有害鳥獣対策事業費

平成23年度
事業シート(概要説明書)
事業番号
22
予算事業名
有害鳥獣対策事業費
事業開始年度
平成17年度
上位施策事業名
林業
担当部局
農林水産部
事務区分
■自治事務 □法定受託事務
担当課
農林水産課
根拠法令
鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律
係
林業振興室
事業の必要性
・実施の背景
①有害鳥獣による農林水産物被害は、山林から農地・河川・海に至る広い地域(市内の櫛田川・中村川
や農地約8,200ha、山林約43,000ha等)で年間を通じ発生し増加傾向である。耕作放棄地の解消や農林
水産業の振興のためには、市が有害鳥獣捕獲を猟友会に委託し、被害原因である有害鳥獣全般の個
体数調整を地域と協議し計画的に行う必要がある。
②サルは集団で現れ移動が速く、樹木・屋根で移動するなど、猟友会の捕獲業務だけでは困難なため、
平行して「地域全体の追い払い」を行い、当該集落が怖い地域と学習させ、被害拡大を防止する必要が
ある。
①農林水産物に被害を与える有害鳥獣の捕獲を市全体で通年行い、被害軽減を図る。
(何をどうするため ②サルによる被害を最小限にするため、地域住民が自ら即時に追い払いを行い、サルにとって居
づらい集落づくりを行う。(サルの学習能力を活用した対応)
に)
目 的
①有害鳥獣の捕獲については、被害地域からの依頼に対し、猟友会の捕獲班が即時に対応し、個体数
調整となる捕獲により、被害を最小限に抑えることを目標としている。
目 標
捕獲出動目標:447回、延人数1,875人
(何がどうなれば達
②サルが居づらい集落づくりをめざすため、ロケット花火を自治会に配布し、地域住民が一丸となった追
成か)
い払いを実施していく。ロケット花火の音を合図に住民が一斉に追い払いを実施する体制づくりを確立
し、集落への出没日が減少することにより農作物の被害の軽減をめざす。
①捕獲対象:有害鳥獣全般、保全対象:農林水産物、対象地域:市内全域
依頼先:松阪市内4猟友会
(誰・何を対象に)
②サル被害のある自治会
対 象
■直接実施
事
業
概
要
実施方法
■業務委託 又は □指定管理 (委託先又は指定管理者: 市内4猟友会 )
□補助金〔直接・間接〕(補助先: 実施主体:
)
□貸付(貸付先: )□その他( )
①市内猟友会への有害鳥獣捕獲業務委託
(有害捕獲の方法)
猟友会は被害地域の捕獲依頼を受け、狩猟免許を有する猟友会会員で捕獲班を編
成し、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律により有害鳥獣捕獲許可申請を
行い、許可後に捕獲業務を行う。
(業務委託内容)
各猟友会毎に業務委託契約を締結し、管内毎に年間の有害捕獲業務を委託する。
委託先:松阪猟友会、嬉野町猟友会、飯南猟友会、松阪飯高猟友会
事業内容
(手段、手法など) 委託期間:4月~翌年3月(狩猟期間、愛鳥週間、動物愛護週間は除く。ただ
し、サルの捕獲についてはこの限りではない。)
※当該事業以下に細事 委託内容:被害地域の有害鳥獣捕獲依頼を受け、各猟友会で捕獲業務を実施。
業がある場合は、事業 事業費:1,914,630円(均等割300,000円×4猟友会+人数割2,870円×249人)
費とともに記載
(うち960,000円は、松阪飯多農業共済の農産物共済損害防止事業受託収入)
②サル追い払い用消耗品(ロケット花火)の配布
(配布概要)
ロケット花火でサルの追い払いを実施することにより、サルの群れが集落に
居づらい環境をつくる。
配布先:サル被害のある自治会
配布物:ロケット花火(1回の申請につき5千円。ただし、複数回の申請は可能)
事業費:730,000円(1本当たり単価:音入り18円、音無し4.5円)
関連事業
(同一目的事業等)
①有害鳥獣駆除猟友会補助金
平成23年度
事業シート(概要説明書)
23年度(予算)
事
業
コ 費
ス
ト
人
件
費
22年度(決算)
21年度(決算)
22
20年度(決算)
委託料
1,915 千円
1,915 千円
1,874 千円
1,875
千円
需用費
730 千円
677 千円
399 千円
174
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
2,645 千円
2,592 千円
2,273 千円
2,049
千円
2,270 千円 0.30 人
2,270 千円 0.30 人 2,270 千円 0.30 人 2,270
千円
その他
事業費合計
担当正職員
0.30
臨時職員等
