橋りょう長寿命化修繕計画改訂業務委託 仕様書(案) ・ 本仕様書(案)に記載している業務項目は、渋谷区が想定する業務項目であるが、こ れらにとらわれず具体的な提案や合理的かつ計画的な提案を求める。 ・ 業務内容の詳細については、プロポーザル後、選定された受託者の提案を基に、区と 受託者間の協議により、仕様書及び工程表を策定して決定するものである。 平 成 渋 28 谷 年 区 7 月 仕様書 1. 総則 この仕様書は、 「平成 28 年度 橋りょう長寿命化修繕計画改訂業務委託」 (以下、 「本業務」とい う。)に適用する。なお、この仕様書に定めのない事項については、「設計委託標準仕様書(東京 都建設局) 」によるものとし、東京都を渋谷区と読みかえるものとする。 2. 目的 本業務は、渋谷区管理の橋りょうについて、橋りょうの長寿命化を目的とした、修繕及び架替 に係る費用の縮減と平準化を図るため、平成 25 年 3 月に策定した「渋谷区橋りょう長寿命化修繕 計画」を最新の点検結果や課題等を考慮し改訂することを目的とする。 3. 対象橋りょう 道路橋 48 橋,歩道橋(人道橋)11 橋 計 59 橋 (別紙「対象橋りょう一覧表」, 「案内図」参照) 4. 実施体制 (1) 主任技術者及び照査技術者 受託者は、主任技術者及び照査技術者を選任するものとし、1)~3)いずれかの資格を有し、 かつ 4)~6)いずれかの資格を有すこと。 1) 技術士(総合技術管理部門:建設部門の選択科目すべてを対象) 2) 技術士(建設部門) 3) シビルコンサルティングマネージャ[RCCM](鋼構造及びコンクリート部門) 4) コンクリート診断士または、コンクリート構造診断士 5) 土木鋼構造診断士 6) 道路橋点検士 また、平成 19 年度以降に、国又は地方自治体が発注した「橋りょう長寿命化修繕計画策定業 務及び改訂業務」(以下、同種業務という。)において、主任技術者同等または照査技術者の実 績を有すこと。 なお、照査技術者は主任技術者を兼ねることはできず、主任技術者及び照査技術者の変更は 認めない。 (2) 担当技術者 受託者は、業務の実施にあたって担当技術者を定める場合、照査技術者と兼ねることはできず、 複数にわたる場合は3名までとする。 5. 関係法令及び条例の遵守 受託者は、本業務の実施に当たっては、関連する関係諸法令及び条例等を遵守しなければなら ない。 6. 諸手続き等 本業務に必要な各関係機関に対する諸手続きは、受注者の負担と責任において速やかに処理す ること。また、受注者は区が行う各関係機関への諸手続き等に必要な資料を作成し、手続きに協 力すること。業務に関して、各関係機関、地域住民等と交渉を要するとき、または、交渉を受け たときは、速やかに監督員に報告すること。 7. 業務内容 本業務で改訂する渋谷区橋りょう長寿命化修繕計画は、以下の要綱及び運用に定められた項目 に従うこと。 ・長寿命化修繕計画策定事業費補助制度要綱(平成 21 年 1 月 27 日付国道保 16 号、国道地環第 42 号、国土交通省道路局長通知) ・長寿命化修繕計画策定事業補助制度の運用(平成 19 年 5 月 22 日国道防第 40 号、国道地環第 6 号、国土交通省道路局国道・防災課長 (1) 地方道環境課長通知) 業務計画書の作成 1) 受託者は、契約締結後 15 日以内に業務計画書を作成し、監督員に提出しなければなら ない。なお、業務計画書には下記の事項を記入するものとする。 ① 業務概要 ② 実施方針 ③ 工程表 ④ 業務組織計画 ⑤ 打合せ計画 ⑥ 成果品の品質を確保するための計画 ⑦ 成果品の内容、部数 ⑧ 使用する主な図書及び基準 ⑨ 連絡体制(緊急時も含む) ⑩ 使用する主な機器 ⑪ 照査計画 ⑫ その他 2) 受託者は、業務計画書の重要な内容を変更する場合は、理由を明確にしたうえ、その 都度監督員に変更業務計画書を提出すること。 