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第 66回税理士試験
解答速報
事 業 税
本解答は平成 28 年 8 月 1
2日 1
9時に学校法人大原学園が独自に作成したもので、予告なしに内容を変更する場合が
あります。また、本解答は学校法人大原学園が独自の見解で作成/提供しており、試験機関による本試験の結果等につい
て保証するものではありません。
本解答の著作権は学校法人大原学園に帰属します。無断転用・転載を禁じます。
本試験模範解答
事 業 税
〔第一問〕-3
0点-
問a1(15点)a
〔1〕 申告義務者(3点)
個人事業税の納税義務者で、事業税の規定により計算した個人の事業の所得の金額が事業主控除
額を超えるものは、その年度の初日の属する年(以下「その年」という。)の3月15日までに(年
の中途に事業を廃止した場合は、その事業の廃止の日から1月以内(その事業の廃止が納税義務者
の死亡によるときは、4月以内)に)次の事項を事務所又は事業所(以下「事務所等」という。)
所在地の道府県知事に申告しなければならない。②/
その年の前年中の事業の所得(年の中途に事業を廃止した場合は、その年の1月1日から事業
の廃止の日までの事業の所得)
その年の前年に生じた譲渡損失の金額(年の中途に事業を廃止した場合は、その年の1月1日
から事業の廃止の日までに生じた譲渡損失の金額)
事業専従者に関する事項
その他必要な事項①/
〔2〕 繰越控除の適用を受けようとする場合(3点)
〔1〕の申告義務を有しない者でその年度の翌年度以後に損失の繰越控除、被災事業用資産の損
失の繰越控除又は事業用資産の譲渡損失の繰越控除の適用を受けようとするものは、その年の3月
15日までに、事務所等所在地の道府県知事に申告することができる。
〔3〕 2以上の都道府県に事務所等を設けて事業を行う個人(分割個人)の場合(3点)
分割個人がする〔1〕、〔2〕の申告は、主たる事務所等所在地の道府県知事にしなければなら
ない。この場合に〔1〕の申告をするときは、〔1〕の申告事項のほか、事務所等の従業者の数そ
の他必要な事項をあわせて申告しなければならない。
〔4〕 報
告(1点)
道府県は、〔1〕から〔3〕の申告すべき事項のほか、その道府県の条例の定めるところにより、
個人事業税の賦課徴収に関し必要な事項の報告を求めることができる。
〔5〕 所得税の確定申告書等が提出された場合(みなす申告)(5点)
個人事業税の納税義務者が前年分の所得税につき確定申告書を提出し、又は道府県民税につき申
告書を提出した場合には、年の中途において死亡以外の理由によりその事業を廃止した場合を除き、
所得税の確定申告書等が提出された日に、事業税の申告がされたものとみなす。②/ただし、同日前
に事業税の申告がされた場合は、この限りではない。①/
この場合、所得税の確定申告書等に事業税の賦課徴収につき必要な事項を附記しなければならな
い。①/
なお、所得税の確定申告書等に記載された事項のうち、〔1〕から〔3〕の申告事項に相当する
もの及び上記の附記事項は、事業税の規定により申告されたものとみなす。①/
資格の大原
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問a2(15点)a
〔1〕 概要(1
点)
2以上の道府県において事務所等を設けて事業を行っている法人に対しては、その法人の事務所
等所在の道府県がそれぞれ課税権を有しているので、関係道府県間で課税権の調整を行う必要があ
る。このため、その法人について算定した課税標準額の総額を一定の基準によって関係道府県に分
割し、その分割した課税標準額に従って各関係道府県ごとの税額を算出する。この一定の基準が「分
割基準」である。
〔2〕 製造業を行う法人の分割基準(3点)
事務所等の従業者の数により分割する。
〔3〕 分割基準の内容(従業者の数)(11点)
(1)原
則(3点)
事業年度終了の日現在の数値とする。ただし、資本金の額又は出資金の額が1億円以上の製造
業を行う法人の工場である事務所等は、その数値にその数値(その数値が奇数である場合には、
その数値に1を加えた数値)の2分の1に相当する数値を加えた数値とする。
(2)例
外(8点)
次の事務所等については、それぞれの数(その数に1人に満たない端数を生じたときは、これ
