H27 学校評価書

平成 27年度 阿武町立阿武中学校 学校評価書 校長( 中村健一)
1 学校教育目標
教育目標・・・・・・夢や目標に挑戦する阿武中生の育成
中・長期目標・・・家庭・地域に開かれた信頼される学校づくり
2 現状分析(前年度の評価と課題を踏まえて)
【学 校】 〔よさ〕円滑な学校運営、教育環境の整備・充実、〔課題〕小中連携による学習指導・生活指導の充実、地域連携、業務改善(校務分掌の見直し等負担軽減)
【生 徒】 〔よさ〕学校生活(授業、部活動、生徒会等)の充実、〔課題〕学力向上、家庭学習(自学ノートや宿題)の充実、
【教 師】 〔よさ〕職務に専念、研修意欲、個々の強み〔課題〕教えて考えさせる授業の実践研究、個人差に応じたきめ細かな指導、基礎・基本の確実な定着
【保護者・地域】〔よさ〕学校運営に関心が高い〔課題〕協力・連携の強化、情報提供、課題の共有、地域力を生かした学校支援
3 本年度重点を置いて目指す成果・特色、取り組むべき課題
① 学ぶ力の育成・・・・・・・・・・・・・・授業:「教えて考えさせる授業」の実践研究、生徒による授業評価、授業ユニバーサルデザイン
補習:阿武中タイム、要支援生徒への補充学習、やまぐち学習支援プログラムの活用、学力調査過去問の計画的な実施等
② 支持的風土の醸成・・・・・・・・・・安心して学べる学校環境:朗唱、生徒会活動、部活動・体力の向上等
心に響く感動体験と道徳的実践力の育成:魅力ある道徳の時間をめざした授業づくり、豊かな感動体験をとおした道徳性の育成
③ キャリア教育の推進・・・・・・・・・ 学校行事・体験活動の活性化:職場体験・立志式等の体験活動の活性化、事前事後指導の充実等
地域貢献・ボランティアの充実:地域行事への参加、環境保全活動等
④ コミュニティ・スクールの推進・・ 推進体制の充実、イ 他校種連携(小中連携)、ウ 環境保全活動等
4 自己評価
重点目標
5 学校関係者評価
取組の指針
目標管理・組織の
充実
具体的方策(教育活動)
評価基準(生徒・保護者・地域住民・教職員は、各8つの重点目標に評価者として設定)
達成度
4:目標管理と機能する組織づくりを推進していると考える教職員が90%以上
目標管理と機能する組織 3:目標管理と機能する組織づくりを推進していると考える教職員が60%以上
2:目標管理と機能する組織づくりを推進していると考える教職員が50%以上
づくりを推進する
4
1:目標管理と機能する組織づくりを推進していると考える教職員が50%未満
チャレンジ目標
学校運営
チャレンジ目標に主体性
を伸ばしながら継続的に
取り組む
4:チャレンジ目標への取組が充実していると考える生徒が90%以上
3:チャレンジ目標への取組が充実していると考える生徒が60%以上
2:チャレンジ目標への取組が充実していると考える生徒が50%以上
1:チャレンジ目標への取組が充実していると考える生徒が50%未満
4:家庭・地域と一体となりCSを推進している考える保護者・地域住民・教職員が90%以上
家庭・地域と一体となった 3:家庭・地域と一体となりCSを推進している考える保護者・地域住民・教職員が60%以上
家庭・地域との連携
2:家庭・地域と一体となりCSを推進している考える保護者・地域住民・教職員が50%以上
学校づくりを推進する
1:家庭・地域と一体となりCSを推進している考える保護者・地域住民・教職員が50%未満
環境整備の充実
学力向上A
学ぶ力の育成
4:学校花壇や校内美化に進んで取り組んでいると考える保護者・地域住民が90%以上
学校花壇や校内美化等を 3:学校花壇や校内美化に進んで取り組んでいると考える保護者・地域住民が60%以上
2:学校花壇や校内美化に進んで取り組んでいると考える保護者・地域住民が50%以上
計画的に実践する
1:学校花壇や校内美化に進んで取り組んでいると考える保護者・地域住民が50%未満
4:わかる・できる授業づくりを推進していると考える生徒・教職員が90%以上
わかる・できる授業づくりを 3:わかる・できる授業づくりを推進していると考える生徒・教職員が60%以上
2:わかる・できる授業づくりを推進していると考える生徒・教職員が50%以上
推進する
1:わかる・できる授業づくりを推進していると考える生徒・教職員が50%未満
4
3゜
4
3゜
4:基礎・基本と活用力を育む授業づくりを推進していると考える生徒・保護者・地域住民・教職員が90%以上
学力向上B
基礎・基本と活用力を育む 3:基礎・基本と活用力を育む授業づくりを推進していると考える生徒・保護者・地域住民・教職員が60%以上
