重点施策 - 豊田市

重点施策
実践計画-7
1. 重点施策の趣旨
前期実践計画期間内(2017 年度~2020 年度)において展開する施策のうち、基本構想の将
来都市像「つくる
つながる
暮らし楽しむまち・とよた」と、めざす姿「社会とのつなが
りの中で安心して自分らしく暮らす市民」、「魅力あふれる多様で個性豊かな地域」、「未来を
先取る活力ある都市」の実現に向けた重要課題に対し、特に重点的・分野横断的に取り組む
施策を「重点施策」として取りまとめています。
「重点施策」に位置づけた実践計画事業を優先的・重点的に実施することで、他の分野別
の施策・事業を牽引し、計画全体の着実な推進を先導していきます。
2. 重点施策
重点施策は、下記のように、めざす姿の実現に向けた3つの施策で構成しています。
〔めざす姿〕
〔重点施策〕
重点施策1
超⾼齢社会への適応
社会のつながりの
中で安⼼して
⾃分らしく暮らす市⺠
多様なつながりの中で、互いを
認め、学び合いながら、一人ひと
りが個性や能力を発揮し、支え
合う力が生かされる社会の実現
をめざします。
魅⼒あふれる
多様で個性豊かな
地域
安⼼して⾃分らしく暮らすことが
できる多世代共⽣のまちの実現
未来を先取る
活⼒ある都市
自動車産業で培ってきたものづ
くりや多様な地域資源を最大限
に生かして、新たな価値を創造
し、世界に向けて発信する都市
の実現をめざします。
重点施策2
産業の強靭化
暮らしと活⼒を⽀える強固な
経済基盤のあるまちの実現
重点施策3
暮らしてよし・訪れてよしの
魅⼒創出
地域特性を生かした地域づくりが
主体的に取り組まれ、多様なラ
イフスタイルが可能な個性豊か
な 地 域社 会 の 実 現 を め ざ し ま
す。
定住・交流⼈⼝を引き付ける
魅⼒あるまちの実現
※施策の推進に当たっては、「学び」の視点に基づき取組を展開していきます。
実践計画-8
超高齢社会への適応
~安心して自分らしく暮らすことができる多世代共生のまちの実現~
■めざす姿
多世代が様々に交流、共生する地域の中で、年齢や身体の状態、家庭環境等にかかわらず、
社会と関わりを持ちながら、だれもが安心して、健やかに、自分らしく暮らしている。
■2025年までに実現したい具体的な状態
〇まちぐるみでの健康づくりや、地域活動、社会活動などが活発に行われており、その結
果として住民の健康寿命が延伸しています。
〇子どもや若者が地域社会の一員としてそれぞれの能力を発揮し、育つ環境が整っていま
す。
〇多様な学びや経験の場が存在し、高齢期になっても自らの意思や選択により、活躍する
ことができる機会や場、そこにつながる仕組みが整っています。
〇住民に寄り添った相談が地域の拠点で行われています。また、必要となる公的な支援と、
地域の支え合いによる支援を総合的に受けることができる仕組みが構築されています。
〇専門職から地域の住民まで役割を担い連携する中で、支援を提供する担い手として活躍
しています。担い手は地域、大学、事業所、NPO、海外など多方面から積極的・戦略
的に確保されています。
〇在宅医療と介護の連携体制が確立し、高齢者をはじめ支援を必要とする住民が、切れ目
のないサービスの利用により、在宅生活を継続できる環境が整いつつあります。また、
入院・入所が必要になった場合に利用できる医療・介護環境が計画的に確保されていま
す。
〇育児、介護等の家族の負担が軽減し、子育てや介護と仕事の両立がしやすい環境が整備
されています。その結果、子育て世代は安心して子どもを生み育てることができ、合計
特殊出生率も向上しています。
〇都市機能・生活機能が集約された利便性の高い都心や拠点地域核等、又は住み慣れた地
域で、自らの選択で、ライフスタイルやライフステージに応じた住み替え、多世代同居・
近居など、多様な暮らし方が実現できる多世代共生型の都市機能・住環境の整備が進め
られています。
〇共助による支え合いと、それを補完する介護ロボットや見守りなど日常生活を支援する
技術、運転支援、自動運転技術などの先進技術を積極的・戦略的に活用できる仕組みが
整い、普及が進み、人にやさしく、豊かな暮らしを支える生活環境が向上しています。
実践計画-9
■まちの状態指標
指
標
名
現状値(把握年度)
健康寿命
めざす
方向
男性 79.5 歳、女性 83.6 歳(H22)
↑
1.63(H25)