を1人とする。)を分割基準である従業者の数とみなす。①/
①
その事業年度の中途に新設された事務所等②
その事業年度終了の日 その事務所等が新設された日からその事業年度終了の日までの月数
×
現在の従業者の数
その事業年度の月数
②
その事業年度の中途に廃止された事務所等②
その廃止の日の属する月の直前 その事務所等がその事業年度中に所在していた月数
×
の月の末日現在の従業者の数
その事業年度の月数
③
事業年度中を通じて従業者の数に著しい変動がある事務所等②
その事業年度に属する各月の末日現在の従業者の数を合計した数÷その事業年度の月数
(注1) 月数は、暦に従い計算し、1月に満たない端数を生じたときは、1月とする。
(注2) 従業者とは、俸給、給料、賃金、手当、賞与その他これらの性質を有する給与の支払を
受けるべき者をいう。
(注3) 著しい変動がある事務所等とは、その事業年度に属する各月の末日現在における従業者
の数のうち最大であるものの数値が、その従業者の数のうち最小であるものの数値に2を
乗じて得た数値を超える事務所等をいう。
※(注1)~(
注3)①
資格の大原
2
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〔第二問〕-2
5点-
〔1〕 概
要(3点:(1)~(3)各1
点)
(1)法人の行う事業に対する付加価値割の課税標準は、各事業年度の付加価値額による。
(2)各事業年度の付加価値額は、各事業年度の収益配分額(報酬給与額、純支払利子及び純支払賃
借料の合計額をいう。)と各事業年度の単年度損益との合計額による。
(3)甲社について
①
甲社の営む林業は非課税事業であり、林業に係る付加価値割の算定はない。
②
乙株式会社への出向社員2名の給与については、実質負担者の報酬給与額とする。従って、
給与負担金等を支払っている場合は、受け取った側の報酬給与額から控除する。
③
丙人材派遣会社から派遣を受けている社員4名の報酬給与額は下記〔2〕(
2)に示した。
④
甲社はP国においても建設業を営んでいるため、特定内国法人に該当する。付加価値割の算
定は下記〔7〕(
2)に示した。
〔2〕 報酬給与額の算定方法(4点)
(1)内
容(2点)
各事業年度の報酬給与額は、次の金額(その事業年度の法人税の所得の計算上損金の額に算入
されるもの(これらのうち政令で定めるものを除く。)及びその事業年度において支出されるも
ので政令で定めるものに限る。)の合計額による。
①
法人が各事業年度においてその役員又は使用人に対する報酬、給料、賃金、賞与、退職手当
その他これらの性質を有する給与として支出する金額の合計額
②
法人が各事業年度において確定給付企業年金法に規定する加入者のために支出する同法の掛
金その他の法人が役員又は使用人のために支出する掛金(これに類するものを含む。)で政令
で定めるものの金額の合計額
(2) 労働者派遣等の場合(2点)
法人が労働者派遣契約等に基づき労働者派遣等の役務の提供を受けた場合には、(1)
にかかわら
ず、次に定める金額をもってその法人の報酬給与額とする。
(1)の合計額に各事業年度においてその労働者派遣等の役務の提供の対価としてその労働者派
遣等をした者に支払う金額(その事業年度の法人税の所得の計算上損金の額に算入されるもの(こ
れらのうち政令で定めるものを除く。)及びその事業年度に支払われるもので政令に定めるもの
に限る。)に75%の割合を乗じて得た金額を加えた金額
〔3〕 純支払利子の算定方法(3点:(1)2点、(2)及び(3
)1点)
(1)内
容
各事業年度の純支払利子は、各事業年度の支払利子の額(その事業年度の法人税の所得の計算
上損金の額に算入されるもの(これらのうち政令で定めるものを除く。)及びその事業年度にお
いて支払われるもので政令で定めるものに限る。)の合計額からその合計額を限度として各事業
年度の受取利子の額(その事業年度の法人税の所得の計算上益金の額に算入されるものに限る。)
の合計額を控除した金額による。
資格の大原
3
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本文中無断転載禁
(2)支払利子
支払利子とは、法人が各事業年度において支払う負債の利子(これに準ずるものとして政令で
