少しずつ! - 熊本県教育情報システム

少しずつ!
熊本地震から100日が過ぎました。今もなお、県内73ヵ所に3900人を
超える方々が避難されています。心よりお見舞い申し上げます。
さて、本校は、
「創造的復興(=震災前よりも、よい教育を実施すること)」を
目指して、1900回を超える余震、梅雨時の大雨、夏の暑さの中、児童生徒が
様々な学習に取り組んでいます。
小学部では、子供たちの大好きな「プール」が始まりました。児童数が70
人を超えるため、低学年と中・高学年に分けて、授業を行っています。水に顔
をつける学習に取り組む児童、先生に手を持ってもらいバタ足に取り組む児
童、浮き輪を外して泳ぐ練習をしている児童など、一人一人の力に合わせて、
少しずつ、できることが増えています。
また、小学部5、6年生は、7月7日~8日に県立菊池少
年自然の家で宿泊学習を行いました。山鹿
市特産工芸村あんずの丘での陶芸体験や少
年自然の家でのニジマスのつかみ取りなど
楽しい体験もできました。
中学部では、2~3年生37人が6月25日(土)に「販売会」に取り組
み、保護者や地域の方々に熊本地震に負けず「元気」を届けました。例年、近
くのショッピングモールで行っていましたが、地震の影響で利用できなかった
ため、「きてみてはいよ!わくわく販売会」を校内で実施しました。あいにく
の雨にも負けず、心を込めて育てたり作ったり
した花の苗、キャンドル、木製ベンチ&テーブ
ルを販売しました。お客様へのあいさつやお金
の計算など、国語や数学で学習した力を発揮し
ながら、少しずつ自信を持って取り組めるよう
になりました。
また、中学部2年生は、7月14日~15日に、福
岡県大川市で宿泊学習を行いました。佐賀県での工場見
学や大川市での木工体験、大牟田市でのプラネタリウム
見学などをとおして、数多くのことを学びました。
本校高等部、高等部東町分教室の生徒は、「産業現場における実習(現場実
習)」に取り組みました。熊本地震の影響で、実施時期や期間、場所を変更せ
ざるを得ない生徒もいましたが、設定した各自の目標達成に向けて一生懸命取
組み、少しずつ「大人の階段(=卒業後の自立)」を登っています。
また、本校の農園芸サービス班、東町分教室のクリーン班の生徒たちが、地
域の清掃活動に定期的に取り組んでいます。本校農園芸サービス班は、右の写
真のとおり、現在も避難生活
を送られている熊本市立総合
体育館前の公園を、東町分教
室クリーン班は隣接する東町
団地の駐車場や共用階段をき
れいにしています。少しずつ
ではありますが、自分たちが
できることを精一杯行い、地域に貢献しています。
このように、本校児童生徒は教職員とともに一歩一歩「創造的復興」に向け
て、前を向いて取り組んでいます。今後とも、本校教育に対してご指導・ご支
援を賜りますよう、お願いいたします。
そして、今も、全国各地から、たくさんの励ましをいただいていることに深
く感謝いたします。本校は、みなさんの温
かいお気持ちに答えるべく、「がんばろ
う!
熊本支援学校!」を合い言葉に、今
後も焦らず、一人一人の特別な教育的ニー
ズに応じた教育の充実に努めてまいります。