↑
合計特殊出生率
(調整中)
(調整中)
■施策の背景
【人口構成、ライフスタイルの変化】
〇本市では、2025 年頃には急速な後期高齢者数の増加、2055 年頃までは 65 歳以上の高齢者
数の増加や高齢化率の上昇など、人口構成の大きな変化が見込まれます。
〇また、核家族世帯や単独世帯の割合が増加しており、特に高齢者単独世帯数は、年々増加
しています。
〇合計特殊出生率は、約 1.6 程度で推移しており、全国、愛知県と比較して高い数値ですが、
少子化は依然として進んでいます。
【家庭や地域での課題の多様化、複雑化】
〇人口構成、ライフスタイルの変化等に伴い、育児・介護の同時負担をはじめ、認知症や障
がい、生活困窮、ひきこもり、児童虐待など、家庭や地域が抱える課題は複雑化、多様化
しており、住民に寄り添った横断的、包括的な支援を提供することが必要です。
【高齢者を取り巻く環境】
〇高齢化の進展に伴い、本市の要支援、要介護認定者数は増加傾向にあり、今後も更なる増
加が見込まれることから、個人又は地域ぐるみでの健康づくり、介護予防の取組の一層の
展開が必要です。
〇シルバー人材センターや高齢者クラブは、今後も高齢者の社会参加の場や機会の一つとし
て期待されますが、ライフスタイルの変化や定年延長等の影響もあり、会員数等は減少傾
向にあります。多様な考え方や価値観を持つ高齢者が増える中、社会参加、活躍の場や機
会の充実が必要です。
〇入所の必要性が高い特別養護老人ホーム入所待機者は、2016 年3月現在で 203 人です。
また、国の推計では 2025 年には本市の介護人材が約1千人不足すると見込まれています。
今後、ますます介護需要が高まることが見込まれることから、計画的なサービスが提供で
きる環境を整える必要があります。
〇豊田地域医療センターでは、高齢者の急増に伴う医療需要への対応として、高齢者医療の
充実を図るとともに、在宅医療の連携拠点として、訪問診療、家庭医の養成、医療・介護
の連携強化などの在宅医療を支える取組を展開しています。
実践計画-10
【子育て環境の変化】
〇出産年齢の高齢化[2005 年:35 歳以上の出産が全体の 13.1%⇒2014 年:22.5%]やひと
り親世帯の増加など、子育て環境が変化しています。また、共働き家庭の増加や家庭と地
域との関係の希薄化等により、放課後の子どもの孤立化が懸念されています。
○次代を担う子どもたちが、地域の中で育つ環境、安心して子育てができる環境の充実が必
要です。
【都市機能・住環境】
〇広大な市域の中で、産業、人口が集中する都市部、豊かな自然環境を有する山村部を併せ
持ち、地域特性に応じた多様なライフスタイルを実現できる可能性を有しています。
〇また、中学校区単位で地域自治の仕組みが確立しており、あわせて高齢者の介護・福祉・
保健・医療の相談窓口である地域包括支援センターや、生涯学習、地域活動や交流の場で
ある交流館が整っています。
〇本市は自動車分担率が高いことからも、将来的に買い物、通院など日常生活に必要な活動
が制約されるとともに、外出機会が減少するおそれがあります。
■施策の柱・主な実践計画事業
No.1 次代を創る健康で活力ある生涯活躍の仕組みの構築
〇世代や対象を問わず誰もが、自らの希望する方法で、楽しみながら気軽に健康づく
概要
りに取り組むことができる風土、環境づくりを進めます。
〇子ども、若者が地域社会の一員として地域活動、社会活動に参加する中で、学びや
生き抜く力を身に付ける機会や場を充実します。
〇高齢期になっても地域社会の中で、生きがいを感じながら暮らすことができる学び
の場や、気軽に自らの意思で社会参加できる多様な機会や場を充実します。
成果
指標
指 標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
(調整中)
<主な計画事業>
○きらきらウエルネス地域推進事業
地域の健康関連データを中学校区ごとにまとめた地域健康カルテをもとに、地域特性に
応じた健康づくりを住民と共働して推進
実践計画-11
No.2 安心な暮らしを支える全世代・全対象型地域包括支援の仕組みの構築
〇子どもから高齢者まで、子育て、介護、障がい、生活困窮、引きこもり、児童虐待
などあらゆる世代・対象に対応することができる総合的な相談体制を基に、公的サ
