平成26年度 主要事業結果 - 公益社団法人 滋賀県防犯協会

平成26年度 主要事業結果
~公益社団法人3年目~
第1四半期
4月
5月
新会計年度「理事会・通常総会の開催」
15(火)
県・県警との合同担当者研修会(大津合同庁舎)
18(金)
県青少年育成県民会議理事会に専務出席(大津合同庁舎)
8(金)
27(火)
13:30~理事会(決算)〈会長出席〉
13:00~定時総会〈会長出席〉
大津プリンスホテル
14:15~理事会(新役員全員)
第2四半期
7月
同
上
「防犯ボランティアサミット」 「知恵出し会議の開催」
22(火)
風俗営業管理者講習会① (飲食接待、近江八幡勤労福祉センター)
26(土)
防犯ボランティアサミット (県域、琵琶湖プラザ)
9月 10~12日
秋の知恵だし会議を各市町に赴いて開催 (3会場)
24(水)
風俗営業管理者講習会② (飲食接待、五個荘コミュニティーセンター)
25(木)
全国地域安全運動中央大会〈当県関係:全国功労金章1、銀章2、銅
章6人、全国防犯功労団体1、全国防犯ボランティア1を受賞〉
第3四半期
「全国地域安全運動の推進」「歳末特別警戒」
10月 4日(土)
「なくそう犯罪」滋賀安全なまちづくり県民大会(大津市和邇文化セン
ター)<会長出席> 県警本部長・県防犯協会長連名表彰:19個人・9団
体
■ 10月11日~20日
21(火)
11月 21(金)
全国地域安全運動
風俗営業管理者講習会③ (飲食接待、ひこね市文化プラザ)
風俗営業管理者講習会④ (飲食接待、長浜ドーム)
■ 12月1日~明年1月3日
第4四半期
2月
3月
年末年始特別警戒
「理事会(新年度予算)の開催」「「なくそう犯罪」実践県民会議総会」
2(月)
「なくそう犯罪」実践県民会議総会 <会長出席>
18(水)
風俗営業管理者講習会⑤ (飲食接待、琵琶湖プラザ)
19(木)
理事会(新年度予算)〈会長出席〉~理事・監事による審議(県警4階会
議室)
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平成26年度 事業報告
平成26年中における県下の犯罪情勢は、過去2年間の増加傾向から
減少に転じ、刑法犯認知件数は、12,435件(前年比-3,012
件・-19.5%)と、昭和56年以降で最少に減少するとともに、県
内全ての市町でも前年比でマイナスを達成し、県別減少率は徳島県に次
いで全国2位、人口1万人当たりの犯罪発生率である犯罪率についても、
「87.5」と全国平均の「94.4」を下回り、平成26年の抑止目
標である「犯罪増加県からの脱却〈犯罪率全国平均以下〉」を達成する
ことが出来ましたが、
〇
自転車盗については、前年比-896件・-25.2%と大き
く減少したものの、全刑法犯に占める割合は21.4%と依然と
して高く、被害の72.2%が無施錠での被害であった。
〇
万引きについては、70歳以上による犯行が24.3%と少年
(19歳以下)による犯行の割合(20.7%)を越えている。
〇
振り込め詐欺等の特殊詐欺については、発生件数は121件と
前年に比べ12件減少したものの、被害総額は約5億6,600
万円と前年比で2,300万円も増加し、被害者の54.4%が
65歳以上の高齢者であった。
などの、今後、対策を要するいくつかの問題点が出てきています。
また、少年非行については、刑法犯を犯し検挙された少年は712人
で、前年に比べ146人(17.0%)の減少となりましたが、検挙さ
れた少年の学職別では、中学生が343人と全体の約48%を占め、犯
罪の低年齢化が続いており、喫煙・深夜徘徊等の不良行為で補導された
少年は、5,915人(前年比+295人・+5.2%)で、深夜徘徊
(3,127人・前年比+223人)・喫煙(2,118人・前年比-
112人)が多く、深夜徘徊のほか、怠学(+53人)・粗暴行為(+
56人)の増加が目立っています。
昨年中、犯罪が減少した要因については、種々考えられるところであ
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りますが、中でも
