成果論文

波長 1
5 μm 帯 で 発光す る S i 系 発光 ダイオ ー ドに関す る研 究
鵜殿治彦
茨 城 大学 工 学 部電 気電 子 工 学 科
〒 316-8511茨
1 市 中成沢 町 4 - 1 2 - 1
城県 日、
要 旨 シ リコ ンフ ォ トニ クス のキ ー デ バ イ スとなる波長 1 . 5 μ m 帯 での S i 系 の発光素子
の 開発 を 目指 して β一F e S i 2 バ
ル ク単結晶 の発光特性 の改羊 とS i 基 板 上へ の S i / β一F e S i 2 / S i
ダブル ヘ テ ロ構造 の作製す る研究 をお こな った。 β F e S i 2 単結晶 の P L 演1 定か ら波長 1 . 5 6
μm 付 近 の発光が β F e S i 2 に出来す る ことを示 し、結晶中の不純物が発光強度 に大き く影響
す る こ と を 明 ら か に し た 。 更 に MBE法
を 用 い て
Si(111)基
板
上 に
S i / β 一F e S i 2 / S i ダ
ブ ル ヘ
テ ロ構 造 を作 製 す る ことに成 功 した。
1 . は じめ に
半導 体 鉄 シ リサ イ ド ( β F e S i 2 ) はヽ資源
波1 定か らバ ル ク の β 「e S i 2 が間接 遷 移 型 の
量 が豊 富 な 鉄 とシ リ コ ンで 構 成 され 、光 通 信
バ ン ド構 造 を持 つ こ とが 明 らか にな り、β
一F c S i 2 の発 光 起 源 の 明 と共 に
解
β FeSi2を
で 使 わ れ る波 長 1 . 5 μ m 帯 で発 光 し、且 つ 、
用 い た 発 光 素子 の 発 光 効 率 が どの程 度 まで
L S I で 使 わ れ る S i 基 板 1 1 にエ ピタキ シ ャル
改 善 で き る の か が 発 光 素 子へ の 応 用 に 向 け
成 長 可 能 な こ とか ら近 年急 速 に 注 目 を集 め
1)。
て いる 材 料 で あ る
た 重要課 題 にな って い る。
本報告 で は、 β F e S i 2 バル ク単 結 晶 の 発光
この 材 料 が オ プ トエ レク トロエ クス用 の 半
特 性 につ い て そ の 不 純 物 の 影 響 を調 べ る と
導体 と して 注 目され た の は , 8 o s t ら が S i 基
共 に、高効 率 の 発光 素子 と して必 要 な構 造 と
板 上 の β FeSi2薄 膜 の 吸 収 特 性 か ら │〕
一F e S i ど
が 直 接 遷 移 型 半 導 体 で あ る こ とを報
2),Leongら
が 実 際 に波 長 1 . 5 5 μ
告し
m での
エ レク トロル ミネ ッセ ンス 発 光 に成 功 1 ) し
考 え られ る S i / β F e S i 2 / S i ダブル ヘ テ ロ構
造 の 作 製 につ い て報 告す る。
2 . β 一F e S i 2 導結 晶 の 成 長 と P L 特 性 評価
一F e S i ! 単
結 品 の 溶 液成 長
た 頃 か らで あ る。そ の 後 , 波 長 1 . 5 1 . 6 μm
2.1.β
で室 温 発 光 す る発 光 ダイ オ ー ドや , β F e S i 2
―
β FoSi2は
同相 と融 液 が 共 存 しな い た め ,
の 高 い 屈折 率 を利用 した 光 導 波路 が S i 基 板
融液 か ら直 接 成長 す る こ とが難 しい。このた
上 に作 製 され るな ど, 応 用 に 向 けて の研 究 が
め , β―F o S i 2 単結 晶 の 成長 は , 化 学 蒸 気 輸
急 速 に進 展 して い る L l ) .
