日本から発信する抗マラリア薬

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日本から発信する抗マラリア薬
岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科(薬) 国際感染症制御学分野
准教授 金 惠淑、特命教授 綿矢有佑
岡山大学 薬学部 国際感染症制御学分野 河本理沙、槇田真千子
岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科(医) 疫学・衛生学分野
教授 土居弘幸
概要(新規性・独自性・事業化等)
三大感染症の一つであるマラリアは、感染域の拡大と薬剤耐性熱帯熱マラリアの蔓延により
新薬開発が急務である。我々のグループは作用機序が明瞭且つ薬剤耐性マラリアに有望な新薬
開発を行い、大量合成可能な過酸化物を見出した。この化合物は簡単な構造で大量の有機合成
が容易である。現在、マラリアの死亡の9割を占める乳幼児にも使用しやすい非経口薬剤を目
指す。
本研究の特徴は下記の通りである。
1.非経口薬剤として開発
2.乳幼児にも使用しやすい剤形
3.競合技術は存在しない。
4.従来の抗マラリア薬は経口薬が主であるため、非経口剤は独創的である。
興味のある製薬企業、ベンチャー企業等と連携を取って製品開発に着手したい。
研究概要図
キーワード
新規抗マラリア薬、非経口剤、広範囲寄生虫治療薬
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