2:基礎・基本と活用力を育む授業づくりを推進していると考える生徒・保護者・地域住民・教職員が50%以上
授業づくりを推進する
3
1:基礎・基本と活用力を育む授業づくりを推進していると考える生徒・保護者・地域住民・教職員が50%未満
4:一人ひとりの生徒理解を基本にした生徒指導を推進していると考える生徒・保護者が90%以上
生徒理解を基本にした生 3:一人ひとりの生徒理解を基本にした生徒指導を推進していると考える生徒・保護者が60%以上
生徒指導の充実
2:一人ひとりの生徒理解を基本にした生徒指導を推進していると考える生徒・保護者が50%以上
徒指導を推進する
3
1:一人ひとりの生徒理解を基本にした生徒指導を推進していると考える生徒・保護者が50%未満
支持的風土の
醸成
4:生徒会活動を通じて生徒の主体性を育成していると考える生徒・保護者・地域住民が90%以上
生徒の主体性の育 主体性を育む生徒会活動 3:生徒会活動を通じて生徒の主体性を育成していると考える生徒・保護者・地域住民が60%以上
2:生徒会活動を通じて生徒の主体性を育成していると考える生徒・保護者・地域住民が50%以上
成
を推進する
4
1:生徒会活動を通じて生徒の主体性を育成していると考える生徒・保護者・地域住民が50%未満
4:目標や意欲的をもたせる部活動を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が90%以上
部活動の充実
目標・意欲をもち取り組む 3:目標や意欲的をもたせる部活動を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が60%以上
2:目標や意欲的をもたせる部活動を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が50%以上
部活動を推進する
3゜
1:目標や意欲的をもたせる部活動を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が50%未満
キャリア教育の充 キャリア教育の情報発信
実
を推進する
キャリア教育の
推進
学校行事・感動体
験の充実
充実感・感動を味わえる
行事を充実させる
4:発達段階に応じたキャリア教育のわかりやすい情報を発信していると考える教職員が90%以上
3:発達段階に応じたキャリア教育のわかりやすい情報を発信していると考える教職員が60%以上
2:発達段階に応じたキャリア教育のわかりやすい情報を発信していると考える教職員が50%以上
1:発達段階に応じたキャリア教育のわかりやすい情報を発信していると考える教職員が50%未満
4:充実感・感動を得るような行事を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が90%以上
3:充実感・感動を得るような行事を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が60%以上
2:充実感・感動を得るような行事を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が50%以上
1:充実感・感動を得るような行事を運営していると考える生徒・保護者・地域住民が50%未満
3
4
4:9年間を見通した教育実践が推進されていると考える生徒・地域住民・教職員が90%以上
小学校と連携した教育実 3:9年間を見通した教育実践が推進されていると考える生徒・地域住民・教職員が60%以上
小中連携の推進
2:9年間を見通した教育実践が推進されていると考える生徒・地域住民・教職員が50%以上
践を推進する
3
1:9年間を見通した教育実践が推進されていると考える生徒・地域住民・教職員が50%未満
コミュニティ・
スクールの推進
地域貢献の推進
地域行事への参加や環境 4:地域行事への参加や環境保全等によって地域に貢献していると考える保護者・地域住民が90%以上
3:地域行事への参加や環境保全等によって地域に貢献していると考える保護者・地域住民が60%以上
保全等による地域貢献を 2:地域行事への参加や環境保全等によって地域に貢献していると考える保護者・地域住民が50%以上
推進する
1:地域行事への参加や環境保全等によって地域に貢献していると考える保護者・地域住民が50%未満
4:情報共有と職場環境の整備を推進していると考える教職員が90%以上
学校の組織
情報共有と働きやすい職 3:情報共有と職場環境の整備を推進していると考える教職員が60%以上