送 ( C h e m i c a l v a p o T T r a n s p o r t : C Vによ
T)法
一 方 、バ ル ク単 結
晶 を用 い た β一F e S i 2 の基
5,)、
礎 物性 を解 明が 進 め られ て お り
光 吸収
って長 年行 わ れ て きた . し か し, こ の 方 法 で
得 られ る結 晶 は 細 い 針 状 結 晶 に 限 られ る と
い う問題 が あ った。そ こで 我 々 は , 低 融 点 の
金属 溶 媒 を 用 いた 溶 液 法 に よ っ て 単結 品 を
成 長す る こ とを考 えた 。
図 1 に 我 々 が 用 い て いる 成 長 系 の 模 式 図 を
本
示す 。 原料 の F e S i ! 合金 と溶 媒 金属 を 緒 に
f
石英告 に 真空 封 入 し, こ の 成長 ア ンプル ( イ
)を 30-50で
英封 │ │ 1 管
義
3 mrll
図 2.(a)Ga溶
媒お よ び (b)Zn溶 煤 で 成長 し
た が FeSiを
単結品
/ c m の 温度勾配
の つ い た電 気 炉 に配 置す る . 原 料 を 高涌 部
( 9 1 0 9 5 0 で) , 成 長 画 を低温 部 ( 9 0 0 で以 下)
に して , 1 - 2 週
間 の 成 長で 数 ミ リ角サ イ ズ
4fnm
の β ――
FeSi」
導結 品が 低温 部 に成 長す る.
これ まで に Z n , G a 、 l n ‐S n 及 び S b 溶 媒 か
β
図 3.Ga溶 煤で成長 したflxtt FcSi!結晶と
切り出 した単結品基板
ら単 結 品 が 成 長 で き る こ とが 報 告 され て い
る。本研 究 で は、結 品 のサ イ ズ と 不純 物 濃 度
2.2.│〕
を考慮 して ( i a および Z n 溶 媒 を用 いて 結 晶成
の 影響
FeSi」単結 晶 の PL特 性 と不純 物
Gaお よび Zn溶 媒 で 成 長 した │〕FcSi,単結
ヤ で 成 長 した 単 結 品 の 写 真 をそ れ
よび Z l l容媒
品 の Plン
測 定 を行 った。測 定 結 果 を区14に 示
ぞ れ ホす 。 また 、 C a 溶 媒 で は成 長 画 に グ ラ
す 。 Ga溶 媒 で 成 長 した 結 品 で は発 光 が ほ と
フ ァイ トを利 用 す る こ とで 図 3 に 示す 板 状
ん ど見 られ な いが Zn溶 媒 か ら成 長 した 結 品
結 品 を 成 長 した 。 S i 基 板 1 1 に成 長 した ガ
m体lム
で は、微 弱 で は あ るが 1.56 μ
近 に ピー ク
ーF e S i)―
膜で は 、基板 の S i の 欠陥 由来 の 発 光
を持 つ PL発 光 を 確 認 で き る。 この ピー ク値
ピー クを 切 り分 ける ことが 難 しいた め、これ
一FeSi!粒、膜 で報 告 され て
は Si基 板 11の│〕
らバ ル ク結 品 を用 い て 、β 「e S i ! 結晶本 来 の
い る値 (∼1.54 μm)に 近 い が Plフ
強 度 は薄 膜
発 光 につ いて 評価 した。
の 試 料 と比 べ る と 2桁 程 弱 い。Ca浴 媒 か ら
横 一
革
曲躙 馴
長 を行 つた 。 図 2 ( a ) , ( b ) に純 度 6 N の G a お
成 長 した 試 料 の 発光 が 見 られ な い こ とか ら
フ発光 には、 結 品 中 の 不純 物 濃
,一「cSi2の Pと
度 が 影響 して い る ことが 考 え られ る。Zn溶
媒 で 成 長 した
一般 的 な 結 品 は室 温 で ∼ 5x
1 0 1Fcm'の 正孔 濃 度 を示す の に対 して 、Ca