定めるものを含む。)をいう。
政令で定めるものは、その事業年度において支払う手形の割引料その他経済的な性質が利子に
準ずるものでその事業年度に係るものとする。
(3)受取利子
受取利子とは、法人が各事業年度において支払を受ける利子(これに準ずるものとして政令で
定めるものを含む。)をいう。
政令で定めるものは、その事業年度において支払を受ける手形の割引料その他経済的な性質が
利子に準ずるものでその事業年度に係るものとする。
〔4〕 純支払賃借料の算定方法(3
点:(1)2
点、(2
)及び(3)1
点)
(1)内
容
各事業年度の純支払賃借料は、各事業年度の支払賃借料(その事業年度の法人税の所得の計算
上損金の額に算入されるもの(これらのうち政令で定めるものを除く。)及びその事業年度にお
いて支払われるもので政令で定めるものに限る。)の合計額からその合計額を限度として各事業
年度の受取賃借料(その事業年度の法人税の所得の計算上益金の額に算入されるものに限る。)
の合計額を控除した金額による。
(2)支払賃借料
支払賃借料とは、法人が各事業年度において土地又は家屋(住宅、店舗、工場、倉庫その他の
建物をいう。以下同じ。)の賃借権、地上権、永小作権その他の土地又は家屋の使用又は収益を
目的とする権利で、その存続期間が1月以上であるもの(以下「賃借権等」という。)の対価と
して支払う金額をいう。
(3)受取賃借料
受取賃借料とは、法人が各事業年度において賃借権等の対価として支払を受ける金額をいう。
〔5〕 単年度損益の算定方法(2点)
各事業年度の単年度損益は、各事業年度の益金の額から損金の額を控除した金額によるものとし、
地方税法又は政令で特別の定めをする場合を除くほか、その各事業年度の法人税の課税標準である
所得の計算の例によって算定する。ただし、欠損金の繰越控除等の規定の例によらないものとする。
〔6〕 雇用安定控除額の算定方法(2点)
(1)内
容(1点)
その事業年度の収益配分額のうちにその事業年度の報酬給与額の占める割合が70%を超える法
人の付加価値割の課税標準の算定については、その事業年度の付加価値額(特定内国法人の付加
価値割の課税標準の算定の規定により控除すべき金額があるときは、これを控除した後の金額と
する。)から雇用安定控除額を控除するものとする。
(2)控 除 額(1点)
雇用安定控除額は、その事業年度の報酬給与額からその事業年度の収益配分額に70%の割合を
乗じて得た金額を控除した金額とする。
資格の大原
4
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本文中無断転載禁
〔7〕 特定内国法人(5
点)
(1)特定内国法人の意義(1
点)
国内に主たる事務所等を有する法人で外国にその事業が行われる場所を有するものをいう。
(2)付加価値割
①
原
則(1点)
特定内国法人の付加価値割の課税標準は、その特定内国法人の事業の付加価値額の総額から
外国の事業に帰属する付加価値額を控除して得た額とする。
②
例
外(1点)
外国の事業に帰属する付加価値額の計算が困難であるときは、次により算定した金額をもっ
て、その特定内国法人の外国の事業に帰属する付加価値額とみなす。
付加価値額
外国に有する事務所等の従業者の数
×
の総額
外国に有する事務所等の従業者の数+国内に有する事務所等の従業者の数
(イ)付加価値額の総額(1
点)
外国の事業に帰属する所得以外の所得に対して課された外国税額及び外国の事業に帰属する
所得に対して課された外国税額をその事業年度の単年度損益の計算上損金の額に算入しないも
のとして計算する。
(ロ)従業者の数(1
点)
事業年度終了の日現在における事務所等の従業者の数とする。ただし、中間申告をする法
人にあっては、その法人のその事業年度開始の日から6月を経過した日の前日現在における
事務所等の従業者の数とする。
事務所等に使用される者で賃金等を支払われるものをいう。
〔8〕 付加価値割額の算定方法(3
点:(1)~(3)各1点)
甲社に係る付加価値割額は、付加価値額に下記の標準税率を目安として、道府県の条例により定
められた税率を乗じて算定した額である。
(1)標準税率
各事業年度の付加価値額×0.72
%
(2)制限税率
道府県は、標準税率を超える税率で事業税を課する場合は、標準税率に1.
