、Select Columns をクリックします。
⑫ 表示された画面(Solumn Selector)より Selected Columns より必要な情報が入ったカラムを残します。
17
CEQ8000series SNP Analysis
11 SNP Genotype の CSV 形式へのデータ抽出
① プルダウンメニューの File から Export Fragments/Genotypes を選択します。
② Export Fragments/Genotypes As 画面の Save as Type から CSV を選択します。
③ Export が完了したら allele ID などを CSV 形式に変換することが出来ます。
18
CEQ8000series SNP Analysis
13 再解析の方法
① Single Result、Stacked Graph、Overlay Graph をすべて閉じ、再解析したいデータを Results 画面より選択して
右クリックします。
② 表示されたメニューより Reanalyze Results → Using New Parameters を選択します。
③ Analysis Parameters 画面の Select Analysis Parameter Set より DefaultSNPAnalysisParameter を選択して
Edit をクリックします。
19
CEQ8000series SNP Analysis
④ Edit Fragment Analysis Parameters 画面より SNP 用のパラメータを設定します。
(A) General タブより Slope Threshold を変更します。
・ピークの傾きを意味します。ブロードピークがある場合は数字を小さくして下さい。
デフォルト値は 30 です。
(B) General タブより Relative peak height threshold を変更します。
・一番高いピークに対する threshold を意味します。ピーク間の高さの差が大きい場合は
数字を小さくして下さい。デフォルト値は 20 です。
(C) Advanced タブより Dye Spectra の Use system dye spectra にチェックを入れます。
・Raw データでのピークの高さが 80,000 以上ある場合はチェックを入れてください。
⑤ パラメータを設定したら Save As より名前をつけてパラメータを保存してください。
(A)
(B)
(C)
⑥ Analysis Parameters 画面より Next≫をクリックします。
⑦ Reanalyze Data 画面より Analyze をクリックし、再解析が終了したら Finish をクリックします。
20
CEQ8000series SNP Analysis
14 トラブルシューティング
トラブル
原因
Allele ピークのシグ
SNP 用プライマーの量が少ない為。 プライマーやテンプレートの量を増やして下さい。
ナルが弱い時
テンプレートの旅が少ない為。
増幅しにくい為。
解決策
アガロースゲル電気泳動や分光光度計にてテンプレートの純度と濃度を
再確認して下さい。
Raw データでのピークの高さが5,000~80,000 になるようにSNP 反応後
のサンプルアプライ量(通常は 1 ウエルあたり 0.5μL)を調整して下さい。
PCR 後に Exo/SAP の不活性化が完
Exo/SAP に添付されているマニュアル等を確認してExo/SAP の不活性化
全に行われていない為。
を下さい。
PCR で使用したバッファや添加物
カラム精製でのテンプレート精製を行って下さい。
が持ち越されている為。
目的の Allele 以外
非特異 PCR 産物が混じっている為。 PCR の条件を見直して単一の PCR 産物ができるようにして下さい。アニ
の余計なピークが
ーリング温度を上げる事で改善されることがあります。それでもエキスト
出る
ラバンドが出来るときには PCR 用プライマーの再設計が必要となりま
す。
PCR 後の Exo/SAP による後処理が
古い Exo/SAP を使用する場合、PCR 後の後処理が不十分な場合がありま
不十分な為。(PCR プライマーや
す。 Exo/SAP の濃度を上げるか、インキュベート時間(37℃)を延ばし
dNTP が持ち越されています。
)
てみて下さい。PCR 用プライマーが残留する事で余計な反応が生じます。
SNP 反応後の SAP による後処理が
古い SAP を使用する場合、SNP 反応後の後処理が不十分な場合がありま