職場環境の整備と
場環境の整備を推進する 2:情報共有と職場環境の整備を推進していると考える教職員が50%以上
組織力の向上
1:情報共有と職場環境の整備を推進していると考える教職員が50%未満
3゜
3゜
業務改善
日常的な業務
予算の効率的執
行・備品管理
4:予算の効率的執行と備品管理を推進していると考える教職員が90%以上
予算の効率的な執行と備 3:予算の効率的執行と備品管理を推進していると考える教職員が60%以上
2:予算の効率的執行と備品管理を推進していると考える教職員が50%以上
品管理を推進する
1:予算の効率的執行と備品管理を推進していると考える教職員が50%未満
3゜
重点目標の達成状況の診断・分析
教職員一人ひとりの校務分掌の目標と学校評価アンケート項目
をリンクさせ、より目標管理型志向性が高い学校評価に改善し
た。生徒には、別に授業評価やチャレンジ目標意識調査をおこ
ない動向を把握した。
生徒・教職員ともに、チャレンジ目標(挨拶・返事、掃除、自学
ノート)に対して肯定的な評価を得た。生徒の意識調査の数値も
向上している。一方、挨拶については、校内では日常的な挨拶
が活発におこなわれているが、家庭・地域では課題がある。
従前より地域行事・中央公民館等との連携を深めてきたが、新
たに体験型立志式を漁協と連携することに挑戦した。肯定的な
評価を得ているが、地域住民が足を運びやすく親しみやすい行
事や情報発信に向けたHPの開設に努めていきたい。
生徒をはじめ、家庭・地域の支援により、花壇管理やグリーン
カーテン、グラウンド・裏山の除草等を円滑に進めることができ
た。教職員は校内掲示の充実を目標のひとつに掲げ、日常的に
取り組んできた。
ねらいの明確化、話し合いの活性化、振り返り等に取り組んでお
り、生徒・教職員・地域住民からは、概ね肯定的評価を得てい
る。さらに、学力向上に対するニーズの高さを自覚し、よりわかり
やすく、学ぶ喜びを感じる授業づくりを実践し、保護者に対して発
信していく必要がある。
学校関係者からの
意見・要望等
〈目標管理・連携・
環境整備等〉
重点目標に沿った取
組がなされている。立
志式等の体験活動の
充実に努めており、継
続させてほしい。
生活習慣の改善等
は、家庭・地域と一体
となり、つながりの幅
を広げながら取り組む
とよい。
〈学力・授業力向上〉
学習環境や課題の
与え方の工夫やさらな
る授業改善に期待す
る。
「教えて考えさせる授業」の理論をベースに、全員が研究授業・、 学力向上・授業改善
相互参観等をおこなった。授業づくり拠点校として研修会を開催 の取組や成果を、保
し研修に努めた。活用力を高める方策の協働的推進と家庭・地 護者や地域へ効果的
に発信してほしい。
域への情報発信に努めていきたい。
教職員は生徒理解、教育相談、生活調査等に対する肯定的な 〈支持的風土の醸成〉
評価をしているが、生徒・保護者との意識の格差を埋めるよう努 めていく必要がある。教職員によるきめ細かな生徒理解、生徒の 統合を迎え、引き続
自尊感情の育成や支持的風土の醸成に取り組みたい。
き生徒の心のケアに
「TRY!ABU中」をスローガンに、自主性や主体性を育んでい 取り組み、生徒の主体
る。運動会や文化祭等、生徒が主体となった学校行事をはじめ、 的活動を支援してほし
日常的な委員会活動や全校集会等の生徒会活動に対して、概 い。
ね肯定的な評価を得た。授業でも能動的な学習に力を入れ、教 家庭と連携して生徒
の理解に努め、良好な
育活動全体で主体性を育てていきたい。
人間関係を構築して
春季県体にすべての部が出場するなど、一定の成果を残した。 ほしい。
生徒・保護者・地域住民・教職員とも概ね肯定的な評価を得た。
部の存続問題に対しては、中・長期的展望をもって運営に当たっ
ていきたい。
職業講話、職場体験、体験型立志式、進路・高校説明会等の
〈キャリア教育・体験活
キャリヤ教育に係る事前・事後指導を含めた学習活動の充実に 動〉
取り組んできた。教職員は、生徒・保護者に対して、わかりやす ふるさと学習や体験
い情報発信を工夫していくことに課題意識をもっている。
学習を工夫して実践し
ている。
学校行事や感動を呼ぶ行事の仕組み方については、肯定的な 阿武町の資源を生
評価を得ている。豊かな自然の中でふるさと愛を育む教育の推 かしたふるさと学習や
進を掲げ、人的資源・環境資源の強みを生かした学校運営に努 キャリア教育にさらに
力を入れて取り組んで
めていきたい。
ほしい。
