国際評価トピックスと概要 ― 2016-8月 ― 平成28年8月9日 (独)家畜改良センター 情報分析課 Ⅰ.トピックス 1 国内外の種雄牛の能力(乳量) 表1 2010年生まれの種雄牛の遺伝評価値の平均(乳量:単位 kg) 国 種雄牛数 育価 国 種雄牛数 育種価 国 オーストラリア フランス ポーランド 108 -284 331 277 オーストリア イギリス スロベニア 1 -128 98 141 ベルギー ハンガリー スウェーデン 17 -247 2 374 カナダ アイルランド アメリカ 208 199 30 -1036 スイス イスラエル 南アフリカ 69 -503 44 -129 チェコ イタリア 19 -31 340 24 ドイツ 日本 354 109 186 438 デンマーク 韓国 158 2 21 90 スペイン ルクセンブルク 81 -50 5 -167 エストニア オランダ 40 -348 463 -56 フィンランド 28 -140 ニュージーランド 188 -1163 種雄牛数 育種価 187 -107 13 -500 32 91 1203 261 2 118 注)日本の雌牛(2010年生まれ)の平均能力をベース(0)とし、日本は日本の登録番号をもつ種雄牛、海外は、 日本の登録番号をもたない種雄牛について原産国別に集計して作成した。 2 主要な形質(総合指数、乳量、乳脂量、乳蛋白質量、肢蹄、乳器、決定得点)で上位の国内牛 表2 上位に位置した国内牛 総合指数 乳量 略号 名号 順位① 順位② 所有者 - - - - - 55892 プラスフジ ス-パ- アセンシヨン 7 38 GH JP5H55816 ヘンカシ-ン ス-パ- レジエンド 9 48 LIAJ JP3H55926 ウインザ-マナ- SW ナイアグラ ET 10 50 GH 乳脂量 JP3H55926 ウインザ-マナ- SW ナイアグラ ET 9 62 GH 乳蛋白質量 JP3H55731 ケネカランド プラツト ユツプ ET 10 46 GH 肢蹄 JP5H54376 マウンテイン ミリオン ET 5 10 LIAJ 乳器 - - - - - 決定得点 - - - - - 注1)順位①:赤本掲載基準による順位 順位②:CD掲載基準による順位 注2)赤本掲載基準による順位で10位以内にランキングされた種雄牛を対象とした。 1 3 上位100位以内の国内牛 表3 上位100位以内の国内牛頭数 赤本掲載基準 CD掲載基準 4 総合指数 27 3 乳量 44 7 乳脂量 35 6 乳蛋白質量 40 5 肢蹄 19 6 乳器 10 2 決定得点 12 4 参考 (1) 赤本掲載基準およびCD掲載基準を満たした頭数 表4 赤本掲載基準 乳量 国内牛 403 海外牛 919 計 1,322 表5 決定得点 403 919 1,322 体細胞スコア 決定得点 5,009 117,680 122,689 体細胞スコア 403 919 1,322 総合指数 403 919 1,322 CD掲載基準 国内牛 海外牛 計 乳量 5,009 140,329 145,338 5,005 138,543 143,548 総合指数 4,558 105,713 110,271 (2) 用語等 ①所有者 GH:ジェネティクス北海道 LIAJ:家畜改良事業団 TAIC:十勝家畜人工授精所 NLBC:家畜改良センター 共有:後代検定参加事業体による共有 ②国内牛、海外牛の区分 国内牛:国内で登録されている日本国内の後代検定参加牛(国内所有の種雄牛) 海外牛:1986年以降に生まれた日本国内の登録番号をもたない海外所有の種雄牛 ③赤本掲載基準 国内:CD掲載牛のうち、供用中または供用停止後1年以内のもの、供用されなかったもののうち成績判明後1年 以内のもの、及びそれ以外の検定済種雄牛で15歳未満のもので、BLAD(牛白血球粘着性欠如症)及びCVM(牛 複合脊椎形成不全症)検査済の種雄牛。 海外:CD掲載牛のうち10歳未満のもの及び15歳未満で直近までに輸入実績のあるもので、BLAD(牛白血球粘着性欠 如症)及びCVM(牛複合脊椎形成不全症)検査済の種雄牛(SIC:家畜精液輸入協議会を通じて検査結果を確認 出来たもの)。 ④CD掲載基準 国内:後代検定事業参加牛(総合検定事業開始前の検定済種雄牛、および後代検定事業参加事業体が所有する62 総合以前の一般供用種雄牛を含む)で、泌乳形質及び体型形質共に15頭以上の娘牛が10牛群以上に分布し ている種雄牛。 海外:インターブルにより国際評価値が公表されたすべての海外種雄牛(ただし、泌乳能力の評価値がある種雄 牛)。 ※CD掲載基準、赤本掲載基準とも、精液が供給可能かどうかは考慮していない。 2 Ⅱ.