ービスや地域の支え合いによる支援など、必要に応じた支援を総合的に受けること
ができる仕組みを構築します。
概要 〇在宅生活を起点とした医療・介護環境を計画的に確保します。
〇不足が見込まれる介護人材をはじめ、専門職から地域の住民まで、支援が必要な住
民を支える重層的な担い手を確保・育成します。
〇充実したサービスの提供や担い手不足への対応のため、介護ロボットや日常生活を
支援する先進技術等を積極的・戦略的に活用します。
指 標
成果
指標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
(調整中)
○総合的な相談窓口の設置事業
高齢者や障がい者等の対象者に捉われず相談ができる窓口の設置
○豊田地域医療センター再整備事業
進展する高齢化に対応可能な体制を整え、充実した医療を提供するため、老朽化の進む
地域医療センターの建替え・改修を実施
○介護施設整備事業
需要に応じた介護施設の整備・開設を推進するための補助金等による支援
No.3 多世代共生のまちを実現するための都市機能・住環境の形成
〇土地利用構想に位置付けた都心や拠点地域核等を中心に、歩いて暮らすことができ
るコンパクトなまちづくりを進めます。
概要
〇世代間のバランスのとれた多世代共生のまちを実現するため、住み替えや、多世代
同居・近居の誘導・促進します。
〇自動運転技術、ITS*、パーソナルモビリティなど、目的や生活環境に適した移
動を選択できる先進的で多様な移動環境の整備を促進します。
成果
指標
指 標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
(調整中)
用語解説
※ ITS(高度道路交通システム)
:最先端の情報通信技術を用いて、人と道路と車両とを情報でネットワークすることにより、交
通事故、渋滞などといった道路交通問題の解決を目的に構築する新しい交通システム
実践計画-12
産業の強靭化
~暮らしと活力を支える強固な経済基盤のあるまちの実現~
■めざすまちの姿
次世代モビリティの世界的な拠点として、活発な企業活動や先進的な取組が展開されると
ともに、地域資源を生かした産業が活性化して、地域に多様な働く機会や活力を生み出し
ている。
■2025年までに実現したい具体的な状態
【次世代モビリティの世界的な拠点への進化】
○下山地区においてトヨタ自動車(株)の新研究開発施設が一部供用開始されるほか、花
本地区をはじめとした産業誘導拠点(インターチェンジや既存の工業団地周辺など)に
新たな産業用地が開発され、次世代自動車など次代につながる産業の拠点機能の集積が
進んでいます。
○効率的で災害に強い物流ネットワークの強化や国内外とのアクセス性の向上など企業
活動に適した都市基盤整備が進められています。
○ミライ・チャレンジ都市*として、産官学の連携による先端技術の研究開発が活発に行
われ、世界が目指す低炭素型産業構造を先取りしつつ、新たな事業の創出や人材育成な
ど様々な取組が展開されています。
○IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)
、ロボット技術など先進技術を活
用して、製造業や商業・サービス業、農林業などあらゆる産業において、事業の効率化
や新たな事業の創出が進んでいます。
【地域資源を生かした産業の活性化】
○豊田市駅及び新豊田駅周辺の再整備や既存ストックの活用により、中心市街地のにぎわ
いが創出され、商業やサービス業などの多様な事業が生まれています。
○多様な地域資源を生かした最大限の誘客や地域の利益増大につながる取組が公民連携に
より進められ、新たな商品やサービスの創出が観光やサービス業、農林業などを活性化
させています。
【多様な働き方を選択できるまち】
○多様な働く場、働ける環境があり、働く意欲のある人が増加するとともに、それぞれに
あった働き方が実現しています。
○中小企業や農林業、医療・介護現場などの労働力不足が解消されています。
用語解説
※ ミライ・チャレンジ都市:誰もが幸せに暮らせる社会を目指して、市民や企業、大学等が豊かな発想や近未来の技術を生かした
様々なチャレンジを市が応援する取組
実践計画-13
■まちの状態指標
指
標
名
現状値(把握年度)
市内製造業の有形固定資産投資額(工業統計調査)