人件費合計
人
人
千円
人
人
千円
人
千円
千円
4,915 千円
4,862 千円
4,543 千円
千円
国県支出金
千円
千円
千円
千円
地方債
千円
千円
千円
千円
960 千円
960 千円
960 千円
1,377
千円
一般財源
1,685 千円
1,632 千円
1,313 千円
672
千円
財源合計
2,645 千円
2,592 千円
2,273 千円
2,049
千円
平成22年度
出動
回数
延人数
572
61
360
47
235
96
403
187
1,570
391
平成21年度
出動
回数
延人数
665
66
275
55
338
125
473
217
1,751
463
その他特財
0.30
人 2,270 千円 0.30 人
千円
2,270 千円 0.30 人 2,270 千円 0.30 人 2,270
総事業費
財
源
内
訳
事業番号
4,319
①猟友会による有害鳥獣の出動実績
猟友会名
活動実績
(事業として活動した
内容・回数・分量を記
入)
松阪猟友会
嬉野町猟友会
飯南猟友会
松阪飯高猟友会
計
平成20年度
出動
回数
延人数
654
51
320
40
263
72
485
228
1,722
391
②H22年度 36自治会63,231本を配布
成果実績
(目標に対して、実
施・達成した状況を記
入)
平成22年度有害鳥獣捕獲実績(猟友会が委託により捕獲した全頭数)
有害鳥獣名
本庁
嬉野
飯南
飯高
イノシシ
10
24
30
84
シカ
25
10
44
301
メスジカ
5
51
サル
17
4
17
30
カラス
78
1
カワウ
32
30
11
カモ
2
計
130
70
128
478
平成22年度追い払い用ロケット花火支給実績(36自治会)
有害鳥獣名
本庁
嬉野
飯南
飯高
件数
58
29
31
20
金額
287,145
141,642
151,650
96,966
本数
28,350
11,994
17,500
5,387
計
148
380
56
68
79
73
2
806
計
138
677,403
63,231
②H22年度において36自治会63,231本の花火を配布
63,231本÷20本(追い払いに20本使用/回)≒3,160回
1自治会当たり約87回の追い払いを実施。
事業の自己評価
(今後の事業の方向
性、課題等)
比較参考値
(他自治体での類似事
業の例など)
特記事項
(事業の沿革等)
①有害鳥獣による農林水作物の被害は年々増加する傾向にある。こうした被害を最小限にするためには、猟
友会による捕獲は必要不可欠であり、今後も被害原因である有害鳥獣の個体数調整となる捕獲を猟友会、地
域と協議しながら積極的に実施していく。
②サルに強い集落づくりには、集落ぐるみでの追い払いが重要となり、ロケット花火による追い払いは効果
的であり、さらには継続して実施していくことで効果が持続するため、今後もサル被害自治会に対しての配
布を実施していく。
近隣市町の類似事業(平成22年度実績)
①有害鳥獣捕獲委託料 大台町1,300,000円 津市2,200,000円 多気町1,000,000円
②自治会へのロケット花火等の支給 津市182,000円 多気町437,000円
市町村合併調整により、平成17年度から現在の方法により実施。
「有害鳥獣対策事業費・有害鳥獣駆対策補助金・有害鳥獣駆除猟友会補助金補足資料」
三重県では、獣害につよい地域づくりをめざし、「獣害対策の5箇条」を掲げて、獣害
対策に取り組んでいます。松阪市においても県の対策を推進し、積極的な有害鳥獣対策を
実施します。
エサ場をなくす
隠れ家をなくす
(地域で対応)
(地域で対応)
地域のエサが何であるかを知り、エ
サとなるものをなくす。
(農作物や、水田に生える雑草等)
耕作放棄地や放置竹林等は格好の隠
れ家となる。獣道、足跡、糞をみつけ
て、動物の嫌がる環境づくりを。
獣害につよい地域づくりのために
~獣害対策の5箇条~
(地域みんなで協力して取り組み、被害の軽減を図る)
防護柵で囲む
追い払う
捕獲する
有害鳥獣駆除対策補助金
(防護柵設置補助金)
サル追い払い用
ロケット花火の支給
猟友会による捕獲委託
有害鳥獣駆除猟友会補助金
被害の拡大は、農作物の
味を覚えるところから始
まる。野生動物と防護柵の
特性を知って効率よく囲
む。被害状況に適した柵や
ネットを設置する。
サルを見かけたらまず
追い払う。地域住民ができ
るだけ参加して、サルに対
し「集落に来れば、怖い」
と学習させる。見つけたら
必ず追い払い、農地や人に
は近づけない。
増え続ける野生動物は、
