スタンフォード大学チーム、DARPA の SIMPLEX プログラムの下

日本学術振興会ワシントン研究連絡センター
スタンフォード大学チーム、DARPA の SIMPLEX プログラムの下で複雑な
システム内の重要なパターンを特定・クラスタリングする枠組みを開発
(7 月 7 日)
国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency:DARPA)は、
DARPA の「科学的発見における複雑性の簡略化(Simplifying Complexity in Scientific
Discovery:SIMPLEX)」プログラムから助成を受給するスタンフォード大学(Stanford
University、カリフォルニア州)の研究者らが、数学モデルの構成要素で、複雑なシステ
ムのコンピュータによる表現を促進する「モチーフ(motif)」と呼ばれるシステム内の重
要でありながら不明瞭なパターンを特定・クラスタリングする枠組みを開発し、同研究結
果をまとめた論文「複雑なネットワークの高次統合(Higher-Order Organization of
Complex Networks)」を発表したことを明らかにした。
現行のネットワークモデリング手法では、システムが大規模化・複雑化すればするほど、
各システム内のパターン発見と、組織化され理解しやすい手法での提示がさらに困難にな
るという問題が存在するが、今回開発された枠組みを利用することで、この問題の克服に
向けての前進が期待されるという。
同研究チームは、研究の一環として、米国及びカナダで最も人口の多い都市 50 カ所を
繋ぐ航空交通ルートを含む、複数の複雑なシステムにモチーフ・クラスタリング枠組みを
適用させる試験を行ったところ、システムの性質を正確に検知することが出来たとしてい
る。
なお、本研究結果をまとめた論文の要旨は、
<http://science.sciencemag.org/content/353/6295/163>から閲覧可能。
Defense Advanced Research Projects Agency, Mathematical Framework that
Prioritizes Key Patterns in Networks Aims to Accelerate Scientific Discovery
http://www.darpa.mil/news-events/2016-07-07