溶 媒 か ら成 長 した 結 品 で は ∼ lx101中
す
出 〕宝
ど 結 晶成 長 ア ン ブ ル の 模 式 図
図 1 だ FcSi単
と温 度 分布
cm・の正 孔 濃 度 を示す 。この ため 、Ga溶 媒 で
成 長 した 結 品 で は 不純 物 準 位 を 介 した 非 発
光 │イ
結 合 、また は よ り長波 長 の 発光 再結 合が
支配 的 とな り、 P L ピ ー ク と して観測 され な
一「CSi!結 品 本 来 の 発 光 強 度 が ど こ まで li
│〕
か った と考 え られ る。
げ られ るか検 言、
1する必 要が あ る。吏 には、Si
結 品 中 の 不純 物 濃 度 を低 減 す るた め、結 品
基 板 上の β 「cSiJにつ い て も、 Si基 板 中 に
成 長 に用 い る 「e , S i 冴 い │ の純 度 につ いて 見
こ
埋 め込 まれ た │〕「eSi2粒 の 方 が 膜 よ りもす
直 しを行 った。浴 液 成 長 法で は 、成 長時 の 原
光効 率 が 高 く、また粒 の 埋 め込 まれ 方 によ っ
F c S i J 合金 と して 供給
て も強 度 が 異 な る との報 告 が あ るた め、結 品
料 を 「e : s i = 1 : 2 の
す るの が最 も効 率 よ く結 品 を成 長 で き るが 、
や Siと の ヘ テ ロ構 造 によ る
疾面状態 の 制往‖
高純 度 の l l e の入 手が 困難 で あ った ため 公 称
キ ャ リア 閉 じ込 め の 効 果 な どに つ い て研 究
純 度 4 卜の 「c と 5 ド の S i を ア ー ク熔 解 で融
〕
を進 め る必 要 が あ る。こ う した観 点 か ら、十
か して 合 金化 した も の を従 来利 用 して いた 。
一「eSi!単 結 品 基 板 上 の β FcSi!膜 の 成 膜 を
この 合 金で は ア ー ク熔 解 の 電 祝 材 とな る C u
清 浄化 、
進 めて お り、現 在 まで に基 板 夫lalの
と W が そ れ ぞ れ 数 十 p p m 数 百 p p m 混 入 し、
MBE法 によ るホ モ エ ピタキ シ ャ ル膜 の 成 長 に
さ らに l r e に含 まれ る C o , C r , M n な ども高 い
成功 して い る。
濃 度 で混 入 して お り、│ 〕F e S i ! 結品 中 の キ ャ
リア生成 の 原 因 にな って い た。そ こで 本研 究
で き るよ うにな った た め 、 この 高純 度 「c と
純 度 1 0 N の S i を イf 英中で 真空 浴 解 し、 よ り
合金 を作 製 した。図 5 に そ
純 度 の 良 い 「c S t ど
の 合金 を示す 。金属 光 沢 の あ る綺 麗 な 表 面 の
︵のせにつ 0﹂o︶と , coや長 〓住
で は、純 度 9 9 . 9 9 8 % 以l i の高純 度 F e が 人子
‐
sinOie crystalt,ne愚
FeSi2
at 20K
辞2 Zn soivent
\
\
梓l Ga soivent
・
Ⅲ..__ゃ
`
_..._...…
、
‐
.`_‐
‐
ゝ
・
・
‐
‐
‐
合 金が 得 られ て いる 。この 合 金 の 純 度 を G D M S
i の純 度
によ って 評価 した と ころ 9 9 . 9 9 5 % 以「
を持 ち 、C u , W の 混 入は ほ とん ど無 い ことが
Ⅲ を利 用 して Z I l
判 った。この 高純 度 [ r e s i合金
溶 媒 で結 品成 長 を行 った と ころ、七温 で の 「i
wavelenOth(n船
)
図 4 . G a お よび 7 n 溶 媒で成長 した │ 〕l l c S i !