捕獲することで被害軽減を
図る。
(イノシシ、シカ、サ
ル)
■事業の成果
■事業の成果
■事業の成果
H 22 年 度 に 205 件 、
H22 年度に 138 件 63,231
H22 年度にイノシシ 128 頭、
22.55ha の農地を防護柵等の
本のロケット花火をサルによ
シカ 280 頭、メスジカ 56 頭、
設置により防護しました。
る被害がある自治会に支給し
サル 60 頭の捕獲について補助
H17 年度からの累計実績で
ました。自治会では、継続し
金を交付しました。これにより、
は、55.25ha の農地の防護を
て集落ぐるみの追い払いを実
増え続ける野生鳥獣の個体数の
行っています。
践しています。
調整を行いました。猟友会の出
動実績は 391 回、延 1,722 人で
す。
イノシシ、シカ、サルの捕獲頭数の推移(年度別)
(捕獲頭数)
(年度)
猟友会による有害鳥獣捕獲頭数の推移
平成17年度
本庁 嬉野 飯南 飯高
イノシシ
シカ
サル
小計
カラス
カワウ
ムクドリ
タヌキ
ドバト
小計
計
12
13
1
26
94
49
198
5
346
372
5
1
1
7
24
35
38
2
75
6
35
7
53
7
67
19
6
24
31
41
116
7
32
99
計
59
105
11
175
119
114
198
5
7
443
618
平成19年度
本庁 嬉野 飯南 飯高
イノシシ
シカ
サル
小計
カラス
カワウ
カモ
アオサギ
ムクドリ
小計
計
19
17
2
37
49
15
101
14
87
45
146
36
72
77
2
40
30
3
2
1
179
328
364
40
42
35
136
1
147
平成21年度
本庁 嬉野 飯南 飯高
イノシシ
シカ
メスジカ
サル
小計
カラス
カワウ
カモ
小計
計
20
31
14
5
70
83
100
20
10
183
253
38
68
30
2
36
15
46
7
14
82
24
169
54
47
294
45
14
59
141
1
1
295
計
72
153
60
285
72
148
3
2
179
404
689
計
79
256
75
66
476
85
182
14
281
757
平成18年度
本庁 嬉野 飯南 飯高
イノシシ
シカ
サル
小計
カラス
カワウ
ドバト
小計
計
17
15
1
33
76
79
22
177
210
10
2
12
44
47
13
104
45
45
45
57
45
149
21
75
44
140
10
11
2
23
163
平成20年度
本庁 嬉野 飯南 飯高
イノシシ
シカ
メスジカ
サル
小計
カラス
カワウ
カモ
アオサギ
小計
計
11
26
7
3
47
33
14
3
2
19
29
33
80
29
48
23
29
10
21
83
30
123
43
19
215
42
4
2
48
131
4
4
219
平成22年度
本庁 嬉野 飯南 飯高
イノシシ
シカ
メスジカ
サル
小計
カラス
カワウ
カモ
小計
計
10
25
0
17
52
78
78
130
24
10
0
4
38
30
44
5
17
96
32
30
2
32
128
32
70
84
301
51
30
466
1
11
12
478
計
92
139
58
289
86
180
24
290
579
計
78
181
62
43
364
33
75
4
2
114
478
計
148
380
56
68
652
79
73
2
154
806
※上記の捕獲頭数は、猟友会が有害鳥獣許可期間に捕獲した全ての頭数です。
猟友会出動実績
ロケット花火支給実績
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
出動回数
487
475
363
391
463
391
延人数
2,277
2,256
2,029
1,722
1,751
1,570
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
件数
10件
19件
29件
38件
82件
138件
金額
46,620
93,702
139,401
174,213
398,844
677,403
本数
4,360
12,224
16,992
21,776
54,693
63,231
有害鳥獣駆除対策補助金(防護柵設置補助金)
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
計
件数
41
67
67
84
137