2を乗じて得た率を超
える税率で課することはできない。
(3)税率の適用区分
法人事業税の税率は、各事業年度終了の日現在における税率による。
資格の大原
5
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本文中無断転載禁
問 1(15点)
1.所得割
a a
〔1〕 課税標準額
(1)所得の総額
24,000,00
0千円
(2)課税標準である所得金額
24,000,00
0千円-16,00
5,400千円=7,9
94,600千円 ①
(3)課税標準額の総額(千円未満切捨)
事業年度終了の日現在において、A県及びB県の 2県のみに事務所等を設けて事
業を行っているため、軽減税率適用法人に該当する。①
① 年 400万円以下
4,000,00
0円
② 年 400万円超年 800万円以下
8,000,00
0円-4,000,00
0円=4,
000,0
00円
③ 年 800万円超
7,994,60
0千円-(4,00
0千円+4
,000千円)
=7,986,6
00千円①
〔2〕 分割課税標準額
(1)課税標準額の総額の区分(千円未満切捨)
① 年 400万円以下
1
4,000千円× =2,000千円
2
② 年 400万円超年 800万円以下
上記①と同じ
③ 年 800万円超
7,986,60
0千円×
1
=3,99
3,300千円
2
(2)分割基準
① 事務所等の数
(イ
)A県
本社 1×1
2=12
営業所等 8×12=96
計
10
8①
(ロ
)B県
支社 1×1
2=12
営業所等 4×12+1×6=54
①
計
66
資格の大原
6
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本文中無断転載禁
(ハ
)(イ)+(
ロ)=174
② 従業者の数
(イ
)A県
本社 61人
営業所等 523人
計
58
4人
(ロ
)B県
支社 100人
6
営業所等 (268人-68人)
+68人× =234人①
12
計
33
4人
(ハ
)(イ)+(
ロ)=918人
(3)分割課税標準額(それぞれ千円未満切捨)
① 事務所等の数
(イ)年 400万円以下
108
=1,241千円
174
A県
2,
000千円×
B県
66
2,
000千円×
=758千円
174
(ロ)年 400万円超年 800万円以下
上記(イ)
と同じ
(ハ)年 800万円超
A県
108
3,
993,
300千円×
=2,
478,600千円
174
B県
66
3,99
3,30
0千円×
=1,51
4,700千円
174
② 従業者の数
(イ)年 400万円以下
A県
2,
000千円×
584人
=1,272千円
918人
B県
2,
000千円×
334人
=727千円
918人
(ロ)年 400万円超年 800万円以下
上記(イ)
と同じ
資格の大原
7
-
本文中無断転載禁
(ハ)年 800万円超
A県
584人
3,
993,
300千円×
=2,
540,400千円
918人
B県
334人
3,99
3,30
0千円×
=1,45
2,900千円
918人
③ 合計
(イ)年 400万円以下
A県
1,
241千円+1,27
2千円=2,513千円
B県
75
8千円+727千円=1,48
5千円
(ロ)年 400万円超年 800万円以下
上記(イ)
と同じ
(ハ)年 800万円超
A県
2,
478,
600千円+2,540,40
0千円=5,019,0
00千円
B県
1,51
4,70
0千円+1,452,9
00千円=2,967,6
00千円
〔2〕 所得割額(それぞれ百円未満切捨)
A県
2,51
3千円×3
.4%=
85,400円
2,
513千円×5.1
%=
1
28,10
0円
5,019,
000千円×6.7
%=336,2
73,00
0円
計
B県
33
6,48
6,500円①
1,
485千円×3.4
%×1.2=
60,500円
1,
485千円×5.1
%×1.2=
90,800円
2,967,
600千円×6.7
%×1.2=238,5
95,000円
計
23
8,74
6,300円①
※税率①
2.収入割
a a
〔1〕 課税標準額