実働的に動くべきプロジェクト組織を編成し、方針やスケジュー 〈コミスク推進〉
ルを明確にしたり、小中連携だよりを配布し情報発信に努めてい 情報発信の充実を
るが、さらに教職員の肯定的評価が得られるよう、協働実践の見 図り、学校への敷居を
える化、日常的交流の活性化に取り組んでいくことが課題であ 低くする工夫をしてほ
る。
しい。
地域行事への積極的な参加については、肯定的な評価を得てい コミスク運営の意義
る。地域の環境保全については、清ヶ浜の清掃活動をおこなった や活動内容について、
が、生徒が主体的に地域貢献に関われる仕組みを構築していき より浸透させてことが
たい。
できるとよい。
会議が勤務時間内に円滑に終了するための、議案の事前検討 〈業務改善〉
や職員間の調整、時間配分等の検討により、概ね肯定的な評価 スムーズな業務改善
を得た。また、日常的な生徒の情報交換に努めている。引き続 を推進している。一
き、風通しのよい職場づくりに努めていきたい。
方、教職員の多忙感
統合を踏まえて両校の備品点検をした上で予算執行をおこなっ 解消のため、外部の
たり、計画的な備品管理をおこなったりした。概ね肯定的な評価 力を活用し、良好な職
を得た。事務主任の専門性を生かし、徴収金や学年会計は、定 場環境づくりを継続さ
せてほしい。
期・随時的な点検をおこないながら執行している。
評価
A
B
B
A
B
B
6 学校評価総括(取組の成果と課題)
・後期の学校評価アンケート結果は、前期に比べて、上回った項目69%、同数31%、下回った項目0%となり、運営全般にわたり一定の肯定的な評価は得られた。中でも、生徒が主体となった生徒会活動や部活動、特色ある行事、環境整備等の項目の評価が高い。
一方、教職員によるきめ細かな生徒理解や支持的風土の醸成への取組に課題があり、共感的理解やツールを活用した生徒理解、道徳教育の充実をより一層推進していくことが求められる。
・学力学習状況調査結果(3年)は、各教科とも全国平均を上回っている。学力定着状況確認問題(1・2年の結果)は、概ね県平均と同等であるが、下回っている観点もある。質問紙によると、「どの授業の授業内容もよくわかる。」と、回答している生徒がほとんどである。
学力定着状況確認問題の結果から、1・2年の学力を保障するため、授業改善や家庭学習、やまぐち学習支援プログラムの活用等について、より充実を図っていく必要がある。
・体力テストの結果は、全国・県平均と比べると、大きく上回っており、保健体育や運動部活動での取組の成果が出ている。各種目の得点バランスもよい。
・教職員は、日常的な情報交換により相互の共通理解を図り、教育目標に向かって、学習面や生徒指導面において、組織的に取り組んでおり、職員室は温かく協力的な雰囲気である。
・評価対象者の中で保護者の評価が相対的に低く、家庭への情報発信や家庭との協働的な教育活動の促進が求められる。学校評価のアンケートと教職員一人ひとりの学校教育目標実現に向けた取組がリンクする目標管理型学校評価が求められており、評価項目が
不明瞭な部分や視覚的な解説、日常の情報発信等で理解と信頼を得ることに鋭意努めていきたい。
・学校運営協議会サポート部会と校務分掌組織、PTA組織のスムーズな連携のために、組織編成に課題がある。
7 次年度への改善策
・組織・・・・・・・・学校運営協議会サポート部会と校務分掌組織、PTA組織について、より一体的に取り組むことができるように、知(学力・学習習慣)、徳(心の教育・環境等)・体(健康・体力・部活動等)のバランスのよい学校運営の観点から編成を見直す。
・学力・・・・・・・・授業改善をより推進し、学習環境の整備や活用力の育成、家庭と連携した学習習慣の定着等に努める。
・情報発信・・・・家庭や地域との連携を強固なものにし学校の敷居を低くするため、ホームページによる情報発信を充実させる。これにより、授業改善の取組やコミュニティ・スクールの周知、生活習慣の家庭・地域との連携強化を図る。
・生徒理解・・・・心理テスト・諸検査等を活用し、生徒一人ひとりの理解と対応方法、学級集団の状態と今後の学級経営の方針を把握することで、より客観的な生徒理解を推進する。
・心の教育・・・・心の教育の要である「道徳の時間」と各教科・特別活動等との関連を深め、生徒の道徳的実践力を育てる。
・ふるさと教育・・阿武町の資源を生かしたふるさと学習をやキャリア教育をさらに充実させる。
・小中連携・・・・統合を迎えて、9年間を見通した教育課程の編成や授業改善に取り組むため、より実効的な小中の連携や校内研修の充実に努め、学力向上を推進する。