資料2(PDF:652KB)

資料 2
蚊が媒介する
ウイルス感染症
小林保健所健康づくり課
疾病対策担当
平成28年7月21(木)
平成28年度 小林保健所運営協議会
資料提供:宮崎県健康増進課感染症対策室
今日の内容
①蚊媒介感染症について
②日常生活・流行地渡航での注意点
③国・県の対策
④蚊のモニタリング調査について
蚊媒介感染症について
●デング熱
●チクングニア熱
●ジカウイルス感染症
蚊の吸血を介して(ヒトー蚊ーヒト)感染をおこすことが特徴
ウイルスに感染した蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖し、
その蚊が他者を吸血することでウイルスが感染する。
媒介蚊:ネッタイシマカ ・ ヒトスジシマカ
デング熱
1 病原体
フラビウイルス科フラビウイルス属のデングウイルス
2 疫学
流行地:アジア、中東、アフリカ、中南米、オセアニア地域
患者数:年間1億人程度
日 本:2014年には、国内感染例が162例報告された。
3 病態および分類
潜伏期間:3∼7日
症
状:発熱、皮疹等(無症候性感染:50∼80%)
通常は1週間前後で回復
デング熱患者の発疹
チクングニア熱
1 病原体
トガウイルス科アルファウイルス属のチクングニアウイルス
2 疫学
流行地:中南米、アジア太平洋地域を中心に世界的に拡大。
患者数:年間約100万人程度
日 本:年間10例前後(渡航歴のある輸入症例のみ)
国内感染例はない。
3 病態および分類
潜伏期間:通常3∼7日
症
状:発熱・関節痛・発疹(無症候性感染:3∼28%)
デング、ジカと比較して四肢を中心とした関節痛症状が強い。
チクングニア熱の関節腫脹
ジカウイルス感染症
1 病原体
フラビウイルス科フラビウイルス属のジカウイルス
2 疫学
1947年∼ウガンダのジカ森林のアカゲザルから初めて分離。
2007年∼ミクロネシア連邦のヤップ島での流行
2015年∼中南米、カリブ海領域で流行が拡大
日本では10例(渡航歴がある輸入症例のみ)
3 病態および分類
潜伏期間:通常2∼7日
症
状:軽度の発熱。発疹等で通常2∼7日で回復
(無症候性感染:約80%程度)
人の症候性感染をジカウイルス病、
胎児への垂直感染により小頭症などの先天異常をきたした場合を
先天性ジカウイルス感染症と分類する。
媒介蚊について
国内には生息せず
新宿区定点におけるヒトスジシマカの季節消長
幼虫の発生源の比較
日常生活での予防
①蚊の発生を予防
小さな水たまりをつくらない
植木鉢の受け皿
空き缶やペットボトルに溜まった水
放置されたブルーシート等
ヒトスジシマカ
②蚊に刺されない工夫
虫除けスプレー等蚊忌避剤の使用
できるだけ肌を覆う服装で過ごす
早朝、日中、日没前後にヤブや木陰で刺されやすい
流行地 渡航の際の注意点
①蚊に刺されないこと
ネッタイシマカ
室内でも長袖・長ズボンの着用、
蚊の忌避剤を使用(日本製も効果あり。定期的な塗り替えを)
②滞在中は性行為感染のリスクを避ける
男性は最低8週間、パートナーが妊娠中では妊娠期間中、注意
帰国後
ジカウイルスの症状が「ある場合は、男性は最低6ヶ月間、安全な性行動をとる
女性は、胎児への感染リスクを考慮し最低8週間は妊娠を控える
③妊婦はジカウイルス感染症が発生している
地域の渡航は避ける
④帰国後2週間は蚊に刺されないように注意する
蚊のモニタリング調査について
県内観光地等における蚊の生息状況及びデングウイルス等の保有状況
を調査し、明らかにすることで、県内での蚊媒介感染症の発生及びまん延
の防止に役立てる。
実施地点及び採取実施主体
No.
