資料4 自動車が抱える 環境/エネルギーの課題 自然エネルギーから作った水素で走る (CO2 排出量ゼロ) 課題の大きさ 燃料電池技術 エネルギー 再生可能燃料 温暖化 CO2低減 排出ガス低減 (Sustainability) (CO2, GHG) 大気環境 (VOC, NOx, CO) 2000 現在 最近の動向 地球規模の環境問題 気候変動 温室効果ガスを世界全体で2050年までに 2010年比で40~70%の幅の上方で削減する エネルギー需給バランス ($/Barrel) リーマンショック 出典:IMF、その他資料をもとにホンダ試算 OPEC減産見送り 湾岸戦争 Source: Compiled by 同時多発テロ Earth Policy Institute (EPI) <パリ協定> (1)長期目標 ・世界平均気温上昇 2℃より低く保ち さらに1.5℃に抑える努力を推進 ・今世紀後半にはネット排出量ゼロを目指す (2)削減目標 先進国、途上国とも「国別貢献」を5年毎に 提出し更新 COP21 Paris (3)資金支援 先進国から途上国へ提供義務、途上国にも 任意支援奨励 2015年12月 (4)進捗管理 先進国・途上国とも ・2年毎に「国別貢献」の達成状況を報告 ・内容についてレビューされ、多国間で検討 エネルギー供給不安定化 水素製造の多様性 1次エネルギ 石油 (オイルサンド、 オイルシェール) 化 石 系 天然ガス (シェールガス、 ハイドレート) 石炭 バイオマス 再 生 可 能 系 廃棄物 太陽、水力 風力、地熱 原子力 2次エネルギ (燃料、キャリア) ガソリン 車両 SIエンジン車 (含むHEV) 軽油 CIエンジン車 CNG、LNG (含むHEV) DME メタノール 燃料電池 自動車 水素 電気 バイオエタノール バイオディーゼル 電気自動車 (含むPHEV) 水素社会に向けた開発コンセプト つくる つながる つかう H2 Hondaにおける開発の歴史 1996 2000 2002 2004 2008 2010 2012 2013 Prototype つかう SHS0 SHS1 SHS2 基礎研究 つくる SHS0(2002~2003) SHS1(2003~2009) EX500 正弦波インバータ発電機 SHS2(2010~)@LA (2012~)@JPN 外部給電インバータ V2H(2013~)V2L(2014~) つながる 2015 パッケージ型SHS(Smart Hydrogen Station) ■ 簡便な :Simple ・水と電気をつなぐだけで、設置工期約1日(基礎工事を除く) ■ 小型で :Small ・小型パッケージ型 (10ftコンテナ 3m×2.5m) ■ 持続可能な:Sustainable ・再生可能エネや廃棄物発電の電力により水素製造 地域特性を生かした様々なエネルギーの地産地消を実現する Honda和光本社ビルに設置 2015年12月25日発表 水素貯蔵部 (40MPa) 水 素 製 造 項目 スペック 最大製造量 1.5 kg/日(0.7Nm3/h) 充填圧力 (製造圧力) 35 Mpa (40 Mpa) 貯蔵量 約19 kg @15℃ 水素純度 >99.99% システムサイズ W3280 X D2140 X H2100(mm) 設置面積 約 7 m2 10ftコンテナサイズ 高圧水電解システム部 ディスペンサー部 高圧水電解スタック 構 成 要 素 電解ユニット 差圧式 高圧水電解システム 充填方式 急速充填(2バンク・カスケード方式) ユーティリティ 200VAC/水道水 新型外部給電器 『 』 』 “クルマとつながる。 暮らしへひろがる。” 燃料電池自動車と簡単に接続し、最大9kWを出力 Hondaインバータ発電機で培った信頼性と高品質なAC出力 V2L ガイドライン* 準拠した高い汎用性 アウトドアでも、非常用電源にも使用可能 AC100V 3kVA 一般家電向け給電 単相三線100/200V 6kVA 避難所等の大型暖房、大型エアコン 電磁調理器 * V2L ガイドライン:「電動自動車用充放電システムガイドライン」 電動車両用電力供給システム協議会により定められた電気安全 および車両と接続機器の互換性を確保するために作成された規格です US Media Panel Innovation Award受賞 In CEATEC(Combined exhibition of Advanced Technology) 2015 Honda FCVの進化 2002 FCX 2005 FCX 2008 FCX Clarity 2016 ドア 2 ← 4 ← 乗車定員 4名 ← ← 5名 低温性能 >0 ℃ -20 ℃ -30 ℃ ← FCシステム レイアウト 床下 ← センタートンネル ボンネット下 スタック セパレーター カーボン Stamped Metal ← ← Body EV-Plus流用 ← 専用設計 ← パッケージ Small 2 Box ← セダン ← 航続距離 360km 470km 620km 約750km CLARITY FUEL CELL Honda CLARITY FUEL CELL MM思想 燃料電池セダンパッケージ 荷室 燃料電池パワートレインを エンジンフード内に搭載する 高効率パッケージ バッテリーと水素タンクの 最適配置でセダンとして 快適居住空間を実現 燃料電池車最大の 荷室を実現 新型燃料電池スタック開発 作動電流密度の向上 : 1.5X ⇒ 積層セル数の低減 : -30% MEA output density(W/cm2) output density (W/cm2) 冷媒 An Ca 1.5X 2013 2006 1.5X Cell voltage (V) WAVE流路セパレータ Current density(A/cm2) セパレータ 衝撃に対するタフネスの向上 2セル毎の冷却 Stack fitted under bonnet 2006 Model Impact-resistant structure 