〇
各種「犯罪多発警報」等(注意報・警報・非常事態宣言)の
発令による早期抑止対策の効果的推進
〇
青色回転灯付防犯パトロール車(通称「青パト」)による積
極的な街頭活動
〇
中・高・大学生等による防犯ボランティア組織の立ち上げな
ど、全年齢層における防犯意識の高揚と、各種防犯ボランティ
アによる積極的な防犯活動の展開
〇
県、市町、警察、企業・団体、防犯ボランティアと県民皆さ
んの連携
等による県民の皆さんの防犯意識の向上が大きいものであり、当協会と
しても、犯罪抑止、青少年の健全育成、風俗環境の浄化等を柱として、
県、市町、企業・団体、地域住民、防犯ボランティア団体、賛助会員等
と連携した業務運営を推進することで寄与できたものと考えておりま
す。
平成26年度中の各事業の推進状況は次のとおりです。
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1
防犯意識の向上と地域交流の強化
(1) 安全・安心まちづくりと防犯情報の提供や助成事業の推進
ア
安全・安心なまちづくりの推進
「なくそう犯罪」滋賀安全なまちづくり実践県民会議で取り組
んでいる「犯罪多発警報発令制度」により、平成26年度は、警
報2回(特殊詐欺)・注意報4回(詐欺(LINE利用等)2回・特
殊詐欺1回・痴漢等1回)が発令され、県、県警や防犯関係機関
・団体と連携し、早期抑止対策の実施に努めました。
イ
防犯情報の積極的な収集と提供
(ア) 地域安全相談所の開設
増加に転じた犯罪抑止のため、毎月20日の「地域安全日」
を活用し、犯罪多発地域「JR・私鉄駅、大型小売店、学校等」
やその周辺に赴き、地域住民の声を聞く「地域安全相談会」を
開設しました。
開催した市町:大津、栗東、守山、湖南、日野、東近江、愛荘、彦根、
甲良、豊郷、長浜、高島
(イ) 当協会広報紙の発行とホームページの更新
当協会の広報紙「防犯しが(奇数月発行、6,000部)」に
つき、より多くの県民の目に触れるよう、各地区防犯自治会を
通じた全戸回覧を依頼しました。
また、当協会のホームページに、毎月の犯罪発生状況に応じ
た「防犯対策資料」を掲載し、県民へのタイムリーな防犯情報
の提供に努めました。
(ウ) 地域安全ニュースコンクールの実施
各地区防犯自治会(協会)(以下「防犯自治会等」という)
で作成している広報紙のレベルアップを図るため、「地域安全
ニュースコンクール」を開催し、優秀作品については10月に
開催した「なくそう犯罪」滋賀安全なまちづくり県民大会にお
いて表彰しました。
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(2) 全国地域安全運動の推進
ア
全国地域安全運動の実施
10月11日(土)から20日(月)までの間、全国一斉に実施さ
れた全国地域安全運動において、県、県警、防犯自治会等、防犯
関係機関・団体、防犯ボランティア等と連携して本運動を強力に
推進しました。
本運動を推進するため、県、大津市、県警と当協会が共催して、
10月4日(土)大津市において「なくそう犯罪」滋賀安全なまち
づくり県民大会を開催し、防犯功労者・地域安全ニュース優秀作
等の表彰や防犯講演等を行いました。
地域安全運動用啓発用品等の作成:ポスター420枚・リーフレット8,200枚
のぼり旗400本
イ
年末年始の特別警戒の実施
県、県警、防犯自治会等、防犯ボランティアが連携し、12月
1日(月)から翌年1月3日(木)の間、歳末や新年に多発が予想さ
れる「凶悪犯罪、侵入犯罪、街頭犯罪、少年の非行」等の防止に
取り組みました。
年末防犯啓発用懸垂幕の作成・配布:13本、リーフレット:10,000枚
(3) 街頭犯罪・侵入犯罪における防犯対策の推進
ア
街頭犯罪対策の推進
(ア) 自転車盗防止対策の推進
県下の手口別多発犯罪第一位であり、犯罪発生総数を押し上
げている「自転車盗」について、多発場所であるJR・私鉄の
各駅周辺、大型小売店、学校等の駐輪場の整備奨励と、「自転
車盗は犯罪だ」と言うことや施錠の励行と未施錠の被害実態の