3) 監督員が指示した事項については、受託者はさらに詳細な業務計画に係わる資料を提 出すること。 (2) 橋りょうの現状整理 渋谷区における橋りょうの現況を分析すること。 橋りょうの立地環境等や、過去の点検結果ならびに補修履歴等から橋りょうの損傷状況や 主な劣化原因、維持管理における課題について確認すること。 (3) 基本方針の策定 現況分析の結果を踏まえ、渋谷区の特性に応じた日常的な維持管理の基本方針の見直し及 び、対象橋りょうの長寿命化(予防型修繕・架替・個別管理等)に関する基本的な方針の見 直しを行うこと。 (4) 対策工法の見直し 対象橋りょう毎に、下記の項目について対策工法の見直しを行うこと。 1) 老朽化補修 想定される部材の劣化・損傷に対して修繕工法を選定する。 2) 耐震補強 「道路橋示方書・同解説(公益社団法人日本道路協会)」及び「既設橋の耐震補強設計に 関する技術資料(国土技術政策総合研究所資料第 700 号)」に基づき耐震補強について検討 を行い、対策工法を選定する。 3) 耐荷力補強 「耐荷力照査実施要領(案)(財団法人道路保全技術センター)」に基づき耐荷力照査を 実施し、対策工法を選定する。 (5) 橋りょう長寿命化修繕計画(案)のとりまとめ 点検周期や対策工法の選定結果をもとに、今後 50 年間の計画を策定するとともに、短期計 画として今後 10 年間の詳細計画を検討し、橋りょう長寿命化修繕計画(案)としてとりまと めること。対策実施時期の集中が生じた場合は、修繕優先度等を考慮し、予算の平準化を図 ること。 (6) 橋りょう長寿命化修繕計画による効果の比較 本計画に基づき予防保全型維持管理を行った場合について、ライフサイクルコスト及び、 必要となる予算シミュレーション、中長期の予算計画等の比較検討を行うこと。 (7) 全国道路橋データベースシステム登録用のデータ作成 国土交通省の全国道路橋データベースシステムへ登録するためのエクセルデータ作成を行 うこと。 (8) 学識経験者からの意見聴取 本計画について、学識経験者等の専門的な知識を有する者から意見聴取を行い、聴取した 意見を踏まえて計画の見直しを行うこと。なお、意見聴取は、必要な時期に実施するものと するが、基本方針決定時、全橋りょうの計画策定、及び公表用資料の作成の時点(計 3 回) を想定している。 なお、意見聴取に伴う費用は受託者が負担するとともに、意見聴取における説明用資料を 作成すること。また、意見聴取の内容は記録し、監督員へ提出すること。 (9) 公表資料の作成 本計画の内容を区民へ公表するための資料(案)をとりまとめること。公表する資料は、 区民にとって理解しやすい表現を用い、掲載内容等については監督員と協議し決定すること とする。 (10) 国土交通省提出資料の作成 本計画を国土交通省へ提出するための資料(案)をとりまとめること。 (11) 報告書作成 本業務の成果として、作成した資料や本計画のとりまとめを行うこと。 (12) 打合せ協議 業務着手時、中間1回及び成果品納入時に行うことを原則とする。また、業務着手時及び 成果品納入時の打合せ協議には、主任技術者が立会うこと。ただし、業務中に確認・協議が 必要な場合及び監督員から指示を受けた場合は、打合せ回数を変更できるものとする。 (13) 照査 1) 照査技術者は、照査計画を作成し、業務計画書に記載し、照査に関する事項を定めなけ ればならない。 2) 照査技術者は、設計図書に定める又は監督員の指示する業務の節目ごとにその成果の確 認を行うとともに、成果の内容については、受託者の責において照査技術者自身による 照査を行わなければならない。 3) 照査技術者は、業務完了に伴って照査結果を照査報告書として取りまとめ、照査技術者 の著名捺印の上、主任技術者に提出するものとする。 (14) 損傷原因調査 下記の橋りょうについては、PC桁橋軸方向に広がるひびわれの損傷原因を特定する調査 を行ったうえで、本計画を策定するものとする。 