CSR 推進体制

CSR 推進体制
CSR 委員会を中心とした体制のもと、グループ全体で社会的責任を果たし、
持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進しています。
CSR 推進体制図(2016 年 3 月末現在)
CSR 推進体制
ニコングループでは、社会の持続的な発展を支え、自社もともに発
展し続けていくために、効率的かつ効果的な CSR 活動に向けた
体制を構築しています。その中心を担うのが、会長を委員長とし、
経営委員会メンバーなどを委員とする「CSR 委員会」です。
CSR 委員会は年 2 回開催しており、目標を決め、各活動の進捗状
況について報告を受けるとともに、必要に応じて改善指示を出す
など、CSR 活動全体の意思決定を行っています。また、傘下に専
門委員会として「企業倫理委員会」「環境委員会」を設け、連携を図
各地域における 2016 年 3 月期の主な活動
りながら取り組みを進めています。
国・地域
■海外グループ会社に対する CSR 推進
ニコングループは、売上高、社員数ともに海外比率が高く、CSR
主な活動
日本
 CSR重点課題の見直し
(グルー
 CSR意識啓発の進捗把握のための調査を開始
プ全体)
 広告・宣伝にかかわる社員に対するコミュニ
活動においても海外グループ会社での展開が重要です。しかし、
ケーションリスク教育の実施
文化や言語などの社会的背景が異なる国や地域で、一律に CSR
 グループ内モニタリングの見直し
活動を推進することには限界があります。それぞれの地域特性を
中華圏
考慮しつつ、一貫性のある取り組みを進めるため、ニコングルー
プでは、各持株会社に CSR の統括推進機能を設置し、現在、ニ
アジア
※
コングループが事業を展開する全地域を、日本、中華圏 、アジア、

中国ローカル版 CSR 報告書第 4 号発行

報告相談制度の複数窓口の効果を確認

贈収賄防止方針のアジアガイドライン作成

意識調査を通じて報告相談制度の認知状況
欧州、米州、韓国の 6 つの国・地域に分けて活動しています。また、
などを確認
地域ごとにグループ会社社長などをメンバーとする CSR 委員会と、
欧州
各社の CSR コーディネーターをメンバーとする CSR 連絡会を設

欧州統一の e ラーニングツールの導入

報告相談制度をリニューアルし、グループ会社
置し、CSR 活動を推進しています。
の社内窓口担当者へのトレーニング実施
2016 年 3 月期は、持株会社の CSR 部門から担当者がニコンの
米州
本社に集まり、CSR グローバル会議を開催しました。この会議で

贈収賄防止方針の米州ガイドライン作成

報告相談制度の問い合わせ窓口を変更し、
は、各地域の社会動向や活動の進捗を共有したほか、CSR 課題
使用方法を再徹底
を棚卸しし、改善すべき点などを議論しました。今後も密な連携に
より、グループが一体となった CSR 活動を推進していきます。
韓国
※「中華圏」を中国、香港、台湾、「アジア地域」を中華圏と韓国を除くその他のアジア、
およびオセアニア、中東としています。
CSR 中期計画における重課題(P19)
17

義援金拠出ガイドラインを策定

贈収賄防止方針の韓国ガイドライン作成

行動規範に関する教育実施
関する意識を測るための設問を追加し、その結果を経年で評価
■グループ内モニタリングの見直し
していきます。2016 年 3 月期は、日本、中華圏、アジアで実施
ニコングループでは、ニコン CSR 憲章/ニコン行動規範に基づき
し、欧州、米州、韓国は 2017 年 3 月期から開始します。調査
グループ全体で CSR 活動を行っていますが、それらの活動が国
の結果、新たに加えた設問のうち、CSR ニュースレターの認知
際的要求レベルに合っているのかなどを確認し、グループ全体で
度については、中華圏とアジアで 73%、日本で 55%となりま
活動の底上げを図るため、2016 年 3 月期に試験的なチェックを実
した。さらなる CSR 啓発に向けて、CSR ニュースレターの認
施しました。具体的には、ニコン 1事業所および国内外のグループ
知度をあげていくことが重要と考え、2017 年 3 月期は、グルー
会社3 社において、電子業界のグローバルスタンダードとなってい
プ全体での CSR ニュースレターの認知度 70%以上達成をめざ
る EICC(Electronic Industry Citizenship Coalition)の行動規範に
し、取り組みを進めていきます。
準拠し作成したニコン CSR 調達基準を用い、外部監査員が倫理、
労働、安全衛生、環境、管理システムの状況に関して現場調査を
CSR 意識調査結果
行いました。その結果、地域や事業所/グループ会社により、活
CSR ニュースレターについて
動レベルに差が生じている項目があることが判明しました。これら
の課題を解決すべく、2017 年 3 月期は、既存の各種基準や方針
を見直す計画です。
社員への CSR 意識啓発
ニコングループでは、社員の CSR 意識の底上げを目的に、ニ
コングループ全社員を対象とした CSR ニュースレターの発行
宣伝広告におけるコミュニケーション
を、2015 年 1 月から開始し、15 言語で配布しています。各号
リスクの回避
の作成にあたっては、企画段階から海外各地域持株会社の CSR
部門の意見を取り入れることで、
世界で注目される CSR トピッ
ニコングループでは、BtoC ビジネスが売上に占める割合が大きく、
クスを盛り込んでいます。2016 年 3 月期は 5 回発行し、コン
宣伝広告において選択する対象や作成するメッセージに関しては、
プライアンス関連のニュースや、グループ会社のベストプラク
CSR 面にも配慮しなければなりません。価値観の違いなどにより、
ティスとなる活動事例、CSR 全般にかかわる世界の動きを紹介
人権侵害や差別、環境軽視など、意図せぬメッセージが含まれて
しました。
しまわないよう、チェック体制を整えることはもちろんのこと、広告
宣伝にかかわる社員ひとりひとりが、社会に対する高い意識と感
■社員に対する CSR 意識測定
度をもつことが重要です。
ニコングループでは、2015 年 5 月に、映像事業部を中心としたコ
CSR 活動をグループ全体で強化し、社会の期待に応えていくた
ミュニケーションリスク対策のプロジェクトを発足させ、聞き取り調
めには、社員ひとりひとりの意識が重要となります。そこで、
査に基づくリスク分析や担当者教育(日本、アジアで 50 名受講)な
ニコングループでは、現在の社員の CSR 意識レベルや、教育・
どを実施し、その活動の中で、CSR に関する注意喚起も行いました。
啓発実施後の効果や進捗を測るため、CSR 意識調査を開始しま
した。
具体的には、既存のコンプライアンス意識調査の中に、CSR に
18