海外安全対策情報(2016年4月~6月) 1 社会・治安情勢 当地では,カタルーニャ州の独立を巡る動き,景気低迷による雇用や生活に 対する不安等もあり小中規模の抗議活動が各地で行われていることから,デモ や集会には引き続き注意を要する。 2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向 (1)犯罪発生状況(内務省統計2016年1月~6月) ア 国内 犯罪発生件数は993,596件と前年同期と比較して2.5%減で ある。罪種別では,殺人18.4%増(148件),強盗・脅迫等の暴行 を伴う窃盗2.5%減(30,773件),傷害2.3%減(107,1 34件),窃盗(暴力を伴わないもの)0.8%増(348,382件), 自動車盗(含自動二輪)0.6%減(20,950件),侵入窃盗2.2% 増(57,458件)で全体的に減少傾向にあるものの,罪種によって は急増しており,特に殺人発生件数の増加が目立っている。 イ 管内(カタルーニャ州,バレンシア州,バレアレス州) 犯罪発生件数は,前年同期と比較して3.6%減(339,436件) である。罪種別では,殺人30.8%増(51件),強盗・脅迫等の暴行 を伴う窃盗8.6%減(13,003件),傷害1.8%減(35,32 3件),侵入窃盗1.6%増(23,275件),窃盗(暴力を伴わない もの)2.8%減(125,805件),自動車盗(含自動二輪)0.9% 減(6,789件)であり,ここでも殺人発生件数の増加が目立ってい る。 ウ カタルーニャ州 犯罪発生状況は,前年同期と比較して5.1%減(196,198件) である。罪種別では,殺人100.0%増(28件),強盗・脅迫等の暴 行を伴う窃盗11.6%減(9,568件),傷害0.8%増(19,3 41件),自動車盗(含自動二輪)5.6%減(3,878件),窃盗(暴 力を伴わないもの)は4.5%減(77,025件)となったものの, 侵入窃盗は2.1%増加(11,801件)した。 スリ・置き引き等の暴力を伴わない窃盗については,認知件数77, 025件中約83%がバルセロナ県に集中(64,697件)している。 (2)邦人犯罪被害者数(当館認知ベース,2016年1月~6月) 当館で認知した今期の邦人に係る犯罪被害者数は114人(前年同期の 175人から35.1%減)となっている。犯罪形態ではスリと置き引きで 全体の約75.5%(86件)を占め,ケチャップスリ11.4%(13件), 車上狙い5.3%(6件)で,ひったくり2.6%(3件),パンク盗4. 4%(5件)等となっている。 主に路上・広場,レストラン・カフェ等の飲食店,観光地,ホテル,地 下鉄・駅等において多数発生している。 なお,カタルーニャ州警察が認知した日本人被害者に係る犯罪件数は当 館認知件数の倍以上であり,同警察によると日本人観光客が被害に遭う確率 は約0.34%(日本人旅行者1000人中3~4人)という統計もある。 3 テロ・爆弾事件発生状況 管内における該当事件の発生は認知していない。 4 誘拐・脅迫事件発生状況 邦人被害の事件は認知していない。 5 日本企業の安全に関する諸問題 特段確認されていない。
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