単結晶の 2 0 K での P L スペ ク トル
ドの 結 品 を初 めて 成 長
孔 濃度 が l x 1 0 7 c m i 以
す る ことに成 功 した。 図 6 に この 結 晶 の 1 ) i ッ
才定 試料 に比 ベ
演1 定結 果 を示 す 。 「
珂 4 の │ ) l測
て よ桁 程 度 強 い P L ピ ー クが 得 られ てお り、
結 品 中 の 不純 物 濃度 を 下 げ る ことで P L 強 度
が 増 す こ とが 判 った。 しか し、 S i 基 板 L の
一降 S i ! 粒、膜 と比 べ る とまだ まだ 発光 強 度
│〕
が 弱 い た め 、更な る結 品 の 高純 度 化 を進 めて 、
10mm
1 ■f
顧
F●貫頚喜29千71
図 5 ( a ) 高 純度 F e S i 」
合金お よび ( b ) 断面 の
拡 大組 成像 、α 相 と を相 の 共品 合 金が 仕成
処 理 を行 い 、R H E E D で S i ( 2 x l ) パタ ー ンを確
認 した 後 に S i 低 温 バ ッ フ ァ層 の 成 長 を行 っ
た。 バ ッ フ ァ層 成長 時 の 条 件 は S i の 蒸 着 レ
ー ト3 . O n m / m i n 、
膜 厚 5 3 n m で 固定 し、基板
-500で
温度 を 3 0 0 で
ユ ! :
の 間 で 変 化 した 。
そ の 後 、R D E 法 によ って β 「e S i 2 テンプ レー
旦性 と配 向性
ト層 を 5 0 n m 成 長 し、 決画 の 平 ナ
をヽ 卜V
小 f
卜 A
につ い て評 価 した。
図 7 , 8 に そ の 結 果 を示す 。 バ ッ フ ァ層 の
3 製
合金 を用 いて Z n 溶 媒 で成
図 6 高 純 度 「e s i を
を結 晶 の 2 0 K での P L スヘ ク ト
長 した │ ザr e s i 単
ル
成膜温 度 3 5 0 - 4 0 0 で
. S i / 神 ―F e S i/」
S i ダブル ヘ テ ロ構造 の作
一「c S i 2 膜表 山i が得 られ て い る こ とが判 る。更
で は、バ ッ フ ァ層
を成長 しな い 場 合 と比 べ て 、平坦性 の 良 い が
3
に、R D E 膜 の 配 向性 につ い て も低温 バ ッ フ ァ
層 を導 入 した 場 合 と導 入 して い な い 場 合 で
温 バ ッフ ァ層 の検 討
ードe S i J 膜の 成 長 を成
コ ン基板 上へ の │ サ
シ1リ
違 いの な い ことが 判 る。この こ とか ら低温 バ
長す る場 合 、成膜 初 期 にテ ンプ レー トとな る
旦性 の 改 羊 に 役 立つ
ッ フ ァ層 が R D E 膜 の 平 す
薄 い が一I r e s i R! DをE 法によ って 成膜 す る こ と
ず 「e S i せ
こ とが 判 った 。しか し、 十
テ ンプ レー
が 、配 向性 の 高 い β 「c S i 」
膜 を作 る 上で の主
ト層 の 成 膜 温 度 に 関 して は特 に 改 きが 見 ら
要技 術 にな って い る。 このテ ンプ レー トは 、
れ なか った。 これ は、R D E 法 で は S i が 基板
そ の 後 の 成 長 の 配 向性 を 支配 す る と共 に、ドc
側 か ら供給 され る必 要が あ るた め 、 β 「e s i !
