2015年7月

やさしいナースになるための【スマイル通心】
平成 27 年 7 月号 第 6 号
快適な療養環境作り
透析治療中や入院中は、慣れない環境で過ごすことになります。体調不良に治療というスト
レスに加え、療養環境へのストレスもあり、職員は不安を増長しないよう配慮する必要があ
ります。
療養中、患者さんが気になる代表的なものとして「音」があります。
患者様が気になる職員の行動・音
台車の音
物を置く際の音
扉を閉める音
職員の足音
話し声、笑い声
①職員の足音は気になる音の代表です。最近はサンダルよりシューズが一般的になったので、
以前より足音が気になるというクレームは減っていますが、それでも歩き方や癖により、音
が目立つ人がいます。
だらだら歩く癖のある人は、足底が地面に擦っている時間が長く、足音が響く傾向にありま
す。一度、自分の足音に注意を向けると良いでしょう。
②職員の話し声と笑い声も気になる音の一つです。
私的な話で盛り上がっているように受け取られるのは、患者様の療養環境において
不適切です。もちろん、殺伐とした物ものしい雰囲気では、ナースステーションに
近寄りがたく声をかけにくいでしょう。和やかな雰囲気のなかにも節度ある職場環境を保
ちましょう。
気になるものは、「音」以外にも言葉遣いがあります。
透析歴や入院期間が長くなると、患者様やご家族との距離が近づき、つい馴れ合いになってしまう
ことがあります。他の患者様から「あの人だけ特別にやさしい」患者家族から「馴れ馴れしい」と不快
感をもたれたりすることもあります。
プロとして、いつ見られても聴かれても問題ないように振る舞い、表情や言葉遣いに
注意しましょう。
特に話し方で注意したいのは、「目上の患者さんに対する友達言葉」です。親しくなっても、特に歳
上の方に対しての言葉遣いには注意が必要です。
物理的環境
① 空 調 管 理 : 寒 す ぎ ず 暑 す ぎ ず 適 度 な 温 度 (24 ℃ を 目 安 と し 、 場 所 に よ る ム ラ が な い よ
うにする)
② 湿度管理:乾燥しすぎない(患者さんや職員の健康管理)
③ 明るさ:暗すぎず明るすぎず(夕方の西日など、まぶしさへの調整・配慮、透析中の照明の明るさ、
消灯時の必要箇所の点灯)
④ 安全管理:足元の段差や手すりに対する口頭や掲示での注意、案内が適切にできているか
スタッフがこれくらいと思っている何気ない〝音〟や〝言葉遣い〟にも、心身共に弱ってい
る患者さんにとっては、とても不快である可能性があります。
患者さんの目線では自分の行動がどのようにうつっているか、一度考えてみる機会になれば
と思います。医療従事者として少しでも快適な療養環境が作れるよう日頃から心がけてみま
しょう。
接遇推進委員会
担当
横田・渡辺美