広報・啓発に努めました。
(イ) 防犯モデル駐車場づくりの推進
多発を続ける車上狙い・部品狙い・器物損壊等を防ぐため、
駐車場の管理者対策や自動車関連企業・団体等と連携して、犯
罪が起きにくい「防犯モデル駐車場づくり」を推進して、防犯
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環境の向上に努めました。
イ
侵入犯罪対策の推進
(ア) 一戸建て防犯モデル住宅建築の支援
住宅建築メーカー、県防犯設備士協会・県建築士会等と連携
して、防犯性能の高い建物部品(CPマーク)の取付奨励を行い、
新興住宅地域における住宅侵入犯罪等の防止に努めました。
ウ
万引き防止対策の推進
県、県警、防犯自治会等、大型小売店防犯対策協議会、コンビ
ニエンスストア防犯対策協議会等と連携・協力して、多発を続け
犯罪発生総数を押し上げている「万引き」について、発生させな
い店舗づくりの指導や、少年とともに近年増加している高齢者に
対して「万引きは犯罪だ」と言うことを一層認識させ、その防犯
対策を推進しました。
2
子ども・女性・高齢者を犯罪から守る活動の推進
(1) 子どもを守る活動の推進
ア
新1年生を守る対策
県下の小学新1年生(全員)を対象に「できるかな?」と題する
子ども安全対策用のクリアファイルを作成配布し、連れ去り防止
を中心とした子どもの犯罪被害防止の啓発に努めました。
クリアファイルの作成・配布:16,000枚
イ
わいせつ等の犯罪対策
各地域における「チカン・声かけ事案」等の危険箇所を記載し
た「地域安全マップ」の作成を推奨するとともに、9月に「地域
安全マップコンクール」を開催し、優秀作を表彰しました。
また、子ども安全リーダーや子ども110番の家や車等に対し、
防犯グッズの提供と支援活動を継続実施しました。
ウ
関係機関との連携
少年補導員、青少年育成県民会議、教育委員会等関係機関・団
体と連携強化し、多発している粗暴犯、潜在化しているいじめ事
- 6 -
案の防止のための啓発に努めました。
(2) 女性を守る活動の推進と女性を守るネットワークづくりの支援
ア
性犯罪等の対策
女性が被害に合いやすいストーカー・DV・性犯罪等につい
て、主要相談窓口の(おうみ犯罪被害者支援センター等)の紹介や
防犯グッズ等を活用した啓発活動に努めました。
イ
防犯ネットワークづくりの支援
県警が推進中のマンションでの1人住まい女性等に対する防犯
ネットワークづくり活動や女性対象の防犯教室等の活動支援を行
いました。
(3) 高齢者を守る活動の推進と高齢者を守るネットワークづくり支援
ア
特殊詐欺対策
既存の高齢者ネットワーク等や高齢者が集まる場所(病院、ゲ
ートボール場、グランドゴルフ場、カラオケハウス等)を通じて
被害防止資料を配布しました。
イ
関係機関との連携と街頭啓発の実施
県銀行協会、県金融機関防犯対策協議会、ATM設置場所の管
理者等と連携し、被害防止のための防犯資料を作成・配付しまし
た。
また、上記団体等や防犯関係機関・団体と連携・協力して、特
殊詐欺撲滅のため、多発時期や、年金支給日である偶数月の15
日等を中心に街頭啓発活動を実施しました。
3
各種防犯団体との連携
(1) 防犯ボランティア団体の支援
ア
防犯ボランティアサミットの開催
7月26日(土)大津市内において、県下の防犯ボランティア団
体(ベテラン・ヤング)の代表者約150人を招集し、防犯ボラ
ンティアサミットを開催して、各団体の活動発表や意見交換を行
い、各ボランティア団体の連携と活動の活性化を図りました。
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(2) 防犯功労表彰の上申と防犯ボランティア保険の取扱い
ア
各種表彰の上申
防犯自治会等や警察からの推薦に基づき、滋賀県防犯協会長・
警察本部長連名表彰、近畿防犯協会連絡協議会長・近畿管区警察
局長連名表彰、全国防犯協会連合会長・警察庁長官連名表彰等の
防犯功労者・団体に対する表彰上申を行いました。
イ
防犯ボランティア保険事務実施