20% down 1mm 1mm An Coolant An MEA Ca Coolant An MEA Ca Cell cross-section Ca Coolant Impact Reaction force from impact Connecting bar Stack cross-section 燃料電池スタックの進化 重量出力密度 ( kW / kg ) 燃料電池スタック = 33% 小型化 2.0 2013 2006 1.0 0 2003 2001 1999 1.0 2.0 容積出力密度 (kW / L) 3.0 新開発FCスタックは、従来型より約33%の小型化を図り、3kW/L以上 の出力密度を実現 燃料電池システム 燃料電池システム、ドライブユニットの小型化を実現 電圧コントロールユニット スタック電圧を昇圧し、高電圧でモータを駆動 SiCパワーモジュール採用にて小型高出力化 水素供給システム パワーコントロールユニット 一体型駆動モータ &ギアボックス 空気供給システム 電動ターボ型 エアーコンプレッサ 空気供給圧力 従来比1.7倍 Honda CLARITY FUEL CELL 主 要 諸 元 乗車定員 5名 燃料電池最高出力 100kW 以上 モーター最高出力 130kW 一充填走行距離(参考値) 水素最高充填圧力 ※1 70MPa (700気圧) 一回あたりの水素充填時間 ※1 JC08モード走行時,Honda測定値 約750km 3 分 程度 ※2 ※270MPa,外気温20℃の条件でのHonda測定値 世界の水素インフラ整備状況 Scandinavia MOUに てステーションを整備し、 FCVの早期導入を計画 H2-Mobility(UK, France)も活動 を開始 小型ステーション を基本に尐量の FCV導入を計画 H2-Mobility (Germany)とし て活動、2015 年迄に50カ所 のステーション 整備を計画 韓国は現代 中心に水素 ステーション を整備 4大都市圏を中 心に2015年迄 に100カ所の 水素ステーション を整備 NY州も水素ス テーションの導 入を計画中 CA州は2015年 迄に68カ所の 水素ステーショ ンの整備を計画 (40カ所の予算 確保) 世界各地で2015年に向けて水素ステーションの整備計画があるが、遅れ気味である。 日本、韓国はFCV開発の自動車会社があり、最も積極的に展開している。 水素・燃料電池戦略ロードマップ 出典:http://www.meti.go.jp/ press/2014/06/20140624004/ 20140624004.html 水素・燃料電池戦略ロードマップ改訂:平成28年3月22日 2015 2020 FCV導入支援 ・FCV ・水素インフラ 4万台程度 2025 160カ所程度 2050 ★ハイブリッド車同等のFCV価格実現 20万台程度 80万台程度 STコスト削減と整備拡大 水素価格 : ハイブリッド車燃料代と同等の水素価格設定 100カ所程度 2030 320カ所程度 ★水素ステーション事業の自立化 FCCJシナリオと水素・燃料電池戦略ロードマップ見直し FCCJ:FCVと水素ステーションの普及に向けたシナリオ:平成28年3月11日 2015年公表のIEA(Technology Roadmap Hydrogen and Fuel Cell)を参考に、持続 可能な社会実現に向けて、2050年の温室効果 ガス排出量80%削減に貢献すべく 2030年 2040年 2050年 FCV 水素ステーション 65万台 720カ所 300万台 全国展開 800万台 普及目標を設定し、5年を目途に見直し CO2フリーサプライチェーン 石油 水素大量輸送 (オイルサンド、 オイルシェール) (液水、ケミハイ) 水素社会 水素発電 エネファーム バイオマス 水素 ステーション 廃棄物 天然ガス (シェールガス、 ハイドレート) 石炭 ccs 産業機械 FCバス等 FCV 太陽、水力 水電解 風力、地熱 IS パイプライン 水素トレーラー 原子力 FCV普及ロードマップ 技術実証 2002~ 技術実証+社会実証 2008~ 2016年3月10日に発表 3月17日に経済産業省様に第1号車を納車。 普及開始 普及拡大 2015 2020年を目指したGM との共同開発を発表 【2013年7月2日) 2020 商用期 2025~ ■拡販 ・ガソリン車 同等コスト ■拡販 ・コストダウン FCX Clarity ‘03M FCX ■世界初上市 ‘05M FCX ■技術進化 ・環境対応 ■ リース販売拡大 ・性能向上 ・耐久信頼性 ・航続距離UP ■一般ユーザーへ導入 ・コスト ・生産品質 ・実用 航続距離 水素ステーション 普及イメージ 2016年に量販化にむけた品質向上とコスト低減の両立したモデルを上市 2020年にGMとの共同開発で更なる低コスト化を行い拡販を行う。 FCVの普及に向けては、水素インフラ拡充の継続的な取り組みが必要 ホンダの描く未来の水素エネルギー社会 ま と め 水素は電気エネルギに変換が容易で、燃やしてもCO2を排出しないこ とから、低CO2社会実現に向けて有効なエネルギキャリアである。 将来のエネルギーセキュリティとCO2低減に向けて、電気・水素への シフトが進み、車の電動化が加速する。 Hondaは、「つくる」「つかう」「つながる」をコンセプトに、水素社会実現に 向けた技術開発に取り組んでいる。 Hondaは、2016年3月に次世代の燃料電池自動車「CLARITY FUEL CELL」を世に出すと共に、継続的に開発に取り組んで行く。燃料電池自 動車の普及に向けては、コスト低減、品質技術の確立とインフラの整備 が重要課題である。 水素社会実現に向けては、産官学の幅広い領域の参画が必要であり、 お互いの協力関係で技術開発、規制緩和、インフラ整備等を加速して いく取り組みも重要である。
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