製造業を除く民営事業所の売上金額(経済センサス)
観光客一人当たりの観光消費額(豊田市調べ)
30~34 歳の女性の労働力率(就業構造基本調査)
20,614,872 万円
(2014 年)
3,220,171 百万円
(2014 年)
方向
↑
↑
(調整中)
↑
58.1%(2012 年)
↑
2.4%
開業率(経済センサス)
めざす
(2012 年~2014 年)
↑
■施策の背景
○トヨタ自動車(株)の国内生産体制において、本市や周辺地域の生産拠点では、燃料
電池自動車MIRAIやプリウスPHVをはじめとした次世代自動車やその重要部品
が生産されています。
○2013 年にトヨタ自動車(株)が本社に「パワートレーン共同開発棟」と「風洞実験棟」
を整備したほか、2010 年にはトヨタ紡織(株)が猿投開発センターに研究開発拠点を
集約したり、2015 年に三五(株)が豊田工場を技術開発拠点に転換したりするなど、
自動車関連企業において次々と研究開発機能の強化が進められています。また、下山
地区においては、トヨタ自動車(株)の新研究開発施設の建設が進められています。
○自動車産業を取り巻く環境変化に応じて、トヨタ自動車(株)は部品や車台を共通化
するTNGAや現地生産化の展開を進めるほか、これからの社会の動向を踏まえて、
環境・エネルギー関連事業や人工知能(AI)などの先端技術開発など、新たな事業
展開を進めています。
○こうした背景から、本市に対しては旺盛な投資需要がありますが、需要の受け皿になる
産業用地の供給が十分できていません。
○また、これまで特区制度や実証実験など先進的な取組を展開してきた実績があります
が、新たな事業の創出や社会への実装という点では、まだ実績に乏しい状況にあります。
○本市は、人口約 42 万人に加え、近隣の西三河地域や名古屋市近隣などを含めれば 400
万人を超える巨大な消費地の一角に立地しています。
○しかし、本市の小売吸引力指数は 0.83(2016 年)であり、民間消費額(住民・企業ベ
ース)では、市民の消費額 15,698 億円に対し、4,619 億円が市外へ流出しています。
加えて、近隣の長久手市や東郷町では大型商業施設の建設が進められており、市内の消
費吸引力の一層の低下が懸念されます。
実践計画-14
○中心市街地では、再開発に加え、テナントミックスやリノベーション*事業による商業
やサービス業などの創出・活性化を目指しています。
○また、本市は、豊かな自然や様々な観光地、歴史文化など多様な地域資源を保有して
います。
○特に、市域の約7割が森林であり、約 30,000ha のスギ・ヒノキの人工林が存在します。
これらの多くが木材として利用可能な時期を迎えており、本市では、2018 年稼働を目
指して、中核製材工場を誘致し、地域材の加工・流通体制の構築を進めています。
○本市の従業者数の約 42.7%が製造業で働いており、雇用の場が製造業に大きく偏ってい
ます。
○また、製造業を除いた業種では、事業所数、従業者数ともに「卸売業・小売業」
「医療・
福祉」の割合が全国や愛知県と比較して少なくなっています。
○30 歳~34 歳の女性の労働力率(労働する能力と意思をもつ人の割合)は 58.1%であり、
全国や愛知県と比べて、働く女性の割合が少ない特徴があります。
○人口減少や高齢化の影響により、企業における労働力不足が深刻化しており、特に、中
小製造業や建設業、農林業、医療・介護現場などにおいて、思うように人材を確保でき
なくなっています。
■施策の柱・主な実践計画事業
No.1 次代の産業拠点としての機能の高度化
○自動車産業をはじめとした産業の構造的変化やリニア中央新幹線の開通による
スーパー・メガリージョン(超巨大都市圏)の実現などをはじめ、今後の社会経
済環境の変化を見据え、将来の産業拠点として、企業が活動しやすい環境整備を
進めます。
○企業の動向や需要を注視し、これを的確に捉えることで、市内への投資を呼び込
概要
み、将来の産業拠点としての機能更新の促進を図ります。
○人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、ロボット技術、環境エネ
ルギー技術などを活用した先進的な取組を呼び込むため、新たな事業の創出を目
指す企業や人材が集まる環境づくりや規制緩和などを推進します。