原 子の S i 基 板 中 へ の 拡 散 を阻告 し、安 定 的
の 合 成 には あ る 程 度 高 い 基 板 温 度 が 必 要 で
〕一「O S i せ
に十
科│ が成 長 で き る よ うにす る 役害J
あ る こ とを示 して い る と考 えて い る。
.1,Si低
も担 って い る。R D E 法によ るテ ンプ レー トは、
合 に非 発 光 中心 と して 働 く こ とが 問 題 に な
キ
E Dを 作 製 した場
Feが Si基 板 中 に拡 散 し、L″
、
て い る 。 しか し、 テ ンプ レ ー ト成 長 初期 に
、
の 高 い β ドcSi」を成 長 す る基 板 温 度 と され
●
ヽ1度が西己向 ′
阻モ
つ
ここ 一
一
●一■ヽ と↓チ
“ぜ r,P≡る一
Si基 板 ヤ
品度 47()(F-650で
J
●
`
る。この た め 、テ ンプ レー ト作 製時 の 水板温
度 を 下げ る ことをね らい、 低温 の Siバ ッ フ
250
30◆
缶き3
400
A150
う 0む
re o'S!じuFteriayer i Ci
PrO■!ⅢtOroeraitナ
ァ層 の 効 果 を検 討 した。
基板 の Si(100)をRCA洗 浄 した 後 、超 高 真
空 装 置 内 に 導 入 し 850で
L″
で 15分 間 の 熱
図 7 S i 低 温 バ ッ フ ァ層 の 成 長温 度 と S i バ
膜 の 表 画 の 粗 さの 関係
ッ フ ァ層 上 │ ] 「e s i ―
層 の 結 晶性 は急 速 に悪 化 し、良好 な ダ ブル ヘ
りEせ E ふせ ,
, E D せ に︶ 掛 一
x
︵
で ぁ った。こ
テ ロ構 造 を作 製す る こ とはl a l 難
れ は、 S i ( 1 0 0 ) 1 1 の
│ ] r ] e s i 2で
膜は厚 く成 長
C)81600)
S■bulferi350`
して い くと膜 の 平坦性 が悪 くな り、この た め
S i キ ャ ッ プ層 の 成 長 が 良夕r に 成 長 で きな か
った と考 えて い る。 一方、 S t ( 1 1 1 ) 基板 上 で
は ( 1 0 0 ) 基板 上 に比 べ て 平坦 な が 「c S i J 膜が
成 長で き る。図 1 0 に S i ( H l ) 基 板 上に成 長
20
30
40
50
60
0-20(de9)
70
80
図 7 . S i 低 温 バ ッ フ ァ層 を導 入有 り及 び無 し
の │ 〕F c S i ! 膜の X R D パ タ ー ン
した S i / β l r e s i/』
S i ダ ブル ヘ テ ロ構造 の 断
面 S E M 像 を示 す 。平坦 性 の 良 い 1 亨さ 1 0 0 n m の
β一F ] e S i膜をが S i 中 に埋 め込 まれ て い る こ と
が判 る。この こ とか ら、S i ( 1 1 1 ) 来板 L に S i /
3.2.β
―i S e S 膜i状
をへ の S i キ ャ ップ層 の
成長
β―F e S i 2 / S i ダブル ヘ テ ロ構 造 を作 製す る こ
とに成功 した。
シ リ コ ン低温 バ ッ フ ァ層 が R D E 法で の テ ン
この 膜 の 発光 特性 評価 に つ い て は、構造 全
プ レー ト層 作 製 時 の 基 板 温 度 の 低 減 に は 奇
体 で の 発光 が 見 られ て い るが 、 S i キ ャ ップ
らな か った が 疾 山i の平坦 性 を改 善す る こ と
│ する発 光 も重 な って し
層 か らの 欠陥 に 起 1 大
に 有 用 な こ とが 確 認 で きた た め、低温 バ ッ フ
ま うた め 、β 「e s t 」
膜 そ の もの の 発 光 の 評 価
ギ C S i 2 テンプ レー ト層 を成
ァ層 を 用 い て │ す
はl a l 難
な と ころで あ る。現 在 、電 流 注 人によ
膜 を M B E 法 で 成長 し、そ の 後
長後 、 だ 「e s i 」
る発光 特性 の 評価 を進 め て い る段 階 で あ る。
Siキ ャ ップ層 を成 長 す る こ とで Si/戸
一「c S i /せS i ダ ブル ヘ テ ロ構造 を作 製 した。S i
膜 を成
( 1 0 0 ) 基板 l i に厚 さ 2 0 n m の │ 〕「c S i を
膜 後 の 田I E E D 像お よ び そ の 後 の S i キ ャ ッ プ
長 後 の 田I E E D 像を 図 9 に 示 す 。
層 (100nm)成
ー
膜 成 長 後 で は 綺 麗 な ス トリ ー ク パ
ガ FcSiせ
タ ー ン が 兄 られ て い る こ とが わ か る 。 更 に
S i キ ャ ップ層 で は 、基 板温 度 を 上げる と
R H E E D パター ンが リング状か らスポ ッ ト状 に
変化 してお り、来板温度 5 9 0 で では配向性
に成膜出
の 良 い S i キ ャップ層が │ 十F e S i ! 上
来て いる ことが 半1 った。 しか し、ガ 「c S i ど
膜 の厚 さを更 に厚 くした場 合、S i キ ャップ
図 8 S i キ ャッブ層 の成膜温度 による R H E E D
バ ター ンの違 い ( a ) キャ ッブ層成長前、( b ) キ
ャップ層成長温度 ム/ = 4 9 0 C°、( c ) 特= 5 4 0 ' C 、
= 5 9 0 °C
( d ) 名メ
4)T Suemasu, Y Ncgishi, K.Takakura, F。
Hascga、va:」pn.J Appl.Phys,39,L1013(2000).