概要 1 評価頭数 表6 インターブルによる種雄牛評価頭数 国内 海外 計 乳量 4,466 140,329 144,795 決定得点 4,466 117,680 122,146 体細胞スコア 4,466 138,543 143,009 2 インターブルが採用した遺伝標準偏差と遺伝相関 表7 遺伝標準偏差と遺伝相関 乳量 JPN CAN NLD USA JPN 639 CAN 0.94 763 NLD 0.92 0.93 661 USA 0.93 0.94 0.91 669 決定得点 JPN CAN NLD USA JPN 0.70 CAN 0.88 5.49 NLD 0.80 0.79 3.03 USA 0.85 0.86 0.86 0.90 乳脂量 JPN CAN NLD USA JPN 24.21 CAN 0.93 30.28 NLD 0.89 0.91 24.94 USA 0.90 0.93 0.89 24.87 乳器得率 JPN CAN NLD USA JPN 0.76 CAN 0.93 5.39 NLD 0.86 0.89 4.84 USA 0.93 0.93 0.90 1.15 乳蛋白質量 JPN 17.33 CAN 0.91 21.19 NLD 0.87 0.88 18.47 USA 0.91 0.92 0.86 17.43 肢蹄得率 JPN CAN NLD USA JPN 0.63 CAN 0.87 6.22 NLD 0.60 0.68 5.22 USA 0.86 0.82 0.68 1.56 体細胞スコア JPN 0.42 CAN 0.88 0.27 NLD 0.87 0.92 4.68 USA 0.88 0.94 0.88 0.21 JPN CAN NLD USA JPN CAN NLD USA 3 インターブル参加各国における主な評価方法の変更等(血縁の修正等は除く) ・アイルランドが泌乳及び体細胞で新しい遺伝ベースを採用。 ・ニュージーランドがベースを変更。 3 4 遺伝的能力の年次的変化 600 遺伝的トレンド(乳量) 乳量EBV kg 日本 400 カナダ 200 米国 オランダ 0 ‐200 ‐400 ‐600 ‐800 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 生年 25 カナダ 15 乳脂量EBV kg 遺伝的トレンド(乳脂量) 日本 20 米国 10 オランダ 5 0 ‐5 ‐10 ‐15 ‐20 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2007 2008 2009 2010 生年 25 乳蛋白質量EBV kg 遺伝的トレンド(乳蛋白質量) 日本 20 カナダ 15 米国 10 オランダ 5 0 ‐5 ‐10 ‐15 ‐20 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 生年 図 遺伝的能力の年次的変化(形質別、CD掲載牛を対象に集計) 日本(JPN) :日本の登録番号をもつ種雄牛 カナダ(CAN)、米国(USA)、オランダ(NLD):原産で、日本の所有でない種雄牛 4 遺伝的トレンド(肢蹄得率) 1.3 日本 カナダ 肢蹄得率EBV % 0.8 米国 オランダ 0.3 ‐0.2 ‐0.7 ‐1.2 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2007 2008 2009 2010 2007 2008 2009 生年 1.3 遺伝的トレンド(乳器得率) 日本 カナダ 乳器得率EBV % 0.8 米国 0.3 オランダ ‐0.2 ‐0.7 ‐1.2 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 生年 1.3 遺伝的トレンド(決定得点) 日本 カナダ 決定得点EBV 点 0.8 米国 オランダ 0.3 ‐0.2 ‐0.7 ‐1.2 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2010 生年 図 遺伝的能力の年次的変化(形質別、CD掲載牛を対象に集計) 日本(JPN) :日本の登録番号をもつ種雄牛 カナダ(CAN)、米国(USA)、オランダ(NLD):原産で、日本の所有でない種雄牛 5 NTP 1100 900 日本 700 カナダ 500 米国 300 オランダ 遺伝的トレンド(総合指数) 100 ‐100 ‐300 ‐500 ‐700 ‐900 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2007 2008 2009 2010 生年 2.4 遺伝的トレンド(体細胞スコア) 体細胞スコアEBV 2.3 2.2 2.1 日本 カナダ 2 米国 1.9 オランダ 1.8 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2009 2010 生年 注)体細胞スコアは、他の形質と異なり数値の小さい方が望ましい方向を表す。 図 遺伝的能力の年次的変化(形質別、CD掲載牛を対象に集計) 日本(JPN) :日本の登録番号をもつ種雄牛 カナダ(CAN)、米国(USA)、オランダ(NLD):原産で、日本の所有でない種雄牛 6
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