○中小企業の新たな事業展開を促進するため、イノベーション創出の仕組みを構築
します。
指標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
奨励指定事業者のうち成長分野及び
成果 研究開発施設の件数
指標 ミライ・チャレンジ都市パートナー
シップ事業の数
(調整中)
(調整中)
ものづくり起業の支援数
(調整中)
主要な物流路線整備の進捗率
(調整中)
実践計画-15
<主な計画事業>
○物流ネットワーク強化事業
産業拠点から高規格幹線道路のインターチェンジや近隣都市の産業拠点への主要な物流
路線において道路交通容量を拡大
○若林駅付近連続立体交差事業
若林駅付近の鉄道の高架化により、周辺住民の快適な移動環境を確保
○花本産業団地拡張事業
花本産業団地と豊田北バイパスに挟まれる土地約 5.3ha を産業用地として開発
○南部地域産業用地整備事業
企業の立地ニーズの高い南部地域において、効率的な事業活動を可能とする産業用地を
開発
○企業誘致推進奨励事業
市内に新たに事業所を設ける企業及び市内で事業規模を拡大する企業の投資に対し、奨
励金を交付
○(仮称)ものづくり創造拠点整備・運営事業
ものづくりサポートセンター、とよたイノベーションセンターなど、ものづくりに関す
る機能を集約する拠点の整備・運営
No.2 地域資源を生かした多様な産業の振興
○農林業、建設業、製造業、商業・サービス業、観光業など地域の事業者が、地域
概要
資源を活用した事業を展開、拡大することで、地域外から経済を吸引するととも
に、吸引した経済を地域に波及させ、多様な雇用の機会を生み出します。
指標
*
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
*
農商工連携 及び6次産業化 認定事
成果
業者の数(累計)
指標 製材工場の原木取扱量
市の施策を活用した新製品・新技術
等の取組件数
(仮称)新豊田市観光協会の会員数
(調整中)
(調整中)
(調整中)
(調整中)
<主な計画事業>
○農商工連携・6 次産業化推進事業
農商工連携や 6 次産業化に関するセミナーや研修会、異業種交流会などを実施
○製材工場誘致事業
製材工場の事業用地の造成及び原木の安定供給体制の構築に向けた仕組みづくり
用語解説
※ リノベーション:既存の建物などに大規模な改修を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり、付加価値を与えたりする
こと
※ 農商工連携:農業者と商工業者などが連携し、互いの強みを生かして新商品・新サービスの開発・生産を行うことにより新たな
需要の開拓を図り、地域資源の活用や地域産業の振興を目指すこと
※ 6次産業化:農業者(第1次産業)が加工(第2次産業)
・流通(第3次産業)までを自ら行い、新商品・新サービスの開発・生
産を行うことにより新たな需要の開拓を図り、農業者所得の向上を目指すこと
実践計画-16
No.3 働く機会の多様化と産業を支える人材の確保
○子育てや介護などの環境を整え、就労を妨げる要因の解消を図るとともに、キャ
リア教育の実施などにより就労意識の醸成を図ります。
○多様な働き方の導入を推進するほか、働く人のスキルアップ支援やマッチングの
概要
機会の提供などを行い、働く人と企業のミスマッチの解消を推進します。
○起業やクラウドソーシング*、テレワーク(在宅勤務)など多様な働き方の普及
を図ります。
○IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)、ロボット技術などの先進技
術の活用による労働力不足の解消や働く環境の改善を推進します。
指標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
就労支援室関連セミナー等への参加
者数
(調整中)
キャリアカウンセリング対象者及び
成果 就労支援セミナー受講者のうち1年
指標 以上継続して就労している人数
(調整中)
ワーク・ライフ・バランス関連認証
制度取得事業所数(ファミリーフレ
ンドリー企業、あいち女性輝きカン
(調整中)
パニー、ユースエール認証企業、え
るぼし認証企業、くるみん認証企業)
用語解説