実施地点
採取実施主体
1
鵜戸神宮
日南保健所
2
えびの高原
小林保健所
3
西都原古墳群
高鍋保健所
4
高千穂神社
高千穂保健所
5
宮崎市中央公園
衛生環境研究所
★一カ所に一人が立ち、8分間、飛来する蚊の成虫を捕虫網で捕らえる(人囮法)
えびの高原(小林保健所)
ポイント1(駐車場横)
ポイント3(スケート場横)
ポイント2(遊歩道休憩所)
ポイント4(交番横)
まとめ
①蚊が媒介するウイルス感染症について理解を深める。
②蚊の発生を防ぐため、身近にできることから、対策を行う。
③流行地への渡航には正しい知識で自分と周囲への感染を防止
④国、県等が発信する情報に注意する。
蚊のモニタリング調査について
行動計画に基づき、調査を実施
1 事業目的
県内観光地等における蚊の生息状況及びデングウイルス等の保有状況を調査し、
明らかにすることで、県内での蚊媒介感染症の発生及びまん延の防止に役立てること
を目的とする。
2 事業内容
(1)蚊の採取(採取ポイントは実施地点ごとに4ポイント=2名×2カ所)
(2)蚊の搬入(採取実施主体が採取当日中に衛環研に搬入する。)
(3)採取した蚊からのデングウイルス等の検出(衛生環境研究所)
3 実施時期
毎年6月から9月までの4か月間、毎月1回を目途に計4回実施。
蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針
第1 平常時の予防対策
国、都道府県等:平常時及び国内感染症例発生時の手引き(国)及び具体的な行動計画の整備。
都道府県等:大規模公園など注意を要する地点における継続的な蚊の密度調査、幼虫蚊
の発生源対策、成虫蚊の駆除、長時間滞在する者への注意喚起等の実施。
第2 発生動向の調査の強化
国:検査法の整備、海外における蚊媒介感染症の発生動向の把握。
国、都道府県等:患者検体の確保、病原体の遺伝子情報の解析等。
第3 国内感染のまん延防止対策
都道府県等:積極的疫学調査の実施、推定感染地の特定、市町村への蚊の駆除の指示等。
市町村:都道府県の指示の下、推定感染地の蚊の駆除等の実施。
第4 医療の提供
国:診療の手引きの提供、医療関係者間の相談・協力体制の構築。
国、都道府県等:医療関係者への情報提供及び普及啓発。
蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針
第5 研究開発の推進
国:蚊媒介感染症の病態解明、ワクチンや迅速診断法の開発、効果的な蚊の駆除方法
の検討、媒介蚊の分布調査など、蚊媒介感染症対策に資する研究の推進。
研究機関間の連携体制の整備。
第6 人材の養成
都道府県等、市町村:蚊媒介感染症や媒介蚊に関する知識・技術を有する職員の養成。
国:都道府県等及び市町村における研修の中核を担う人材の養成。
第7 国際的な連携
国:WHOなどの国際機関や諸外国の政府機関との連携の強化及び情報交換の推進。
海外流行国における対策への協力。
第8 対策の推進体制と普及啓発の充実
都道府県等:蚊媒介感染症対策会議の設置、同会議における定期的な対策の検討・見直し及び訓練
の実施。
国、都道府県等、市町村:住民への蚊媒介感染症に関する知識の普及。
宮崎県蚊媒介感染症対策行動計画について
1 計画の基本的な考え方
(1)根拠:指針第1の3を踏まえ作成
(2)対象とする感染症
デング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症
(3)各実施主体
①県等(健康増進課、県保健所、衛環研、宮崎市保健所)
②市町村
③医療機関
④施設管理者等
⑤県民
2 対策の目的
蚊の発生抑制、早期診断体制の整備等の平時からの備え
国内感染患者発生時には感染拡大を防止
宮崎県蚊媒介感染症対策行動計画について
3 発生段階の考え方
(1)「患者未発生時」、「国内発生時」、「県内発生時」の
3段階に設定
発生段階
定義
患者未発生時
国内感染患者※が発生していない段階
国内発生時
患者が県外で感染した(媒介蚊に刺され
た)と推定される段階
県内発生時
患者が県内で感染した(媒介蚊に刺され
た)と推定される段階
※ 国内感染患者とは、
発症前2週間以内の海外渡航歴がない者において
症状や検査所見等から、デング熱、チクングニア熱又はジカウイルス感染症
と診断された者をいう。
蚊のモニタリング調査について
調査地点決定の経緯
県内の観光客数及び地域性を考慮し、①高千穂神社②鵜戸神宮
③西都原古墳群④えびの高原の4地点を選定。
また衛生環境研究所の研究事業として、昨年から⑤宮崎市中央公
園で蚊の調査を実施していることから、継続性を考慮してモニタリン
グ地点に加え、5地点を案として選定。
平成27年度宮崎県蚊媒介感染症対策会議(平成28年1月15日)
平成27年度宮崎県感染症対策審議会(平成28年1月29日)
決定
蚊のモニタリング調査について
5 その他
・モニタリング調査の結果は、宮崎県蚊媒介感染症対策会議にて報告。
・採取した蚊からウイルスが検出された場合
直ちにその旨を公表
採取地点の蚊の駆除を実施
・保健所職員等に対し蚊の採取方法等についての研修を実施する。
・採取に必要な備品等は衛生環境研究所で購入し、配付する。