(1)収入すべき金額の総額
電灯料及び電力料
70
,000,00
0千円
(2)控除すべき収入金額
① 再エネ特措法賦課金
② 他者購入電力料
63,
000千円
1,500,
000千円
③ 託送料
6,
000千円
1
,569,00
0千円
(3)課税標準である収入金額(千円未満切捨)
(1
)-(2)=68,4
31,000千円①
資格の大原
8
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本文中無断転載禁
〔2〕 分割課税標準額
(1)課税標準額の総額の区分(千円未満切捨)
68,431,00
0千円×
1
=34,
215,50
0千円
2
(2)分割基準
上記 1.〔2
〕(2
)と同じ
(3)分割課税標準額(それぞれ千円未満切捨)
① 事務所等の数
A県
108
34,2
15,5
00千円×
=21,237,2
06千円
174
B県
66
34,2
15,5
00千円×
=12,978,2
93千円
174
② 従業者の数
A県
34,2
15,5
00千円×
584人
=21,766,7
23千円
918人
B県
34,2
15,5
00千円×
334人
=12,448,7
76千円
918人
③ 合計
A県
21,2
37,2
06千円+21,766
,723千円=43,003,9
29千円
B県
12,9
78,2
93千円+12,448
,776千円=25,427,0
69千円
〔3〕 収入割額(それぞれ百円未満切捨)
A県 43,003
,929千円×0.9%
=387,
035,30
0円①
B県 25,427
,069千円×0.9%×1
.2=274,
612,30
0円①
※税率①
3.事業税額
a a
A県
33
6,486,50
0円+387,035,
300円=723,5
21,800円①
B県
23
8,746,30
0円+274,612,
300円=513,3
58,600円①
資格の大原
9
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本文中無断転載禁
問 2(30点)
1.所得割
a a
〔1〕 課税標準額
(1)所得の総額
① 法人税の所得金額
1,883
,000千円
② 加算
損金算入所得税額
240千円①
(400千円-160千円=24
0千円)
③ 減算
外国の事業に帰属する所得以外の
所得に対して課された外国税額
80
0千円①
所得の総額 1,8
82,440千円
(2)課税標準である所得金額
1,882,440千円-1,332,
100千円=550,3
40千円①
寄附金の損金不算入額については、調整不要である。①
(3)課税標準額の総額(千円未満切捨)
事業年度終了の日現在において、L県、M県及びN県の 3県以上に事務所等を設
けて事業を行っており、かつ、資本金の額が 1,
000万円以上であることから、軽減
税率不適用法人に該当する。①
550,340千円
〔2〕 分割課税標準額
(1)分割基準
① L県
(イ)本社
1,240,00
0千円
(ロ)工場
3,110,
000千円
(ハ)倉庫
2,290,
000千円
(ニ)(イ)+(
ロ)+(ハ)=6,6
40,000千円①
② M県
営業所 830,
000千円①
資格の大原
1
0
-
本文中無断転載禁
③ N県
(イ
)倉庫
1,780,
000千円
(ロ
)営業所
710,00
0千円
(ハ
)(イ)+(
ロ)=2,490
,000千円①
④ ①+②+③=9
,960,
000千円
(2)分割課税標準額(それぞれ千円未満切捨)
L県
550,
340千円×
6,640,
000千円
=366,89
3千円
9,960,
000千円
M県
550,
340千円×
830,00
0千円
= 45,86
1千円
9,960,
000千円
N県
550,
340千円×
2,490,
000千円
=137,58
4千円
9,960,
000千円
〔3〕 所得割額(それぞれ百円未満切捨)
L県
366,8
93千円×3.
1%
M県
N県
=11,373
,600円①
45,
861千円×3.
1%×1.
1= 1,56
3,800円
137,
584千円×3.
