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試験問題・解答用紙
科
目
学
科
環境水理学Ⅰ 期末
番
日
時
2016 年
号
氏
7 月 28 日56時限
名
1.円管内の流れに関する下記述の空欄①~⑧に入るべき式および式の誘導過程を解答せよ.
図のように傾斜した直径 d の円管内を水が流れている.この円管と同心の半径
r ,長さ L の円柱部分に働く x 方向の力の釣合を考える.圧力による力の差は
①
,重力による力は
②
× ( z1  z2 ) / L と表される.半径 r の円
周部分のせん断応力を  とすると,円周に働く全せん断力は
これらが釣り合っていることから,せん断応力は   (
る.ここで, I 
 p1 / g  z1  p2 / g  z2 
③
④
b
となる.
d/2
)と求められ

L である.一方,流れが層流で
r
u
ある場合,  は粘性応力であり流速勾配と関係づけられ,ニュートン流体では水
の動粘性係数を  とすると,  ( du / dr ) と表される.この式と上の  の式
から層流の流速分布式が得られ, u =
また,断面平均流速 um
Re 
⑦

⑥
⑤
z1
z2
となる(式を導く過程を示せ)
.
A
B
が約 2300 を越えると流れは乱流となる.乱流では乱れによるせ
ん断応力が働くようになり,Prandtl と Karman は乱流の流速分布式である対数則( u / u*
u* 
流速分布
L
となる(導く過程を示せ).レイノルズ数
x
 2.5 ln( u* y / )  5.5 )を導いた.
は摩擦速度で,壁面せん断応力  b を速度の次元で表したものであり,流れを規定する重要な量である.
⑧
①
r 2 ( p1  p2 )
②
gr L
③
  2rL
④
  g ( r / 2) I
⑤(誘導)
⑥(誘導)
r
du .
I  
2
dr
gI 2
u   r C
4
g
2
境界条件: r
⑦
um d / 
⑧
b / 
du  
gI
rdr .
2
4 d/2
2rudr
d 2 0
d/2
gI  d 2 r 2
4

r 
2d 2  2
0
um 
 d / 2 で u  0 より,
gI 2 .
C
d
16
(答)
u
d/2
 d4 d 4 
 

 8 16  0
gI

2d 2
gI
( d 2  4r 2 )
16
(答)

gId 2
32
gId 2
um 
32
2.右図のような水位差 H の2つの水槽を直径 d1  d ,長さ L の管路Ⅰと直径 d2  3d / 2 ,長さ L の管路Ⅱで結んでいる.
管路Ⅰ,Ⅱのマニングの粗度係数はどちらも n である.下の問に答え
よ.
(1) 次の記号に相当する名称を答えよ.
①,③,⑤ 形状損失水頭
動水勾配線
線 (b)
の総称
②,④の 摩擦損失水頭
⑦+⑧ ピエゾ水頭
総称
①
(a)
⑥
⑦
②
③
④
⑨
(b)
⑤
(2) ⑥の水頭は⑤の水頭の何倍となるか.
これは速度水頭の比であり, v1
2
2g
2
d
v2 .連続式より d1
v1  2 v2 を
4
4
2g
2
2
代入すると,
⑧
datum line
4
v12 d24  3  81

    =5.0625 倍
v22 d14  2  16
(3) ②の水頭は④の水頭の何倍となるか.
(f と n の関係を考慮せよ)
.
(a)の傾きは
16 / 3
d 
124.5n2 より,傾きの比は, f1 d2
8 fQ 2

  2 
 2 5 と表される.また, f 
5
1/ 3
f2  d1 
d
L g d
d1
5
hf
 1.516/ 3 =8.69 倍
(4) ⑨の水頭は⑥の水頭の何倍となるか.
2
2
2
③は急拡損失係数: K  1  A1   1  d1  で与えられる. d1  d , d2  2 d であるから, K  1  4   25 =0.309
se
se