※ クラウドソーシング:インターネット上で企業等から個人に対し仕事を依頼し、仕事を請負った個人が報酬を得ることができる
仕組みのこと
実践計画-17
実践計画-18
暮らしてよし・訪れてよしの魅力創出
~定住・交流人口を引き付ける魅力あるまちの実現~
■めざす姿
都市と山村、産業と自然をはじめとした豊田市の多様な資源を、市民や地域が生かし、楽
しむ活動や交流が活発に行われることで、まちの魅力、人のつながりが創出されるととも
に、その魅力を通して、訪れる人に満足、感動を与えている。
■2025年までに実現したい具体的な状態
○矢作川や豊かな自然環境に恵まれた中で成長してきたものづくり産業の一大拠点を生かし、
環境と調和した先進的な暮らしや産業活動、市民活動が育ち、営まれています。
○山村地域では、都市部に近く雇用の場も多いことから、Iターン、Uターンのファミリー層
の移住・定住が進み、山村の暮らしや伝統文化の担い手が育っています。
○都心ではシネマコンプレックス*や駅前広場などが整備され、スタジアムや美術館等を含め
たコンパクトに形成された都心の高次機能の連携により、市民の新たな文化、スポーツの拠
点としてにぎわいを見せるとともに、テナントミックスビジョンにより、魅力的な商業、サ
ービス施設が進出しています。
○2019 年のラグビーワールドカップを契機に、都市の国際化が進み、海外をはじめとした市外
からの来訪者にも分かりやすいサインや、移動手段が整備されるとともに、スポーツコミッ
ションの推進や、新たな観光の推進体制により、都心や山村の様々な体験を通して、豊田市
の魅力を存分に楽しめる環境が整っています。
○豊田ならではの魅力を高める多様な取組が市内のいたるところで行われ、リニア開業の 2027
年で想定される、新たな観光交流人口の拡大等の変化に備えた準備がされています。
○全ての世代で、豊田市や地域について学ぶ機会が充実し、愛着を持ち、誇りに思う人が増え
ています。
○子どもたちが、地域の一員として、多世代と関わりながら地域で活動する体制が確立してお
り、課題解決能力や、自分で考え、生き方を決められる力を身につけています。また、進学
等のため地元を離れても、いつかは地域で活躍したいと考える子どもが増えています。
○豊田の魅力を高める方向性が共有され、まちを魅力的にする活動に参画する人が増えていま
す。そうした取組により、豊田ブランドが市外においても認知されるようになっています。
用語解説
※ シネマコンプレックス:同一の施設に複数のスクリーンがある映画館
実践計画-19
■まちの状態指標
指
標
名
現状値(把握年度)
豊田市からの年間転出者数
めざす
方向
17,349 人(H27)
↓
山村地域への年間転入・転居者数
665 人(H27)
↑
今住んでいるところに長く住みたいと思う市民の割合
71.5%(H26)
↑
522 千人(H25)
↑
宿泊者数
豊田市や住んでいる地域に対して愛着を感じる市民の割合
集計中
↑
■施策の背景
【人口動態の状況】
○本市の人口動態は、就職期である 15~24 歳で全国から市内に流入する転入超過であり、
家族形成期にある 25~39 歳で主に県内他市町村に流出する転出超過の状態となっていま
す。主たる要因の一つとしては住宅の需給バランスが取れていないことですが、転入者が
多いため豊田に住む必然性が低いことも挙げられます。
○世代の変遷や合併によるふるさと意識の変化、移住第2世代から第3世代へと移り、親の
ふるさとが豊田である人が増えていきます。合併から 10 年経ち、10 代の子どもたちにと
っては、豊田市がふるさとになっています。
○一方で、山村地域では少子高齢化が進んでおり、集落の消滅が危惧され、里山環境を維持
するために移住促進が必要です。
【まちの魅力・機会】
○自らのまちの魅力への評価が表現されているとは言えず、外部への魅力の伝達が不十分と
なっています。
○環境モデル都市*としての取組が、エコフルタウンやとよた世界環境ウィーク*等により高
まり、環境に先進的に取り組んでいる都市というイメージが認知されつつあります。
○おいでん・さんそんセンターをはじめ、山村の魅力が発信され、都市と山村の交流による
新しい取組が起こりつつあります。
○とよたまちさとミライ塾やデカスプロジェクト*、あそべるとよたプロジェクト*等の市民
が主役となる豊田の魅力発信の取組が広がりつつあります。