1%
= 4,26
5,100円
※税率①
2.付加価値割
a a
〔1〕 課税標準額
(1)報酬給与額
① 役員又は使用人に対する給与
690,080千円+196
,810千円+979,400千円+465,
800千円+15
5,840千円
+234,540千円+253,69
0千円=2,976,16
0千円①
② 支出掛金等
18,120千円+26,5
40千円+1
2,400千円+4,
020千円+6,44
0千円+7
,020千円
=74,540千円①
③ 労働者派遣に係る金額
3,600千円×75%=2,700千円①
④ ①+②+③=3,053
,400千円①
資格の大原
1
1
-
本文中無断転載禁
(2)純支払利子
① 支払利子
5,000千円
② 受取利子
2,200千円+31
0千円+7
50千円=3,260千円
③ ①-②=1,7
40千円①
(3)純支払賃借料
① 支払賃借料
100
594千円×
+28,800千円=29,3
50千円①
108
② 受取賃借料
1,510千円+(4,500千円-360千円)+9,600千円=15
,250千円①
③ ①-②=14,
100千円 ①
(4)収益配分額
(1)+(2)+(3)
=3,069,2
40千円
(5)単年度損益
1,882,440千円
(6)付加価値額
(4)+(5)=4,95
1,680千円
(7)雇用安定控除額
① 判定
3,053,400千円>3,069,
240千円×70%=2,148,4
68千円
∴適用あり①
② 雇用安定控除額
3,053,400千円-2,148,
468千円=904,9
32千円①
(8)課税標準である付加価値額(千円未満切捨)
(6)-(7)②=4,
046,748千円①
〔2〕 分割課税標準額
(1)分割基準
上記 a1a.〔2〕(
1)と同じ
(2)分割課税標準額(それぞれ千円未満切捨)
L県
6,640,000
千円
4,04
6,74
8千円×
=2,69
7,832千円
9,960,
000千円
M県
830,00
0千円
4,04
6,74
8千円×
=
9,960,000
千円
N県
2,490,000
千円
4,04
6,74
8千円×
=1,01
1,687千円
9,960,
000千円
33
7,229千円
資格の大原
1
2
-
本文中無断転載禁
〔3〕 付加価値割額(それぞれ百円未満切捨)
L県
2,69
7,832千円×0.72%
M県
N県
=19
,424,30
0円
33
7,229千円×0.72%×1.1= 2
,670,80
0円①
1,01
1,687千円×0.72%
= 7
,284,10
0円
※税率①
3a.資本割
〔1〕 課税標準額(
千円未満切捨)
1,000,
000千円+80
2,760千円=1,80
2,760千円>1,
600,000千円 ∴1,802,
760千円①
〔2〕 分割課税標準額
(1)分割基準
上記 a1a.〔2〕(
1)と同じ
(2)分割課税標準額(それぞれ千円未満切捨)
L県
6,640,000
千円
1,80
2,76
0千円×
=1,20
1,840千円
9,960,
000千円
M県
830,00
0千円
1,80
2,76
0千円×
=
9,960,000
千円
15
0,230千円
N県
2,490,000
千円
1,80
2,76
0千円×
=
9,960,
000千円
45
0,690千円
〔3〕 資本割額(それぞれ百円未満切捨)
L県
1,20
1,840千円×0.3%
=3,6
05,500円
M県
15
0,230千円×0.3%×1.1=
N県
45
0,690千円×0.3%
4
95,700円
=1,3
52,000円①
※税率①
4.事業税額
A a
〔1〕調整後付加価値額
4,046,74
8千円≧4
0億円
∴適用なし①
〔2〕L県
11,373,6
00円+19
,424,300円+3,605
,500円=34
,403
,400円①
〔3〕M県
1,563,80
0円+2,6
70,800円+495,700円=4
,730,300円①
〔4〕N県
4,265,10
0円+7,2
84,100円+1,352,0
00円=12,9
01,2
00円①
資格の大原
1
3
-
本文中無断転載禁
□合格ラインの読み□
〔第一問〕理論3
0点、〔第二問〕理論2
5点、〔第三問〕計算 4
5点の 3問形式の出題でした。