205
601
事業費(円) 補助金額(円)
1,990,530
915,100
4,248,537
1,492,600
4,396,327
1,439,000
4,688,668
1,595,800
8,431,855
2,931,000
10,925,977
4,043,000
34,681,894
12,416,500
防護柵の設置状況
←イノシシ、シカ、サル用の電気牧柵
ワイヤーメッシュによる水田の防護柵
↓
ナ
イ
ロ
ン
ネ
ッ
ト
に
よ
る
水
田
の
防
護
柵
耕地面積の推移(松阪市)
水田(ha)
畑(ha)
合計(ha) 増減(ha)
平成10年
6,996
1,398
8,394
-
平成20年
6,430
1,310
7,740 △ 654.00
平成21年
6,400
1,310
7,710
△ 30.00
平成22年
6,390
1,320
7,710
0.00
野生鳥獣による農林水産物の被害(松阪市)
年度
H18
H19
H20
H21
H22
平均
被害面積(a)
被害量(kg)
被害金額(千円)
被害面積(a)
被害量(kg)
被害金額(千円)
被害面積(a)
被害量(kg)
被害金額(千円)
被害面積(a)
被害量(kg)
被害金額(千円)
被害面積(a)
被害量(kg)
被害金額(千円)
被害面積(a)
被害量(kg)
被害金額(千円)
稲
麦類
2,060
27,900
8,083
1,830
22,300
12,012
1,238
50
27,311
60
6,943
9
2,329
50
65,142 1,500
16,793
215
3,397
100
96,042 3,000
22,003
430
2,171
40
47,739
912
13,167
131
豆類
790
14,800
3,755
100
120
32
100
1,730
766
100
1,730
766
218
3,676
1,064
雑穀
2,073
4,789
4,765
2,189
5,056
5,304
852
1,969
2,014
農産物
果樹
880
2,600
664
910
2,200
2,785
676
2,200
717
957
5,162
1,929
951
4,966
1,811
875
3,426
1,581
↑シカによる水稲(苗)の被害
野菜 いも類 その他
3,130
100
5,250
20,600
600
8,920
3,084
114
8,660
2,000
120
870
7,600
800
5,800
4,470
144
5,794
974
96
586
4,626
640
3,460
876
116
3,331
4,995
129
466
6,703
978
2,928
760
195
2,981
4,673
144
558
11,452 1,144
3,642
1,282
280
3,297
3,154
118
1,546
10,196
832
4,950
2,094
170
4,813
農作物被害の状況
合計
12,210
75,420
24,360
5,730
38,700
25,205
3,720
38,417
12,024
11,099
88,932
28,404
12,112
127,032
35,173
8,974
73,700
25,033
林産物
水産物
杉・檜
合計
アユ・アマゴ
合計
2,500
2,500
―
―
2,500
2,500
5,793
5,793
7,500
7,500
8,800
8,800
―
―
2,500
2,500
13,100
13,100
7,500
7,500
17,600
17,600
―
―
2,500
2,500
26,000
26,000
7,500
7,500
53,000
53,000
―
―
2,262
2,262
80,000
80,000
6,780
6,780
53,000
53,000
―
―
2,262
2,262
78,500
78,500
6,780
6,780
26,980
26,980
―
―
2,405
2,405
40,679
40,679
7,212
7,212
合計
14,710
77,920
37,653
14,530
41,200
45,805
21,320
40,917
45,524
64,099
91,194
115,184
65,112
129,294
120,453
35,954
76,105
72,924
↓イノシシによる水稲被害
↓
サ
ル
に
よ
る
ト
ウ
モ
ロ
コ
シ
被
害
↓
シ
カ
に
よ
る
ス
ギ
の
皮
は
ぎ
被
害