81
A2   d2 2 
 9

⑨は⑥-③-⑤だから,⑨=
v12 25 v12 16 v12 40 v12



2 g 81 2 g 81 2 g 81 2 g
2
∴
40
=0.494 倍.
81
H
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環境水理学Ⅰ 期末
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2016 年
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7 月 28 日56時限
名
3.右図のような水位差 H=6m の2つの貯水池を直径 d =0.4m で,摩擦損失
係数はA池から頂点Cまでが f1 =0.025,長さ L1  120m,CからB池までが f2
=0.02 で長さ L2  180m の,頂点Cの高さがA池水面より z =2m のサイフォン
で結んでいる.以下の問に答えよ.
(エネルギー補正係数   1 ,水の密度  ,
曲がり損失係数 Kb=0.3
C
L1=120m
f1=0.025
z
A
H=6m
重力加速度 g とし,入口損失係数 K e =0.2,曲がり損失係数 K b =0.3,K o は理論
値である.
( , , g はそのまま用いて式を書いた後,値を求めよ.
)
(1) この管路を流れる流量 Q を求めよ.
(単位も書くこと)
A 水面と B 水面でベルヌーイ式:
入口損
失係数
Ke=0.2
L2=180m
f2=0.02
B
出口損
失係数
Ko
直径 d=0.4m
2
L
L

v
0  0  H  0  0  0   K e  f1 1  K b  f2 2  K o 
d
d

 2g
2
2
2
数値を代入すると, 6   0.2  0.025 120  0.3  0.02 180  1 v  (1.5  7.5  9) v  18 v
2g
2g
 2g
∴ v  2 g / 3 .流量は, Q  d v  0.16 2 g / 3   2 g  3.14  1.414  3.13 =0.321(m3/s)
4
4
25  1.732
25 3

0.4
0.4
2
(2) サイフォン頂点の曲がり損失発生後の圧力
p を求めよ(単位も書くこと).
A 水面と頂点 C でベルヌーイ式:
00 H 
2
L
v2
p

v

 H  z   K e  f1 1  K b 
2 g g
d

 2g
2
2
数値を代入すると, p   z  1  0.2  0.025 120  0.3  v   z  9.0 v   z  9.0  1   z  3.0 (m)
g

∴ p  g 2  3  49.0 (kPa)
(3) このサイフォンを水が流れるための頂部高さ
0.4
 2g
2g
3
z の限界値について知るところを述べよ.
圧力がある値以下になると水中に溶けている気体が気化を始め空洞化現象(キャビテーション)が発生し,流体の連続性
が損なわれる.この圧力水頭の限界は条件によりまちまちであるが,圧力水頭が約-8m 程度以下で発生する可能性が大き
くなる.したがって,頂部の最低圧力は-8m 以上でなければならないとすると,
p
  z  3.0  8 .∴ z  5.0 (m)である必要がある.
g
4.右図のように途中で2つの管路に分岐して合流する管路がある.分岐された
2つの管路の直径,摩擦損失係数,長さは図に示すとおりで全く同じである.
管路②の中間にバルブを取り付けたところ全開にしても管路②の流量 Q2 は
L1=40m
d1=0.25m, f1=0.02
①
Q1
管路①の流量 Q1 の 90%となってしまった.バルブ全開状態での形状損失係
数 K v はいくらか.これと摩擦以外の損失は無視する.
Q
Q2
いずれの経路を通っても損失が同じであることから,
f1
L1 v12
L v2
v2
 f2 2 2  K v 2
d1 2 g
d2 2 g
2g
②
L2=40m
d2=0.25m, f2=0.02
流量に変換すると,
8 f1 L1 2  8 f2 L2
8K 
Q1   2 5  2 v 4 Q22 ,
2 5
g d1
 g d2 g d2 
ここで,
 fL 
Q2
 0.9 より,  1 5 1 
Q1
 d1 



Q22  f1 L1   f2 L2 K v 
 

 4 
d2 
Q12  d15   d25
f2 L2 K v 
 4   0.9 2  0.81
d25
d2 
 1 f1 L1 f2 L2  4
fL
0.02  40
Kv  
 5 d2  0.2346
 0.2346
 0.751
5
d2 
d
0.25
 0.81 d1