多気町における持続可能な森林システムとバイオマス発電の シナジーモデル計画策定業務委託仕様書 1.業務名 多気町における持続可能な森林システムとバイオマス発電のシナジーモデル計画策定業務 委託 2. 業務の目的 三重県中部においては、4つのバイオマス発電所が稼働、稼働準備中、若しくは、計画中であ るが、その内2つは多気町内に位置している。現在、木質バイオマスの利用可能量に比べて、発 電所が過密の状態にある。県下には、豊富な木質バイオマスが賦存していながら、発電所に供 給するための十分なシステムが確立されておらず、需給のアンバランスは深刻な状況にある。 バイオマス発電所が“過密”であるということは、視点を変えれば、再エネ産業が高度に“集積” しているということであり、大きなポテンシャルを秘めている。発電所の“過密”を高度な“集積”に 転換するためには、木質バイオマスの需要と供給を結ぶ新たなシステムの構築が必要である。 このようなシステム構築のプロセスにおいて、森林の再生、温暖化対策、生物多様性の保全等 環境への配慮が欠かせない。 多気町だけでなく、三重県中部を中心に県全域を視野に入れ、森林や林業の再生を図りつ つ、里山や竹林、製材過程をも含めた林業全般の多様な場所から、多くの木質バイオマスを低 コストで、効率的、安定的に供給できる持続可能な循環モデルを構築するため本計画を策定す る。 ついては、この事業を実施するに当たり、業務を委託する事業者を選定するため企画提案プ ロポーザルを以下のとおり実施する。 3.業務期間 契約締結の日から平成29年2月20日まで 4.契約限度額 11,900,000円(消費税及び地方消費税を含む)を上限とする。 ※この金額は契約額の上限を示すものであり、契約予定者の提示額を精査した金額で契約 する。 5.業務の内容 本業務の内容は、以下のとおりである。 (1)地域の現況に関わる基礎情報調査 多気町及びその周辺域の地域特性や森林面積、林業の状況等の基礎情報について整理 する。森林・林業、その他、地域の抱える課題を調査・分析する。 1 (2)先進地調査 多気町における取り組みの参考となる木質バイオマス資源活用に係る先進的な地域につ いて、現地調査を実施し、事業成立のポイント等を分析する。 (3)バイオマス発電事業の評価・分析 多気町で稼働・計画中の2つのバイオマス発電事業について、事業計画、燃料調達、事 業スキーム、エネルギー収支、CO2 排出削減効果等を評価・分析する。 (4)木質バイマス資源の賦存量調査 宮川流域、櫛田川流域を対象範囲とし、森林資源量、及び木材の流通実態等の調査を行 い、木質バイオマスとしての利用可能量の分析を行う。 (5)持続的な人工林の保全管理・資源循環の方策策定 人工林の現状を把握して課題の抽出を行い、持続的な人工林の保全管理・資源循環につ いての方策を策定する。 (6)持続的な里山の保全管理・資源循環の方策策定 里山の現状を把握して課題の抽出を行い、持続的な里山の保全管理・資源循環について 方策の検討を行う。 (7)持続的なバイオマス燃料集材計画の策定 (5)(6)の検討結果を踏まえ、多気町で実施する持続的なバイオマス燃料集材システムと、 その実現に向けたシナリオについて検討する。その際、県中部を中心とした広域的な集材シ ステムの構築に努める。 (8)地域における温暖化対策、生物多様性等への効果の検討 事業の取り組みによる温室効果ガス排出削減や生物多様性保全等への効果について評価 を行う。 (9)協議会・専門部会等の運営支援 多気町が設置する協議会(年3回程度開催)や専門部会(随時開催)等に係る運営支援 を行う。 (10)成果報告書(計画書)の作成 (1)~(9)で実施した調査等の成果を取りまとめ成果報告書(計画書)を策定する。 6.業務の実施体制 受託者は、協議会、専門部会に参画するとともに、多気町と緊密に連携を取りながら業務を 進める。 2 7.協 議 (1)本業務の遂行に当たっては、担当課との連絡を密にし、十分な協議を行い、本業務が効率 的、効果的に進められるよう努力すること。 (2)協議後は、その記録を作成し、担当課に提出すること。 (3)受託者は、業務の進行状況等を定期的に報告し、担当課の求めに応じて報告を行うものと する。 8.成果品及び納入 (1)成果品 成果報告書(計画書) ・印刷物 ・電子媒体 30部 PDFファイル、調査で取得したデータ等を収録したCD 1枚 (2)納期 平成29年2月20日 午後5時 (3)納入場所 多気町役場 環境商工課 (4)提出方法 郵送又は持参 9.その他 (1)本事業の実施に当たっては、関連法令等を遵守すること。 (2)業務の目的を達成するため、担当者は必要な指示を行えるものとし、受託者は、協議の上、 この指示に従うものとする。 (3)受託者は、業務で知り得た情報を外部に漏らしてはならない。 (4)業務の目的を達成するため本仕様書に記載していない事項について必要な作業が生じた 場合、多気町と受託者で協議を行い、決定するものとする。 3
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