○生態と被害 ジャンボタニシ(スクミリンゴカイ)は中南米の淡水に生息する大型の巻貝で、水田 の土壌内や水路等で越冬します。気温が上昇し、水田に水が張られると活動を開始しま す。また、取水によって水路から水田に侵入します。 卵はピンク色(ふ化直前は黒赤色になる)で、水稲の茎や水路の壁等に産卵するのでよ く目立ちます。 田植え後、約2~3週間までの軟らかい稲を食害し、欠株となることがあります。 食害による欠株稲と水稲に集まる貝 水田での貝の卵塊 ○防除対策 水稲生育期間の対策 【殺卵、貝の捕殺】 ・貝、卵塊を見つけ次第捕殺します。貝は寄生虫を持っている場合がありますので、 素手では触れずゴム手袋等を使用し、潰して廃棄してください。 ・卵塊は水中で呼吸できないため、水を張ったバケツなどに落とすだけで殺卵でき ます。 ・捕殺後、放置すると腐臭などの原因になりますので注意してください。 【網の設置】 ・取水口に目合い 1cm の網を設置し、用水路からの貝の流入を防止する。 稲刈り後の対策 ・稲刈り後1~4日間3~4㎝の湛水状態を保ち、貝を活動状態にさせます。その後、 石灰窒素(20kg/10a)を散布し、3~4日間湛水状態を保ち、貝を致死させる。 (7日間止水) ・冬期に耕耘を2~3回実施することで貝をつぶして致死させる。 ・用排水路の点検、侵入防止網の設置、冬季止水(貝の生育場所の水分を無くす)
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