昨年度と異なり、理論問題 5
5点・計算問題4
5点の配点で出題されましたが、やはり理論の比重の高い問題でした。
〔第一問〕問1が 3枚、問2が3枚、〔第二問〕4枚、〔第三問〕問1が4枚、問 2が 5枚の合計1
9枚の用紙枚数で
した。今年度本試験も解答量の多い問題です。特に〔第三問〕は、問1
「電気供給業及び不動産業(不動産業が主たる事
業)」、問2
「外形標準課税」の組み合わせで出題されています。問1は資本金の額が 1億円以下であり「所得割及び収
入割」を算定する問題です。「主たる事業が不動産業」であるため、「電気供給業」を含め、分割基準は「課税標準額
の総額の1
/
2を事務所数、1
/
2を従業者数」ですべて分割します。問2は「主たる事業が倉庫業」であるため、分割基準
は「固定資産の価額」ですべて分割します。「付加価値額」の計算では第6
5回本試験でも問われた「消費税等の取扱い」
「借上社宅の使用料」が出題されましたが、今回は確実に解答したいところです。なお、解答量が多いため、最後まで
解答できなかった受験生も多いと推測しています。
〔第一問〕問1及び問2はAランクの理論であり、模範解答に近い答案を作成できた受験生も多いと思います。
〔第二問〕は事例問題で「付加価値割の算定」について問う問題です。Aランクの理論であり、解答に使うことので
きる時間に応じて「報酬給与額」「純支払利子」「純支払賃借料」「単年度損益」「雇用安定控除額」「特定内国法人」
「税額算定」について万遍なく解答する必要があります。
〔第三問〕問 1は「資本金の額」の資料の読み取りに注意が必要です。軽減税率適用法人にも該当するため解答量が
多くなります。また「使わない資料」が数多く与えられており、必要な資料の把握がポイントです。「分割基準」の資
料の与え方に特徴がありますので、ケアレスミスに要注意です。
問 2は平成 2
7年度改正項目の「資本等の額の取扱い」が論点であり、「資本金等の額」が「資本金の額及び資本準備
金の額の合算額」に満たないケースです。例年出題される「所得税額の損金不算入」「外国税額の調整」の他、「寄附
金」「弁護士顧問料」「賃貸借契約の更新料」の取扱いに注意しましょう。「調整後付加価値額」が4
0億円以上となる
ため、平成2
7年度改正項目の「負担変動の軽減措置」の適用はありません。ケアレスミスに注意して解答できたかどう
かがポイントです。万遍なく、自分なりの金額で事業税額まで答案作成をした方はかなり合格可能性が高いと思います。
〔第一問〕
問1 問題で指示された項目に言及しつつ、理論テキスト問題7
1を解答する必要があります。解答のタイトルは問題で
指示された項目に応じて臨機応変に工夫すると更に良い答案になります。解答量の目安は1枚半程度、配点は明記さ
れておりませんが1
5点位、合格ラインは 1
3点位と思われます。
問2 理論テキスト問題 4
3から該当する部分を抜き出して解答しましょう。解答量の目安は1枚半程度、配点は明記さ
れておりませんが1
5点位、合格ラインは 1
3点位と思われます。
〔第二問〕
事例形式の問題であり、最初の「概要」の中で、題意に応じて「問われている内容のポイント」を説明した上で解
答をまとめると良いでしょう。配点が 2
5点であり、2以上の道府県に事務所等を設けて事業を行っている資料がない
ため、解答には示しませんでしたが、建設業の分割基準(その他の事業)についても触れると加点項目になる可能性
があります。解答量の目安は2枚半位、合格ラインは2
0点位と思われます。
〔第三問〕
問1 ケアレスミスに注意し、万遍なく、答案作成を行うことが必要です。
問2 解答量の多い問題であるため、各県の事業税額まで正しく計算できた受験生は少ないと推測しています。ケアレス
ミスに注意し、各割の「課税標準額」「分割基準」等、誰もができるところを確実に解答することがポイントです。
以上を勘案すると〔第三問〕については、問題毎の配点は明記されておりませんが、問1が1
5点、問2が3
0点の
配点と予想し、問1は9点、問 2は2
4点位が合格ラインと思われます。
総合的な合格ラインを予想すると合計で7
9点前後がボーダーラインとなり、8
6点以上であれば合格確実ラインと
なるのではないかと思われます。
資格の大原 本文中無断転載禁
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