1) 一本橋(渋谷区広尾一丁目 15 番から恵比寿一丁目 16 番先) 2) 参宮橋(渋谷区代々木三丁目 42 番から代々木神園町 4 番先) 8. 安全対策 各関係機関と協議を行い、受注者の負担と責任において、交通誘導警備員及び交通規制等を適 正に配置すること。 9. 現場調査時の標示板の設置について 交通規制を伴う業務を行う際は、調査の目的及び内容を一般の道路利用者、沿道住民に対して、 わかりやすく明示することにより、調査の必要性の理解・協力が得られるように標示板を設置す るものとする。 10. 任意仮設 現場調査を行う際は、受託者は現地の状況を十分把握し、安全性、経済性、細部の構造等につ いて十分検討を行い、受託者の責任において決定するものとする。 11. 交通誘導員について (1) 公安委員会が指定した路線(東京都公安委員会告示H21/5/1 第 169 号)で交通誘導業務を 行う場合は、交通誘導警備業務に係る1級又は2級検定合格警備員を適切に配置すること。 (2) 交通規制時に配置する予定の有資格交通誘導員の検定合格書の写しを提出すること。 (3) 現場において監督員等からの請求があった場合、合格書を提示すること。 12. 成果品 成果品については、下記のとおりとする。 (1) 報告書(A4版、金文字黒表紙製本) 1部 (2) 電子データ(報告書内に同封すること。) 1部 また、納品する電子データは、ウィルスチェックを行い、ウィルスに感染していないものを納 品すること。なお、ウィルスチェックを行った際の情報を記載すること。記載内容は下記のとお りとする。 ウィルス対策ソフト名 ウィルス定義・チェック年月日 フォーマット形式 13. 貸与資料 (1) 本業務履行上必要な渋谷区の所有する資料について貸与するものとする。なお、資料等の貸 与を受けるときは、借用書を提出すること。 (2) 貸与された図書及び関係資料等を必要としなくなった場合は、速やかに返還しなければなら ない。 (3) 受託者は、貸与された図書及びその他関係資料を丁寧に扱い、損傷してはならない。万一、 損傷した場合には、受託者の責任と費用負担において修復するものとする。 (4) 受託者は、設計図書に定める守秘義務が求められる資料については複写してはならない。 (5) 標準仕様書、各種基準、参考図書等市販されているものについては、受託者の負担において 備えるものとする。 14. 秘密の保持 (1) 受託者は、業務等の処理上知り得た秘密を他人に漏らしてはならない。 (2) 受託者は、当該業務の結果(業務処理の過程において得られた記録等を含む)を他人に閲覧 させ、複写させ、又は譲渡してはならない。ただし、あらかじめ委託者の書面による承諾を 得たときはこの限りではない。 (3) 受託者は、本業務に関して委託者から貸与された情報その他知り得た情報を業務計画書の業 務組織計画に記載される者以外には秘密とし、また、当該業務の遂行以外の目的に使用して はならない。 (4) 受託者は、当該業務に関して委託者から貸与された情報、その他知り得た情報を当該業務の 終了後においても他者に漏らしてはならない。 (5) 取り扱う情報は、アクセス制限、パスワード管理等により適切に管理するとともに、当該業 務のみに使用し、他の目的には使用しないこと。また、委託者の許可なく複製・転送等しな いこと。 (6) 受託者は、当該業務の遂行において貸与された委託者の情報の外部への漏洩若しくは目的外 利用が認められ又そのおそれがある場合には、これを速やかに委託者に報告するものとする。 15. 電子情報の取り扱い 電子情報の取扱いに関して、受託者は、情報セキュリティポリシー遵守事項(外部委託事業用) を準拠すること。 16. 