当協会で取り扱う全国規模の防犯ボランティア団体限定の保険
(通称「防犯ボランティア保険」)につき、その周知に努めると
ともに、加入希望者からの要望に応じた迅速かつ適正な事務処理
に努めました。
防犯ボランティア保険の加入状況:17,193人(加入者数:全国4位)
(3) 職域防犯団体との連携と活動支援
金融機関防犯対策協議会、警備業協会、防犯設備士協会、建築士
会、青少年育成県民会議、子ども安全リーダー連絡協議会、大型小
売店防犯対策協議会、おうみ犯罪被害者支援センター、体育協会、
日本自動車連盟滋賀支部、遊技業防犯協力会、自転車防犯協会等の
団体との連携を強化するとともに、各種の活動支援を行いました。
4
薬物・銃器犯罪を排除する環境づくりの推進
(1) 薬物乱用防止の推進
薬物乱用を根絶する「ダメ・ゼッタイ」の気運を醸成するため、
県、県警、関係機関・団体と連携して、積極的な広報・啓発に努め、
若年層に拡大する薬物乱用防止に努めました。
(2) けん銃110番報奨制度の推進
県警が取り組んでいる「けん銃110番報奨制度」等を推進する
ため、当協会の日常業務を通じて関連情報を収集し、県警に通報す
るとともに「けん銃はいらない」を県民に浸透させる広報資料を作
成・配布するなど、銃器犯罪の根絶を支援しました。
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5
防犯施設・防犯機器の普及
(1) 防犯モデルマンション登録制度の充実
ア
審査委員研修会の開催
マンションで発生する各種犯罪を防ぐために推進中の防犯モデ
ルマンシ登録制度につき、審査委員の交代等に伴う新規審査委員
等を対象に、制度の趣旨・目的、審査委員の業務等についての研
修会を開催しました。
(2) 防犯モデル駐車場推奨制度の推進
犯罪の起きにくい駐車場づくりを推進するため、防犯モデル駐車
場推奨制度を推進するとともに、駐車場への防犯カメラ設置費用(総
額の半額、1駐車場最高5万円)の助成を継続・実施しました。
(3) 防犯機器・防犯用具の普及促進
子どもや女性に対する被害防止のため「110番防犯ブザー」、
ひったくり防止のため「自転車防犯ネット」、乗り物盗防止のため
「ループロック、ワイヤーロック
」、駐車場等の各種犯罪対策の
ため「防犯カメラ・センサーライト」等、犯罪情勢に合わせた各種
防犯機器等の普及促進を図ります。
6
風俗環境浄化事業の推進
(1) 巡回相談所の開設
青少年の健全育成の推進や無許可営業(類似行為)をしている店舗
をなくすため、地域安全の日(毎月20日)を活用し、風俗営業店等
が集中している歓楽街とその周辺において、
「風俗環境浄化相談所」
を開催しました。
(2) 風俗営業に関する委託事業の推進
県公安委員会の委託を受け、風俗営業の管理者に対し「業務の適
正な実施と必要な法令・知識・技能の講習(法定講習、年間5回)」
を行うとともに、新規に風俗営業を営む事業所等の現地調査を適正
に実施しました。
講習実施結果:5回(135業者・134人)
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7
助成事業
(1) 青色回転灯取付け助成
犯罪の抑制と子どもの見守り活動等を推進するため、新たに申請
のあった青パトにつき、青色回転灯取付助成費として1台当たり
3,000円の助成を行いました。
助成した防犯自治会:湖南市12台、大津市9台
(2) 防犯ボランティア立上げ等助成
新たに防犯ボランティアを立ち上げ、または、永年防犯ボランテ
ィア活動を行い、当協会長表彰等を受賞された団体に対し、同団体
名入りのぼり旗を贈呈し、活動支援しました。
助成した防犯自治会:表彰受賞の11団体
(3) 防犯ポスター等作成助成
防犯自治会や賛助会員が作成する防犯ポスター等について、費用
総額の半額(最高3万円、年1回)を助成し、防犯活動を支援しま
した。
助成した防犯自治会:東近江市、犬上彦根、米原市、長浜市
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