物理工学科 - 名古屋大学工学部・大学院工学研究科

物理工学科
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Physical Science and Engineering
応用物理学専攻
物質科学専攻
Applied Physics
Materials Physics
掲載内容は現時点で計画中のものであり、変更となる場合があります。
応用物理学専攻
科学と技術のインターフェース
本専攻に進学すると、学部で学んだ物理学の堅
固な知識を基盤として、物性物理学、材料科学、
計算科学分野におけるより高度かつ先端的な課
題の研究を行います。研究を通じて、新しい原理
の発見とそれを広く応用する能力、新しい境界領
域を創造する能力が身につきます。結果として基
礎と応用の両分野で活躍できる研究者、技術者
となります。後期課程では、社会の課題を自らの
研究に結びつけ、その解決を果たすための創造
力/総合力/俯瞰力を養います。高い見識を有し、
国際的に指導力を発揮できる人材となります。
スピン偏極パルス透過電子顕微鏡実験室
Key Words
学科の特徴①【何が学べるか】
電解質を用いた発光素子
物理に立脚した工学の創造
竹延研究室(量子物性工学)では、電解質を
用いた新しい発光素子を発明しました。電
解質とは、塩水のように溶媒中に溶解した
イオンを指します。半導体に電解質を印刷
するだけで、柔軟性や伸縮性を持つ発光素
子やレーザーができるかもしれません。
AlNiRu準結晶の高分解能STEM像と回折図形
(齋藤(晃)研)
物質科学専攻
物理工学と聞くと皆さんはどのような学問を想像されるでしょ
うか?名前の上では物理学と工学が融合した学問と思えます
が、それほど単純ではありません。現代において、科学と技術
は不可分の関係にあります。科学上の発見がただちに技術へ
新しい視点で物質を科学する
応用され、工業技術への目的を持った研究が科学の発展に重
要な貢献をしています。
このような科学技術に応えるために、
本専攻に進学すると、学部で学んだ物理学に、応
1962年に応用物理学分野の前身である応用物理学専攻が名
用化学・応用物理学・材料科学等の幅広い理工
古屋大学に設けられました。
さらに2017年4月の工学部改組
学分野のエッセンスを融合させた物質科学の新
により、新しい物理工学科が生まれました。物理工学科では
しい学問体系を学べます。物質やデバイスが関
物理学と数理科学を基盤とした「基礎と応用にまたがる学問
わる幅広い工学と社会の発展に寄与できる多角
分野」
を対象とした教育・研究を行います。
的な視野・柔軟な価値観が身につきます。後期課
物理工学科の概念図
電解質を用いた新しい発光素子
鉄系超伝導体薄膜
も学びます。科学技術分野で世界的なリーダー
学科の特徴②【学びの環境】
物理学は、数学と並び、科学と技術の基礎となっています。本学科では数
学と力学、電磁気学、量子力学に代表される物理学の基礎を、講義と演習
めて鉄系超伝導体P-doped BaFe2As2のエ
でしっかり学べるカリキュラムを用意しています。4年次には、各研究室で
MA/cm2を超える高い臨界電流密度を有す
ることを見出しました。
シップがとれる技術者・研究者を養成します。
物理の基礎と先端技術が身につく
生田研究室(電子機能材料)では、世界で初
ピタキ シャル 薄 膜 の 作 製 に 成 功し 、1 0
程では、物質科学に関わる個々の学問分野をよ
り深く探究しつつ、枠組みを乗り越えた周辺領域
教員から少人数で直接指導を受け、卒業研究を自らの計画のもとに行い
ます。
この過程で知識や技術に加え、
コミュニケーション能力やプレゼン
テーション能力も磨かれます。大学院へ進学すれば、応用物理や物質科学
の最先端の研究を経験することでさらに高度な研究能力が身につきます。
セミナーでの議論の様子
学科の特徴③【将来への期待】
卒業生は幅広い分野での活躍が期待されます
物理工学科卒業生は、分野を問わず幅広く活躍しています。多くの学部卒業生は、
さらに高度な研究能力の獲得を目指して
分子線エピタキシー法で高品位薄膜を作製
大学院博士課程前期課程、いわゆる修士課程に進学します。学部、修士の卒業生は自動車、機械、電気電子、通信、化学など、
幅広い分野に就職しています。卒業生の活躍を反映して各社から毎年多数の求人があります。修士課程修了後、毎年一定数
は博士課程に進学します。博士課程卒業生は名古屋大学を始め、東京大学、京都大学、慶応大学など全国の大学の教員と
なっている他、理化学研究所などの公設研究機関や民間企業の研究員にも採用されています。
工学部・工学研究科
School of Engineering / Graduate School of Engineering
物理モデルに基づく高分子の解析(増渕研)