○北街区オープン(2017 年)、ラグビーワールドカップ(2019 年)、東京オリンピック・パ
ラリンピック(2020 年)等、変わっていくまちの姿、豊田らしさを磨いたまちの魅力を見
せる機会が間近にあります。
用語解説
※ 環境モデル都市:地球温暖化問題に対して高い目標を掲げて、低炭素社会の実現に向けて先駆的な取組にチャレンジする都市と
して国が選定した都市。2016 年3月末現在全国 23 市町村が選定されている
※ とよた世界環境ウィーク:2015 年1月に国連・豊田市共催による「持続可能な都市に関するハイレベルシンポジウム~人と環境
と技術の融合~」を開催し、このシンポジウムをはさんだ9日間を「とよた世界環境ウィーク」として、様々なイベントを実施
※ デカスプロジェクト:豊田市の魅力を発信するアートプロジェクトの企画案を募集する公募制度
※ あそべるとよたプロジェクト:豊田市駅周辺にある開けた空間“まちなか広場”を人の活動やくつろぎの場として開放し、さら
には豊田の魅力を伝え、愛着を持てる場として使いこなしていく取組
実践計画-20
■施策の柱・主な実践計画事業
No.1 豊田ならではの暮らしの豊かさを生かした定住の促進
○都市地域における未来を見据えた住まいの供給として、環境先進都市ならではの住
まいや空き家や空き地等の既存ストックを活用した住まいを供給します。
○山村地域における可住地の発掘及び人と地域とがつながる移住・定住を促進しま
概要
す。
○都市と山村のつながりをコーディネートすることで、「暮らす」「働く」「遊ぶ」を
都市と山村それぞれから選び、組み合わせることのできる多様なライフスタイルを
実現できる取組を推進します。
指 標
成果
指標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
(調整中)
<主な計画事業>
○スマートタウン整備支援事業
家庭内のエネルギーの最適化を行う「スマートハウス」の面的整備において、官民それ
ぞれが実施する事業を支援
○いなか暮らしコーディネート事業
山村地域への移住に対して、住居、暮らし、生業の総合的な相談、コーディネートを行
ういなか暮らし総合窓口をおいでん・さんそんセンター内に設置、運営
○定住促進プロモーション事業
定住促進プロモーション「ファースト暮らすとよた」のPR冊子やウェブサイト等を活
用し、市内外の家族形成期世代へ豊田市の魅力や住みやすさのPRを実施
No.2 世界に発信するまちぐるみの観光・交流の取組の推進
○ラグビーワールドカップ 2019 を契機として、まちの国際化を推進し、国際的にも
魅力あるまちとして認知されるようホスピタリティを高める取組を進めます。
概要 ○観光・交流にかかる資源・取組の磨き上げと観光・交流の総合的な推進体制を構築
します。
○まちの玄関口としての都心の機能向上を図ります。
成果
指標
指 標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
(調整中)
<主な計画事業>
○来訪外国人のおもてなし推進事業
豊田市外国人おもてなし市民会議等の活動を通し、市民主体による、来訪外国人のおもて
なしを推進
実践計画-21
○観光マーケティング事業
持続的に観光マーケティング調査を行い、国内と国外の観光ターゲットのニーズを的確
に捉える。地域資源の掘り起こしと、既存資源をより生かせるしくみを作ることで、新
たな集客コンテンツを創出
○豊田市駅前通り北地区第一種市街地再開発事業
豊田市駅前に整備するシネマコンプレックスや商業施設等により、新たなぎわいを創出
No.3 まちの魅力の共有と発信
○多様な地域資源を活用した学びの推進を図ります。
概要 ○市民が自ら暮らしを楽しみ、その楽しみを分かち合える活動の推進を図ります。
○まちの魅力・価値の共有と発信を推進します。
成果
指標
指 標
現状値
中間値
目標値
(2017 年)
(2020 年)
(2024 年)
(調整中)
<主な計画事業>
○とよたまちさとミライ塾事業
身近な地域資源を生かして市内外の参加者と共に楽しむプログラムを創出、実施する事
業を通じて、地域資源を磨き上げる技術の向上と活動者の増加を推進
○まちなか広場空間活用推進事業
既存の公共空間を利用して、将来のまちなか広場の活用アイデアや担い手を発掘、育成
実践計画-22