5 ) H . U d o n O a n d l t K i k u m a : J p n . 」. A p p l . P h y s
39,L225(2000).
6)H.UdonO,s.Takaku and I.Kikuma:」
) ダヘテ ロ構造
図 は, S i , 1 8 - e「S i l / S i ( 1 1 1ブル
の断 面 S E M 像 ( a ) 2 次
(
b
成像
電 子像 ) 組
. C ぃ/ s t (
Growth,237-239,1971(2002).
7 ) 鵜 殿 治 彦 : 材料 科 学 3 7 , 3 4 ( 2 0 0 0 ) .
4 . ま とめ
波 長 1 . 5 たとm 帯 で の S j 系 の 発 光 素 r の 開
本研 究 に関す る論 文 発 表
発 を 目指 して 、β F e S i ! バル ク単 結 晶 を用 い
1)Y.Sumida, Y Mo高
た 発 光 特 1 ■改 羊 と S i 基 板 l i への S i / β
UDONO,
―「e S i ) / S i ダブル ヘ テ ロ構 造 の 作 製 の研 究 を
一
FcSi2 undcr prcssurc"Jpn. J.
transitions in が
お こな った。
Appl.Phys.44(2005)7421-7423.
そ の 結 果 、バ ル ク 車結 品 の 実 験 か ら結 晶 中
I
, K,Takarabc, 里 .
`High
Kikuma, `
intcrband
2)K.Yamaguchi,Ko Shimura,H.UDONO,M.
の 不純 物 ( 特に遷 移 金属 ) が 発 光 強度 に大 き
Sasasc,H.Yamamoto,S Shamoto,K.Httou,
く影 響 す る こ とを示 し、これ を改 善す る こと
“
Eミ
ミ
cct
で よ り強 い 発光 を得 る こ とに成功 した。また 、
photolunlincsccncc of l]―FcSi2 nillls on Si
S i 基 板 1 1 のデ バ イ ス構 造 の 作 製 と して 、 S i
substrate''Thin Solid Filins 508(2005)367-370
ー
低 温 バ ッ フ ァ層 を用 い る こ とで テ ン プ レ
3)M.MurOga, H.Suzukt, H.UDONO, I.
ト層 の 平ナ
旦性 が 改善 で き る ことを示 した。吏
に Si(Hl)基
板 11に Si/β
「c S i J / S i ダ ブ ル
ヘ テ ロ 構 造 を作 製 す る こ と に成 功 した 。
ー
用 いた
本研 究 の 成 果 に よ っ て 、ガ 「e s i 2 を
of
therlllal
anncaling
on
thc
Kikuma, A,Zhuravicv, K.Yamaguchi, H.
Yamallloto and T TcraiⅢ
thin illals on
Growth of l〕
―FcSi2
FeS12 (110) Substratcs by
l〕 ―
molccular bealll epitaxy'' Thin Solid Films,
とm 帯 の 発 光 ダ イ オ ー ドの 開発 が 進
波長 1.5た
S15(2007)8197-8200.
展 して い く と考 え て い る。
4)K.Gotoh,H Suzuki,H.UDONO,1.Kikuma,
F. Esaka, M. Uchikoshi and M. Isshikl,ttSinglc
FcSi2 grown using high―
crystaHine が 一
参 考 文献
1 ) 特 集 ―シ リサ イ ド半導 体 の 最 新 動 向 : 機 能
FcSi2
ー
材 料 2 5 巻 1 0 号 ( シー エ ム シ 出 版 , 2 0 0 5 )
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FcSiゴ
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