測量調査設計業務実績情報システム(TECRIS)の登録 受注者は、契約時又は変更時において、契約金額が100万円以上の業務については、測量調査設 計業務実績情報サービス(TECRIS)に基づき、受注・変更・完了・訂正時に業務実績情報として 「登録のための確認のお願い」(旧称「業務カルテ」)を作成し、監督員の確認を受けたうえ、 受注時は契約後、土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内に、登録内容の変更時は変更があった 日から、土曜日、日曜日、祝日等を除き10日以内に、完了時は業務完了後10日以内に監督員の確 認を受けたうえ、登録申請しなければならない。なお、登録内容に訂正が必要な場合、TECRISに 基づき、「訂正のための確認のお願い」を作成し、訂正があった日から10日以内に監督員の確認 を受けたうえ、登録機関に登録申請しなければならない。 また、登録機関に登録後、TECRISより「登録内容確認書」をダウンロードし、速やかに監督員 に提出しなければならない。なお、変更時と完了時の間が10日間に満たない場合は、変更時の提 出を省略できるものとする。 なお、受託者が公益法人の場合はこの限りではない。 17. 環境により良い自動車利用 本委託の履行に当たって自動車を使用し、又は利用する場合は、都民の健康と安全を確保する 環境に関する条例(平成12年東京都条例第215号)の規定に基づき、次の事項を遵守すること。 (1) ディーゼル車規制に適合する自動車であること。 (2) 自動車から排出される窒素炭化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関す る特別措置法(平成4年法律第 70 号)の対策地域内で登録可能な自動車利用に努めること。 (3) 低公害・低燃費な自動車の利用に努めること。 なお、適合の確認のために、当該自動車の自動車検査証(車検証)、粒子状物質減少装置証明 書等の提示又は写の提出を求められた場合には、速やかに提示又は提出すること。 18. 暴力団等の関与を防止する措置 (1) 業務の下請け 業務の一部を他の者に請け負わせる(以下「下請負」という。)場合は、次の要件を満た す下請負人を選定する。 ① 当該下請負業務に係る能力を有していること。 ② 渋谷区の競争入札参加有資格者である場合は、指名停止期間中及び渋谷区契約関係暴力 団等排除措置要綱第4条第3項に定められた入札参加除外者でないこと。 (2) 不当介入に対する報告及び届出 業務の履行に当たり、暴力団等から不当介入を受けた場合(下請負人が暴力団等から不当 介入を受けた場合を含む。 )は、渋谷区契約関係暴力団等対策措置要綱に基づき、契約担当 者への報告及び警察への届出を行うこと。 19. 参考図書 本業務の実施においては、以下の仕様書及び技術基準等(最新版)によることとする。 ・ 設計委託標準仕様書(東京都建設局) ・ 受注者等提出書類処理基準・同実施細目(東京都建設局) ・ コンクリート標準示方書(2013 年制定 公益社団法人土木学会) ・ 道路構造令の解説と運用(公益社団法人日本道路協会) ・ 道路橋示方書・同解説(公益社団法人日本道路協会) ・ 既設道路橋の耐震補強に関する参考資料(公益社団法人日本道路協会) ・ 既設橋の耐震補強設計に関する技術資料(国土技術政策総合研究所資料第 700 号) ・ 既設橋梁の耐荷力照査実施要領(案) (財団法人道路保全技術センター) ・ その他関係技術基準 20. その他 (1) 業務の進捗状況に応じて適宜監督員に報告すること。 (2) 緊急対応が必要な著しい損傷が発見された場合は、速やかに監督員へ報告すること。 (3) 故意または過失により区、又は第三者に損害を与えた場合は、直ちに監督員に報告するとと もに、受注者の責任と負担において損害を賠償すること。 (4) 本仕様書の解釈に疑義が生じた場合は、監督員と協議すること。
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