不十分な為。
す。 SAP の濃度を上げるか、37℃のインキュベート時間を延ばして下さ
詳しくは Exo/SAP に添付されているマニュアル等を確認して下さい。
い。詳しくは SAP に添付されているマニュアル等を確認して下さい。
Raw データのピークが振り切って
テンプレート量や SNP プライマー量を再調整して下さい。
いる為。
Raw データでのピークの高さが5,000~80,000 になるようにSNP 反応後
のサンプルアプライ量(通常は 1 ウエルあたり 0.5μL)を調整して下さい。
ピーク同士が近すぎる為。
SNP 用プライマーの再設計を行って、ピーク間隔を空けて下さい。
サイズスタンダードが正しく認識し
サイズスタンダードの近くに A の Allele を配置しないように SNP プライ
ていない為。サイズスタンダードの
マーを再設計して下さい。またピークが高すぎるときは SNP 反応後のサ
ピークに近い Allele のピークがあま
ンプルアプライ量(通常は 1 ウエルあたり 0.5μL)を調整して下さい。
りにも高すぎるとサイズスタンダー
ドを認識しないことがあります。
データ解析しない
Raw データでのサンプルピークの
Raw データでのピークの高さが5,000~80,000 になるようにSNP 反応後
高さが適正でない為
のサンプルアプライ量(通常は 1 ウエルあたり 0.5μL)を調整して下さい。
テンプレート量や SNP プライマー量を再調整して下さい。
サイズスタンダードを検出していな
サイズスタンダードを使用する前にピペットでよく混ぜて下さい。
い。
サイズスタンダードの量が少なすぎると検出しなくなります。1well あた
サイズスタンダードを正しく認識し
サンプルアプライ量が多すぎるとサイズスタンダードのピークが検出し
りサイズスタンダードの量は 0.5μL となります。
ていない為。
なくなります。Raw データでのピークの高さが 5,000~80,000 になるよ
うに SNP 反応後のサンプルアプライ量(通常は 1 ウエルあたり 0.5μL)
を調整して下さい。
88base のサイズスタンダードが検
分析前にキャピラリーを 50℃に暖めて下さい。
(p.9 参照)
出していない為。
誤った泳動条件を使用している為。
泳動条件は SNP-1 を選択して下さい。
ピークを正確に認識していない為。
解析パラメータを変更して再解析を行うことで、データ解析が出来る事が
あります。p.19~p.20 に従って再解析を行ってください。
21
CEQ8000series SNP Analysis
(トラブルデータ例)
① 目的の Allele 以外のピークが出る(PCR 産物の精製が不十分な場合)
PCR プライマーや dNTP の残留
非特異 PCR 産物の残留
② サイズスタンダードの誤認識サンプルアプライ量が多すぎ(Raw データでのピークの高さが 80,000 以上ある)
、
かつサイズスタンダードの近くに Allele A が設定されている為にサイズスタンダードを誤認識している。
アプライ量の最適化前
アプライ量の最適化後
ピークが振り切っている
サイズスタンダードを認識。
サイズスタンダードを
認識していない。
22
CEQ8000series SNP Analysis
③ 過剰アプライと再解析の効果
サンプルを過剰にアプライしている為に Raw データでのピークの高さが 80,000 を超えており、
2 つの Heterozygous を Homozygous として解析しています。こういった場合、再解析(p.19~p.20)の項目で、
Dye Spectra の Use system dye spectra にチェックを入れて再解析する事で正確なデータを得られる事がありま
す。なお再解析しない場合はアプライ量を減らして再分析を行って下さい。
サンプルを過剰にアプライしている。
(Raw データでのピークの高さが 80,000 以上ある。
)
HeterozygousをHomozygousとして解析している。
23
再解析することで正確に Homozygous を認識。
CEQ8000series SNP Analysis
ベックマン・コールター株式会社
本社
〒105-0001
お客様専用
e-mail
東京都江東区有明 TOC ウエストタワー13F
0120-82-6777
[email protected]
Tel 03-6745-4704
Fax
03-5530-8645
URL http://www.beckmancoulter.co.jp
No. L - 0020 - A 0805